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ゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 614
性別 男性
自己紹介  洋画は字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くようにしています。
 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが……
 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。

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1.  サンダーアーム/龍兄虎弟 《ネタバレ》 
 この頃のジャッキーは意外と皮肉屋な男を演じる事が多いのですが、その最たる例が本作における「アジアの鷹」でしょうね。   単なる「良い人」ではなく「俺が信じる神の名は『金』さ」と嘯き、時には卑怯な真似もやってみせる。  それでいてジャッキー特有の「愛嬌」「優しさ」は失っていないというバランスが絶妙であり、凄く魅力的。  後に本作がシリーズ化して三部作となるのは、映画の面白さだけが理由では無く、この「アジアの鷹」というキャラクターの魅力に依るところも大きかったんじゃないかな、と思えます。   それと、本作においては主人公ジャッキーと、親友のアラン、敵の人質になっているローレライ、金持ちお嬢様のメイによる恋の四角関係も描かれており「若者達による青春物語」といった趣があるのも良かったですね。  アランとローレライの絆を確かめる為、自身の失恋にケリを付ける為に、ジャッキーが悪役を演じてみせる終盤の件なんて、特に好き。   他にも、脱出機能付きの愛車コルト・スパイダーは恰好良いし、それを駆使したカーアクション有り、お馴染みのカンフーも有りで、とっても豪華な内容なんですよね。  ともすれば「ジャッキー版インディ・ジョーンズ」という一言だけで終わってしまいそうな映画なのに、単なる模倣で終わらず、ちゃんと独自の魅力を打ち出せているのが凄い。   撮影中、ジャッキーが命に関わる程の大怪我をした影響で、冒頭の短髪姿から一気に髪が伸びた形になるのが少し不自然とか、相棒役かと思われたアランが殆ど活躍しなかったのは寂しいとか、欠点と呼べそうな部分もあるんだけど、そんなの些細な問題。  当時のジャッキー映画お馴染みの「三菱マークが目立つ事」も「ちゃんと作中で宣伝しているからこそ、これだけ派手なカーアクションが出来たんだ」と思えるし「人気歌手のアラン・タムが準主役である事」も「彼ならではのミュージック・ビデオ風の演出が良いアクセントになっている」と思えるしで、なんていうか「大人の事情」が垣間見える部分も、きっちり「映画としての長所」に変えてみせたという、懐の深さが伝わってくるんですよね。  スポンサーを満足させるだけでなく、セクシーな巨乳女性軍団を登場させるファンサービスまでしてくれるし、そういった「清濁併せ呑む」スタイルが、本作の主人公の性格とも合致していて、実に良い味を出していたと思います。   コメディ面においても「アランからの手紙を読み、ホテルの二階からロビーに戻る」件はクスッとさせられたし、アクション面も「相手のドロップキックを、下から上に突き上げるドロップキックで撃退する」という場面があったりして、どちらも印象多い。  そして何といっても、主人公のガムを食べる仕草がやたら恰好良くて、自分としては、もうそれを観るだけでも満足しちゃうんですよね。  子供時代に、何度も練習して、その仕草を真似していた事を思い出します。   数あるジャッキー映画の中で「最も魅力的な主人公は?」と問われたら、本作の「アジアの鷹」を挙げたくなる。  粗削りだけど、若々しいパワーを感じる、良い映画です。
[DVD(吹替)] 8点(2018-09-25 12:55:33)
2.  サボテン・ブラザース 《ネタバレ》 
 「物語の中のヒーローが、本物のヒーローになる」映画の、元祖的存在ですね。   洋画では「ギャラクシー・クエスト」邦画では「ザ・マジックアワー」アニメにおいても「バグズ・ライフ」に「宇宙英雄記」と、様々な媒体で本作のプロットを拝借した作品が見つかる事に、その影響力の大きさが窺えます。  もしかしたら1986年以前にも似たような映画があったのかも知れませんが、自分は未だそんな映画に出会えていませんし(あえて言うなら「荒野の七人」?)やはり本作のオリジナリティはズバ抜けているんじゃないかと。   そんな訳で「映画史を語る上では外せない一本」「非常に斬新な、革命的作品」と、ひたすら絶賛したい気持ちもあるんですが……  正直、中弛みしている部分もあって、完成度が高いとは言い難い映画なんですよね。   象徴的なのが「唄う樹」と「透明な剣士」の存在であり、彼らだけ妙にファンタジー度が高い点も併せて、凄く浮いちゃっている。  作り手側としてもそれを気にしたのか、直前に「馬や亀も唄ったり喋ったりするシーン」を挟み、自然に感じられるようにと配慮しているのは窺えるのですが、それが成功しているとは言い難いかと。  結局、悪党のアジトは飛行機が原因で判明するので「アジトの場所を知る為には、唄う樹がある場所に辿り着き、透明な剣士に教えてもらう必要がある」って流れ自体が不要になっており、本当に(何だったんだアレは……)って思えちゃうんですよね。  そんな肩透かし感も、本作を彩るギャグの一種、愛嬌の一つではあるんですが「この映画の、そこが嫌」と言われたら、全く反論出来ない部分でもあります。  実際、上述の作品群も本作のプロットを拝借する一方で、この「唄う樹」と「透明な剣士」については、殆どスルーしちゃっていますからね。   それでも、やっぱりこの映画は好きというか……本当に魅力的な部分が幾らでもあって、語り出すと止まらなくなっちゃうくらいなんです。   まず、劇中劇となる白黒映画が意図的に稚拙に作られており(柵に切れ目があるのが破壊される前から見えてしまっている、など)それによって後の「映画ではない、本当の戦い」に迫力が生まれている点が素晴らしい。  主人公達が、一頭の馬に三人で乗ったり、一つのベッドに三人で寝たりする場面なんかも「仲良過ぎだろっ!」とツッコまされて、楽しかったですね。  荒野を彷徨い、他の二人が乾いている中で、ダスティだけが浴びるように水を飲む場面も可笑しくって、ギャグとしてはここが一番好きな場面かも。   「唄う樹」と「透明な剣士」とは反対に、後続の作品で頻繁に真似されている「相手が本物の悪党と分かって、怯える主人公達」の場面も、極めて面白く描かれており(こりゃあ真似したくなるわ)と、大いに納得させられました。   また「本当のヒーローじゃなかった」とヒロイン達がショックを受ける一方で、同じように「映画は嘘だった」とショックを受けて、かつての憧れが恨みに変わった男を敵役に配している辺りも凄い。  「映画の中のヒーロー」が、人々に希望を与えるだけでなく、絶望を与える事もあるという、非常に考えさせられる一幕。  このジャンルの映画が成熟して、数十年後にようやく生まれそうな展開を、元祖的存在の本作で既にやってのけているんだから、もう驚嘆するばかりです。   主役三人組の中で、一番頼りないかと思われたネッドが「男になるか、逃げだすか」と言い出して、三人が本物のヒーローになるキッカケを作ったり、銃による決闘に勝利したりと、作中で最も活躍しているという意外性も心地良い。  ラッキーによる終盤の演説「人は皆、心にそれぞれのエル・アポを抱えている」も胸を打つものがあり、本作に普遍的な物語性を与えているように思えましたね。    そして何といっても「正義。それが我らの報酬だ!」と劇中の映画同様に叫び、お金の入った袋を村の人々に投げ返してから別れるラストシーンが……もう、本当に名場面としか言いようが無い。  ここ、最初からお金を受け取らないつもりだった訳じゃなく、数秒の沈黙を挟んで、考えて、見つめ合って、それから「映画のように恰好付けて」袋を投げ返すっていうのが、たまらなく好きなんですよね。  決して完璧なヒーローではなく(このままお金を受け取っても良いかも?)と一瞬迷うという、人間的な弱さを備えている主人公達。  そんな彼らが、心の弱さに打ち勝って、女性や子供達に「ヒーローとは、斯くあるべし」という姿を見せ付け、颯爽と去っていく。   本当に素晴らしい、傑作という言葉が似合う一品でありました。
[DVD(吹替)] 9点(2018-05-30 14:03:26)(良:3票)
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