1. 抱きしめたい(1978)
‶ビートルズがやってきた”狂騒記。ドタバタコメディにぴったりの素材だけあって、ひと目見ようと狂奔するファンらの無茶苦茶ぶりが可笑しいです。盛ってはいるけど、こういうのは極めて事実に近いって聞きますから凄まじいっすよね。 今みたいに各個人の趣味・興味が細分化する前の、皆で同じものを見ていた時代。プレスリーもビートルズもピンクレディーだってご近所の老若男女みんな知っていた。一つ事の事象に集団でヒステリー気味に熱狂することなど、もう無いのかも。あの時代のビートルズの登場のように、全く新しくて心奪われるような体験を人類みんなでまたできたら楽しいだろうな。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2022-09-17 23:16:15) |
2. 007/ダイヤモンドは永遠に
《ネタバレ》 007にS・コネリーが戻ってきた!という看板だけで商売しやがってますね。あんまり面白くないですもん。 序盤まではテンポよくまだ観られましたが、葬儀屋で強運すぎる生還をしてからは一気に脚本力が低下していきます。 ネタ切れとか水増しとか皆さんの感想どおり原因はいろいろあるんでしょうが、ボンドが何故ここに来て何を目的に動いているんだろうと度々話を見失うのには我ながら疲れました。飽きながら観てたからでしょうな。 そうだ、ゲイの暗殺者ペアのみシリーズに新風を吹き込んでおりました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2022-03-14 23:49:30) |
3. 大統領の陰謀
ウォーターゲート事件の全貌を軸にしつつ、事件を追った若手記者二人の記者魂とも言うべき情熱がお話の大きな柱。さらに味わい深くしているのがW・ポスト紙の主幹、ベン・ブラッドリー氏であります。血気に逸る若手らに「まだ(ネタとして)弱い」とベテランの厳しいダメ出しを食らわせ続け、しかし敵の反攻に遭った時は「彼らを見捨てるな」と新聞社としての旗幟を鮮明にしてみせる。これぞ組織のトップ。演じたジェイソン・ロバーズも度量の大きさを感じさせ、納得のオスカー受賞でありますね。 若きダスティン・ホフマンとレッドフォード、意外にバランス良くタッグを組んでみせました。ホフマンのクセの強さに対し、レッドフォードの柔軟さが上手いこと中和作用したみたいです。ミスを主幹にどやされ、がっくりくる二人はほんとに若くて、ストーリーと関係ないところで感慨を深くしてしまうのでした。 憲法と報道の自由を守る。このワシントン・ポスト紙の理念こそが民主主義のチャンピオンたる米国の礎。"make America great again"と叫ぶ現合衆国大統領へ。アメリカの真の強さはこの映画が示しているのですよ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-04-08 00:30:34) |
4. 大空港
《ネタバレ》 近年のパニックものと比べると随分違いが目に付きました。 肝心の、”爆弾魔が乗っている!”と明らかになるクライマックスたるべき機内の緊迫感がいまいちです。ここが「うわあーっ」と盛り上がらないので、観てるこっちは拍子抜けです。 その分(?)、人物らの背景描写がワタシの観てきたパニックムービーの中ではダントツに丹念でありました。事故メインというより、人間ドラマに軸足を置いているようで、むしろ新鮮に感じたりします。 爆弾犯人夫婦の物哀しさや、詐欺ばあちゃんのコミカルさが差し色以上の効果を上げています。あ、機内でネガティブな言ばかりをわめいていた乗客をぶん殴った牧師さんにも笑わしてもらいました。 あとJ・ビセットは不朽の美人女優ぶりでしたねえ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-01-29 16:35:32) |
5. 脱出(1972)
《ネタバレ》 なんでわざわざこんな話を作るかね、と思わなくもない理不尽と不運と激流にもみくちゃにされる男たち。きれいにオチに着地させることもないし、怪しい山の住民たちの説明も無い、ぶっきらぼうな作品だけど、大自然の圧倒的な大きさと川下りの迫力には引きこまれる。人物それぞれの人柄、関係の描写も上手い。特にJ・ヴォイトとB・レイノルズ。野生児ぶっていたレイノルズが実はけっこうな小心ぶりを見せ、ビビりのあまり狙撃手を見たなどと周囲をパニクらせる。そのあたりからJ・ヴォイトと役割が転換してゆく人間関係はなかなかにリアル。平凡な勤め人のヴォイト、腹をくくって難所をしのぎました。ダムが無事にできて事無く過ぎると良いですね。(良いのか?) [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-02 00:27:12)(良:1票) |
6. タワーリング・インフェルノ
まさしく問答無用のパニック映画の金字塔、初見の時は本当に手に汗握ったものです。高層ビルが火事を出すとはどういうことか、冒頭の消防士さんの台詞「煙突だよ」が全てを説明しています。恐ろしいです。人物たちのドラマも丁寧に描き込まれているのも娯楽作としての完成度を上げています。マックィーンかっこいいーと叫び、炎と煙の猛威にひいーとビビり、まあ鑑賞中は忙しい。テレビで放送された際には、そのとき在宅していた全員がいつのまにか集まっていて(お正月かなにかで親戚もいたりする)、みんな一度は観たことあるので「あ、この人は助かるはず」とか「ゴンドラ、これ落ちるんじゃなかった?」とか不確かな記憶を披露しながらわあわあと観賞するはめに。あーおっかなかったなあ、という感想とともに、消防士さんの尊い仕事につくづく敬意を表したくもなるのでした。 [地上波(吹替)] 9点(2013-07-04 00:53:03)(笑:1票) |
7. タクシードライバー(1976)
この映画の主人公は2つ デニーロとN・Yの街。多面体都市の、それも洗練されてない、社会底辺な方の顔の。小さな映画館で観たんです。一番前の席しか空いてなくて、おかげでああー狂ってくデニーロが近いよー。余計に迫力増すなあ。 N・Yがけだるいなあ素敵 しかし首が痛いなあ といろいろなことを思い出してしまいます。 [映画館(字幕)] 9点(2011-08-31 00:48:55) |