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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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21.  先生を流産させる会 《ネタバレ》 
「告白」を超える問題作とのことだが、見ていないので比べられない。 女子固有の問題には踏み込む気にならないので、それ以外で思ったことを書く。  まず前半では、生徒・家庭・学校と周辺社会の問題をコンパクトにまとめていた印象がある。その上で主人公の教員が、「やって許されないことがある」という方針で断固戦う姿勢を見せていたのは痛快に思っていた。家庭事情や親子関係がどうのということはあるにせよ、やはり極端な問題行動は力づくでもやめさせることを考えなければならない。 しかし、この方針が最後まで貫徹されずに終わっていたのは非常に落胆した。実行するまでは一生懸命止めても、やっちゃった後はただ放免というのでは、止めようとしたこと自体が無意味になる。あれだけ恐い顔で脅していたのは単なる方便だったということなのか。現実世界の実態はどうあれ、主人公自身が自分の行動を無意味化したように見えるのは映画のストーリーとして変である。許されないことはあくまでやらせないか、やらせるのならそれなりの報いがあるか、どちらかでなければならない。  また終盤ではスプラッターまがいの惨劇が起こっていたが、その割に最後を教育映画っぽく丸めてしまったのは整合性に欠けている。制作者の意向としては、オヤジ連中が事件報道を見てケシカランと憤慨するとか、若い連中がネット上で厳罰を求めるような感覚に迎合したくないということのようだが、あれだけのことをやらせてしまっては、見ている側もただでは済ませられない気になって当然である。穏健にまとめるのが本意だったというなら、その前の過激な場面はミスリードとしか思えない。 さらに個人的に気に入らないのは、ご立派な教育映画のように終わったことで、何が何でも学校内でくるめてしまおうとする態度を容認しているように見えたことである。学校が外の社会とつながっていることは劇中でも出ていたはずであり、この点でもっと尖った形の問題作にできなかったのかというのが正直なところだった。  以上、そもそも制作意図がよくわからないのでいい点は付けられないが、生徒役の皆さんにはごくろうさまと言いたい。よくこんな映画に出たものだと思うが、舞台挨拶で出ていた「先生を感動させる会」の話は微笑ましい。 [2015-7-1追記]「告白」(2010)を見たが、全く超えていないではないか。アホか。
[DVD(邦画)] 5点(2012-12-03 20:53:16)(良:1票)
22.  世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す 《ネタバレ》 
序盤は言葉の説明が長いのでニュース映画のようだ。 はっきりしないが宇宙人は北極星から来たと思えばいいのか。劇中でたまたま捕獲した宇宙人が老齢であることが示唆され、パワードスーツの機能が老眼鏡とか補聴器のように思わされたのは意味不明だったが、個人的にはこれが日本の特撮TV番組「ウルトラセブン」第11話の元ネタになったのではと思ったりした。「我々の惑星は崩壊」したということの原因は、日本特撮なら核戦争で破滅したと説明して済ませるところだが、この映画では星の寿命で自然崩壊したイメージだったものか。 この映画で「世紀の謎」なのは、宇宙人が世界を相手にしているはずなのに何でワシントンに来るかということで、この疑問は観客だけでなく劇中人物も口にしていたので当時としても普通の感覚と思われる。博士が一応の見解を示していたが何か歯切れの悪い感じで、EARTHというよりアメリカ合衆国vs.侵略者という構図になってしまっている印象は確かにあった。ホワイトハウスが破壊される映画は見たことがあるが、ワシントン記念塔とか国会議事堂をわざわざ壊す映画は多くないのではないか。  映像面では、円盤の造形はジョージ・アダムスキー氏のデザイン(1952年発表)ではない、端正で正統派の空飛ぶ円盤である。円盤が飛んでいる場面で、手前の飛行機との相対関係で安定しないように見えるのは臨場感があった。宇宙人のスーツも素っ気ないデザインだが、円盤内で部屋の外から地球人を見ていた場面などはなかなか不気味である。 また戦闘場面では実写映像をうまく使っていたようで、実写のミサイル発射から命中まで直接つながる(ように見える)映像を作っていたのは新鮮である。攻撃された飛行機が墜落炎上する場面も実写だったが、死者が出た事故映像だったとすると面白がってもいられない。 全体としてそれほどの驚きも派手さもないが、大昔の特撮映画にしては悪くなく、特に期待しなければそれなりに見られるものと思われる。
[DVD(字幕)] 4点(2017-10-07 20:23:03)
23.  戦慄!プルトニウム人間 《ネタバレ》 
放射能(放射線)のせいで生物が巨大化するというのはよくある話だが、この映画では生身の人間を怪物化させることでショッキングな感じを出しており、これは日本でいえば「ウルトラQ」第22話や、「シルバー仮面(ジャイアント)」第18話(着ぐるみだが)にも通じるものがある。巨大化の原理については意味不明なところもあるが、全体としてそれらしい理屈をつけているようには聞こえた。また劇中では主人公が中年体型なのが生々しさを出していたが、これをほめていいのかどうかは微妙である。 そのほかこの映画で少し注目したのは、自分を見世物にすればいいだろうと主人公が自嘲する場面で、この映画の題名そのままの言葉を口にしていたことである。そもそもサーカス用のテントにいたせいもあるだろうが、この映画自体がいわばフリークスの見世物小屋のようなもので、それを興味本位で物珍しげに見ている観客が見られている本人から指弾されているように感じられるのは皮肉だった。そういうことからしても貧相な特撮映画と切り捨てがたいものはあるわけだが、全体として華がない感じ(ヒロインが好みでないため)なのが若干残念だった。
[DVD(字幕)] 4点(2014-05-03 18:56:20)
24.  セデック・バレ 第二部 虹の橋 《ネタバレ》 
第一部では決起の理由が不明瞭だと思ったが、この第二部の最初で主人公が、すでに虹の橋を渡る資格は得たのであとはいかに死ぬかだけだ、と言ったのはいきなり落胆させられた。第一部で子孫のためとか言っておきながら、実は自分の来世しか考えていないのでは現世の役に立たないではないか。そういう文化だからといえば否定もできないが、少なくとも現代人の感覚でいえば、後に残される人々のことを考えない行動は褒められたものではない。主人公の渋い風貌に騙されて、何か今後の戦略のようなものがあるはずだと期待していたのは大間違いだったらしい。 例えば最後にテロップで、この事件がきっかけで総督府がそれまでの政策を改めたとでも書けば、主人公の行動にも現世的な効果があったことになり、現代人の観客にも納得しやすい映画になっていたはずである。しかしそれをする気がなかったということは、外部からの勝手な意味づけを排し、まずは当事者の意志を表現するのがこの映画の基本姿勢だったということか。そうすると当方が勝手に期待した今後の戦略などではなく、逆にそういう文明的な理性をあえて切り捨てたのが主人公の決断だったと取るべきかも知れない。来世のこともあったにせよ、それを含めた民族の誇りが最終的には問題にされていたようでもある。 なおそもそも日本人が来なければこんな惨事は起こらなかったといえなくはないが、それだと清代以来の化外の民のまま、山中に籠って近隣同士で首を取り合う暮らしを続け、20世紀の人類社会の一員にもなれなかったことになる。それでよければ別に構わないが、仮に日本が来なくても国民党勢力が同じことをしただろうし、劇中でも主人公本人が言っていたように、要は文明と野蛮の戦いだったというのがこの映画としての見解らしい。終盤で妊婦が変にわざとらしく優しく扱われるとか、少年が戦士として認められなかったのは、日本人が明らかに文明人の立場にいたことの表現と思われる。  ところで個人的に納得できないのは日本人の扱いである。終盤の台詞で、彼らには日本の武士道と同じ精神があるなどとわざわざ言わせていたが、しかし日本の武士が劇中住民のように、女子供は放置して(多くが自害)男だけ勝手に死んでバンザイなどと思っていたわけはない。家の存続と子孫の繁栄のため、今いる自分が生命をかけるというのが本来の武士ではないか。最後に桜を咲かせておいて、散るのは覚悟と思わせただけで日本精神を表現したつもりらしいのも薄っぺらい。少なくとも自分にとっては、外国人の手で戯画化された日本人像を見せつけられたようで極めて不快な映画だった。 ほか今回の登場人物として、劇中の傲岸な司令官は日本軍国主義の権化のようだったが(陸軍悪玉論か)、このハゲは主人公に首を飛ばされるのかと期待していたら、最後に何と日本精神の代弁者として再登場したのは呆れさせられた。その場にいた善人面の警官も含め、日本人として全く誰にも共感できない映画だった。そもそも全般的に人物描写が浅い。 ちなみに特に日本人役は全員が素人役者のように見えるが、うち第一部で惨めに死んだ警官役の一人は、後の「KANO」(2014)にもパパイヤ教師役で出ていて気分が悪かった。さらにいえば、この映画に出ていた日本人役者は二度と顔を見たくない。
[DVD(字幕)] 3点(2021-10-16 14:28:49)
25.  17 SEVENTEEN 《ネタバレ》 
家庭環境に恵まれない素行不良の高校生が、覚醒剤の販売に関わってしまって後戻りできなくなり、それが転落の第一歩になったという話である。英題とエストニア語の原題は同じ意味で、主人公の回想による物語であることを示している。原作小説の題名は”Mina olin siin. Esimene arrest”だったようだが、後半の部分は「最初の逮捕」という意味なので、主人公の先行きが暗いことも示唆されている。薬物以外の犯罪描写もあり、犯罪体験記というか犯罪指南のように見えるところがある。 ちなみに2001年(多分)に、エストニアで麻薬が蔓延して大人だけでなく少年少女にも被害が及んでいるという内容のNHKの番組を見たことがある(故・後藤健二氏の取材によるもの)。それはエストニアに多く居住するロシア人の話だったが、この映画の登場人物はエストニア人だけらしい。  この映画で問題だと思うのは、観客に何を感じてもらいたいのか全くわからないことである。主人公が高校生に見えない(役者は当時27歳くらい)のはいいとしても、観客が共感を寄せたくなる人物像ではなく、また医者志望とのことだが頭がよさそうでもなく、できもしないことを勝手に妄想しているガキのように見えるので、その後の転落人生に心が痛むこともない。 また社会的な面では薬物の乱用や犯罪組織の存在、家族の性的虐待といった未成年を取りまく有害な環境を告発しているとも取れるが、しかしその手のことは他の先進諸国でも当然あるだろうし、程度の差はあれ日本でもあると思われる。自国内向けならともかく外国人にとっては今さらという感じで、ここでもそうなのかと聞き置く程度のものでしかない。 そもそもエストニアが他の欧州諸国と比べて社会問題が深刻だというようなことがあるのかどうか不明だが、もしかするとその辺で目につく悪事を殊更にあげつらってこれが世間のリアルだと騒ぎ立てる中二病的露悪趣味の映画なのか。または、みんな幸せに暮らしていると思っているエストニアでも、こういうinvisible peopleが存在すると告発して国際社会の歓心を買おうとしているのか。 何にせよ自分にとっては受け取れるものが乏しい映画だったが、しかし原作あっての映画なので、映画だけでは読み取りにくい部分があるのかも知れない。事情のわからない外国人がどうこういうのも何なので、現地の人々がどう思ったのか知りたいとは思った(ネット上で少し探したがエストニア語のGoogle翻訳がわかりにくい)。
[DVD(字幕)] 3点(2019-04-27 10:23:54)
26.  制服サバイガール I 《ネタバレ》 
DVDの宣伝文を見ると、“女子高生アクション”をクールジャパンの旗手たるアニメに比肩しうる可能性を持った存在であるかのように位置づけており、その発想自体は買わないでもない。それを真面目にやって実証してくれれば褒めたいのだが、この映画に関しては期待する方がアホだったという結果になっている。 何しろ女子高生が7人も出ているのだから、全員に思い切り戦ってもらえば観客としても満足感が得られるだろうが、実際はゾンビ風に感染していく設定のため同士討ちが多くなり、最終的に本気で戦うのは優等生・不良グループそれぞれの中心人物だけというのが面白くない。オヤジどもが押し寄せて来るのを「七人の侍」よろしく女子高生がぶち殺していくような話だったら面白かったと思うが。 また主人公に関しては、誰に教わらなくとも薬剤噴霧器やチェーンソーの使い方を知っているのは頼もしく思われるものの、優等生らしく途中で妙に弱気になったりするのは見たくない。ただしさすがに終盤だけは頑張ってみせてくれたので、ここは花マルをあげたい。 結果的には①飛鳥凛が主演(個人的趣味) ②その他女子高生がたくさん出る、という以外に意義の感じられない映画だったので、この2つに計3点をつけておく。
[DVD(邦画)] 3点(2013-07-31 19:23:30)
27.  世界大戦争 《ネタバレ》 
公開は1961年だが、劇中の新聞の日付によれば第三次世界大戦が起こったのは1962年の秋以降(正月前?)のことらしい。この年には実際にキューバ危機が起きており、非常にタイムリーな企画だったとはいえる。 ただ劇中でやたらにミサイル基地のトラブルが続発するとか、前線の戦闘機や戦車がよくわからない理由で交戦を始めた上に、軽々しく核兵器を使用するといったことが短い時間に繰り返されるのは都合が良すぎである。また閣僚が会議しているのを聞いていても、国際情勢が具体的にどのように動いているのかがわからず、偶発性を言い訳にして現実世界を描写する努力を怠っているように感じられた。所詮は特撮映画だからこの程度でいいということなのか。  また主人公が最後まで逃げず、家にいることにこだわる理由がわからない。核攻撃を受けるのが都心部だと思えば、周辺住民と同じく徒歩でも埼玉方面へ逃げるなりして、最後の最後まで生き延びようとあがくのが正しい庶民のあり方だろう。特に父親の立場なら、せめて子どもだけでも助けたいと願うはずではないか。主人公が庶民のヒーローぶって物干し台で泣かせる台詞を言うために、家族全員が残らせられたようなのは理不尽だ。 もちろん、主人公が言っていたことの意味そのものはよくわかる。また劇中描かれる庶民の暮らしには微笑ましい場面も多々あり、この映画の全てを否定し去ることはできない。しかし、要はいつもの和製特撮で世界を破滅させる娯楽映画というのが本質で(そもそも題名がそうなっている)、そこに庶民の哀歓で味付けし、最後に型通りのメッセージを付けただけのようにも解されるため、自分としてはどうしても高く評価する気にならない。  なお、昔の映画に出る政治家は、自分の身を犠牲にしても国民を救うという使命感があって真面目だと思うが、今になってみるとそんなところにもリアリティが感じられないのが悲しい。
[DVD(邦画)] 3点(2012-06-23 21:27:46)(良:1票)
28.  聖ゾンビ女学院 《ネタバレ》 
アイドルグループ「虹のコンキスタドール」出演のアイドルホラーである。最近少しラテンアメリカの映画を見た流れで見たが、女子グループならコンキスタドーラス(feminine plural: conquistadoras)が正しいわけで、ラテンアメリカの民が聞けば変に思うだろうが個人的にはどうでもいい。  内容としては、要は「がっこうぐらし!」のようなものかと思ったら違っていたのはいいとして、知っている範囲でいえば「京城学校:消えた少女たち」(2015韓)と似たような話だったが上っ面が似ているだけである。 物語としては、基本的にはテーマ曲の歌詞にも出るように素朴な革命志向が背景にあったように見える。しかし最後はなぜかトーキョーグールの世界の方へ行ってしまったようで、これの続編を作るとすれば、とりあえず最初に役名「ナギ」の人が頭を飛ばされて死ぬ展開が予想される。こんなのをアイドル映画でやっていいのかと呆れるが、社会への反逆でもなく単純に征服者になろうとしていたのであればグループのコンセプトにも合うことになるか。ラテンアメリカ先住民の悲劇を日本で繰り返すつもりらしい。 その他アクション面ではどうなのかわからない。ちなみに笑うところもない。当時はこれでファンが盛り上がったのなら存在意義はあったとして、ファン以外でも気楽なアイドル物としてそれなりに面白がって出演者にも好感を持てればよかっただろうがそういうものにはなっていなかった。  キャストに関しては当然ながら知らない人ばかりである。そもそも公開から6年も経って卒業した人もいるようなので今さらということもあるが、特に委員長役の人はこういう扱いでよかったのかと思った(主にメイクによる外見的印象の点で)。しかし主人公の親友役が長身で美形で、いわば佐々木希なみの印象を出しているのは目立っていた。「真・鮫島事件」(2020)にも出ていたようだがリモートでの登場のため申し訳ないが忘れていた。今後の活躍を期待したいと一応書いておく。
[インターネット(邦画)] 2点(2023-07-01 14:21:01)
29.  蝉の女 愛に溺れて 《ネタバレ》 
「ラブ&エロス シネマ・コレクション」というシリーズの一つである(R15+)。 内容についていちいち不満を述べたてるのも面倒臭いのだが、原作の場所と違っているため雰囲気がまるで出ていないとか2人の関係設定にかなり無理があるとか背景音楽がチープでやかましいとか劇団などという内輪ネタは見たくないとかそれまでずっとマグロだったのが突然AV女優のような動きをするのは変だとか登場人物がさかんに「仕方ない」と言っている割には何が仕方ないのか全くわからないとかいったようなことで正直なところ不満だらけである。特に、主演女優の経歴からしてエッチ描写が執拗なのはまあ納得するにしても、同僚のAV進出のエピソードなどはストーリー的にほとんど蛇足であり、要はこういうのを見せるための映画なのかと不快感まで覚える。このシリーズの性格というものはあるにせよ、この原作を扱う上でこれがよかったとは個人的には思えない。 加えて不満なのは最後の15分間が完全に不要に思われたことで、これでは余韻も何もあったものではない。原作の短編を1時間半に拡張するに当たって何らかの趣向を付加すること自体は否定しないが、こういうベタに泣かせる話にしなければ満足しないだろうと思われているとすれば観客もよほど馬鹿にされたものである。あるいは、そもそも映画というのは原作を低俗化しなければ成り立たないものだと考えなければならないのか。こんな映画を撮られたことは、撮影地の某県某市にとっても未来永劫の不名誉だろうと思われる。  以上、あまりに落胆したため酷評してしまったが、これは原作を先に読んだ場合の反応であり、映画単独で見た場合にどう思うかは不明である。  なお、ヒロイン役(七海なな)はさすがに見るに値する女優だと思うが、それとは別に、自分がこれを見た真の動機は「いやです」の人(演・住吉真理子)である。この女優は「ヘルタースケルター」(2012)で妹役をやった人であり、同作への出演後はまた減量したと聞いていたが、これを見るとまだそれほど印象が変わっていない。多少やせたとしてもこういう感じの人なのだと思われる。
[DVD(邦画)] 1点(2014-10-25 19:57:44)
30.  制服サバイガール II 《ネタバレ》 
前作で「こんな何もない田舎」と言われていた場所が、今回の劇中の新聞で長野県須坂市であることがわかった。須坂市の人々は、こんなZ級映画にそんなことを言われて黙っていていいのか。 まず当方としては最大限に好意的に見ようと思っているにもかかわらず、その好意に全く応える気のなさそうなことに呆れ返る。そもそも女子高生の映画のはずなのに男が出るのは観客への裏切りだろうが、この男がとにかくバカ丸出しの足手まといでしかなく、代わりに仲村みうが暴れてくれればそれでいいとも思うわけだが、その後二人で学校のような建物に数日こもっているうちに仲村みうもデレっとしてしまってテンションダウンする一方となり、わずかに最後、取ってつけたような勇ましい場面も動機づけがアレでは気が抜ける。この人のほかは女子高生役の出演者も激減するため、全体としても灯の消えたような寂しさだったのは救いがない。  一方ストーリーに関しては、最初の方で真面目な顔をした登場人物が「地球全体が乗っ取られる」とか言って仲村みうがハッとした顔をした時点で、これは自らバカ映画たらんと志しているのだろうと個人的には確信したのだが、その後は意外にもシリアスな方向に話が展開していく。終わってみればバッドエンドを伴うバイオホラーであり、また極限状態のもとで若い男女が真実の愛を確かめ合う話にもなっていて、少なくとも形の上では極めて真面目な映画を作ろうとしたように見えなくもない。しかし実態としては、かったるい進行の上に台詞は陳腐で映画初出演の男も見るに堪えず、そのため終始“真面目に見る奴はバカ”と書かれたテロップが画面の隅で点滅し続けているような気がして非常に困惑するものがあった。これは一体どういう事情でこういうものができたのか知りたいところだが、要は低予算ということに帰着するのか。  そういうことで個人的評価としては最低レベルだが、それでも0点とかにならないのは、少なくとも仲村みうは真剣に演技しているように見えたからである(飛鳥凛も)。わずかに残した点数を、些少で恐縮だがこの人々に捧げたい。本当にお疲れさまでした。
[DVD(邦画)] 1点(2013-07-31 19:23:33)
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