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1.  ジャンヌ・ダルク(1999)
ジャンヌ・ダルクの盛衰がうまく描かれている。言うまでも無く前半が盛、後半が衰。キリスト教的視点からの「聖女としてのラ・ピュセル」ではなく、生身の人間として描こうとした姿勢は評価に値する。これは宗教映画ではなし、決して英雄叙述でもない。宗教的な要素をた多分に含む題材にリアリティーを求めた作品として高い評価を与えたい。一人の人間を描くときに、その人生の絶頂で筆をおくのはエンターテイメントとしては許されるが、歴史物を扱うときにはなるべく避けて欲しい、というのは個人的な考えだが....一神教において、狂信者と敬虔な信者とは紙一重である。私はこの両者の明確な定義を定めることは出来ない。純粋であろうとすれば異分子を排除するようになるし、異分子を認めればそれは不純である。特に中世キリスト教にはそんな危うさがあったのは周知の事実。時代背景となる百年戦争自体が同じ神を信じるもの同士の殺し合いであり、その中で一人の娘が一方からは聖女と呼ばれ、他方からは魔女と罵られ挙句の果てに火刑に処される歴史的事実を他に類を見ない生々しさで描き、中世キリスト教の危うさとその蛮行を見事に映像化できている。欠点としては、こういう描き方をするなら徹底的に宗教(前半の神の声や後半の具現化した神の姿)を排除して欲しかった。よって-2点。しかし、それではジャンヌ・ダルクを描くのは至難の業であろう。
8点(2003-02-12 00:04:03)(良:1票)
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