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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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21.  いつか輝いていた彼女は 《ネタバレ》 
映画と音楽のコラボレーションによる映画祭「MOOSICLAB 2018」への出品を前提に制作されたもので、当時活動中だったバンド「MINT mate box」がそのままバンドとして出演して主題歌も提供している。またボーカルの人がそのまま劇中の重要人物という設定のため、本人の高校時代の悪業を暴く話になってしまっているのが変である。別に実話でもないだろうが。 監督の前田聖来という人は「女優出身の新鋭監督」と紹介されているが、個人的にはAKB48出演の学園ゾンビドラマ「セーラーゾンビ」(2014)で、演者として強い印象を残したので覚えていた。  まず苦情として登場人物とその名前が把握しにくい。また音量や発声のせいで発言が聞き取りにくいので何を言っているかわからない。35分なので甘く見ていたが、2回見てやっと内容がわかってきた気のする映画だった。 設定としては高校の芸能科とのことで、一般の共感を得ようとするには特殊な世界だが、もともと自意識の強い連中ばかりという理由にはなっている。主人公は地味に見えても実は何かと他人に羨まれる資質に恵まれていたようだったが、結局別方面に行ってしまった原因としてはその場の運のほか、「マホ」との違いは人間のスケールの差?、「詩織」との違いは上昇志向の差という感じか。確かに芸能やスポーツなど高校生の頃に決定的な差が出る世界もあるだろうが、その他普通人は高校時代が不遇だったからといって負け確定とも限らないので、主人公は腐らずに何か新しいことを発見してもらいたい。真面目すぎるのが問題なのか。 なおラストで「なつみ」と「佳那」もその後どうなっていたのか見たかった。「詩織」はクセモノ感が顔に出ていた。
[インターネット(邦画)] 4点(2023-09-09 10:11:09)
22.  いつも月夜に米の飯 《ネタバレ》 
監督の名前は「おんなのこきらい」(2014)で憶えていたが、それが理由で見たわけではなく、竹富聖花(現・春花)という人が脇役で出ているので何をしているか見ようとしただけである。デレっとした感じで食い物をうまそうに食う美女モデルで、主人公の行動に大きな影響を及ぼしてから去ったらしいがいい影響だったかは何ともいえない。 ちなみにどこがPG12なのかが気になっていたが、未成年が飲酒するからという単純な理由か、あるいはカラオケでの婦女暴行が出るからか。その辺のチャラい男とラブホに行っていたあたりはそれほど問題ではないかも知れないが、とにかく地元民でも小学生(だけで)は見てはなりませんということになる。  宣伝によれば「ごはん映画」とのことで、料理または食材を題名にした5章を立て、それらしい食物を映像化しているので料理映画といえなくはないが、それよりはこれから長く続いていく人生の一場面を描いた映画という印象が強い。人が飯を食うという行為が人生そのものを象徴し、誰かと生活をともにする、一生添い遂げるといったことの表現にもつながっていたのでまとまりはなくもない。 最後はハッピーエンド風なのでこれで万事うまくいったと取れるのかも知れないが、しかしエンドロールの後の場面が題名そのままなのは「実際はそうはいかない」(公式ページの解説より)という意味であり、19歳女子(中卒)が40男と一生添い遂げるはずがないという常識そのままのことを示唆していると思うしかない。要は母親似の娘が、母親への対抗心で男を奪い取った一場面の話だったとすればかなり皮肉な映画ということになる。 決して中身のない映画とも思わないが、しかし自分として最大の問題点は共感できる要素が全くないことである。もうどうでもいいから勝手にしてくれという気分で、時間的には104分しかないが非常に長く感じた。  以下雑談として、撮影地は新潟県五泉市とのことだったが、アーケード商店街を見る限り、もとの五泉の中心街ではなく2006年に合併した旧村松町の中心街を映していたらしい。ここは村松藩堀家3万石の城下で、相応の由緒ある町ではあるが、映像的にはそれほど行ってみたくなるように見えてはいなかった。ほかに目立つところでは日本海に面した寺泊(旧寺泊町、2006年以降は長岡市の一部)の店が出ていたようである。
[インターネット(邦画)] 4点(2019-05-03 08:21:03)(良:1票)
23.  愛しのハーフ・ムーン 《ネタバレ》 
最近たまたま特殊な事情で「いとうまい子」という名前を目にする機会が多くなったので、昔に遡って若い頃の映画でも見るかと思ったのがこれである。この人にとっては女優として2つ目の出演(主演)作で、いわゆる濡れ場があるほか何かと性行為に関わる発言が多く、清純派アイドル時代からのファンにはかなり衝撃的だったはずである。また原作者が有名女優だったことにも一定の話題性があったものと思われる。 ネット上の記事を見るとこれをポルノ映画扱いしたものもあり、この監督がここまでの間に成人映画(「痴漢電車シリーズ」など)で実績を重ねてきた延長上でみればそうなるのかも知れないが、しかし実際はこの監督が一般映画に転じてからの2作目ということになるらしい。劇中では主演女優を含めて女3人男2人のからみが生じるが、少なくとも現代の目で見れば特に過激ともいえない。  内容に関しては、簡単にいえば結婚を前にした女性の迷いを扱ったもので、映画の作りとしてはかっちりできているように見えるが、しかし個人的には物語自体に面白いと思う要素が正直何もない。またコメディ調ではあるが特に笑えない。 劇中の男女関係を見ると古い時代から現代への変化の過程を示しているようでもあり、序盤で白昼堂々と刺激的な言葉を発していたあたりは、これが時代の趨勢だと殊更に宣言してみせたかのようで気恥ずかしい。一方で親世代の「結婚なんてあんまり悩んでするもんじゃないよ」という発言は、序盤の主人公の言葉と対をなしているわけではあるが、これが実は結構な世代間の断絶を示しているのではという気がした。個人の欲求は素直に肯定する一方、個人の人生を規定してしまうものには慎重になる、ということかと自分としては受け取った。  キャストに関しては、まずは主演女優が見事に可愛らしい。世間的にはこの人のラブシーンが見どころだろうが、この人と並んで、亡くなる前年の堀江しのぶ嬢が自制の利かない緩い女を演じていたのが印象的だった。またその関係で、新郎に「兄弟」と呼びかけていた津村鷹志氏(「ウルトラマンタロウ」の北島哲也隊員)が非常に格好いい。ほかに主人公の友人役の川村一代という人も、昔よく見た顔で懐かしい気がした。
[DVD(邦画)] 4点(2016-11-01 23:16:04)
24.  犬飼さんちの犬 《ネタバレ》 
事前知識なしで見たが「幼獣マメシバ」とリンクしているとは思わなかった。芝二郎というキャラクターを知らない人が見るとかなり当惑するのではとも思うが、まあ犬好きの人であれば一通り全部見て当然のように知っているのかも知れない。自分もたまたま見たことのある人物だったので笑わせてもらったが、さすが先行企画の主人公だけあって発言に説得力がある。「犬を擬人化するのも大概に」というあたりはケモノ全般に通じることだろうから、うちの家の者にも言って聞かせたいものだ(犬はいないがネコはいる)。  ところで、別に犬嫌いではないが犬好きでもない立場でこの映画を見ると、まるで“犬を愛する素質は全ての人にあり、それに気づくことで人は幸せになれる”といったような、いわば神の視点から教訓を垂れるような話になっている。劇中家族や犬好き関係者(一部)の理不尽な行動も、主人公を正しい方向へ導くために神が与えた試練だったのかと思うが、そもそも犬好きでない人間までを共感させるものにはなっていない。最初から犬好きの世界で閉じられた物語であって、犬好きとそれ以外の間を結ぶ話にしようとは思っていないようである。 また劇中では犬限定でない一般論として、相手の気持ちになって考えるとか同じところに安住しないで自分を変えるとか自ら動かなければ結果は得られないとか丸く収めるばかりが能でないというような断片的な人生訓が各所にちりばめられており、これはTVシリーズの方で使ったネタかも知れないが、この映画を見る限りそれほど心に染みるものにはなっていない。主人公が犬嫌いになったエピソードも経験者向けの内容ではあるが必然性が感じられず、またエンディングの歌は本編と全く別の話ができてしまっている。自分が見る限り映画全体としてのまとまりが感じられないが、最低限、犬が出ているというところで筋が一本通っていればいいということかも知れない。 それにしても何で犬嫌いのいる家でわざわざ犬を飼わなければならないのか。ネコにしておけばいいだろうが。
[DVD(邦画)] 4点(2016-08-18 22:19:13)
25.  インモラル -凍える死体- 《ネタバレ》 
主人公の葛原巡査部長は小柄で可愛らしく、これで刑事というのは呆れるが、人間的には心優しい人のようで大変結構である。またその相棒で長身の雨宮巡査部長は、演者本人(赤井沙希)によれば地のままだそうだが、この人がまたとぼけた感じで面白いキャラクターになっている。この2人のやり取りはほのぼのして心なごむものがあり、そういった登場人物の関係性があればこそ、終盤で凶行に及ぶ犯人を憎む心も増すように思われた。ラストの場面では他の2人も加えて和気藹々で気勢を上げていたので、これからシリーズ化でもしそうな感じだったがこれで終わりのようだった。 なお見ていて非常に気になったのは、雨宮巡査部長が明らかに風邪をひいているのになぜかマスクをしようとしなかったことである。鼻水が垂れるのなら、鼻の穴にティッシュを詰めてその上からマスクをすればいいだろうと思われる。
[DVD(邦画)] 4点(2014-06-28 23:50:50)
26.  イビルアイ 《ネタバレ》 
ホラーとのことだが特に怖くはない。宣伝画像の絵は怖そうだがこういう場面はない。登場人物の演技過剰とBGMの過剰によって軽薄な印象を出している。 話の中身としては、祖母が邪悪なのか主人公の精神状態が変なのかわからないまま引っ張って、終盤にまとめて真相を語る形のようだったが結局よくわからない。わからないのでネタバレを見たらなるほどと思ったが、わかったからといって何かいいことがあるわけでもない。だから何だという感じで終わった。 その他雑感として、メキシコというと荒野のイメージだったが森林もあるらしいことがわかった。衛星画像で見ると緑色の面積も広いので当然だ。また「バッカ」(Bacá)というのが出たので一応調べると、カリブ海のドミニカ共和国にあるものらしい。隣国ハイチ発祥のゾンビと違ってあまり知られていないのを世界にアピールする意図があったかも知れない。
[インターネット(吹替)] 3点(2024-03-09 10:32:32)
27.  1303号室 《ネタバレ》 
「ディレクターズ・カット版を逆輸入」(96分)というのを見たが、もとの94分とどれだけ違うのかわからない(例えば洗面所の場面を追加したとか)。そもそも何でこれがアメリカ映画かと思うわけだが、極端に陰気くさい和風住宅とか和室の押入れなどは海外向けに見せる日本像という意図なのか。わりと忠実にジャパニーズホラーなるものを作ろうとしているようには見えながらも、リングとか呪怨とか出所のわかりやすいネタをあからさまに入れ込むのでは真似事にしか見えない。 原作は読んでいないが、映画で見た限りでは母と娘の関係がテーマだったらしい。途中までは一応真面目にドラマを作ろうとしたように見えたので、せめて主人公とその母親の問題には区切りをつけて終わってもらいたいと思っていたところ、ラストがこれでは結局何だったのかわからない。とにかく最後は理不尽な結末にして、これこそがジャパニーズホラーだという安直な態度には納得できかねる。  キャストでは、個人的には中越典子さんに注目していたが、最初のうちは疲れたような顔ばかり見せられて不満がたまる。しかし終盤になって怒りを露わにしたあたりからちゃんと美貌が見られるようになり、若干ながら色っぽい場面もあったりする。また初音映莉子という人は地味ながらも味のある表情を見せているが、この物語でこの役柄ならこういうメイクはなしで済ませてもらいたかった。 ほか隣室の少女役は、後にアイドルグループ「私立恵比寿中学」で活躍した松野莉奈という人らしい。また他の映画で印象的な役をしていた荒川ちかという人が出ていたはずだが、幼少時の写真に写っていただけのようである。  なお雑談として、この映画では家庭の問題よりも悪徳不動産業者の告発が主目的に見えたが、今なら変に安い物件などとりあえず事故物件サイトで見てみるという手もあるのではないか。昨年ネットでたまたま見た怪談(体験談)で、著名な事故物件サイトの名前がごく普通に出て来ていたのでそういう時代になったのだと思ったことがある。ただ現実問題として、誰かが嘘を書き込んだのがそのままになっている場合もあるようなので要注意ということらしい。
[DVD(邦画)] 3点(2020-09-19 13:29:30)
28.  緯度0大作戦 《ネタバレ》 
東宝特撮の延長で見たわけだが、日米合作のためか違和感が大きい。なぜか悪玉側に日本人女がいて外人男に媚びまくった上に捨てられて醜態をさらすのが見苦しいが、そもそも生き物を職人技で切り貼りしてバケモノを作るというのが悪趣味で、アメリカ人の好みに合わせるとこういう下劣な映画ができるのかと呆れる。またキャスティングの意図はわからないが中高年同士の三角関係など見たくもないのであって、比較的若手の女医にしても変に露出部分が多い割に顔が可愛くないので存在意義が感じられない。  加えてラストが全く不可解で、当時はこういうものが洒落ていると思ったのかも知れないが、どう考えても合理的解釈が不可能なものを作られてしまうとさすがに困るわけである。並行世界という考え方もあるようだが、同じ顔で同年配の人物がたまたま揃ったことは説明できていない。こんなことなら単なる夢オチの方がまだましである。 そのほか特撮面では船舶関係(潜水艦含む)の出来がなかなかいいとかいうことはあるが、ライオンさんとコンドルさんの様子を見れば昭和特撮だからといって不問に付す限界を超えているので全体的には相殺される。また出演者に関しては、黒部進氏ほどの人を正体不明の外国人役で使うなと言いたい。  ここまでさんざん書いておいて少し褒めることはないかと考えたが、上に少し書いた以外にないので困る。日本側ヒロイン役である中山麻理という人のことも書くべきだったろうが書かないで終わってしまった。ちなみに劇中で世界的科学者が誘拐されたときに、米ソが互いに相手方の陰謀だと中傷していた発言の中で「中共の侵略的計画」という言葉が出ていたのは、中ソ対立以降で西側との関係がまだ改善されていなかった時期の感覚を反映したものと思えば少し興味深い。 追記:ほかの皆さんのレビューを見て思い出したが、海底火山の爆発がうまくできていたというのは同感だった。こういうのはもう円熟の技法である。
[DVD(邦画)] 3点(2016-05-14 20:08:37)
29.  イースターナイトメア 死のイースターバニー 《ネタバレ》 
ハロウィン・ハロウィン2・バレンタインに続く「ナイトメアシリーズ第4弾」とのことで、他の3つを見てしまったのでなりゆきで見た。今回は「日本初のイースターホラー」だそうで、復活祭というもの自体はまともなキリスト教の行事だろうが(そもそも知らないが)、それよりも本体に付随するイースターバニーなるものの胡散臭さに着目した企画ということか。ちなみに原作ゲームはこの映画を見る上でそれほど参考にはならないとの噂である。  内容としては全般的に低調で、映像的な見せ場がないことからすれば物語に重点が置かれているのかも知れないが、結局何がいいたいのかはわからない。真面目に語るのも野暮だが一つ書いておくと、もしかすると最後に裁判官の役を務めたのは主人公だったのかも知れないが、よほどこの主人公が清純で清廉な印象をあらかじめ出しておくのでなければ意外性も何もなく、そもそもキャスティングに無理があったように思われる。 もう一つ低レベルの指摘として、日本語として適切なのは「あなたを呼びます」か「あなたに呼びかけます」のどちらかであって、「あなたを呼びかけます」という言い方はありえない。これを書いた人物はよほど国語が不得意だったか外国人と思われる。  登場人物に関しては、まず劇中にバニーガールの扮装をする人は出ない。やるとすれば主演の人だったかも知れないが、バストの大きさが強調される服装が多いという程度で抑えている。この人のほかに男っぽい同級生役(女子)や、いたいけなウサギ役の人は別のところで出ていたのを知っているので自分にとっては無名の人々でもない。最も普通に愛らしく見える同級生役は知らない人だったが、現在は女子プロレスの道に進んでいるとのことで、何が起こるかわからない世の中である。
[DVD(邦画)] 2点(2018-06-30 20:23:07)
30.  生きていた信長 完全版 《ネタバレ》 
「四月物語」の前座として見たが、これはひどい。どう突っ込めばいいのかわからない。 この信長は先見性というより何かよほどのズルをしている。ひそかに山川の歴史教科書でも入手したのか。こんな歴史操作が許されるなら、一向宗が信長を滅ぼしても文句は言えないだろう。そうなれば次は一向宗の天下だ(うちの寺は真宗)とも思ったが、この信長はあくまで歴史の正統性を盾にしているため対抗しにくいところがある。どうも小狡さの感じられる男だ。 こんな信長は尊敬できないので、悪いがいい点はやれない。だいたいこれで映画一本見たことにしていいのか。
[DVD(邦画)] 2点(2013-02-10 19:24:44)
31.  生きない(1998) 《ネタバレ》 
最後の笑いの解釈にもよるのだろうが、何を意図した映画なのかは結局わからなかった。劇中で女子大生が言っていたことはまさに正論で、この人物でこの年齢ならそれで十分なわけだが、こういうのを叩きのめすのが目的だとすれば大人気ない。生きることの意味、存在の意味に疑念を抱く立場との間で相対化するなら納得できるとしても、ラストは結局後者のみを支持しているように見え、それなら一人で勝手にやれよと言いたくなる。あるいは単に破滅願望を満足させたいだけのようでもあり、それも世間的には一定のニーズがあるだろうが、他人を巻き込まなければ気が済まないというなら個人的には全否定する。 それから、世の中普通にしていても交通事故に遭わない人間の方が圧倒的に多いわけで、都合よく一度に全員死亡などというのは作為しか感じられず、TVの短編ドラマ並みの安易さである。これではとても世の無常などには考えが及ばず、死人の山ができて大喝采というようにしか受け取れない。シリアスな話でこれはないだろうと思うが、それとも最初からこの映画はブラックコメディだったのか? 何にせよ意図がよくわからない映画である。 以上、もしかすると優れた映画なのかも知れない(そのように取る人がいるのもわかる)が、クソ映画の懸念も払拭されないので念のため低評価にしておく。舞台版というのはまた違うのかどうか。 なお女子大生、及びその他の脇役の面々は好印象だった。映像面も音楽も悪くない。
[DVD(邦画)] 2点(2012-09-02 19:52:38)
32.  犬鳴村 恐怖回避ばーじょん 劇場版 《ネタバレ》 
本編を見てからなので期待感は全くない。 冒頭の説明通り、ホラー場面に手を加えて怖くないようにしたものらしく、コメントでドッキリを予告するとかキラキラの装飾とか、「イラストで表現します」と書いておいて「いらすとや」風の絵を実写に被せるといった加工をしている。怖さの緩和以外にも、観客が見落としそうな一瞬の映像を親切に指摘するといったこともしているが、しかし見所には全部コメントが付くだろうと思い込んでいると、序盤で立小便かと一瞬思わせる場面などはかえって見落としてしまいそうだ。ほか「応援タイム」というのもあったが観客の全員が沈黙していただろうと想像される。  ドラマ部分は変更がないようだが、しかしこんなふざけたホラーにしておいて、全体を真面目な顔で見ることなど初見の観客に可能なのかどうか。せっかくの物語を背景音楽やコメントが明らかにぶち壊しているところがある(主に2か所)。 逆に本編を見た者としては全編突っ込み入れまくりにして笑わせてもらった方がよかったが、ドラマ部分はほとんど加工がないのでそういう見方もできなくなっている。わずかに可笑しいのは「こんにちは、いぬです!」「失敗しちゃった笑」「ここは便所ちゃうで~」「電話かけたいねん」くらいのもので、これなら公式のギャグPVでも見た方がよほど笑える(鷹の爪コラボなど)。 一応全部見た結果として、これはやっつけ仕事ではないのかと正直思った。  なお同じ映画を繰り返して見た形なので、本体部分に関して改めて思ったことを書くと、 ○祖父宅から見えた山霧はいい感じ。祖父は全部わかっているが思いを押し込めている。 ○帽子の男は昔風だが渋味があってクールな奴だ。 ○海でなくて湖だという件は本編段階からあるとぼけた場面で、こういうのは「呪怨」以来のこの監督の持ち味である。 ○エンドロールの背景で空から現地へ迫る映像は迫力がある(行くな)。 ○主題歌がかなり心を打つ。これで鑑賞後の感情が支配されてしまう。 そのほか人物の関係で、奥菜恵の出演場面には注意喚起のコメントがついていたが、それ以外にも例えばファン向けに「三吉彩花ちゃんでたー!」と書いて盛り上げるとか、「宮野陽名ちゃんはSeventeen専属モデル。この頃まだ15歳!」とか紹介を入れるとよかったはずだ。ちなみに突撃バカ役の大谷凜香という人は、しつこいコメントのせいで小便娘ということがますます強く印象付けられてしまっていた。
[インターネット(邦画)] 1点(2020-10-17 08:22:35)(良:2票)
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