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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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61.  いのち・ぼうにふろう 《ネタバレ》 
これを見た日の日記には、こんなことが書かれている。『あれだけ、罠かもしれない、と主人公たち風来坊グループが言っていながら、何も対策たてないでノコノコ行くってのはトンマすぎないか。ぼうにふろうったって、自殺しようってんじゃないでしょ。それにまた山本圭(彼らが救おうとしてる若者)が、わざわざ一肌脱いで助けてやろうって気になれそうもない、とんだグズでなあ。なにかと迷惑掛け続けて、それで、逃げろ逃げろって言ってんのに、目ぇ剥いてぐずぐずしてて、ほんとイライラさせる。』なんとなく「用心棒」の土屋嘉男をいま連想した。太っ腹を描くときに、対照的に実直な小者を置くってのが邦画の段取りか。『小林正樹、あきらかにピークを過ぎた71年の作品だが、昨今の邦画のレベルから見れば秀作と呼べるだろう、スタッフの力か。武満徹の音の塊りがロングのカットでドローンと入ると、とたんに画面が締まるから恐ろしい。』
[映画館(邦画)] 6点(2008-01-11 12:27:57)
62.  苺とチョコレート
男二人、反発から友情へという定型の話だけど、二人だけの話で閉じず、だんだん社会に開いていくところがいい。「ぼくがいなければ、この国は何かを失う」という主人公の言葉に、すべてが凝縮している。見ようによってはずいぶん割り切りすぎてもいる。共産主義者のダビドに対してディエゴは性的異端、宗教や芸術サイドの証言者にもなっている。もっと討論でダビドに主張してほしいところもあるが、大事なのはいろいろな立場や考え方が複数存在することを認めあうことであって、そこへ話が絞り込まれていくので後味はいい。どんな社会体制であろうと、女の仕種をする男というものは笑いの種になり、これを単に偏見として切り捨てるのではなく、なぜ男の仕種をする女は笑いの対象にならないのかを含め、仕種の社会学として研究する価値があるのではないか。冷蔵庫にロッコという名前をつけてペットがわりにしている。
[映画館(字幕)] 6点(2008-01-10 12:23:04)
63.  異母兄弟
硬と軟がきれいに分かれている設定で、長男次男は陸軍、家父長の権化のような三国連太郎の精神的直系。いっぽう女中に生ませた子は海軍で、女中とヨサコイ節を歌ったりして軟弱。男性性と女性性の対比の物語でもある。一種「人形の家」のノラめいた話になっていくが、家を出ないで居座るところが日本的か。ただ父親の“横暴”も、それである程度家政の役を果たしていたところがあるので、それのみに罪を負わせる女もずるい、って気もした。慰安婦として南方に送られていく女中こそ、ひたすら哀れ。芥川也寸志の音楽は荘重にパイプオルガンが響き、ラストにはパッサカリアふうの曲もある。
[映画館(邦画)] 6点(2008-01-08 12:21:35)
64.  イカとクジラ 《ネタバレ》 
俗物を軽蔑することでなんとか誇りを保っている売れない純文学作家の父。その父親の評価をただただ盲信して読んでいない文学書のランクを決めている長男。子どものためにハンバーグを作ったことがあるぞ、という父親の言い分に、ことさら軽蔑をこめて笑い転げる母。みーんな俗物。でも映画はこの俗物ぶりを、父親のように軽蔑してはいない。愛すべき俗物、とまでは言わないが、我々すべてがどこかで共有している俗物ぶりだなあ、という視線がある。くすっと笑っている。それでそれが何だと言うのだ、と言われればそれまでですが。
[DVD(字幕)] 6点(2007-11-29 12:17:49)
65.  遺産相続 《ネタバレ》 
『お葬式』に『マルサの女』的な情報を盛り込んで“二倍楽しめます”を狙ったようなのだが…。旦那が死ぬまでぐずぐずしていて、人情と合わない法律の冷たさを妾の側から描くのかと思っているとそうでもなく、政治家を絡めると社会性を出せたって気分になるのも困ったものである。三階ぶちぬきのセットが面白かったが、うまく使いこなせていなかった。佐久間良子が風間杜夫の弁護士に土下座するとこで職員がみな見下ろしたり見上げたりしている俯瞰のカットがあって、あの次に横からの三階ぶちぬきのカットが入ると思ったのだが。小川真由美が出てくると締まる。野々村真が出てくると緩む。最後は五分五分で人情で手打ち。どうして冒険をしてくれないのだ、邦画は。
[映画館(邦画)] 5点(2014-01-03 09:43:22)
66.  イタリア旅行
ロッセリーニとバーグマンには申し訳ないが、これ、とうとう引っ掛かってくれませんでした。ただこうエピソードを並べるのが好きな監督だってのは、しみじみ納得した。歴史の地、古代の彫刻、遺跡の発掘、といったエピソードがブツブツと投げ出されていて、それらが化合してくれない、って言うか。フェリーニの映画もブツブツで進むが、彼の場合はかえって寄席の演目が並んでるみたいで、エピソード主義が効果を上げている。フェリーニのトーンとうまく合って、映画とはもともと寄席の芸だったんだ、てなことにまで貫いて納得してしまう。ロッセリーニだと、そこんとこ、変にシンネリしてしまう。ただ、性格を持たない第三者が映るシーンはいいの。バーグマンが一人で車を走らせている街の光景、娼婦なのか太った女が立っているあたりの不安な感じなぞ、やけに迫ってきた。きっとあそこらへんに取っ掛かりがありそうなんだが、申し訳ない、取っ掛かりどまり。
[映画館(字幕)] 5点(2013-09-26 09:22:56)
67.  イヤー・オブ・ザ・ガン
社会派でいくのかサスペンスでいくのか立場をはっきりしないので、中途半端になった。両方の観客を呼ぼうとして「二兎も得ず」になっちゃったのか。サスペンスでいくんなら自分の小説が現実になっていく怖さを中心に据えるべき。でも社会派要素が入り込んでるんで、このアメリカ人二人組の軽率さがやけに気になってしまう。「赤い旅団」に絡んでると思われる教授に話しちゃうって口が軽すぎるでしょ。社会派でいくのなら、そこらへんのジャーナリズムの冷酷さをもっと突っ込むべきでしょうね。でもこの二人をそう非難してるようにも見えない(ラストでちょっとそれらしい気配はかもす)。正義派人間の嫌らしさみたいなものを突けるんだけど。モロ誘拐のときって、乳母車を車道に飛び出させて車止めたんじゃなかったっけ。あれは違う事件か?
[映画館(字幕)] 5点(2012-12-10 09:51:59)
68.  イノセント・ブラッド
女ヴァンパイアが悪漢に食らいついて、それが増殖するのを防ぐために警官と協力して戦う、っていうの。話はつまんなくても部分にキラリとしたとこでもあればいいんだけど、とうとうラストまでおおむねダルかったなあ。どうもコミカル・ホラーってのは、笑わせるのも怖がらせるのも中途半端に逃げてる気がして、なかなか満足するのに出会えない。このヒロイン、A・パリローがコメディ出来る役者じゃなかったってことだな。サリーってのが生き返るあたり、ちょっとコメディ的感性が生きてるとこはあった。記者団の前を彼が走りぬけ、検視官やらなんやらが追っていくあたり。だいたい彼が出てるシーンのほうが面白かった。副大統領がテレビに映ると消されてしまうギャグ。中に出てくるテレビ番組は、みな怪獣・怪奇ものやってるのがおかしい。吸血鬼に関するいろいろなルールってのは興味深いんですけどね。愛と攻撃のメタファーとして。
[映画館(字幕)] 5点(2011-12-18 10:29:03)
69.  イントゥ・ザ・ワイルド 《ネタバレ》 
これってつまり「出家遁世」願望なんじゃないか。自然に帰る、って、昔から一番近場の逃げ道だった。たぶん、仕事も家族も捨ててタヒチに逃げたゴーギャンも、同じ出家遁世者だったんだと思う。だからそう特殊な物語ってわけじゃなく、彼をもう少し突き放して、そういう現代の出家願望の根を探ってもらったほうが、私としては興味が持てた。でも映画は、彼の自己陶酔に寄り添い、自然絵巻を繰り広げていく。かつて日本の西行は、すがる子どもを縁側から突き落として出ていったが、あちらは親の嘆きを振り捨てて出ていく。ただ親の嘆きをどれほど痛みとして理解できていたかは疑わしい。不定形な未来へ彼はそれでもなおかつ進んだのだ、という勇ましさより、未来から目をそらす軽はずみな感じのほうが強く、革細工のじいさんが「何から逃げてるんだ?」と問うとこで、やっと突っ込むのかと思ったら、逆に彼がじいさんに説教を始めてしまい、自己陶酔から醒めない。彼は未来を恐れ、ソローの時代へ、さらに開拓の時代へと過去へ向かって逃げ続け、そして周囲の人の気持ちを傷つけて回ったあげく、自己陶酔の極みで死んでいく。彼のこの幸福な一生を、アメリカの「未来恐怖」の一症状として見ればいいのだろうか。ヘラジカの肉の保存に失敗したところで(ここはいいシーン)、彼は=アメリカは、もう過去に帰れないことを認めるべきだったんだ。演出について一言。主役の激ヤセは大変だっただろうが、あそこで主人公の青年より俳優のダイエットのほうが意識され、私はドラマから醒めてしまった。映画におけるリアルさの演出とは難しいものだ。
[DVD(字幕)] 5点(2009-08-22 11:59:31)
70.  市川崑物語
もしかして映像による作家論ではないかという期待を抱いて見た。作家論の本で、いろいろシーンについて触れてあっても、スチール写真が参考に掲載されているだけだと、もひとつよく分からないことが多い。動く映像には動く映像で説明してほしい、と常々思ってた。まして市川崑となれば、あのカットのリズムの秘密を、同業者に分析してもらえるかと期待する。でもそういうことやってくれないの。金田一シリーズのとこで、そのリズムだけ見せて、やっぱりすごいな、と唸らせてそれだけ。さらに「照明について多く語りあった」と証言しながら、その内容を教えてくれないのは、これはもうイジワルと言うしかない。けっきょく、うっすらと危惧していたとおりの、新犬神家公開へ向けたPR映画でしかなかった。
[DVD(邦画)] 5点(2008-01-19 12:27:40)
71.  硫黄島からの手紙 《ネタバレ》 
アメリカ人の手による日本軍の映画ということで、兵士というものの国籍を越えた普遍像が描かれるのではないか、という期待があったが、けっきょく類型像に終始してしまった。理性的タイプと狂信的タイプの役割分担。地下壕の閉鎖された暗がりの中では狂おしかった中村獅童が、敵戦車もろとも爆死せんと、抜けるような青空の下で横たわっているうちに生き残ってしまう、なんてタイプからハズレていく人物のエピソードをもっと突っ込んでみれば、兵士が立たされている状況の普遍に到達できたかもしれない。戦場とはそもそも理性的であることが意味を持たなくなってしまう場なのではないかなあ。栗林中将の含蓄ありげな言葉より、一兵士が皮肉をこめて戦友の死を語った「あいつは名誉の赤痢で死んだんだよ」の方が心に響く。
[DVD(字幕)] 5点(2007-08-11 11:15:07)
72.  稲村ジェーン
前半はかなりつらかった。後半はこちらで意識の緊張度を落としたので「ややつらい」ぐらいですんだ。どうもだらだらなのよね。引きつけるものが「大波」だけで、それだけで興味をつないでいくのは、サーファーでない身にはしんどい。出てくる子どもたちが面白くないし、そもそも人間に対する興味がない監督みたい。最後の演奏を8ミリで撮ってるとこなんかちょっといい。あるいは地下通路の端の階段に降る天気雨とか。風でおもむろに盛り上げた映画らしい部分の後が、SFXになっちゃうの。小銭を壷に入れて水が溢れるとこなんかも映画らしいんだけどなあ。そういう部分部分でいいところはあった。「愛しちゃったのよ」のクワタ風バージョンも聴けます。
[映画館(邦画)] 4点(2014-03-08 09:18:23)
73.  イーオン・フラックス(2005)
SF=サイエンス・フィクションの、フィクションの部分が弱っている。Sのほうはとりあえずクローン技術を絡めればそれでクリアだが、Fは適当には行かないはずだ。具体的な映像で未来社会を構築しなければならない。未来の市民社会ってのが実感として現われてこず、ファッションショーやってるような公園(?)の描写で「普段」の感じがない。そして主人公はじめ人々の表情がみな一様。戦士はりりしく組織の側は無表情で、これほとんど同じポートレイト的な「いいお顔」。表情が過剰なドラマもウンザリさせられるが、「いいお顔」してるばかりってのもつらい。また登場する舞台がどこもセキュリティが甘く出来てて、活劇の興味を削ぐ。口笛で小型球形爆弾がコロコロ集められてくるのなんかは、納得できる設定ならば悪くないんだけど、あそこ政府の中枢なんだろ?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2013-08-20 09:11:18)
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