61. 十階のモスキート
《ネタバレ》 いろんな意味で「ヤバい」映画ですね。テーマや描写の過激さがヤバいし、冴えない中年男には他人事には思えないヤバさを秘めているし・・・・とにかくヤバい! 内田裕也が普通っぽい人(やってることは滅茶苦茶ですが)を演じていて、それがまるで高倉健のような感じなので非常に新鮮な感じで面白かったですね(まあ健さんはこういう作品には出ることはないでしょうが・・・)。その他のキャストも、ビートたけしや横山やすし、吉行和子に小泉今日子まで出演していて非常に豪華です。 25年前のパソコン(今見ると逆に凄いです・・・)や、原宿のホコ天の様子など昭和後期の懐かしい雰囲気も満載ですので、そういう面でも楽しめるかもしれません。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-13 18:20:47)(良:2票) |
62. 時代屋の女房
《ネタバレ》 夏目雅子の美しさのインパクトが強烈ですね。まあ、二役目のあのパーマはちょっとやり過ぎのような気もしますが・・・・。 個人的には、馴染みのある大井町が舞台なので見覚えのある場所が出てきたりしてちょっと親しみが沸きました。 [地上波(邦画)] 7点(2008-01-05 22:40:11) |
63. しゃべれども しゃべれども
《ネタバレ》 下町風情に溢れた、派手さはないけれども非常に爽やかな気分にさせてくれる作品でした。 しかし、故・桂枝雀の芸のインパクトは非常に大きかったですね。本人の姿自体はビデオでほんのちょっと出てくるだけですけど、それを真似る子役の演技が凄かった。ところどころで、枝雀が乗り移ったかのような表情になるんで、ちょっとドキっとしてしまいました。 ちょっと、恋愛話の部分が拙稚な感じでしたが良い作品だと思いました。 [DVD(邦画)] 7点(2007-12-16 18:07:08) |
64. 死刑台のエレベーター(1958)
ストーリー自体は結構シンプルなんですが、非常にスタイリッシュな映画に仕上がっています。特に、マイルス・デイヴィスの音楽が非常に効果的でした。モノクロならではの緊迫感のある映像に惹きこまれました。また、心理描写の描き方も非常に巧みでしたね。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-12-15 11:25:30) |
65. 地雷を踏んだらサヨウナラ
《ネタバレ》 兵士でもないのに戦場に赴き、戦争というものの姿をシャッターに捉える。非常に無謀な行動であることはいうまでもありません、ただその無謀な行動をする人間がいるからこそ、戦争の真実の姿がどのようなものであるか戦地以外の人間も知ることができるんですよね・・・。 しかし、知り合いの子供が戦災に遭う姿をシャッターに収めようとする泰造の姿などをみると因果な商売であるとつくづく感じました。 泰造が惹かれ目指していたアンコールワットの美しさが非常に印象に残りました。 [地上波(邦画)] 7点(2007-11-18 21:45:28) |
66. 少女ヘジャル
《ネタバレ》 クルド問題は、毎日のようにニュースに出てくるにも関わらずイマイチ良くわからなかったのですが、この作品を観てトルコではクルド人という人種の存在自体が否定されている(た?)事実をはじめて知りました。まあ、この問題についてはトルコ側とクルド人側それぞれの言い分があると思いますが、あるクルド人が語る「我々はトルコ軍とゲリラの板ばさみだ」というセリフがありましたが、力による解決は難しいでしょうね・・・・。 作品としては、ヘジャル役の子の健気な演技も光っていて心温まる良い映画だと思いました。 [DVD(吹替)] 8点(2007-11-08 18:52:17) |
67. 17歳のカルテ
精神病院を舞台にした、重くほろ苦い青春映画ですね。ウィノナ・ライダーとアンジェリーナ・ジョリーのコンビが本当に素晴らしいです。 また、60年代ポップスが非常に効果的に使われていて、サントラが欲しくなりました。今も頭の中を「The end of the world」が鳴り響いています。 [DVD(字幕)] 8点(2007-11-06 19:32:16) |
68. 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
《ネタバレ》 第20回東京国際映画祭で鑑賞しました。凄い作品でした。上映時間が3時間10分と聞いて、ちょっと長いなと思ってましたが、実際観てみると非常に密度の濃いストーリーに惹きこまれあっという間にラストになっていた感じですね。連合赤軍事件について詳細に描かれているのは勿論のこと、その結成までの流れや時代背景までも触れているので私のようなリアルタイムでは知らない人間でも、非常にわかりやすい作りになっています(用語等は難解なものもありますが)。特にクライマックスの「あさま山荘事件」での山荘内部の状況を描いていて非常に興味深かったですね。 戦後の日本(勿論現在も含む)を総括する意味でも、この作品は多くの人に観てもらいたいです。 [映画館(邦画)] 10点(2007-10-26 23:37:24) |
69. シティ・オブ・エンジェル
《ネタバレ》 途中までは、あの非常に芸術的であった「ベルリン・天使の詩」を非常にわかり易く噛み砕いて描いているし、キュートなメグ・ライアンとちょっと情けない風情のニコラス・ケイジの恋愛ドラマとしても楽しめる中々の良作だなと思ってたんですけどね・・・・・。 ニコラス・ケイジが人間になるかどうか逡巡する辺りからのストーリー展開がちょっとよろしくなくて、観終わった後はガッカリでしたね。非常に勿体無い・・・・。何であんな安っぽいまとめ方をするかなあという感じですね。 [地上波(字幕)] 6点(2007-09-21 18:19:11) |
70. 死ぬまでにしたい10のこと
《ネタバレ》 この邦題も悪くないですけど、やはり内容的には原題である「My Life without Me」の方がぴったり合ってますね。「自分が死んでも世界は続いていく」という事実を受け止め、最後まで家族や周囲ができるだけ傷つかないように気を使いながら、人生を有意義に全うしようとする主人公には本当に感銘を受けましたね。変に、感傷的にならず淡々と描いているのも、リアルな感じで良かったです。(なんとなく雰囲気は「愛と追憶の日々」に近いものを感じました。) しかし、デボラ・ハリーもとても還暦近くとは思えない存在感がありましたね。 [DVD(字幕)] 8点(2007-09-10 20:08:34) |
71. シッコ
《ネタバレ》 正直、『ボウリング・フォー・コロンバイン』や『華氏911』よりも真剣にいろいろな事を考えさせられる作品でした。医療の問題というのはすべての人間が避けては通れないものですからね・・・・・。保険の不払いなんかは日本でも問題になりましたし、この作品で紹介された事例を全てアメリカの話と片付けることはできないですね(まあ、アメリカ特有の異常な例も多かったですが・・・・)。 ちょっと、極端だなと思う部分もありましたが、非常にすばらしいドキュメンタリーだと思います。 [映画館(字幕)] 8点(2007-09-01 23:48:50) |
72. 白い花びら
《ネタバレ》 1999年の作品とは思えない、「不朽の名作」風の映画です(音楽はサイレント全盛期の作品よりは現代風ですが)。サイレント映画という形式が、このストーリーにはあっているように感じました。 特に、カティ・オウティネンの存在感のある演技の前には、余計な台詞などいらないという感じですね。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-01 23:29:14) |
73. 69 sixty nine
《ネタバレ》 とりあえず、開始5分で原作(大好きで学生時代何度も読みました)との比較を止めました。それからすぐ、この作品は1969年の物語ではなく1969年風の物語であると考えるようにしました。そうすることによって、この作品はとても面白くなりました。 要するに、この映画は、1969年の話題や音楽なんかを生かした現代の青春映画なんですよね。李監督にしてもクドカンにしても、まだ1969年には生まれてさえいないんですから、当時のリアルな空気なんて作れるわけがないんです。。ただ、そこは才能ある監督と脚本家です、知らないことを逆手にとって、とてもポップで楽しい作品に仕上げています。 [DVD(邦画)] 7点(2007-08-18 17:13:45) |
74. ショー・ミー・ラヴ
《ネタバレ》 これは青春時代の「痛さ」(いろんな意味の)を描いた作品ですね。ある意味大人の世界より残酷で厳しい世界ですから、学生時代というのは・・・・。 しかし、パーティで誰も人が来ずに家族で待っているシーンは本当に見てられませんでした・・・・。 まあ、爽やかな仕上がりだったのが何よりでした。 [DVD(字幕)] 7点(2007-08-15 23:25:44) |
75. 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生
《ネタバレ》 テレビのダイジェスト+ラストのストーリーのイントロだけと詐欺に近い映画でしたね。これだったらテレビの特番で十分だと思いました。できてなければ、延期しろ!と当時は思いました。 [映画館(邦画)] 0点(2007-08-10 15:11:38) |
76. THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に
《ネタバレ》 まあ、まさに蛇足としかいいようがない映画でしたね。見終わった後、隣に座っていたガキが「なんだこの糞映画」とつぶやいていて全く同感でした。 [映画館(字幕)] 0点(2007-08-10 15:08:37) |
77. SF Short Films
《ネタバレ》 麻生久美子の魅力を堪能できる作品でした。特に「Slow is Beautiful」は本当に素晴らしいです。さすがにミュージックビデオを多数手がけた監督だけあって、人物を魅力的に撮る術を熟知しているなという感じです。「アダージェット」も中々良かったです。まあ映画というよりはイメージビデオみたいな感じでしたけど。それ以外だと、個人的には鋸山・としまやと房総全開の「県道スター」が面白かったです。 ただ、全体的に、「俺たちセンスあるんだぜ」的な空気が漂っていて、ちょっと鼻につきましたね。 [DVD(邦画)] 7点(2007-04-27 18:14:37) |
78. 幸福のスイッチ
《ネタバレ》 沢田研二も本当に良い年のとり方をしていますね。まあ、「8時だよ全員集合」でも志村けんとコントを演じてたりしてたんで、コメディアンの素養はあると思ってましたけど、「あの」ジュリーが完全に喜劇役者になってますからね・・・・・。まさに「時の過ぎ行くままに」という感じなんですけどね(どんな感じだw)。 上野樹里は相変わらず良いです。やはり関西人なので関西弁が板についていますね。こういう気の強い役が本当にはまります、この人は。 何せデストロイヤーですからw まあ、ストーリーは小さな町の電器屋さんが舞台で、松下電器が特別協賛ということもあり非常にベタですけど、こういうの好きなんで楽しめました。新屋英子(「ジョゼと虎と魚たち」でも思いましたけど凄いインパクトありますよね)のエピソードなんかも、ちょっと心が暖かくなる感じで好きです。 まあ、浮気の真相がうやむやなままで終わったのがちょっと気になりましたが、見終わった後ほんわかと幸せな気分になった作品でした。 [映画館(邦画)] 8点(2007-03-23 19:11:18) |
79. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 あまりにも有名な作品ではありますが、やはり何度見てもラストの黄色いハンカチが舞うシーンはジーンと来ます。しかしまあ、武田鉄也と桃井かおりが若いですね。それに比べて、高倉健の安定感は本当に凄いです。よくよく考えると非常に身勝手な男なんですが、なんか格好良いんですよね・・・・。倍賞千恵子は本当に山田洋次監督作品には無くてはならない存在ですね。夕張もこの頃はまだ炭鉱の町だったんですね・・・・。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-02-24 12:45:25) |
80. 十九歳の地図
《ネタバレ》 何というか、カミソリのように心に鋭く切り込んでくる作品でしたね。「どうやって生きていきていったら・・・・」という主人公の呟きは、本当にハッと思わせますね。 社会に対する不満を、電話での脅迫や表札はがし等の形で晴らしていく姿は陰湿で気味が悪いですが、では彼が特別なのかと言えば決してそういうわけでは無く、自分も含めた誰しもが持っている部分なのではないかと思います。だからこそ、主人公の姿に惹きつけられるんですよね(まあ目を逸らしたくなる部分も多いですが)。しかし、電話での脅迫をしていて、その顔が電話ボックスのガラスに写っている姿を見てしまうシーンは中々リアルでしたね。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-02-12 13:07:14) |