1. ウォリアーズ(1979)
《ネタバレ》 中二病丸出しのプロットが強烈ですよね。コニーアイランドがシマのウォリアーズが地下鉄に乗って(ギャングのくせにちゃんとカネを払って乗るのがカワイイ)ブロンクスでのストリートギャングの訳のわからない大会に出張って、騒動に巻き込まれて這う這うの体でまた地下鉄に乗ってコニーアイランドに逃げ帰ってくる、要はそういうお話しです。ウォリアーズをつけ狙うギャングたちは組ごとにキャラ付けされているのが笑えますが、如何せんどの組も弱すぎです。意味のない臭みが強烈なセリフの連続はギャグなのかなと首を傾げさせられますが、ストリートギャングなんてこんな薄っぺらな連中なんだよと訴えたかった、いやそんなわけないですよね(笑)。 でも全編を貫く不穏な空気には抗しがたい魅力があります。NYが舞台とは言ってもまるでマッドマックスの文明崩壊後の世界みたいです。この世界感にプラス1点進呈いたします。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2018-03-23 22:00:52) |
2. ウエストワールド
《ネタバレ》 ジェームズ・キャメロンは「ターミネーターは自分が観た悪夢がアイデアの元だった」と語っていますが、どうしてどうして、実は昔観たこの映画がほんとはネタ元だったんじゃないの(笑)。と誰もが突っ込みたくなるほど、ひたすら追いかけてくるユル・ブリンナーの姿はターミネーターそのものでした。まあマイケル・クライトンも、自身の原作をパワーアップさせて『ジュラシック・パーク』を書いたようなものだから、どっちもどっちです。 そのアイデアはともかくとして、この映画の凄いところは人間的なドラマが皆無ということでしょう。序盤で二人の男は友人で、一人はこのテーマパークのリピーター、もう一人は最近妻の不貞が原因で離婚した傷心の弁護士という、もう最低限の情報だけ提示されますがあとはこの二人と他の客たちがロボット相手にやりたい放題するのを見せるだけ。並行してなぜかロボットたちの調子が悪いのに苦慮している運営側の描写がありますが、このパークの内情やなぜロボットたちが狂い始めたのかの説明や謎解きはいっさいなしです。よく考えると、クライトンの前作『アンドロメダ・・・』に似たストーリーテリングだと言えますが、本作の方が徹底している気がします。クライトンにとっても初監督作ですから手腕が未熟だったわけで、それがこの映画をまるで実験映画みたいな奇妙な味わいを持たせることになったのかと思います。珍作と呼んでもイイかもしれません。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-01-13 23:22:52)(良:2票) |
3. ウディ・アレンのバナナ
《ネタバレ》 ギャグは『SEXのすべて』と双璧のくだらなさ、いやひねりがなくベタですからこれはウディ・アレン版『みんな~やってるか!』なのかもしれません。いちおう革命を茶化すというプロットみたいですけど、途中からもう話がどこに行くかさっぱり判らなくなりますからねえ。とにかくアレンらしさが炸裂しているのが裁判のシークエンスで、ここがうけるかどうかがウディ・アレン耐性のリトマス試験紙みたいですね。アレンが嫌いな人にはもう耐えられないでしょうね(笑)、個人的には証人J・エドガー・フーバーには大笑いさせて頂きました。 ヒロインというか相手役は当時の奥さんルイーズ・ラサーですけど、どうしてもダイアン・キートンと比べてしうと落ちますね。キートンはスラプスティックのコメディエンヌとしての才能も抜群だった気がします。そうそう、スタローンもチョイ役で出てましたね、若いけど彼だと一目で判ります。それにしてもウディ・アレンの映画にスタローンが出演するなんて、今じゃ絶対あり得ない(笑)。 [DVD(字幕)] 4点(2015-07-21 22:29:06) |
4. ウッディ・アレンの愛と死
《ネタバレ》 W・アレン映画にしては珍しいコスチュームもので、ロシア軍とナポレオン軍の合戦シーンまであります(もっともTVのお笑いバラエティでやってるレベルですが)。だけども実際にはこの映画はアレンがスタンダップ・トーク芸を見せたくて撮った様なもので、のべつくまなく喋り続けです。私はこのアレンの芸は嫌いじゃないですけど、耐性のない人には堪らないでしょうね。そのアレンにしゃべくりで返すD・キートンが、ヘタなコメディ演技ですべりまくっていてちょっと無残でした。ギャグもヘタな下ネタのオン・パレードで全体的に学生の自主映画みたいな感じです。この映画のつぎに撮ったのが『アニー・ホール』とはある意味で凄すぎです。 [ビデオ(字幕)] 4点(2012-10-27 12:20:36) |
5. ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう
《ネタバレ》 これ、予想以上に面白かったです。最後の精子のお話し、広末涼子の焼きそばCMだけでなくいろんなところでパクられていますが、ウッディ・アレンがオリジナルだったとは。このストーリー、アレンのオリジナルかと思ったら、原作本があるんですね。相当アレンジしているでしょうが、一度読んでみたい。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-30 17:57:11) |
6. ウィッカーマン(1973)
《ネタバレ》 ついに観てしまいました、伝説のカルト映画を。ニコラス・ケイジのリメイク版を既に観ていますのでストーリーは解っていましたが、リメイク版がけなされるわけがわかりました。全編に流れるフォークソングはなんとものどかで、そのため映画自体のテンポが一拍子ずれるような独特のテイストを作り出しています。まるでミュージカルのような雰囲気でした。C・リーが若々しくて、髪の毛がふさふさしているのがなんか妙です。彼が演じるサマーアイル卿は結構知的な人物で、結局彼は島民を統治するために古代ケルトの宗教を利用していますが、自分は別にそれを信じているわけではないのでしょうね。最近DVDが発売され、その中に全長版映像が入っているそうでぜひ観てみたいです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-04-10 18:56:13) |