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ユーカラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1.  ちょっと今から仕事やめてくる 《ネタバレ》 
小池栄子による回想とダイアログの種明かしシーンがやはり冗長だし、次の台詞はこれだろうというのも予想を100パーセント裏切らない。  折角の海外ロケだからということで尺を伸ばしたのだろうけれど、ラストシーンなどは本来ショーシャンク形式の2~3ショットで済む話だろう。  そのラストの青い空、青い海を引き立てるのなら、そこに至るまでにもう少し曇天、雨天でメリハリをつけてもらいたいものである。  主演二人は好演だし明快なメッセージも善意も否定しないが、それを表情アップとダイアログで伝えるのが手一杯なら、テレビでやればよろしい。
[映画館(邦画)] 4点(2017-05-28 13:47:06)
2.  チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜 《ネタバレ》 
中条あやみが広瀬すずの家を訪問するシーン。広瀬が背後の台所にいる父親のほうに気をとられていた間、中条の視線の対象として壁に施された広瀬自作のスケール、次いで仏壇に掛けられた母親の写真を映し出す。中条は広瀬の陰の努力を理解し、家庭の事情とともにチアダンスに対する思い入れの根拠を知る。 その帰り道、それを補足説明する会話を入れてしまうといった愚を犯さないところが嬉しい。  そこから二人の仲間集めが始まるのだが、ここも簡潔な台詞と笑顔、そしてダンスのシンクロによってエモーションを盛り上げる。 あれもこれものエピソードを端折る意味合いが大きいのだろうが、 背景や心情など、説明の無駄をあまり感じさせない効率的な語りは好感度が高い。(音声主体で示唆される、広瀬が怪我するエピソードや、 メンバーに復帰した彼女が周りの動きに同調出来るようになる動きと仲間たちの応答。)  本番前に円陣を組んでの、中条と広瀬の間で交わされる会話のやり取り。そのシチュエーションの反復描写がもたらすのはユーモアだけでなく、 チームの結束と成長の有効な提示だ。フクイをアピールしすぎの気もするが、「ほやほや」などの方言の愛らしさは映画をより一層魅力的にしている。  終盤ではそつなく天海祐希の視点とドラマをインサートし、天海の台詞を広瀬に反復させることで教育と継承のドラマとしてもまとまっている。 ひとつのフレーズを他者が反復することで豊かな関係性を生起させている。
[映画館(邦画)] 7点(2017-03-11 21:40:41)
3.  沈黙 ーサイレンスー(2016) 《ネタバレ》 
ドラマの流れは篠田正浩版(1971)同様、ほぼ原作に忠実だが、冒頭のポルトガルの場面やエピローグの「切支丹屋敷役人日記」の章が映像化されたことで 長尺となっている。特にスコセッシ流の解釈が施されたラストの十字架のショットは映画独自の表現となって印象深い。  1600年代を再現するランドスケープも厳選されており71年版に引けを取らないし、波音をはじめとする環境音の演出も充実している。 浅野忠信、塚本晋也らも安定の好演だが、イッセ―尾形はエキセントリックすぎて嫌味な印象だ。 岡田英次のほうが、穏やかな凄みがあった。  原作のクライマックスシーンは現国の教科書にも採用される有名な箇所だが、 その文章のもつドラマティックな迫力は、「白い朝の光が流れこんだ。」「朝方のうすあかりの中に」「黎明のほのかな光」「鶏が遠くで鳴いた。」などの 極めて映画的描写の充実にもよる。 篠田版は宮川一夫を撮影に起用してそれらの光を忠実に導入し、壁の「LAUDATE EUM」の文字を、踏み絵の図柄を、ロドリゴのシルエットを崇高に浮かび上がらせた。 遠藤周作が強く意識して描写しただろうその肝心な「夜明け」の光をなぜかスコセッシは映像化しない。 その代わりに、篠田版が賢明にも省略した「あの人」の声を聴かせてしまうという、この辺の感覚は違和感を抱かざるを得ない。 あるいは、スコセッシがあえてそのように処理して安易な審美性を拒んだというのは、現在の世界は未だ夜明けには至らないという諦念ゆえだろうか。  溝口的な、濃霧の中に浮かぶ小舟のショット。その視界不良で不穏な様も、全編を覆う曇天とともに何やら現実世界を連想させて、ぞくっとさせる。  異教と民族を巡る分断と排他主義が拡がる現在、時宜を得た公開ではある。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-01-22 11:29:49)
4.  ちはやふる 下の句 《ネタバレ》 
二本で一作とみるべきだろうが、単体でみても独立したものとして十分まとまっている。 競技シーンまでが少し長く感じるが、前作からのテーマにもブレがなく、ライバル松岡芙優の風変りなキャラクターも面白い。 ブラスバンドのエピソードから音楽を介して、クライマックスの舞台へ繋ぐ流れも良好。  競技シーンは上の句に比べてさらに高速度撮影に偏重しすぎの感あり。やりすぎても単調になってしまう。 アクションの快感という点でも物足りないが、前作を継承して仲間たちのスキンシップと視線劇に力をいれているのがいい。 クロースアップも多い分、広瀬の髪を舞わす、濡らす、かき上げさせるといったバリエーションを用いてヒロインの見せ方を工夫している。 松岡の相手に触れない競技スタイルを、屋外で広瀬とすれ違うアクションで相似させているのも演出の一環だ。  ラストに見上げる・見下ろすの演出もあるにはあるが、近江神宮の階段の高低はもっとドラマに活かしてもいい。
[映画館(邦画)] 7点(2016-04-30 23:59:04)
5.  ちはやふる 上の句 《ネタバレ》 
校舎の屋上で振り返る広瀬すずの髪が舞う。その舞わせ方とか、スローで捉えた競技カルタのショットとか、目のクロースアップとか、 モーションの造形と編集はアニメーションに近い。決勝戦で、森永悠希目がけてカルタを弾く広瀬のアクションのスローモーションに 漲る高揚感は出崎統演出のそれを思わせたりもする。  ところどころに挟まれるCG処理ショットもそうした印象を補強するのだが、ヒッチコックの『下宿人』的な床の素通しショットまで 登場するに至っては、そこまで実写の制約を取り払ってしまう必要性・必然性があるのかとも思ってしまうけれど。  この競技の(映画的)面白さが主として静から動に一気に切り替わる瞬発性にあるのなら、その瞬間を持続的なショットの中で アクションの速度の美しさとして提示して欲しいところだが、編集のリズムに頼ってしまっている場面が多いように思う。  と言いつつ、決勝戦での逆転の契機を、肩に触れる仲間たちの手と視線で処理していく流れはこちらの気持ちをよく映画に乗せてくれる。 雨天から晴天への変化を光と音のそれに変換し、映画序盤から地道に演出してきた広瀬の呼吸音をクロースアップさせて印象深い。  五人の個性もバランスよく描写してあり、クライマックスの盛り上げもしっかり出来ている。
[映画館(邦画)] 7点(2016-03-19 23:26:08)
6.  ちづる
その聡明さはインタビューでの応答の姿に明らかでありながら、カメラの前で気取りも衒いもなく「家族」を生きてみせる母:赤崎久美さん、そして娘:千鶴さんが素晴らしい。  二人が仲睦まじくソファに並んで寝そべるショットや、散歩の途中の木陰で二人が寛ぐショットには淡い切なさ以上に穏やかな幸福感が充溢している。  カメラを前に二人が取っ組み合うシーンにおいても、打擲や噛み付きのコミュニケーションに強く滲むのは二人の「絆」のほうだ。  新しい家族・バナナと初対面し、恐る恐るその存在と触れ合い、受けとめていく千鶴さんの感動的な身振り。  散歩中、見知らぬ通行人に向かって突然駆け出す彼女を、手持ちのDVカメラが慌てて追いかけ画面は大きく揺れる。すると、彼女はカメラの方を向いてからかうように笑いかける。  その天真爛漫な笑顔は観客を魅了し揺さぶらずにはおかないだろう。  『ちづる』は作り手の意図やテーマや主張を越え、概念や一般的属性をも越え、その人間固有の具体的魅力を以って迫ってくるのが何よりの映画的美点だ。  監督自身を含めた家族4者を、時に引いた固定ローポジションで、時に被写体に寄り添うハンディでと、絶妙の距離とフレーミングで捉えていくカメラの柔軟な感性の賜物でもある。 
[映画館(邦画)] 8点(2011-11-19 16:56:02)
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