101. さすらいの二人
ラストの長回しがとにかく印象的。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-09-03 16:15:13) |
102. 砂丘
男女がじゃれあう映像は飽きる。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-03 16:12:20) |
103. サテリコン
ここまでフェリーニ色が濃くなると、もうついていけない。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-09-03 16:10:56) |
104. 秋刀魚の味(1962)
“名匠”小津安二郎の遺作。 1962年の作品だが、小津の完成された力量が冴え渡る“見事なまでに美しいカラー作品”であった。 小津の代表作『東京物語』については、ラストの笠智衆が一人佇むシーンには圧倒されたものの、それ以外は、“まぁ、こんなもんか”といった感想だった。 そんなわけで、特別に期待して観たわけではなかった本作。 ところがところが、開始早々10分程で、完全にこの作品の持つ魅力に引き込まれてしまった。 冒頭にも書いた様に、本作は初期のカラー作品でありながら、質感を含めその美しさは圧倒的なもの。 機械的にただキレイなだけの現代映画と比べても、その質の違いからか、全くひけをとらない美しさ。 その端整な映像の数々を観ているだけでも飽きさせないものがあった。 登場人物について。 主演は小津作品でお馴染みの笠智衆。 “背中で感情を語る”彼にしか出来ない演技には脱帽。 そして、笠智衆に続いて本作で中心的な役回りを演じた当時21歳の岩下志麻がとにかく美しかった! 和服姿の似合うこと似合うこと。 また、彼女の兄役を演じた“中井貴一”の父である佐田啓二も、このたんたんとしていて渇いた感じの小津作品に完全に同化していて面白い。 そして、石井輝男作品でお馴染みの吉田輝雄。 本作でも好青年的イメージは健在。 石井作品では、ドロドロとした世界の中の唯一まともな人間というのをよく演じていたが、本作では、作品の一登場人物としてすんなり納まっているところに面白味を感じた。 『秋刀魚の味』を観たおかげで、今日は思いもがけず久しぶりに、ほのぼのとしていい日曜日を過ごすことができた。 やっぱり、“OZU”は凄かった。 [DVD(邦画)] 8点(2007-09-02 11:22:42) |
105. サヨナラ COLOR
《ネタバレ》 新文芸坐の「気になる日本映画達〈アイツラ〉2005」に本作が含まれていたので行ってみた。 竹中直人の監督5作品目にあたるラブストーリー。 ヒロインは、竹中直人がプライベートでも憧れていたという原田知世。 竹中作品は、今まで『無能の人(1991)』『119(1994)』『東京日和(1997)』の3作品を観てきた。 その中でも、本作『サヨナラCOLOR』は、自分的に一番のお気に入り作品となった。 世評では、“竹中直人の独りよがり的な映画”という厳しい意見も聞かれたが、私はむしろその点が気に入ったのだ。 癌におかされた未知子(原田知世)は、かつてのクラスメートだった正平(竹中直人)の病院に入院してくる。 そこで彼女の主治医となったのが正平だった。 だけど彼女は彼のことを憶えていないと言う。 学生時代からずっと想いを寄せていた正平はそれを聞いてショックを受けるが、学生時代には相手にもされなかったクラスのマドンナと、こうしていつでも話しができるのが嬉しくてたまらなかった。 そして日ごと打ち解け、手術前には逆に彼女からのプロポーズを受けたのだった・・ しかし実は正平も癌だった。 そして彼女を熱心に診たがために、命を落とすことになる。 悲しさに涙を流す未知子。 かくして、未知子にとって正平は永遠の存在となったのだ。 これはまさに男にとっての理想の死に方である。 自分がずっと憧れてきた女性に最後はプロポーズされ、そして死んだ後も彼女の心の中にずっと存在し続ける。 だけど、残された女性の立場からすればたまったもんじゃない。 せっかく好きになったと思ったら、先立たれてしまうのだから。 ずっとこれから彼の面影を背負っていかなければならないわけだし。 この日、同時上映された作品が『トニー滝谷』という作品だった。 この作品は本作とは全く逆で、“愛する女性を失い、その面影をずっと追い続ける男”の話だ。 女性の方に勧められて観たのだが、辛いだけであまりいい印象は残らなかった。 女性にとってはいい映画にうつるかもしれないけど、男の私からしたらあまりに切なすぎて後味が悪すぎるのだ。 『サヨナラCOLOR』と『トニー滝谷』という、男女の立場が全く正反対な作品を同時上映。 このスケジュールが意図的に組まれたのだとしたら、“新文芸坐恐るべし”だ。 [映画館(邦画)] 7点(2007-09-01 21:28:39) |
106. 錆びたナイフ
フィルムセンターにて鑑賞。 小津安二郎の幻の短篇『突貫小僧』と2本立てであった。 『突貫小僧』目当てで行ったので、本作『錆びたナイフ』はオマケ的に観た流れ。 したがってあまり期待せず観たのだが・・・ やはり、何の変哲もない日活映画であった。 期待を良い意味では決して裏切らない、裕次郎ファンでないと退屈間違いナシの 歴史に埋もれるべくして埋もれた小品。 [映画館(邦画)] 5点(2007-09-01 09:23:13) |