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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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21.  戦艦大和 《ネタバレ》 
制作時に本物の副長が関わっていたとのことで、艦内の様子などは実際の雰囲気に近いのだろうと想像される。最初に巡検場面が続くのは廊下の長さ(艦の大きさ)を感じるべきなのだろう。ラッタルの上り下りをカメラが追うとか、床のハッチから人が出て来るといった上下移動があるのも軍艦っぽさを出している。艦長が昼飯のタイミングまで考えているのは御苦労様だった。 これを見て意外だったのは、特殊撮影にかなり力の入った映画だったということである。日本では戦時中からミニチュア特撮の実績があったわけではあるが、この時点で(ゴジラの前年)まともに特撮で見せようとする映画があったことは初めて知った。また大したことではないが、出撃場面で中間部を含めた軍艦行進曲の全曲を流していたのは少し感動的だった。ラストも型通り「海行かば」で締めている。  ストーリーに関しては、当然かも知れないが特に政治色は感じられない。また原作ほど難しい印象もなく、登場人物の人間模様を淡々と描くのが中心のように見える。原作にあるエピソードは位置や形を変えながらも結構拾っているが、登場人物としての山添一等水兵は映画独自の存在だったらしい。序盤で主人公(吉村少尉)は、この少年への指導方法が誤りだと臼淵大尉に指摘されていたが、それでも結局は最後まで自己流を通していたようである。大尉の言うように娑婆と軍艦の違いはあるだろうが、成人と年少者の別もあるはずだというのが主人公の考えだったかも知れない。映画全体としては戦時下の軍艦を再現しているようでも、もしかするとこの点だけはささやかに平和な時代の感覚を持ち込もうとしたのかと思ったりもした。  なお真面目な映画に不謹慎なコメントで申し訳ないが、劇中の軍医長が酔っ払い扱いされていたのは笑った。もしかすると西暦2199年のヤマトの佐渡先生は、この映画の軍医長がモデルだったのか(飲んでいたのは洋酒だったが)。
[DVD(邦画)] 8点(2015-10-24 23:46:36)
22.  赤々煉恋 《ネタバレ》 
原作由来のダークファンタジーを基本にして、若年者向けメッセージとエンタメ要素を加えた形になっている。主人公が死に至った経過も加えてあるが、当初の楽しかった学校生活や本人の愛すべきキャラクターと、その後の行動との間にギャップがあり過ぎて説得力がないのは残念である。 一方で映画の宣伝文句を見ると「自殺というテーマに挑んだ意欲作」とされているが、そういう前提でいえばストレート過ぎる内容である。現実の遺族が見れば心に刺さる場面もあるだろうが、しかし現に苦しんでいる人間にわざわざ“悲しいだろう?”と語りかけてさらに泣かせるような感覚であり、それ自体はあまり有益とは思われない。またこの映画では些細な動機で死んだ主人公と、その後も苦しみ続ける遺族とを直接対比させた結果として、死なれた側の立場だけが強調されて死んだ者は加害者扱いになっている。しかし現実の人間が死ぬ理由としては、本当は生きていたいのに、生きているのが死ぬほど苦痛だから死ぬ、ということもあるはずで、そういう観点が欠けたように見えるのは感心できない。 ただ、もしかするとそう感じるのは大人が見たからであって、初めから若年者向けに見せる前提なら案外この程度でいいのかも知れない。真剣に作っているはずの映画にマンガじみたCGアニメを出しているのも、子ども向けにやったことと思えば理解できなくはない。 そのほか、自殺者の霊は死後も苦しむといった検証しようもないことを材料にしては実社会に向けたメッセージになりえないと思うわけだが、ラストの締め方はよかったと思われる(少しほっとする)。こういう境遇の者が周囲にいなかった理由もこれである程度は説明できる。  なお主演女優は初めて見たが、カワイイかどうかは別としてなかなかいい感じの女優のようで、映画の内容にそれほど感心できなくてもあまり悪く言えないのはこの人のせいも大きい気がする。また主人公の友人のミドリについては、昔はあんなに可愛かったのにその後はこうなったかと残念に見えるところもあったが、ただしこの女優本人(吉田羊)は実年齢より10歳近く(正確には8歳?)若い役を演じる形になっており、何でも対応可能な女優さんというところか。
[DVD(邦画)] 6点(2015-06-29 19:30:45)
23.  絶対領域 《ネタバレ》 
劇中のアイドルユニットは歌とダンスに素人感があって微笑ましい("A to Z"のところの振りがキュート)。歌自体もなかなか味があり、フルコーラスで聞いてしまうと忘れられなくなる。 この連中は外見的にも持ち歌を聞いても純真無垢な少女などとは全く思われず、業界自体のいかがわしいイメージもあって裏は当然いろいろあると思うのが普通である。ファンとしては裏の現実を冷たく意識しながら同時に表の虚像を熱烈に崇拝する必要があるわけで、そういういわばDoublethinkのようなものが求められるとすれば、アイドルを愛するというのも結構高度な精神的営みということになる。  しかし、そのことを劇中のキモオタ男がどう捉えていたかはよくわからない。あまりにバカで愚直なために、たまたま虚像の向こうの実在の人物に触れることができたようだが、終盤で紹介されていた手紙の内容を聞くと、どこまで現実を的確に捉えていたのか怪しいものがある。この男自体はバカなので最後まで手紙に書いた通りに信じていたかも知れないが、一方で元アイドルがこの内容に自分が近づけるよう元気づけられたということなら、結果的にはこれが真実になっていく希望もあると取るべきか。虚像を挟んだ両側が、互いに元気をもらえる関係がアイドルの理想ということなのかも知れない。 この男が最後にどうなったのかもよくわからなかったが、元アイドルが一歩を踏み出すための礎になったとすれば本望だろう。自分ならそれでもう思い残すことはなく、エンディングで再度出た歌を心に携えて冥土でも極楽浄土でも行ってやるという気分だった。母親はもう少し複雑だろうが。  なお主演女優はアイドル顔にはあまり見えないが、本人はアイドルではなく役者なのでこれで十分である。劇中では少しキュンとする表情とか、この顔で迫ってきたら思わず引くだろう、と思うようなところも出ていてよかった。 出演者インタビューによると本人は自称アイドルオタク(ドルオタ)とのことで、“世界中の人々がアイドルを好きになれば世界が平和になる”と言っていたのは非常に共感できる(そういうことを言う人を初めて見た)。ただし、それは作られた偶像のイメージに全員が乗ることで初めて個別の利害を超えた場を共有できるのであって、これは宗教対立を乗り越えるのと同じくらい難しいかも知れないと思ったりする。
[DVD(邦画)] 6点(2015-06-02 20:07:16)
24.  蝉の女 愛に溺れて 《ネタバレ》 
「ラブ&エロス シネマ・コレクション」というシリーズの一つである(R15+)。 内容についていちいち不満を述べたてるのも面倒臭いのだが、原作の場所と違っているため雰囲気がまるで出ていないとか2人の関係設定にかなり無理があるとか背景音楽がチープでやかましいとか劇団などという内輪ネタは見たくないとかそれまでずっとマグロだったのが突然AV女優のような動きをするのは変だとか登場人物がさかんに「仕方ない」と言っている割には何が仕方ないのか全くわからないとかいったようなことで正直なところ不満だらけである。特に、主演女優の経歴からしてエッチ描写が執拗なのはまあ納得するにしても、同僚のAV進出のエピソードなどはストーリー的にほとんど蛇足であり、要はこういうのを見せるための映画なのかと不快感まで覚える。このシリーズの性格というものはあるにせよ、この原作を扱う上でこれがよかったとは個人的には思えない。 加えて不満なのは最後の15分間が完全に不要に思われたことで、これでは余韻も何もあったものではない。原作の短編を1時間半に拡張するに当たって何らかの趣向を付加すること自体は否定しないが、こういうベタに泣かせる話にしなければ満足しないだろうと思われているとすれば観客もよほど馬鹿にされたものである。あるいは、そもそも映画というのは原作を低俗化しなければ成り立たないものだと考えなければならないのか。こんな映画を撮られたことは、撮影地の某県某市にとっても未来永劫の不名誉だろうと思われる。  以上、あまりに落胆したため酷評してしまったが、これは原作を先に読んだ場合の反応であり、映画単独で見た場合にどう思うかは不明である。  なお、ヒロイン役(七海なな)はさすがに見るに値する女優だと思うが、それとは別に、自分がこれを見た真の動機は「いやです」の人(演・住吉真理子)である。この女優は「ヘルタースケルター」(2012)で妹役をやった人であり、同作への出演後はまた減量したと聞いていたが、これを見るとまだそれほど印象が変わっていない。多少やせたとしてもこういう感じの人なのだと思われる。
[DVD(邦画)] 1点(2014-10-25 19:57:44)
25.  戦慄!プルトニウム人間 《ネタバレ》 
放射能(放射線)のせいで生物が巨大化するというのはよくある話だが、この映画では生身の人間を怪物化させることでショッキングな感じを出しており、これは日本でいえば「ウルトラQ」第22話や、「シルバー仮面(ジャイアント)」第18話(着ぐるみだが)にも通じるものがある。巨大化の原理については意味不明なところもあるが、全体としてそれらしい理屈をつけているようには聞こえた。また劇中では主人公が中年体型なのが生々しさを出していたが、これをほめていいのかどうかは微妙である。 そのほかこの映画で少し注目したのは、自分を見世物にすればいいだろうと主人公が自嘲する場面で、この映画の題名そのままの言葉を口にしていたことである。そもそもサーカス用のテントにいたせいもあるだろうが、この映画自体がいわばフリークスの見世物小屋のようなもので、それを興味本位で物珍しげに見ている観客が見られている本人から指弾されているように感じられるのは皮肉だった。そういうことからしても貧相な特撮映画と切り捨てがたいものはあるわけだが、全体として華がない感じ(ヒロインが好みでないため)なのが若干残念だった。
[DVD(字幕)] 4点(2014-05-03 18:56:20)
26.  制服サバイガール II 《ネタバレ》 
前作で「こんな何もない田舎」と言われていた場所が、今回の劇中の新聞で長野県須坂市であることがわかった。須坂市の人々は、こんなZ級映画にそんなことを言われて黙っていていいのか。 まず当方としては最大限に好意的に見ようと思っているにもかかわらず、その好意に全く応える気のなさそうなことに呆れ返る。そもそも女子高生の映画のはずなのに男が出るのは観客への裏切りだろうが、この男がとにかくバカ丸出しの足手まといでしかなく、代わりに仲村みうが暴れてくれればそれでいいとも思うわけだが、その後二人で学校のような建物に数日こもっているうちに仲村みうもデレっとしてしまってテンションダウンする一方となり、わずかに最後、取ってつけたような勇ましい場面も動機づけがアレでは気が抜ける。この人のほかは女子高生役の出演者も激減するため、全体としても灯の消えたような寂しさだったのは救いがない。  一方ストーリーに関しては、最初の方で真面目な顔をした登場人物が「地球全体が乗っ取られる」とか言って仲村みうがハッとした顔をした時点で、これは自らバカ映画たらんと志しているのだろうと個人的には確信したのだが、その後は意外にもシリアスな方向に話が展開していく。終わってみればバッドエンドを伴うバイオホラーであり、また極限状態のもとで若い男女が真実の愛を確かめ合う話にもなっていて、少なくとも形の上では極めて真面目な映画を作ろうとしたように見えなくもない。しかし実態としては、かったるい進行の上に台詞は陳腐で映画初出演の男も見るに堪えず、そのため終始“真面目に見る奴はバカ”と書かれたテロップが画面の隅で点滅し続けているような気がして非常に困惑するものがあった。これは一体どういう事情でこういうものができたのか知りたいところだが、要は低予算ということに帰着するのか。  そういうことで個人的評価としては最低レベルだが、それでも0点とかにならないのは、少なくとも仲村みうは真剣に演技しているように見えたからである(飛鳥凛も)。わずかに残した点数を、些少で恐縮だがこの人々に捧げたい。本当にお疲れさまでした。
[DVD(邦画)] 1点(2013-07-31 19:23:33)
27.  制服サバイガール I 《ネタバレ》 
DVDの宣伝文を見ると、“女子高生アクション”をクールジャパンの旗手たるアニメに比肩しうる可能性を持った存在であるかのように位置づけており、その発想自体は買わないでもない。それを真面目にやって実証してくれれば褒めたいのだが、この映画に関しては期待する方がアホだったという結果になっている。 何しろ女子高生が7人も出ているのだから、全員に思い切り戦ってもらえば観客としても満足感が得られるだろうが、実際はゾンビ風に感染していく設定のため同士討ちが多くなり、最終的に本気で戦うのは優等生・不良グループそれぞれの中心人物だけというのが面白くない。オヤジどもが押し寄せて来るのを「七人の侍」よろしく女子高生がぶち殺していくような話だったら面白かったと思うが。 また主人公に関しては、誰に教わらなくとも薬剤噴霧器やチェーンソーの使い方を知っているのは頼もしく思われるものの、優等生らしく途中で妙に弱気になったりするのは見たくない。ただしさすがに終盤だけは頑張ってみせてくれたので、ここは花マルをあげたい。 結果的には①飛鳥凛が主演(個人的趣味) ②その他女子高生がたくさん出る、という以外に意義の感じられない映画だったので、この2つに計3点をつけておく。
[DVD(邦画)] 3点(2013-07-31 19:23:30)
28.  千と千尋の神隠し 《ネタバレ》 
これは公開時に映画館で見たが、冒頭のトンネルの場面で近くにいた幼児が怖い怖いと言い出し、仕方なく母親が飲食物を持ったまま外に連れ出したのが記憶に残っている。大人なら怖くないと言いたいところだが、そのあと海の向こうから得体の知れない船が近づいて来る場面では、自分も怖くなって腰が浮いてしまった。やはり劇場で見る迫力は違う。 それで全編を見ると舞台設定の面白さは当然として、とにかく映像から受けるインパクトに圧倒される思いだったが、一方で話の意味がわからないため気持ちの収まりがつかなくなり、帰ってから解説本などを読みあさる結果になってしまった。監督が当時これを子どもに見せるために作った、と言っていたのも意味不明で、せっかくアニメとして純粋に面白いのだから、妙に小難しくして混乱させるのはやめてもらいたい、というのが初見時の実感だった。  しかし公開から時間が経つと、監督が何を言ったかというようなことはもうどうでもよくなり、大人も子どももそれぞれの立場から勝手に味わえばいいのだという気もして来た。今の目で見れば、年齢に対応した子どもの心境の変化のほか、子どもを取り巻く不健全な環境や、子どもから見た大人の複雑さといった内容が詰め込まれているように思われる。クモオヤジは茶化して「愛」などと言っていたが、初めて純粋に他人のために何かしたいと思いつめたのは大事なことだろうし、また本来一人の人物が持つ“理性”と“本能(我欲)”を分離した上で、それぞれがさらに多面性を持ったものとして外部に表出される描写は、分析的すぎるようでもあるが面白いといえる。 ほか特に海の映像が美しく、湯屋の廊下から見える海原や、海面を渡る電車から踏切に立つ人影が流れて見えるなどは非常に印象深い。こういうのはもう理屈など関係ない。
[DVD(邦画)] 8点(2013-01-28 20:58:24)(良:1票)
29.  先生を流産させる会 《ネタバレ》 
「告白」を超える問題作とのことだが、見ていないので比べられない。 女子固有の問題には踏み込む気にならないので、それ以外で思ったことを書く。  まず前半では、生徒・家庭・学校と周辺社会の問題をコンパクトにまとめていた印象がある。その上で主人公の教員が、「やって許されないことがある」という方針で断固戦う姿勢を見せていたのは痛快に思っていた。家庭事情や親子関係がどうのということはあるにせよ、やはり極端な問題行動は力づくでもやめさせることを考えなければならない。 しかし、この方針が最後まで貫徹されずに終わっていたのは非常に落胆した。実行するまでは一生懸命止めても、やっちゃった後はただ放免というのでは、止めようとしたこと自体が無意味になる。あれだけ恐い顔で脅していたのは単なる方便だったということなのか。現実世界の実態はどうあれ、主人公自身が自分の行動を無意味化したように見えるのは映画のストーリーとして変である。許されないことはあくまでやらせないか、やらせるのならそれなりの報いがあるか、どちらかでなければならない。  また終盤ではスプラッターまがいの惨劇が起こっていたが、その割に最後を教育映画っぽく丸めてしまったのは整合性に欠けている。制作者の意向としては、オヤジ連中が事件報道を見てケシカランと憤慨するとか、若い連中がネット上で厳罰を求めるような感覚に迎合したくないということのようだが、あれだけのことをやらせてしまっては、見ている側もただでは済ませられない気になって当然である。穏健にまとめるのが本意だったというなら、その前の過激な場面はミスリードとしか思えない。 さらに個人的に気に入らないのは、ご立派な教育映画のように終わったことで、何が何でも学校内でくるめてしまおうとする態度を容認しているように見えたことである。学校が外の社会とつながっていることは劇中でも出ていたはずであり、この点でもっと尖った形の問題作にできなかったのかというのが正直なところだった。  以上、そもそも制作意図がよくわからないのでいい点は付けられないが、生徒役の皆さんにはごくろうさまと言いたい。よくこんな映画に出たものだと思うが、舞台挨拶で出ていた「先生を感動させる会」の話は微笑ましい。 [2015-7-1追記]「告白」(2010)を見たが、全く超えていないではないか。アホか。
[DVD(邦画)] 5点(2012-12-03 20:53:16)(良:1票)
30.  世界大戦争 《ネタバレ》 
公開は1961年だが、劇中の新聞の日付によれば第三次世界大戦が起こったのは1962年の秋以降(正月前?)のことらしい。この年には実際にキューバ危機が起きており、非常にタイムリーな企画だったとはいえる。 ただ劇中でやたらにミサイル基地のトラブルが続発するとか、前線の戦闘機や戦車がよくわからない理由で交戦を始めた上に、軽々しく核兵器を使用するといったことが短い時間に繰り返されるのは都合が良すぎである。また閣僚が会議しているのを聞いていても、国際情勢が具体的にどのように動いているのかがわからず、偶発性を言い訳にして現実世界を描写する努力を怠っているように感じられた。所詮は特撮映画だからこの程度でいいということなのか。  また主人公が最後まで逃げず、家にいることにこだわる理由がわからない。核攻撃を受けるのが都心部だと思えば、周辺住民と同じく徒歩でも埼玉方面へ逃げるなりして、最後の最後まで生き延びようとあがくのが正しい庶民のあり方だろう。特に父親の立場なら、せめて子どもだけでも助けたいと願うはずではないか。主人公が庶民のヒーローぶって物干し台で泣かせる台詞を言うために、家族全員が残らせられたようなのは理不尽だ。 もちろん、主人公が言っていたことの意味そのものはよくわかる。また劇中描かれる庶民の暮らしには微笑ましい場面も多々あり、この映画の全てを否定し去ることはできない。しかし、要はいつもの和製特撮で世界を破滅させる娯楽映画というのが本質で(そもそも題名がそうなっている)、そこに庶民の哀歓で味付けし、最後に型通りのメッセージを付けただけのようにも解されるため、自分としてはどうしても高く評価する気にならない。  なお、昔の映画に出る政治家は、自分の身を犠牲にしても国民を救うという使命感があって真面目だと思うが、今になってみるとそんなところにもリアリティが感じられないのが悲しい。
[DVD(邦画)] 3点(2012-06-23 21:27:46)(良:1票)
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