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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1252
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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21.  ショコラの見た世界 《ネタバレ》 
携帯電話の存在をここまでポジティブに扱ったものは初めて見た気がしたが、外部情報によればそもそも当時の携帯の販促プロモーション用映像を使ったものらしい(CMに出ていたそうだがTVを見ないので知らない)。監督と主演女優の名前を見るとここに登録されていなかったのが不思議にも思われるが、当時としてはあまりまともな映画扱いされていなかったということか。 内容としては極めて非現実的であり、冒頭の砂丘の場面からしてこんな場所が一体どこにあるかと思う(アラビア半島の丘陵地帯を巨人が歩いているようだ)。主人公の自宅もかなり突飛な構造になっていて呆れるが、しかしここまでファンタジーに徹していると文句をつける気にもならず、逆に実在の犬吠埼の風景が本物であるのにファンタジックなのが不思議にも思われる。 また登場人物に関しては、全編を通じて幼い妹と姉のやり取りが微笑ましい。この妹とネコの組み合わせがまた極めて愛らしく、鏡の場面でのネコのリアクションはたまらない。7年後の妹も、少々くたびれたようでいながら以前の愛らしさを保っているようで好印象だった。こういう映画を愛でる感性は自分にはないが、妹役2人とネコに和まされる映画だったので悪い点にはしない。時間も短いので見やすい。
[DVD(邦画)] 5点(2015-04-10 21:53:09)
22.  幸福のスイッチ 《ネタバレ》 
自己実現のために仕事をして、それで金をもらって当然と思うのは人間社会の道理に反している。芸術家なら結果責任を甘受する前提で勝手に何をやっても構わないが、イラストレーターというならその言葉自体にクライアントの意向重視ということが含まれているはずである。業務上の自由な発想が奨励されるとしても、それはあくまで本来の業務目的や組織目的に沿った効果を挙げるためであって、自由な発想の権利自体が保証されているわけでは全くない。劇中で、これに関する勘違いを若いうちに正したのは大変結構なことだった。 これからの時代、劇中の電器店の商法で個人営業が続けられる保証もないわけだが、しかし顧客第一ということ自体は永遠の真理だろうし、そのエッセンスの部分が次代に伝えられたのはよかったかと思われる。   また登場人物に関しては、主人公が当初ガチガチに固めていた攻撃的姿勢が後半に至ると崩壊してしまい、それまでは完璧に可愛くなかったのが可笑しく見えるようにもなる。一方でその妹もただ可愛いばかりではなく、ドライだったり強硬派になったりするのが見えて来て相対関係も崩れていく。その中で母親似の姉だけは、安定的に母性を発揮しながら妹2人を見守る立場ということか。 劇中の浮気事件の結末を見ていると、疑惑の相手とこの姉が暗黙の連携でうまく言いくるめたようでもあるが、しかしこれはこれでオトナの納得のしどころというのも間違いないことである。実際に姉は笑って完全に疑念を解いていたし、また主人公と妹も、最終的にはこれに同調したことで人格レベルを一段上げたと思われる。さらに、主人公の父親に対するわだかまりの根本原因がこれで解消されたのだろうと想像され、最後は穏やかに家族関係が再編されたらしいのは幸いなことだった。   そのほか全般的に、劇中の事物の取扱いが細やかでユーモラスな映画になっている。手紙の文面や電気を止められた時の顔など見ていると、妹の個性がより深く感じられて面白い。また友人の息子の動きとか、ラストで来店した子どもの表情とかも可笑しく、農家の親爺がくしゃみのあとに悪態をついただけのことでも笑ってしまう。モチがかわいいというのは男の感性ではない気がするが、何が言いたいかは映像的にちゃんと表現されている。 これに加えて、何気ない小さな音が人の心を豊かにするというのも少し心に染みる話だった。
[DVD(邦画)] 8点(2015-03-31 00:23:36)
23.  四川のうた 《ネタバレ》 
原題での「二十四城」は四川省成都市にあった大規模工場の移転に伴う再開発プロジェクト上の地区名であり、これは後半になってやっとわかる。要は近年盛んに行われてきた都市開発の一環ということらしい。 登場するのはこの工場に関わった人々限定だが、背後にはこの国全体に関わる大きな歴史の流れが感じられる。かつて軍需工場だったことを語るエピソードの背景には昔の軍用機(Q-5、J-5、J-7?)や、核弾頭搭載可能な弾道ミサイル(DF-2A)までが映っている。また中越戦争の話が何度か出るが、この国でも戦争中は特需があって終わると不景気になるというのは社会主義礼賛世代にとっては皮肉な話だろう。さすがに天安門事件の話はなく、そのあたりから時代が少し飛んでいる印象があった。  ところで時代の移り変わりに関して個人的に最も感慨深かったのは、終盤近くで老人が歌う「インターナショナル」に続いて詩が引用される場面だった。いわゆる現代化の過程で都市の新陳代謝が進んで古いものが失われると同様に、人間に関しても古い世代はただ去るばかりという例も劇中には多かった(「外資系では…」など)。しかし最後の女性が前世代とのつながりを強く意識したところで終わっていたのは印象的なまとめ方であり、これで大感動とはいかないまでも一定の感銘を受ける構成になっている。 もっとも、この女性がいかにもその場限りの仕事で日々をつないでいたのはどうも将来が危ぶまれる気がする。2014年の現時点ではすでに不動産バブルの崩壊が噂されるご時世になっているが、それより少し前のこの映画にしても、これで本当にこの国の力強い発展を描こうとしていたのかよくわからないところがある。  なお余談だが、「小花」役で出ていた女優は実際に劇中の映画「小花(戦場の花)」(1979)でヒロイン役をやったジョアン・チェン(陳冲)本人であり、ここはいわばセルフ・パロディのようになっている。若い頃はなかなか可愛かったようだが、その後は役者のほか映画「シュウシュウの季節」(1998)などでの監督もしている。この人が劇中で語っていた若い男の写真の話はけっこう切ないものがあった。
[DVD(字幕)] 7点(2014-11-04 20:38:30)
24.  呪怨<OV>(2000) 《ネタバレ》 
最近になって初めて見たが、これ以外に和製ホラーの様式が普及して以降の映画はけっこう見ているため、改めて見てもごく普通というしかなく、どこをほめればいいのか正直わからなくなっている。とりあえず終盤のゴミ集積所で背後を通行人が知らぬげに歩いて行ったのは、こういったことが日常のどこかで起きている可能性を表現しているようで面白かった。また古いタイプの人間からすれば、怪異が昼間に起こるなど常識外のことだったわけだが、この映画ではわざわざ晴天の日中に周囲を真っ暗闇にまでして事を起こしており、これで逃げ場のない怖さを出していたといえる。  一方、登場人物が自分で墓穴を掘るような展開が見られるのは現代ホラーの悪習であり、特にどれだけ状況が切迫していても電話に出なければならないと思うアホがいるのは閉口する(2も含め)。またネタの独創性という面でも評価できるとは限らず、まずページに目いっぱい字が書かれているのは、自分の知る限り「座敷女」(1993年連載、同年単行本化)の例があるので特に目新しくはない。また階段を這い降りて来るのは貞子のようでもあるが、それより個人的には目が「蛇女の脅怖」(1966年英)を思わせて懐かしかった。それから胎児の取扱いは殷の紂王(BC11C?)の故事に倣っているのだろうが、こういうのを真似すると日本人の品性が疑われるのでやめた方がいい。  最後に登場人物としては、柑菜が元気だった頃の小生意気な態度は笑える。また瑞穂役の栗山千明は当時中学生くらいで制服姿が可愛らしいが、しかしこの女優のその後のイメージのせいで、この子が怖い目に遭っても特にかわいそうとか思わない自分が無情に感じられる。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-07 21:46:29)(良:2票)
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