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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1252
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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21.  桜ノ雨 《ネタバレ》 
有名かも知れないが一応説明しておくと、「桜ノ雨」とはもともと「ニコニコ動画」で初音ミクの歌う歌として発表されたもので、現在では卒業ソングとして定番化しているらしく、動画投稿サイトで検索すると各地で児童生徒が歌う動画が上がっている。その歌のイメージをもとにした小説版を原作にしたのがこの映画であり、主人公の名前「未来」は小説版に由来しているが、元は初音ミクから来たものらしい。 内容としては原曲のイメージ通り素直な気分で見られる青春ドラマになっており、人の気に障る要素をわざわざ入れたがるリアル路線の作りにはなっていない。キャラクター設定を始め人物の行動や効果音にマンガのようなところが目につくが、極端なのは前半のコメディ部分だけである。また特に先輩(部長)役がとても高校生には見えず、これはさすがにミスキャストではと思ったが、少女マンガのような先輩役をシレっと演じるにはこのくらいの役者でなければならなかったのかも知れない。 最初と最後には全ての発端になったエピソードが出ていたが、ここでの「桜の雨の中にいた」という図柄がまたいかにもマンガのようである。そこで振り向いた主人公が少し小首をかしげてみせるのもわざとらしいが、その辺はまあ微笑ましいので嫌いでない。  一方でストーリーを真面目に見た場合、合唱の世界とは縁のない自分としても納得できないものになっている。「好きな歌うたって、楽しければそれでいい」を大前提にしてしまっていたが、気に入らないものを好きになろうともしないのでは世界が広がらないだろうし、また真剣に取り組んでいれば逆に愛着がわくこともあるだろう。そういう葛藤なしで結局「桜ノ雨」が全ての解決法というのでは、いくら歌が出発点の映画にしても話が簡単すぎる。理性的観点からすれば絶賛できるお話には全くなっていないが、それでも個人的にそれほど悪い映画に思えなかったのは、やはり合唱というものが本来持つ力のせいだろうという気がする(正直泣けた)。 もう一つ、「こんなんじゃ楽しめない」という主人公の爆弾発言は容認できないが、何かベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章の”O Freunde, nicht diese Töne!” に通じるものがあるような気がして自分としては全否定できなかった。そこまでは関係ないか。  なお映画と関係ないが、今年もNHK全国学校音楽コンクール全国大会にうちの地元の高校が出場することになっている。○高がんばれ。
[DVD(邦画)] 6点(2016-09-23 19:58:12)
22.  残穢 -住んではいけない部屋- 《ネタバレ》 
原作付き映画は原作の劣化版でしかないことが多いので、映画から見てしまって損した気分になるのを防ぐため、今回は原作を先に読ませてもらった。 その後に映画を見ると意外にまともにできており、原作の基本構造を尊重しながら印象的なエピソードを残し(大家の伊藤さんなど)、原イメージを保ったままで短時間にまとめてある。導入部として短い怪談を入れたのは映画独自の構成だが、これもその後の展開からすれば効果的と思われる。老婆が一言「湧いて出る」とか、床下の顔など怖さで印象付けられる場面もあり、また緊張が高まった場面で、登場人物の何でもない発言にいちいち脅えさせるのは笑いを含んだ肝試しの臨場感があった。 ちなみに原作では実在の人物が実名で登場するため、ホラー映画でいえばフェイクドキュメンタリーのような印象があり、それが読者にとっても他人事でない雰囲気づくりにつながっていた。この映画はさすがにドキュメンタリー調にはしていないが、登場人物の平○○明とか○澤徹○とかいうネーミングには原作の名残が見られる。平○氏が羽田の大鳥居にいた意味はよくわからなかったが、これはファン向けの小ネタというつもりだったのかも知れない。  一方で肯定的になれない点として、最後は疑似ハッピーエンド風になったあたりで終わりにしておけばいいものを、その後さらに怖がらせエピソードを4つも加えていたのは呆れざるを得ない。それまでは、邦画ホラーの恒例である現場突撃を「お暇しましょう」であっさり終わらせるなど結構いい雰囲気で来ていたにもかかわらず、結局最後は見せるものを見せなければ気が済まないかのような作りには落胆させられる。 また原作では「穢れ」の残留と拡散に関して仮説のようなものを提示しており、それがいかにも自然現象的にありそうな感じで納得できるものだった。その一端は当然この映画にも出ているわけだが、しかし原作では、確定的影響でないため統計的に有意でないとかいうことで因果関係が特定できずに日常の中へ埋没していく空恐ろしさとやるせなさが感じられたのに対し、映画がこういうラストでは致死率100%の「呪怨」シリーズと同じように見えて、原作独自の趣向がぶち壊しになったように感じられる。そもそも徹底して登場人物を破滅させたがるという無駄な過酷さが大人気なく、邦画ホラーというもののどうしようもなさを感じさせる映画だった。 それでも邦画ホラーにしては悪くなかったので少しいい点をつけておく。
[DVD(邦画)] 6点(2016-07-16 22:30:42)(良:1票)
23.  311 《ネタバレ》 
震災関連の映像記録に若干の素材を加えた意味はあると思われる。中で印象に残ったのは、大川小学校の児童の母親が“仕事があったので迎えに来なかったが、来たとしても学校側の指示に従ってしまって、結局は一緒に流されていただろう。一緒ならそれでもよかったが。”という意味のことを述べた場面だった。また途中で浪江町の赤宇木集会所が出てきたのは少し驚いた。  ところで本編中では遺体の撮影に遺族が怒って棒を投げる場面があったが、DVD特典で映画プロデューサーが語っていた後日談を聞くと、この人物も後になっていわば“反省”し、逆に制作側を励ましていたとのことで、最終的には遺族の心情は度外視でも可ということにされていたようである。 また同じ特典映像では別の出演者が、“戦争取材では死体などいくらも映すのに、今回の震災では遺体なり死体を撮ってならないことになっているのはなぜなのか”という意味の発言をしていた。しかし平和な日本と戦時下の外国では社会情勢も常識も異なっており、外国でやっているから日本国内でもやっていいということにはならないだろう。遺族が遺体映像の公開を望まないこと自体はどこの国でも同じだろうが、そうした人間としての自然な感情とは別に、彼らとしては映像を撮ること自体に独特の正義を感じているのだろうと思われる。それはいわば業界内の共通認識であり、彼らの自己表現の手段を確保するためのものだろうから、部外者が何をいっても彼らは動じないはずだ。 前記の映画プロデューサーの発言によれば、最終的にこの映画は作り手・伝え手としての自分らの姿を描いているのだ、というまとめ方になったらしい。ドキュメンタリストのドキュメンタリーということなら、業界内で広く見てもらえばいいだろうと思われる。  なお特典映像では森監督が自らの震災直後の行動について自虐的に語っていたが、彼らが何かすべきことはないかという思いに動かされ、結果として本来業務での行動を取ろうとしたならわからなくはない。同じく被災地の気仙沼市にある「リアス・アーク美術館」では2013年4月から震災関連の常設展示を行っているが、これも美術館本来の役割に沿った形での貢献を志したものと思われる。地元民としてはもう見たくないという声も聞いたが、実際見れば学芸員の真摯な思いが伝わって来て、半端なドキュメンタリー映画との差が際立つ気がした。
[DVD(邦画)] 3点(2014-03-14 19:55:08)
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