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プロフィール
コメント数 404
性別 男性
ホームページ http://onomichi.exblog.jp/
年齢 55歳
自己紹介 作品を観ることは個人的な体験ですが、それをレビューし、文章にすることには普遍さを求めようと思っています。但し、作品を悪し様にすることはしません。作品に対しては、その恣意性の中から多様性を汲み取るようにし、常に中立であり、素直でありたいと思っています。

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1.  さらば青春の光 《ネタバレ》 
60年代中期、ブライトンでのモッズ・ムーブメント及びロッカーズとの抗争をモチーフとした悩める若者のお話。もちろん、原題の『四重人格』から分かるように、この作品はザ・フーの同名ロックオペラを基に製作されたものだ。 当時のイギリスというのは、ティーンエージャーともいうべき新たな人種による脱階級的な雰囲気があったと言われる。モッズにしても、そんなティーンエージャー達の無邪気な反抗心によって、上流社会のファッションであるスーツをデフォルメし、ストリート風にアレンジしたスタイルである。マッシュルームカットにサイドベンツの三つボタンスーツ、そしてヴェスパの改造スクーターが定番であろうか。<この映画でみるとアーミーコートも必須のようである> さて、この映画がフーの音楽と切っても切り離せない関係にあるというのは言うまでもない。フーのロックは<というか、ロックというのはそもそも>、若者達の反社会的、脱階級的なメッセージを歌ったものであり、ピート・タウンゼントにとって、ロックこそ、そんな矛盾した世の中を生きるための哲学そのものなのである。 この映画は、『さらば青春の光』という邦題から、一人の若者の青春との決別、大人への成長の物語だとイメージされる。本当にそうだろうか? この映画の主人公ジミーは、ロックに心酔した典型的なモッズ青年である。映画の中で描かれる一軒家でのDJパーティや派手なヴェスパなど、彼はファッションを生き方と錯覚しているお坊ちゃん的気質のようである。彼は自堕落であることを執拗に追い求め、何事にも安易で我慢ができない。自分の思う通りに物事が進まないことに対して苛立ちながら、絶対に自分を省みようとしない。つまり自信がないのである。だからこそ、彼は最後に憧れのエースがベルボーイとして働く姿に世の中がひっくり返るようなショックを受けるのである。そこで彼が見つけたものとは何だろうか。ヴェスパを中空へ放り投げた地点、彼が最後に辿りついた場所とは何処だったろうか? 世の中に対する鬱屈とした感情というのは、外部に対して彼を何処にも導きはしない。彼が見詰めるべきは彼自身のゼロ地点であり、それこそが彼の辿りついた場所ではなかったか。エースの生き方という現実が彼をその場所に導いたのである。映画はその場所で終わるが、それ以上のものはこの映画に必要ないだろう。
[DVD(字幕)] 8点(2004-11-06 19:59:16)(良:2票)
2.  砂漠の流れ者
僕にとっては「ビリーザキッド21歳の生涯」や「昼下がりの決斗」に次ぐペキンパー作品。この監督の作品はよく「暴力の美学」という表現をされるけど、それはおそらく2次的なものであって、もっと端的に「生きること(死ぬこと)に対する美学」と言って構わないと思う。そういう意味では、失われつつあるフロンティアの時代に擬え、現代的喪失感の中で誠実であるということはどういうことかを問うニューシネマのハシリであり、実に哀しく、それでいて生命力溢れる映画なのである。
10点(2003-01-19 01:01:01)(良:2票)
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