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1.  ショタール商会 《ネタバレ》 
巻頭から伸びやかに動き回りショタール商会の舞台と人物を一気に見せていく長回しのカメラがまず圧巻である。 そこではメインキャストのショタール(フェルナン・シャルパン)が精力的に動き回って店を仕切っている。 小太りだが、彼のまくしたてる早口とダイナミックかつシャープな身振り手振りが最後まで画面を活気づけて面白い。  商売には向かない詩人の婿を追い出したものの、彼が賞を取った途端に手の平を返す身勝手なキャラクターだが、身振りの滑稽さが憎めない。 はしゃぐ彼にキスされる少女の迷惑そうなリアクションなど傑作である。  窓を介して部屋と屋外を同時に提示するルノワール的ショットも満載。  舞踏会の喧騒、音楽、戦場の銃撃音など、盛大にトーキーを鳴らしたいという稚気が画面から溢れている。
[DVD(字幕)] 7点(2016-09-23 22:54:11)
2.  ジャン・ルノワールのトニ 《ネタバレ》 
『列車の到着』に始まり、列車の到着に終わる。 映画の中で語られた一つの事件も、これから幾度も繰り返されるであろう束の間の出来事の一つに過ぎない、と。 着いた駅から流れ出てくる外国人労働者たちの歩み。石切場の勾配、入り江、鉄橋、官能的な葡萄畑の風景、それら南仏の実景に 同時録音と思しき環境音が生々しく響き、そして労働者たちの歌が印象的に流れている。  中景、遠景を中心とした撮影で風土と人間の存在・動きをまるごと捉える。その引きのショットの距離感が絶妙である。 女が入水自殺を図ろうとボートを漕ぎ出す水辺のショット。逃走するトニが猟銃であっけなく射殺されるショット。  それらは対象を突き放すような、それだからこそ凄味と誠実を感じさせるカメラである。
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-11-08 06:07:09)
3.  周遊する蒸気船
アン・シャーリーを連れ戻しに来た男たちを、「甥の嫁は渡さん。」と撃退し、 粗末な身なりの彼女に妹の形見のドレスをプレゼントするウィル・ロジャース。  口の悪い彼に反発していた彼女も、その一件を境にいっぺんに彼を大好きに なってしまう。  彼の右頬にキスし、もらったドレスを大事そうに抱きかかえる彼女の仕草の 何と可憐なことか。  その心変わりを大いに納得させる彼女の素直な瞳が美しい。  絞首刑判決となり護送されるジョン・マクガイアとの別れの際、 駅の丸柱に寄り掛かって悲しむ 彼女の左手の薬指にはめられた指輪をさりげなく映し出すカメラは、 その表情以上に彼女の心情を語る。  偉人の蝋人形を窯にくべていく、といったアナーキーな賑やかさの一方で ヒロインの心情を繊細に演出する細部の気遣いが尚のこと光る。  文句のない傑作だが、ダン・フォードの『ジョン・フォード伝』によると、 就任間もないダリル・ザナックが、すでに完成していた本作の「編集にハサミ を入れてテンポを速め、野放図な所作が見受けられるギャグシーンのあれこれ を切り捨てた」らしい。  確かに映画は展開が早く、グリフィス的救出と大団円後の 後日談などはわずかに2ショットだ。 現在の主流シネコン映画とは真逆の潔く鮮やかな〆具合の現行版も悪くないが、 本来のいわゆる「ディレクターズ・カット版」はどんなものだったのか。 興味はつきない。  「脇道にそれたり、道草を食って筋に関係ない何かに焦点を合せたり、そんな 類のことを軽くやるのが好きだった」(ナナリー・ジョンソン) それがJ・フォード作品の魅力なのだから。   
[DVD(字幕)] 10点(2014-09-06 15:33:49)
4.  十字路の夜
闇夜のカーチェイスが迫真だったジャック・ベッケルの『現金に手を出すな』や 『最後の切り札』。そのノワールなアクションの原型が、ここにある。 なるほど、ベッケルは『十字路の夜』の制作主任兼助監督だったのだ。  ヘッドライトに照らされた夜の街路が、荒々しい前進移動によって生々しく 流れていく。さらに、運転席からの拳銃の発泡が閃光を放ち、緊迫感を煽る。  尋問シーンに幾度か挟まれるコップの水のショット、排水口のショット。 そして霧雨のそぼ降る泥濘んだ街路の質感は、『水の作家』によるトーキー初期作品 らしく、流水や足音の湿った音響によって一層強調される。 自身の初トーキーに水洗トイレ音を響かせたルノワールらしい拘りだ。  胸の傷をピエール・ルノワールに見せるヴィナ・ヴィンフリードの艶めかしさも堪らない。     
[インターネット(字幕)] 10点(2013-11-17 01:08:57)
5.  女優と詩人
PCL移籍後のトーキー第二作目。夫婦喧嘩、隣近所の付き合い、二階住まいの下宿人といった後の作品でもお馴染みのモチーフにユーモラスな味付けがされている。序盤の凧上げシーンのギャグや、襖・引き戸の開閉のアクションだけで施される人物表現など台詞を省いたサイレントスタイルの面白味を残す一方、趣向を凝らしたトーキー演出(舞台俳優という設定を活かした台詞のギャグ・噂話・童謡のBGM・オフ空間の騒音など)も様々に試みられている。宇留木浩の朴訥でとぼけた感じの台詞廻しや、千葉早智子が夫を呼ぶ声のトーンの愛嬌。隣家の亭主役である三代目三遊亭金馬が童謡のレコードに合わせて踊る酔っ払い演技や、その妻役:戸田春子のお喋りっぷりなどそれぞれに愉快だ。ファーストシーンに呼応する同一構図の風景描写の後、勝手口から登場するのが今度は千葉早智子という洒落た結びが冴えている。彼女の台詞「もう少しよ~。」がまた非常に可愛らしい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-05-15 19:26:04)
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