1. ゼブラーマン
主演,監督及び脚本家の名前で観客を呼んでたらしいが,どいつの作品も丸っきり知らんので過度の期待をせずに済んだ。これは大きかったのではないかと,今にして思う。ただただ「ヒーロー馬鹿映画」が観たいという思いを存分にスクリーンへ向けることが出来たから。そういう観点から言って,これはなかなかの作品である。ヒーローが何のために戦うのか,というのが段々確固たるものになっていくのが良い。教師は生徒のために,父親は息子のために(他の家族が少しないがしろだったきらいはあるが)、そしてヒーローはみんなのために戦う。これがここまで照れもせずに正面からぶち上げられているのは、珍しい。賞賛に値する。そこまでいかない内の馬鹿描写も、やや調子に乗りすぎている感じがないわけではないが,結構面白かった。昨今の邦画でここまで笑える作品は少ない。残念な点は,敵のエイリアンがCGだったこと。そこは着ぐるみの方が良かった。断固として着ぐるみの方がいい。次回作無いだろうけど,次は着ぐるみで頼む。既成のヒーローがどかどかリメイクされる今(しかも駄作が目白押し),完全にオリジナルな正義の味方を創り上げた功績は、決して小さくない。ハリウッド発のヒーロー物に負けない作品が誕生したことを祝って、「ゼブラーマンの歌」を歌おう。さんはい、「♪むーれをはーなれたーシーマーウーマがー・・・」 8点(2004-06-29 23:53:32) |
2. 戦場のピアニスト
逃げ隠れするしかしょうがない。人にすがるしか生きる術がない。ドラマティックではないが、それが本当のところなんだろう。「ライフ・イズ・ビューティフル」の方が好きだし面白いけれど、あれは言ってみれば“お話”でこっちはほとんど実話だから。余談ながら、銃声がするたびに体がビクッとなるので戦争映画を観に行くといつも明かりがつく瞬間が恥ずかしい。 7点(2003-06-28 21:50:20) |
3. 西洋鏡/映画の夜明け
大筋の流れは誰でも読めるような単純なもの。それでも惹きつけられるのは、やはり自分も映画が好きだからだろう。初めて映画館で(自費で)映画を観た時の喜びは今でも覚えている。あの感覚が、観ているうちに甦ってきた。 7点(2003-02-16 21:30:10) |
4. 聖石傳説
くそつまらん。観て損した。金返せ。特撮技術を云々する前に、脚本練りなおして出直して来い。 1点(2002-06-08 20:03:01) |
5. 千と千尋の神隠し
奇怪で珍妙、残酷で健気。そして暗がりの不気味さと根底にある明るさ。「もののけ姫」よりはずっと面白かった。けど、オチが予想通りで弱い。もう一発、ガァンと殴られるようなひねりが欲しかった。それから、粘液描写は前作で見飽きたので勘弁してください。ああいうのは苦手・・・。 8点(2001-07-21 21:45:59) |