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プロフィール
口コミ数 298
性別 男性
自己紹介 直接的に「内容」に向かうのではなく、「スクリーンへの現れ方」を語る言葉(技法論的な言葉)をなんとかめざしたい。

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1.  灼熱の魂 ネタバレ 
凄すぎて評点を付け難いくらいだが、映画館に配給されるという検閲をパスした、「市民化」・ゴラク化されたものなわけなのだ。オイディプスの悲劇の連想がこの暗鬱・苛烈な映画世界を文化的に救出している。ギリシャ悲劇はエライ。
[ビデオ(字幕)] 8点(2025-05-18 13:42:53)
2.  情事の終り ネタバレ 
この映画は何かしら謝罪しているという面と、開き直っている面の二面性があるように思う。何に謝罪?そりゃもちろん赤狩りで仲間を売ったこと。それもあってか、このヒロインはもはや絶対夫を裏切ってはならないのである。開き直っている面というのは、個人的な神という設定である。個人的な神の問題に逃げ込んでしまえば、もうそこは聖域なのだ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2025-05-14 22:18:59)★《更新》★
3.  ジキル博士とハイド氏(1931) ネタバレ 
二重人格の話題は精神分析的な思考へいざなうのだが、抑圧された許されざる欲望をなんとか昇華して意識の側に統合してゆくという方角(フロイト)とは真逆の、「分離」することをジキル博士は目指すので、一見はラディカルなマルクーゼやヴィルヘルム・ライヒの革命的な運動のことを連想させるのだが、しかしこの世に有効性はなく結局は無惨な結果を招くだけである。ハイド氏にはミソジニーや格差志向などの要素がむき出しになっており、抑圧された「欲望」というものの批判的検証が必要だという、教訓的な映画にもなっている。
[DVD(字幕)] 6点(2025-05-11 23:13:46)
4.  ジャンゴ 繋がれざる者 ネタバレ 
この作品の構成には媒介項が不可欠である。まずは、黒人の味方をする白人が筋を引っ張る(黒人主人公と助力白人が捜索の旅に出る)→それを、白人の体制に忠実な黒人が妨害する→とうとう主人公の黒人の大活劇。プロップの『昔話の形態学』における、説話の必勝パターンのことを考える。
[DVD(字幕)] 7点(2016-05-28 21:57:43)
5.  JAWS/ジョーズ ネタバレ 
身体を直撃する痛い映画、ていうか、映画は眼だけのレヴェルでおさまるものではまったくないということを再認識させる。事態の深刻さときちんと向き合おうとしないで対処の邪魔をする権力(市長)が、リアルであると同時に、筋の展開に効果的な役割を演ずる。それだけでも巧みである。
[ビデオ(字幕)] 8点(2016-04-15 20:47:56)
6.  神曲 ネタバレ 
『神曲』におけるビッグな「意味」のキッチュなまでの露出(それはそれで印象的)で勝負、を見れば、『家路』があって本当によかったと思う。後者は、突如身辺の巨大な不幸により空虚の中に放擲されその空虚の必然として、新たにかろうじて生の「意味」(さりげない「意味」)を探ることになる。
[DVD(字幕)] 6点(2016-02-24 09:53:09)
7.  ションベン・ライダー ネタバレ 
有名な丸太のシーン(「作った感じ」が惜しい)よりももっとさりげなく素晴らしいのは、例えば次のシュールなシーン:川の中で相談する三人が、やがて川の柵を身軽に越えて陸に上がり、落ちていたボールでキャッチボールをしながら相談を続けるなかで、そのボールが川に投げ込まれるとき三人ともまた柵を越えて川へ戻る。信じられないくらいにキツい撮影現場を、乗り切った俳優たちに拍手。 ストーリーの辻褄あわせであしらわれる通常の映画観客が、奥の奥の間に通される感じといおうか、ほんものの何かを作り上げようとする黙々たる動態に加わるのである。
[DVD(邦画)] 9点(2014-03-09 10:47:37)(良:1票)
8.  女優と詩人 ネタバレ 
ユーモラスな佳品。妻(千葉早智子)が二階で芸道に励み、主夫たる売れない文士が、階段を上って妻の用を聞いてやる。「男が階段を上がるとき」に、成瀬自身の婚姻もあった。主人公の友人藤原釜足がタバコ屋の二階に下宿していて、下宿代を溜めているゆえ、二階の窓から脱出して来る。「借金で首が回らないと言いたいところだが、僕の場合は階段を下りられない」。隠喩(「借金で首が回らない」)から換喩(「階段を下りられない」)へのずらしにまたしても「階段」が使われる。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2014-03-03 10:18:04)
9.  ショック集団 ネタバレ 
原題が「ショック廊下」であり、精神病院のこの廊下を、ルネサンス以来の中心遠近法が見据える。これがまさに「異常」を隔離・排除する「理性」のあつかましい視座であり、この視座(つまりは観客の視座)をこの映画は撃つのである。最も強烈な話題は、KKKに同一化する黒人患者で、つまり支配的な「ものの見方」に主体として参入することへの彼の切なる欲望にも拘わらず自らの存在が無惨に(発狂するくらいに)分裂しているのである。患者のフリをして潜入しついに殺人犯を見つけ出す主人公自身の「理性」も、やがて報復されなければならない。ラストの廊下シーンの客体として現出する主人公の視座を観客も引き受けなければならない。見ることは見られることなのだ。
[ビデオ(字幕)] 9点(2013-06-25 21:27:01)
10.  仕組まれた罠 ネタバレ 
フリッツ・ラングのアメリカでの作品は、概して画面が妙にスッキリしていて、怖さが足りない。ドイツ時代のあの挑戦的な暗さをもう少し残しておいてもよかった。もちろんハリウッドの要請に従った結果であろうし、ゴダールが「従う人ラング」みたいなことを言ったのはこのことだろうか。「妙にスッキリ」の画面の分、主人公の理性が踏みとどまるとも見える。暴力表現を禁圧する「ヘイズコード」のもとフィルム・ノワールは暴力シーンを省略する方法に活路を見出したのであり、『仕組まれた罠』の、人を殺しに行く主人公の殺しのシーンは省略される、が、実は殺してはいない、とは、暴力シーンの省略という習わしを逆手に取る「罠」で、観客がハメられる。  
[DVD(字幕)] 6点(2013-05-20 11:02:11)
11.  驟雨 ネタバレ 
小津ではお目にかかれない原節子である。『めし』よりさらに翳っている姿は、開き直った強さも具備して、ちょっとそら恐ろしい。妻のそのようなバイタリティと向き合うことになる夫は、頼もしく感じる反面辛くもあろう。対(つい)を極める凄い映画だ。
[映画館(邦画)] 9点(2012-11-01 22:13:28)
12.  情婦 ネタバレ 
これはネタバレがあるとだめ、というネタバレ。だがヒッチコックの作品の一つでもいいくらい上出来。ディートリッヒ作品はヒッチコックにもあって(『舞台恐怖症』)あれも嘘つきの男がずーっと観客を騙している。
[DVD(字幕)] 6点(2012-09-18 23:08:03)
13.  白いカラス ネタバレ 
盛りだくさんで消化不良な感じ。キッドマンの話題はなくてもいいし、ホプキンスが芝居がかっていて、もっと抑制した味を出したほうがいい。内容的にはいちおう考えさせられるのであり、実は黒人でありながら白人のように肌が白ければ、白人コースを選択するだろう、そりゃ有利だから誰だって。現実の差別の壁があまりに厚いので、タテマエとしての、差別語の「言葉狩り」だけが盛んなのだ。いずこも同じ。
[DVD(吹替)] 4点(2012-07-16 13:40:18)
14.  しあわせの隠れ場所 ネタバレ 
こういう映画の「偽善性」を言うのは簡単であるし、それがいいのである。きもちよく「偽善性」を見定めることにしよう。陰気にではなく。 
[DVD(字幕)] 5点(2012-05-28 18:53:58)
15.  シザーハンズ ネタバレ 
長所は、異形の主人公がほとんど違和感もなく家族の一員として受け入れられる筋、である。この「越境」の有り様のみがオモシロイ。あとはすべて子供向け「アトラクション」映画である(非道の敵対者に対する死の報復もまた子供レヴェルのカタルシスである)。
[DVD(字幕)] 3点(2012-05-09 18:23:05)
16.  17歳の夏 ネタバレ 
フランス映画らしい長回し手法で、人物配置やプロットもシンプルな造りながらも見事に充実している。中年になったあの風采の上がらないドニ・ラヴァン(かつての「アレックス」役俳優)にうら若き乙女が死に至る恋をしてしまうのである。これについて十分に納得のいくように構成されている、と言いたいところだが、やはり彼女が死ぬことはないから、その点では無理があるかな。とにかく、一瞬の厭世的なラディカリズムの罠といったところ。 
[DVD(字幕)] 6点(2012-05-04 23:22:38)
17.  審判(1963) ネタバレ 
原作に忠実な「映画化」の部分もあるのだが、基本的には大胆に映画の側からカフカ世界を作っていて、それが成功している。
[映画館(字幕)] 8点(2011-03-24 22:13:38)
18.  七人の侍 ネタバレ 
若侍(木村功)が農家の娘(津島恵子)と契ったことを糾弾する集会が開かれようとしたときから降り出す雨は、集会を中止する(批判的思考を封じる)だけでなく、死闘の空間(こうなれば誰も逃げられない総力戦体制)を脚色する。そう考えるとモンダイな雨の映画であるが、この雨はいまや福島原発事故のことではないのか・・・・というふうに真面目にクロサワ映画を扱っても滑稽でしかないか。
[映画館(邦画)] 8点(2011-03-24 20:50:32)
19.  人生のお荷物
『マダムと女房』は「モダン」という時代の話題と頑張って取り組んでいたが、この作品は気楽に、飄々とした五所平之助の持ち味を出している。余談だが、五所監督は松竹時代に映画界から去ろうとしていた成瀬巳喜男を引き止めた人である(いわば映画界の恩人)。
[映画館(邦画)] 6点(2011-03-24 12:26:11)
20.  シンドラーのリスト ネタバレ 
スピルバーグは混乱のシーンを手持ちカメラで揺らすクセがある。この作品ではナチの侵略シーン、『プライベートライアン』では冒頭シーン、『ET』でも。観客を馬鹿にするなと言いたい。混乱のシーンこそ固定カメラで見据えるべきではないか。 とにかく、『ショアー』のランズマン監督による批判ももっともである。
[映画館(字幕)] 3点(2011-03-24 12:04:20)
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