1. 超高層プロフェッショナル
《ネタバレ》 高層ビルの工事現場での人間ドラマって、珍しいジャンル。友情あり陰謀あり。作業妨害してくる悪玉がちゃんといまして、場所も危険だしサスペンスフルな展開を期待したのですが。資材が届かなかったり、それを取り返しに行ったりの攻防はそれほど大乱闘にならず肩透かし。銃撃も無いし死人も出ません。 かつての仲間らを招集するくだりも、やけにはしょってとんとん拍子に進む。ライバルや女好きな奴や、名コンビなどキャラクターはそこそこ個性的なのを集めてますけど、ドラマは広がりきらずの感。大団円で終わりましたがこれまたなんとなく読めちゃったしね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-09-27 00:58:20) |
2. 小さな恋のメロディ
ダニエルもメロディも、思春期にもさしかかる前のほんの子供なのですよね。あと1,2年遅くてもダメなんだ。恋に性が絡んできてしまう。恋に恋している年頃の淡くて幼い、その時期限定のはかない恋心がこれ以上ないキャスティングと音楽との奇跡的な融合で、他に例を見ない瑞々しさで保存されてます。 くすんだ色合いの校舎にカラフルなギンガムチェックの制服。細い脚、透き通った頬。M・レスターのくるくる金髪。なんて完璧な美的センス。 一人飛びぬけて“おとな”のトムが好きです。彼が自分の心に折り合いをつけて、友のために一肌脱いでくれなかったらあのエンディングは迎えられないわけで。なんて良いやつ。 あと、子供らのピュア世界を際立たせるべく、ことさらに世俗的でみっともない“大人”を演じた教師や親御さんの助力も小さくないと思う。喜劇的なまでにステレオタイプな石頭に徹し、特にマントを翻して走るラテン語の先生、あなたのことも私好きです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2014-01-12 00:10:29)(良:1票) |
3. チャイナ・シンドローム
原発を巡る利潤と派生する圧力を描く原発問題入門編のような映画。メルトダウンによる恐怖と、目先の利益追求に血眼になって口封じに走る人為の恐怖と、はてどちらがより恐ろしいのやら。30年以上も前に提示されたこの問題、もうずっと人類は取り組み続けてて、けれど原発所員の発した「孫に暖房はいらないのか?」の問いにいまだに答えられずにいるんだ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-06-26 23:59:38) |
4. チャンプ(1979)
お涙頂戴映画を作るぞー、とハリウッドが全力を傾注して作り上げた家族愛物語。わかってはいたけど、ここまでやるかと思うほどにべた。作中子供にやたらチャンプ、チャンプと呼ばせてラストなんざ絶叫だ。わかっちゃいるんだけど、それが上手いんですよ、ノセ方が。ノセられて何度も途中鼻すすってしまうんだ。この子役が初めの方で「アンは分かっていないんだ。賭けに負けたらあきらめないと」と気を揉んでいる。チキショー、上手いなあ。これ一発でもうこの子を嫌えない。でも散々泣いたわりに時間がたつとやっぱりそんなに“残らない”んですな こういうのは。あとこの当時のセレブ服であろうひらひらAラインドレスがF・ダナウェイに激しく似合ってなかった。 [地上波(字幕)] 5点(2013-04-27 00:55:27) |
5. チャイナタウン
《ネタバレ》 細部の説明が私には足りず、雰囲気に酔えずじまいだった。アップルコアって何のことだったんだろうとか、そもそもタイトルのチャイナタウン、ここにまつわる背景が描かれていないので意味ありげにチャイナタウンだから、と言われても伝わらん。この映画が何かの続編なのかと思った。利権がらみの殺人事件が発端だったのが、スローな展開に退屈してきた頃突如として近親相姦ネタが入ってきてあまりのことに呆然とした。ポランスキーってこんな猟奇的なことに快感を感じるヒトなんだな、やっぱり。「忘れろ、チャイナタウンだから」って・・、忘れられるかあぁっこんな結末。だからそこまで言わせるチャイナタウンって一体なんなの。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-08-23 01:11:23) |