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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2397
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  いぬ 《ネタバレ》 
決して複雑なお話しではないはずなのに、とくに前半は独特な語り口のせいで異様に判りにくい映画になっているんじゃないかな。冒頭でモーリス=セルジュ・レジアニがなんで故買屋を殺すのかとか、モーリスとシリアン=ベルモンドとの関係性とかが特にね。こういうところがフレンチ・ノワールらしいと言っちゃえばそれまでなんでがね。登場人物たちは犯罪組織の上層部というわけではなくローン・ウルフの集まりみたいな感じなのに、妙にきちんとした服装でとくにベルモンドのトレンチコートの着こなしなんか惚れ惚れさせてくれます。完全に“いぬ”はベルモンドだと思わせといての後半での急展開はちょっと都合よすぎるところもあるけど見事な脚本でした。ベルモンドにしても決してカッコよいだけでなく、けっこう躊躇なしに人を殺すダークヒーローなんです。それにしても60年代のベルモンドは、この作品も同様ですけど死ぬ間際の一言がカッコ良いんですよ、死ぬ寸前で女に電話して「フェビアンヌ、今夜は行けそうにもない」ですからね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-02-08 21:58:13)
2.  緯度0大作戦 《ネタバレ》 
東宝特撮映画には日米合作として製作されたものがあるが、本作はその最後の作品。合作と言っても独立系プロダクションが相手の場合が多くていろいろと難儀させられることもあり、本作なんて製作中に相手方が倒産して撮影中断、その為に複雑な権利関係になってしまい長い間ソフト化されませんでした。またこの映画が円谷英二と本多猪四郎の最後のコンビでもあります。 ストーリーは言ってみれば『海底二万哩』と『ドクターモローの島』を足して二で割ったような感じ。日米合作東宝特撮では欠かせないハリウッド俳優の出演も、ニック・アダムス、ラス・タンブリンに続いてリーチャド・ジェッケル、シーザー・ロメロ、そしてついに名優ジョセフ・コットンの出演と相成りました。ロメロの愛人役のパトリシア・メディナに至ってはコットンの当時の妻ですからね。アメリカ側プロの倒産で東宝が出演料を肩代わりさせられ、製作費のかなりの部分がこれらのハリウッド俳優のギャラに消えてしまい東宝はもう踏んだり蹴ったり、そりゃ合作を今後やらないとなるのも当然かも。特撮は円谷英二の最晩年ですからレベルとしてはほぼ頂点、冒頭の海底火山の噴火なんてこれがCGじゃないなんて信じられないぐらいです。緯度0という秘密世界の設定も荒唐無稽さが東宝特撮の中でもほとんど頂点、19世紀初頭の人間が200歳近くになっても普通に生きているというところなんかも謎めいていてグッド。当初の脚本では「緯度0の1日は地上の50年に相当する」という説明があったそうですが、それじゃいくら何でも計算が合わない、1年だと地上の18,250年になっちゃいますからね(笑)。でも登場する改造動物の造形はちょっとセンスが悪すぎ、まああんまり意味がないキャラ達だったとしか言いようがない。 やはり物議をかもしそうなのがあのラスト、リチャード・ジェッケルのラリッたあげくの妄想もしくは夢オチかなとも解釈できるような不思議な幕の閉め方です。でも私はこういう遊び心に満ちたような脚本は好きです、これぞ関沢新一の脚本らしさが出ていたと思います。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-11-27 23:24:05)
3.  一万三千人の容疑者 《ネタバレ》 
冒頭で、当時の東映社長である大川博の前口上が流されます。まあこれは「この映画は義展ちゃん事件を再現していますが、このような悲惨な事件が二度と起こらないことを願って製作いたしました」というような趣旨ですが、さすがに「ヒット作が欲しくて撮りました」とは言えませんよね。こんな興行側の言い訳はどうでも良いんですけど、犯人が逮捕されてから一年余りしかたっていない時点で映画化しちゃうところに、当時の日本映画界がまだ持っていたバイタリティを感じさせてくれます。それに比べて現在の日本映画界のだらしなさは眼を覆うばかり、なんせあのオウム真理教事件ですら正面から取り組んだ作品が未だに製作されていないんですからねえ。 私らの世代には義展ちゃん誘拐事件といえばいまだに誘拐事件の代名詞のように記憶に刷り込まれていますが、こうやって丁寧に事件の推移を見せられると、いろいろなことが改めて見えてきます。これは史実通りなんですけど、身代金受け渡し時の警察の失態・無能ぶりには驚くべきものがあります。そして犯人逮捕まで2年以上もかかったとは知りませんでした。逮捕の突破口になったアリバイ崩しの攻防戦もまるで推理小説みたいな展開で、まさに“事実は小説よりも奇なり”です。 わたしの中で「ベテラン刑事を演じたら日本一」の称号を与えられているだけあって、芦田伸介はハマり役でした。これも多分に幼いころTVで観ていた『七人の刑事』からの刷り込みがあるんでしょうね。でも、のらりくらりとウソをついて刑事たちをはぐらかす犯人役の井川比佐志が予想外の好演で、この人は善人役だけが持ち味だったんじゃなかったんだな、って再認識させられました。また音楽担当があの伊福部昭で、この救いようがない悲惨なお話しにピッタリのサウンドを聞かせてくれます。 尺は短いんですけどあまりに救いのない事件なので、ダウナーな気分にさせられること間違いなしです。やはり恩地日出夫が監督した泉谷しげる主演のTVドラマ版の方が出来は上かなと思います。そういや、このTV版も刑事役は芦田伸介でしたね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-04-26 00:08:28)
4.  いそぎんちゃく
“いそぎんちゃく”“くらげ”とくれば大映の軟体海棲生物シリーズ(なんちゅうネーミングでしょう)で一花咲かせた渥美マリです。このタイトルを見て「この映画は良い子が観ちゃいけないんだ」と子供心にも速攻で理解できる淫靡なネーミングでしたね。でもこの“いそぎんちゃく”はあくまで“礒の巾着(財布)”であって、渥美マリは肉体を駆使してひたすらカネをため込む女のお話しなんですね。まあ一種のピカレスク・ロマンみたいなもんですが、ここまで徹底してカネに執着する彼女の姿勢は、えげつなさを超越してカッコ良いと言えるところにまで昇華しています。演技力に欠ける彼女に無表情な芝居で全篇通させた演出は良い感じでした。通俗的なストーリーながらも淡々とした語り口の撮り方が好印象を与えてくれたので、プラス一点です。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-12-09 21:56:56)(良:1票)
5.  いそしぎ 《ネタバレ》 
美しいカラー映像はダグラス・サークが50年代に撮ったメロドラマを彷彿させるところがありますが、教師でもある聖職者が生徒の母親と不倫・肉体関係を持つなんて50年代では考えられない過激なテーマです(この程度の描写でも)。ハリウッド映画を規制していた悪名高いヘイズ・コードが緩んできた時期だったんですね。 リチャード・バートンとエリザベス・テイラーは、今でいうとブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーみたいなセレブ・カップルで、ブラピとアンジーとは違い共演した映画は5本もあるんです。本作は二人にとっては、翌年撮られる映画史に残るような壮絶な演技合戦を見せた『バージニア・ウルフなんかこわくない』のための肩慣らしみたいなもんでしょう。 まあとにかくこの映画は名曲"The Shadow of Your Smile"がすべてで、この曲のために映画をこしらえたみたいなもんです。そんなに悪い映画とは思いませんが…
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-01-31 21:53:19)(良:1票)
6.  いのちの紐 《ネタバレ》 
名匠シドニー・ポラックの監督デビュー作です。シドニー・ポワチエ、アン・バンクロフト、テリー・サバラス、音楽クインシー・ジョーンズ、衣装イーディス・ヘッド、とてもデビュー作とは思えない豪華なキャスト・スタッフですこと! ポラックはそれまでTVドラマの演出で評価されていただけあって、ポワチエやバンクロフトからも高いレベルの演技を引き出しています。睡眠薬を飲んで自殺を図った女性がホットラインに電話をしてきて、それをボランティア相談員であるポワチエが必死に話を続ける一時間あまりの出来事がストーリーです。その間に電話を逆探知しようとするのですが、アナログ交換機を使っていた時代の原始的な逆探知の手法が面白いです。結末は、まあ予想通りなのですが、ポワチエとバンクロフトが最後まで顔を合わさないで映画が終わるところがいいですね。そしてクインシー・ジョーンズ、この映画はシアトルが舞台だけど彼の都会的な音楽が実にマッチしていてサントラが欲しいくらいです。ポラック、シドニー・ルメット、ペキンパーとハリウッドではTV界出身の名匠が多いのに、なんで日本ではTVディレクターから良い映画作家が出てこないのか、実に不思議です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-10 00:11:23)
7.  if もしも.... 《ネタバレ》 
「造反有利、毛沢東万歳!」の嵐が全世界で吹きまくり団塊世代が暴れまくっていた時代ですから、こういう若造の反乱は当時としては“直球ど真ん中”のテーマだったんでしょうね。英国のエリート養成機関でもあるパブリック・スクールの坊ちゃんたちまでもがついに…、というプロットですが登場人物たちの人物描写が妙に浅いので、彼らの怒り(らしきもの)が全然響いてこないのは困ったものです。『時計じかけのオレンジ』のアレックスを十分の一に薄めた様なマルコム・マクドウェルのキャラはいかにも物足りない(もっともアレックスのリハーサルみたいな経験だったかもしれませんが)。この監督、『オー!ラッキーマン』は三時間超える上映時間ですから、ほんとはこの映画も長かったのをプロデューサーあたりが勝手に30分くらいカットしたのかもしれませんね。ですけど、モノクロとカラーの使い分けやシュールな演出も交えるなど、英国フリーシネマの掉尾を飾るに相応しい映像に満ちているのも確かです。
[ビデオ(字幕)] 5点(2011-11-01 23:12:51)
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