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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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1.  堕天使のパスポート 《ネタバレ》 
終盤のミッションを避けて通れぬミッションとするために不法移民の人権無き生活が描かれているのかもしれないが、その一つ一つが重い。重すぎる。ここまで生々しいものを見せられたら、終盤のミッションが痛快ではあるけれどちょいとファンタジックに過ぎると感じてしまう。重いといってもただ重いだけで深さが無い。娯楽がメインだから深さはいらんというのなら重さもいらん。社会派とサスペンスとラブストーリーを巧みに絡めたお話はよく出来てはいるんだけどね。
[DVD(字幕)] 5点(2011-05-26 14:32:29)
2.  タロットカード殺人事件
やけに食いごたえがない作品だった。だからといってこの軽やかさはたぶん誰も真似できん。食いごたえがないのはウッディ・アレンが恋に絡まないからか。もはやヒロインの父役しか務まらないことを自覚し素直にその役におさまってはいるものの、いつもの神経症的にからむ姿にねちっこさがない。いらいらさせられない(笑)。むしろほのぼのしてる。男じゃないから。だから今までのアレン作品よりも万人ウケはするような気がする。実際よくできてると思う。最後は笑った。自虐ネタをこんなにも軽やかにこなしちゃうなんて。老練の技か。そういう意味でも傑作かもしんないけど、なんか食い足りん。
[DVD(字幕)] 6点(2010-12-21 15:56:09)
3.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
「3」でやっと本当の主役となったジョン・コナーであったが「4」でまた食われる。マックGは「2」のファンなのだろう。本来敵であるサイボーグ・マーカスとジョンとの奇妙な絆は「2」の少年ジョンとT-800の関係にかぶる。ジョンを凌ぐ存在感の大きさもその最期もやはり「2」を意識した構成となっている。それはそれでいいのだけど、シリーズで初めて「審判の日」以降の未来世界が舞台となるということもあって、しかも怒涛のアクションを見せた「3」の後ってのもあって、良くも悪くももうちょっと豪快なものを期待していた者としてはちょっと肩透かし。まあでも、このシリーズは元々悪役でしかなかったシュワルツェネッガーの人気に便乗ってこともなかろうが少なくともシュワルツェネッガーありきのシリーズであったことは確かで、今回シュワルツェネッガーなしで続編が作られたことは冒険でもあったのだろう。だから「2」の構成を再利用して安全弁としたのかもしれない。続編、あるのかどうか知らないけど、「4」ではまだシュワルツェネッガーの呪縛から脱し切れていない。次が勝負だ。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-15 16:31:19)
4.  第9地区
またまた擬似ドキュメンタリーだ。勘弁してくれ。エビのような昆虫のようなエイリアンが地球にいることの不自然性を例によって揺れるカメラがリアルを装うわけだ。そのカメラをほぼ独占している主人公がまたうざい。役の上でのことなので「うざい」はかわいそうなのだが、カメラを前にしてあれだけペラペラまくし立てられるとやっぱりうざい。声がかん高いもんだから余計だ。そのうえエイリアンの卵を燃やすシーンのハイテンションぶりに閉口。まあこんな感じで前半は生理的に受け入れがたい映画であった。ドキュメンタリーを装うならもう少し緊張感、恐怖感、絶望感が欲しい。思わず笑っちゃいそうな設定とか無理矢理な展開とか、それでもディテールにこだわってたりとかいうのがけっこう面白いのだが、これらもドキュメンタリー風にすることでその良さが薄まっているような気がする。魅力を半減させてまで本物っぽく見せる必要なんてない。ミサイルキャッチは良かった。でも遅いよ。
[映画館(字幕)] 5点(2010-06-21 16:02:18)
5.  丹下左膳 百万両の壺
オリジナル『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』は私が滅多に出さない10点満点作品である。別格中の別格なのだ。だから比べようとは思わないが、それにしたってこのリメイク版の序盤の間の悪さというかつかみどころのなさはなんなのだ。とにかく作品の方向性が見えてこないのにイライラした。いわゆる「つかみ」がダメ。豊川悦司と和久井映見がそれぞれどうしたいのかがさっぱりわからない。言ってることとやってることが違うってことを表現できていない。完全に冷え切った夫婦のように見える。ストーリーが進むにつれて段々と二人の性格が判別してきて作品の方向性も見えてくるので中盤あたりからはそれなりに楽しめてくる。省略と繰り返しの妙で見せる夫婦漫才のようなノリはやっぱり面白い。人が変わっても面白い。要するにシナリオは面白いけど演出がダメってことなんだろう。比べるつもりはなかったけど、山中版はやっぱ、うまいねえ。
[DVD(字幕)] 5点(2010-03-03 15:59:08)
6.  タイタンズを忘れない
あまりにお話が美しく且つ道徳的に過ぎるような気もするが、偏見が徐々に取り払われてゆく様はやっぱり気持ちがよく、白人と黒人の握手や抱擁はやっぱり感動的であって、こういう美談を恥ずかしがらずに堂々とやってのけちゃうところの潔さというか単純さはある意味凄い。人種問題を抱えているからタイタンズは強いのだという逆説的なコーチの言葉はそのままアメリカ合衆国の強さの表明でもある。努力は報われる。正しい行いは認められる。悲しみは乗り越えられる。正義は勝つ。そして勝利は美しい。この単純明快さがアメリカであり、他の国が真似しようとすればえらく深刻なものになっちゃうところをそうさせないのがハリウッドなのだろう。それでも、何もかもが丸く収まるのはいいとしてやっぱりそこに至る困難が実際にはもっとあっただろうことは誰にでも想像できることで、問題の難しさと清清しいハッピーエンドの間にはもうちょっとヘビーな展開があっても良かったような気がする。アメリカンフットボウルの試合シーンは大方タックルのカットで占められており、ゲームの流れがほとんど映されておらず、なんとなく迫力があるようにだけ見せているのはかなりがっかり。 (ちなみに飛行機内<新婚旅行のとき>で観たのですがあれは映画館とはいえないですよね)
[DVD(字幕)] 5点(2009-11-18 14:45:28)(良:1票)
7.  大日本人
驚いた。出来るだけ前知識を得ないようにしていても強引に入ってくる情報から奇抜さだけが取り得の作品という印象を持っていたのだが、奇抜どころかオーソドックスと言ってもいいほどに実に手堅い演出が目白押し。インタビューの会話と差し込まれる画によって徐々に正体を露にしてゆく展開の巧さといい、「スポンサー広告は腰は絶対ダメ」の次のカットは当然腰に広告出してる、あるいは匂ウノ獣の「誘いに乗らない」から一転というお約束古典ギャグの抜群の間の取り方というか間の無さは絶妙だ。インタビュー中に子供の話題が出たときにフッと子供の靴の画を挿入させるところなんて丁寧だなあ、しっかり作ってるなあとひたすら感心。4代目の新聞の見出しを利用したボケとツッコミも巧い。さて問題はラスト数分なのだが、ここははっきり言って映画じゃない。映画じゃないんだけど一番面白いから厄介だ。おそらく松本監督本人もここは大爆笑のシーンのような気がする。テレビでお馴染みの爆笑する松本人志が想像できて実に楽しい。マジメに映画かと思いきやラストでテレビのお笑いにしちゃうあたりを曲者と見るか曲者と見られるための演出と見るか。どっちにしても(映画じゃなくてもってことも含めて)、それでも怒りを覚えずに許せちゃうのは単純にオモロイからであって、そう考えるとオモロイってのは最強だなと。
[DVD(邦画)] 6点(2009-09-24 13:54:04)(良:1票)
8.  タイムライン
これ、タイムマシーンで行くんじゃなくて『戦国自衛隊』とか『ファイナル・カウントダウン』みたいに発掘隊が突発的に発掘対象の時代にタイムスリップしちゃうってしたほうが断然面白いと思う。まずその1、人間を分子レベルにまで一端分解って、えらく簡単に説明しているがその簡素な説明だけでいくら人命がかかっているとはいえタイムスリップしちゃう連中が信じられない。その2、私が聞き逃したのかもしれないがどういう理屈で制限時間があるのかよくわからない。それは置いたとして、その3、制限時間があるのなら制限時間内に一度帰ればいいだけじゃんか。あるいはまた誰かが助けに行けばいいだけじゃんか。といった説明不足、心理描写不足による不満が一気に解消される。それだけでなくそうすることで『グーニーズ』ティーンエイジャー版と言ってもいい明確な路線を提示することもできる。実際この作品はSFではなく冒険ファンタジーなんだから。ちょっとした疑問、不満、引っ掛かりがあるとなかなか作品世界に入ってゆけないもの。入ってゆけたら一応主人公らしい博士の息子の行動規範が好いた女にしかないことをより楽しめるに違いない。
[DVD(字幕)] 5点(2009-06-26 17:27:36)
9.  ダ・ヴィンチ・コード
この類のお話って実はだ~い好きなんですよ。いろんな謎があっていろんな説があって、その説が単なる想像でもいいんだけど、尤もらしい根拠となる資料なんかあったりしたらもうワクワクしてしまう。で、原作『ダ・ヴィンチ・コード』のその謎と突飛な説とその根拠と楽しく創作された史実はすごく面白かった。でもその謎を追い、史実に迫る主人公たちの物語は至って陳腐。ジェットコースターばりに展開される出来事はたしかに読むことを中断させないが、出来事ばかりが羅列される、いわば長いあらすじみたいなもん。しかも主人公たちに降りかかる展開には「創作された史実」の欠片ほどの新しさも無い。これを映画化した本作が原作同様に面白くないのは当然。むしろよく150分にまとめたなと感心する(そのぶん駆け足感も高まるが)。もちろん原作物語を逸脱させたっていいのだが、映画会社が、そして製作者や原作者がそれを許すはずもない。でもこの史実を導く物語を大幅に、過激に、スキャンダラスに、ブラックに、ホラーに、そしてシンプルに変更できれば・・・・儲かる映画にわざわざそんな手間かけんわな。
[映画館(字幕)] 4点(2009-04-06 15:22:01)
10.  ダージリン急行 《ネタバレ》 
冒頭のカーアクションがかっこいい!その車から降りたビル・マーレーが走る列車に飛び乗ろうとする。スローモーションになる。誰かがビル・マーレーを追い越す。・・・あれ?なんとビル・マーレーの出番終了!!(最後にちょこっと出てくるけど)オイオイ(笑)!!でもこのオープニングはサイコー。そしてこの走りゆく列車に乗り込むスローモーションがラストにまた登場するのだが、いやあ、いいなあ、スローモーション。その間はたしかにグダグダしてる。間ってのは最初のスローモーションと最後のスローモーションの間だから、まあ映画のほとんどだ。三兄弟がグダグダしてるだけでなく列車もグダグダだから笑っちゃう。決まったレールを行くはずの列車が迷子になっちゃうという素晴らしいグダグダ。母に会ってどうとか、父の葬儀の回想とか正直どうでもいいというか、もうグダグダしすぎとか思ってたりもするんだけど、むちゃくちゃな展開に行きそうで行かないという不満はあるんだけど、笑かしてくれそうで笑えない消化不良感もあるんだけど、終わってみればロードムービーってやっぱりいいねってなる。
[DVD(字幕)] 7点(2009-03-30 16:05:30)(良:1票)
11.  たそがれ清兵衛 《ネタバレ》 
この映画で最も良かったシーンは終盤で宮沢りえが藩令によって果し合いに出向く真田広之の身支度をテキパキとこなす仕草のひとつひとつをとらえたシーンだろう。ひとつひとつの動作がきりりとして美しいと思った。藤沢文学にある日本の美は風景の美ではなく心の美。風景の美しさが簡単に映像化できるように正直さや無欲さやおくゆかしさは物語をなぞることで簡単に表現できる(正確にはこんなもの、表現とは言わないだろうけど)。しかしこのシーンに限っては本当の意味で「美」が表現されていた。これだけでも『蝉しぐれ』なんかよりも数段良かった。ただ残念なことにそこだけなのだ。物語は楽しめました。 
[DVD(字幕)] 5点(2009-03-17 13:51:50)
12.  ダイ・ハード4.0
ジョン・マクレーンがコマンドーとかランボーみたいになってる。でもそれも当然。これまで自らの不運によって巻き込まれてきた凄まじいまでの大事件によって、傭兵も真っ青なほどの実戦経験を積んできたのだから。これで1作目のような普通の(普通じゃないけど)警察官だったらかえってアホです。だから2作目以降に1作目にある面白さを望むこと自体が間違っている。このシリーズを続けるなら進化するマクレーンに合わせて作品自体も進化しなければならない。で、この「4.0」がこれまでにない面白さを提示しているかというと残念ながら提示されているとは言えない。唯一、もうこうなったら「強すぎ!」と笑っちゃおうみたいなノリがあるくらい。戦闘機との格闘は大笑いするところでしょ。アクションは昨今の何がなんだかなものに比べればちゃんとアクションしてるので久々にアクション映画見たなと思った。
[DVD(字幕)] 5点(2008-11-12 13:38:41)(良:1票)
13.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 
冒頭の銀行強盗シーンで一気に引きつけられた。まるで『ヒート』の冒頭部のようにこれ以上ない「つかみ」にやられた。前作はバットマンに現実味を帯びさせたゆえのつまらなさがあったのに、この作品はなぜかかっこいい。前作のレビューにバットマンのプロットを借りた別の物語だと思えばそれなりに云々と書いたが、今作はまぎれもなくバットマンのプロットを借りた犯罪映画だ。だから面白いのだ。アクションシーンは前作同様に何がなんだかなのだが、アクションシーン自体が少ないのでそれほど気にならない。それでも前作が最初から最後まで「正義とは」を語るだけだったように、今作もまた「正義とは」が語られ、バットマンの対称としてジョーカーを位置づけることでそもそも「正義」の必要性への疑問まで持ち出してくる。犯罪が蔓延った世界に均衡をもたらすために犯罪者に恐怖をもたらすバットマンがいる。バットマンがいる世界に均衡をもたらすためにジョーカーがいる。そして均衡を得るために少しずつ歪んでいった世界に真の均衡をもたらすのがカタチとして存在しない希望の光。という話。結局、終始説明の映画であることに段々と苛立ってはくる。ここにこの映画に対するイヤな、それでいて大きなしこりのようなものを感じる。あーだこーだ言ってないで犯罪映画を楽しませろよと思うのだ。このあーだこーだはおそらく次回作に引き継がれるのだろう。
[映画館(字幕)] 6点(2008-10-15 14:51:57)(良:2票)
14.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 《ネタバレ》 
ハート・オブ・ゴールド三部作の最終作ということで、主人公はやっぱり無償の愛を提供することになんのためらいも持たない女である。愛という言葉が正しいかどうかは別にして、純粋な心の持ち主ではある。息子に対する自らの犠牲もいとわない愛が死の恐怖に打ち勝つためにミュージカルという虚構の世界が存在する。ミュージカルシーンの鮮やかな色彩に驚いた。ラース・フォン・トリアーは、これまでの作品でも色彩の異なるシーンを挿入してきたのでミュージカルシーンの色彩の変化は予想の範ちゅうであったのだが、それでも驚いた。これは色彩の変化だけではなく、ミュージカルシーンそのものが非常に完成度が高かったからに他ならない。ドグマ95を立ち上げて以降その約束事にもある手持ちカメラを使用してきているので、手振れも予想の範ちゅうである。しかし手振れ具合が展開を追うごとに少なくなってゆくのは予想外。共産主義国から超資本主義国に移住してきた主人公はミュージカル映画でしか知らないアメリカを体現してゆく。同時に視力がどんどんと無くなってゆく。彼女の中でのアメリカの理想と現実の格差が手振れによって表現されていたのかもしれない。そしてその格差は彼女から現実を遠ざけ妄想へと導いてゆく。視力の低下がそれを加速させる。彼女の妄想は彼女の現実となり、存在しない理想のアメリカを堪能しながら逝く。ミュージカルの概念の崩壊といい、撮影手法といい、斬新さが目につきがちだが、トリアーにとっては奇をてらったわけではなく計算されたものの結果だと思う。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-04-14 21:48:23)
15.  TAKESHIS’ 《ネタバレ》 
エンドロールで誰も席を立たなかった。館内の照明が灯っても誰も立ちあがろうとしなかった。余韻に浸っていたのではなく、あきらかに固まっていた。私も例にもれず固まっていたのですが、みんながみんな固まっている光景が妙に嬉しかった。ストーリーが難解なのではなく、受け取り方が難解なんです。この映画をどう捉えどう消化すればよいのかというところで困惑するのだと思う。そしてその困惑自体がじわじわと快感に変わる。内容は、役者志望のコンビニ店員<北野たけし>が超売れっ子映画スター<ビートたけし>に出会うことで妄想の中で映画という虚構の世界に足を踏み入れてゆく、、という<ビートたけし>の夢。だから<ビート>の前で寺島をかっこいいと言った京野は寺島の女に、タクシーの運転手は気楽でいいと言った大杉はタクシーの運転手に、<ビート>にとってしつこい岸本は恐ろしいほどのしつこさでどこにでも登場する。監督であり俳優であり作家でありコメディアンであり、そして一人の人間である北野武の多面性が投影された映画ととるも良し、そこに北野の葛藤を読み取るも良し、北野映画の集大成的な見方も良し。しかしそんなことよりも、ピンクのタクシーが死体の中を進んでゆく様のフェリーニっぽい画や、『ソナチネ』や『HANA-BI』の海と壮大な音楽をバックに赤いポルシェとたけしの後姿の奥に映される新体操をする京野の滑稽で美しい画や、和室に赤や青というけしてゴダールにはならない不思議な色使いを堪能できれば、それだけでこの映画はじゅうぶん楽しめる映画であることも確かなのです。体感映画とは、よく言ったもんである。
[映画館(字幕)] 7点(2005-11-14 14:05:46)
16.  ターミナル
16年間もシャルルドゴール空港に住みついた実在の人物をモデルに、スピルバーグ流にアレンジしたヒューマン・コメディ。映画としては先にフランスで『パリ空港の人々』という作品が作られていますが(なかなか良いですよ)、どちらも実際の話とは大きく異なり、空港から出られないところからそれぞれが独自にストーリーを膨らませています。スピルバーグ流アレンジはやっぱり親子の物語。そしてそれぞれに傷を持ったマイノリティたちの上層階級との戦いが盛り込まれます。儚い恋愛ドラマを入れたのもなんらかの意図があるのでしょうが、一般ウケねらいのような気がしてならない。あと、今作品の見所のひとつはJFK空港のセットだと思うのですが、たしかに大量のエキストラの動きなんかにもついつい目がいって、『映画に愛をこめて/アメリカの夜』のような撮影風景を想像したりして、という楽しみ方はあるのですが、これまでリアルに見せてきた非現実的なものとは違って、実際にあるものを何もわざわざリアルに見せなくても、、って思いました。空港内を歩く人々がいきなり踊りだすとかしてくれたらどんなに喜んだか。
[DVD(字幕)] 5点(2005-08-11 16:49:16)
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