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パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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1.  ディスタービア 《ネタバレ》 
ヒッチコック「裏窓」に着想を得たと思われるティーンエイジ向けサスペンス。 拘束リングが出てきた時点で、もうだいたい展開どころかオチ(レッドライトを使ったオチにするんだろう当然)まで予想できてしまうというお粗末な脚本。 お粗末さを補うために青少年向けエクイップメントをフルに駆使して「双眼鏡映像」とか「ケータイ映像」をPC同時再生までしてみせるというサービス?ぶりだが私は全然感心なんかしないぞ(だいたい高校生がなんで60GB(6GBじゃなくて)のデジタル装備を持っているんだ)。だいたい、最新装備を駆使しても、最後の闘いではそんなものは役に立たず、刃物でトドメを刺すという原始的な方法だったじゃないですか。60GBが果てしなく無意味に思える。 これはさあ、アメリカの金持ちが住んでいる街の話なんですよ。 見てください、この家の広さ、庭の広さ。30mがリミットって、日本の家なら庭を出るどころかずんずん歩いてもまだまだ行ける距離。 周囲の家も金持ちなら、学校の友達も金持ちというシチュエーションでだな、親父が死んだくらいで暴れても別に同情できないっすよ。親父が死んだせいでビンボーになったというわけでもないし。だいたい私は白人のティーンエイジャーが嫌いだし。 普通は差別対策で黒人を使う役どころだが代わりに出したのが裕福な中国人の親友。…有り得ない。 金持ちの白人のガキが、わざわざ「アジア系」を親友に選ぶわけはないでしょう。逆差別で〝バディ〟役に黒人をもってくるのはすでに鉄則だから単に「お約束」としか認識されないけど、他の友達を出さずに唯一出したのが中国人て。 私がヘンだと思うくらいだから、本国ではすごく違和感があるはずなんだが。 教師と警官にヒスパニックを使い、婦人警官に黒人を使い、親友はアジア系。両親は白人で、ガールフレンドも白人で、シリアルキラーも白人。 …つまり、重要な部分は白人、つーことになっちゃうけど? それに、ヒスパニック系教師が教える教科が「スペイン語」ってさ…バカにした感じがしませんか。「お前ら母国語くらいしか教えられないだろ」ってか。 そういえば今までの作品を考えても、どうもこのヒトの人種意識には問題があるかもしれない。とくに黒人については全く出てこないか、出ててもシーンが極端に少ない。 それとも単に他の作り手が人種に気を使っているのにカ氏が鈍感なだけなんだろうか?
[地上波(字幕)] 5点(2010-08-23 22:46:45)
2.  デンジャラス・デイズ/メイキング・オブ・ブレードランナー<TVM> 《ネタバレ》 
CSで放送されたブレードランナーのメイキング&インタビュー映像。マニアにとっては垂涎ものと思われます(私はマニアではないけど)。 多くの観客と同じく、私も若い頃に初めて見たときは「つまらない」と思って即忘れ、年月を経てその偉大さに気がついたクチです。 さて、この映像では強引にナレーションを付けたり制作費超過に怒っていた(当然だけど)「Pたち」と並んでなんと「リの字」本人もインタビューに応じています。すごいことです。年を取るとは、単に老けるということではなく「絶対にできなかったことができるようになる」ということでもあるのですね。 イギリス人であるリドリーとアメリカ人クルーの確執なんかも興味深い。どう考えてもリの字はヤンキーをバカにしてますね。まあ分からなくもないが。 また、憤懣やるかたなかったハリソン・フォードも肩の力の抜けた穏やかな語りぶりで、「時間」はほとんどいろいろなことを解決してしまうのだなあ、と思うことしきりです。 ごくごく当たり前のことだけど、天才は理解されないのです。理解されないヤツが全部天才、というのは違いますが。そして天才は常に周囲を理解しないか理解しないふりをしますので、映画のような共同作業でなければいけない芸術の場合は、手伝う人間はいつも悲惨です。天才を手伝うのは秀才か凡人なので、天才が目指すところを完全には理解できないというのに、天才のほうは妥協を知らないからです。キューブリックしかり、フリードキンしかり、コッポラしかり。 そうして私たちはスタッフの苦しみと涙のうえに成り立つ偉大な映像作品を鑑賞するのです。そうでない作品は面白くならないのだ。 …偉大な作品に「なごやかな現場」とか「家族的なスタッフ関係」なんて有り得ないのです。 このメイキングを見ていると、そのことを強く思う。偉大な芸術が生まれる場所には、口論と対立と怒りと疲労と裏切りと懐柔があふれているのだ。 スタッフがそろって批判Tシャツを着てこようが、天才にとっては次元の違う話なのだ。それが天才なのだ。…「エクソシスト」のメイキングも見ましたが、同じようなものです。フリードキンは現場でライフルをぶっぱなしたので、もっとひどいかなあ。役者に喝を入れるためだそうです。 このメイキングのタイトルはとても「わかってる」と思う。
[地上波(字幕)] 7点(2010-07-10 19:59:24)
3.  デッド・サイレンス(2007) 《ネタバレ》 
全く怖くないだけでなく、おもしろいとも思えなかった。 自分は不感症になってしまったのかと思った。 だいたい日本人は欧米人に比べれば人形を怖いとは思っていなく、カーネル人形だって日本にしかないもので欧米ではブキミだからあんなもの店頭に置いたりしないというのは知っていたけど、私はこんなに人形が怖くなくていいのだろうか。 というよりやっぱり映画の出来が悪いと思うのだった。 私は「SAW」の1はそれなりに面白く見たし(2以降はバウズマンのセンスの無さがイカんと思って見切った)、このワンとかいう人は才能がある人だなあと思っていたけど、本作を見る限りは全然違ったようだ。 無駄なシーンをだらだら見せて尺をつぶすもんだから、食っている時間のわりに内容がすごく少ない。例えば主人公がブキミな場所に分け入っていくシーンなど、むやみに冗長なうえひたすら異様な効果音で演出するだけで芸がなく、飽きてくる。私は全然怖くない。 怖がらせることが目的でないのなら、ラストのどんでんで勝負という「SAW」と全く同じ作りになるけど、それなら腹話術だの人形だのの要素は要らないと思いますね。先人の傑作をよく見て、演出や編集の基本をちゃんと勉強するべきです。対象をバンバン見せるのは最も芸が無い証拠。若いうちに一発当てたためにチヤホヤされちゃって、基礎的な力がついてない。ダメだこりゃ。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2010-04-10 16:59:21)
4.  DISCO ディスコ 《ネタバレ》 
これは拾い物です。 一見、「フル・モンティ」や「シャル・ウィ・ダンス」の寄せ集めに見えますが、全編見終われば、全く違った気持ちになるのだった。「EWFの音楽とディスコダンスは最高だ!」。 オヤジ挽回映画の三国バトルについては、最後に来た「仏」がぶっちぎりでトップですぜ。 この作品はもう、ディディエ役のフランク・デュボスクの魅力に尽きているのです。 私はほとんどホレてしまっただ。あの濃いブルーの瞳で見つめられてみたいものです~。何をしていても絵になる俳優さんだなあ。 この人はコメディアンだそうですが、踊りがものすごく上手い。そして「花」がある。 ジェームス・ディーンを中古にしたような外見といい、ガリガリのボディ、なんとなくオネエぽいふるまい…フツーならディディエはゲイとしてのみ成立する。 しかしそこをストレートとしてサラッと納得させてしまう。ご本人はゲイではないらしいですが。「巣から落ちた小鳥のよう」なディディエ役はこの人しかいない、という超はまり役。 演出も細部まで遊びがあって、この作品に対する愛情が感じられます。海の見える丘の上の家とか、カモメにアフロをかぶせたりとか、あと色使いもかわいいです。ノリノリのDJ氏もいいよね。 コレは繰り返しの鑑賞に耐えうる味わい深い作品だと思います。私は26日に録画してから毎日見ていますがまだ飽きません。 フランス映画によくあるあいまいなエンディング後のストーリーは、本編の内容から判断するとだいたいこうなる(はず!)のですが、NYに渡ったフランス(ヒロイン)は何を見ても聞いてもディディエを思い出して涙してしまい(鮭料理とか生肉料理とかビージーズとか)、そんなときウォルテールとスリーズの結婚式のためフランスに帰国することになり(ウォルテールとスリーズは市場などで偶然再会してなぜかすぐさまベッドイン、気がついたら結婚することに)、ディディエと再会し、めでたく結ばれるのです~。頭の中の上映部分まで含めてこの映画だと思うのですが。 とにかく70~80年代のディスコ音楽の誘惑には逆らえず、ウキウキを止めることはできません。中でもラストの「セプテンバー」がかかれば理性はふっとび知能は低下し瞳孔は拡大だ。 あなたもぜひディディエの「セプテンバー」でドキドキしてください! 不満をいえば(ディディエの)ダンスシーンをカットなしでもっと見たかったな。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2010-03-31 19:36:33)
5.  デジャヴ(2006) 《ネタバレ》 
デンゼル・ワシントンを使いジェリー・ブラッカイマーが製作でトニー・スコットが監督するという、なんというかハリウッド的には渾身のオールスタースタッフで贈る一品というべきなのであろう。 そんなありがたい(?)一品なのだがまず、金がかかっとる!スタッフキャストに費やした金だけでもすごいのにあの港のシーンには湯水のようなドルが注ぎ込まれていると思われる。なんか非常にバブリーである。 しかし、内容は…イカんかった。 私はエネミー・オブ・アメリカを思い出しましたけど、あれとて面白くはなかったが、今回も負けず劣らず面白くはありません。私が脚本書くならダグがラボに呼ばれるシーンから「ビューティフルマインド」オチにもってきます。そっちのほうが面白かったと思うけどねえ。 トニー・スコットにはいわば「監視妄想」みたいなのがあると推測されるが、それが映画になるとちっともうまく生かされない。今回は有り得ない方向(SF)にまで行ってしまって、観客はとーてもついていく気になりません。やー、デンゼルはよくこんな脚本で出演する気になったものだー。 ラボでの気の抜けた論争で有り得ないSFをタラタラ説明させるあたりも非常にうまくない。 全体的に監督のやる気のなさが伝わるのは気のせいだろうか。 オールスターで贈ってこの程度では、「今の」オールスターはもう行き詰っているということの証明のようにもなってしまったと思う。特にブラッカイマーはいいかげん引退の潮時である。 そして、ブラッカイマーに取り込まれず逆に「使いこなした」という点で、スコット兄の偉大さがわかる。偉大さというか異形さで、やはり優れた作品を生む監督は異形の一匹狼でなければならず、弟は秀才かもしれないが凡才であって決して異形ではないのだということを再認識す。
[DVD(字幕)] 4点(2009-04-25 17:15:47)
6.  デスゲート 11:11 《ネタバレ》 
とても妙な感じのする一品で。 見ていて大きく減点したいところは特に出てこないし、死んだ人間がガバッと起き上がって我に返るところなんて一人目のときは結構イケていると思ったのだが、そのワザ(?)を繰り返し使うあたりはちょっとどうかなだし、例の本を読み出したあたりであまりに話が拡大しすぎて「それじゃ1時間半で終わらんだろ」とげんなりし、おまけに「ビューティフルマインド」のパクリで進めていた怪しい幼なじみの正体がいきなり奇天烈なものになっていて急激にやる気が失せます。 ヒロインの女優が微妙にブスなあたりなどは、かえってリアリティをかもしだすのだが(そういえば美人が1人も出てこない)、心理サスペンスのように見せながら最低限のリアリティを保ちつつ進めていたわりに後半でいきなりドドッと壊した感じがします。まあいずれにせよ昔のB級ホラーに比べたらずいぶん良くなったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-04-01 16:13:46)
7.  ティム・バートンのコープスブライド 《ネタバレ》 
バートンの実写映画にうんざりしていたので意外な気がした。 この人は実写はやめたほうがいいのではないでしょうか。 映像は文句なしで完璧だと思います。死者を扱ううえでの様々なアイディアも、なかなか面白いです。 しかしいつものように、私にとっては主題が面白くはないです。 これは結婚を扱った話で、結婚に始まって結婚に終わる結婚のことを言っている話だと思う。 それはいいのだが、つまるところは「結婚はふさわしい相手でないと成立しない」というのが結論なので、そうするとこれは「人魚姫」の変形バージョンでしかなく、ようするに「結婚」は「身分」だと言っているということだ。 身分が違うと結婚できないのです。 人魚姫の別バージョンなんですから、相手は死体でなくて地底人でもマウンテンゴリラのメスでも(清原なつののマンガにそんなのがあるけど)いいので、そこで示されているのは「身分違いだからムリ」ということで、どういう形をとってもつまりは人間社会の身分のことを遠まわしに言っているのです。 だからこそそれを見たり読んだりした人は身に詰まされる。 そしてこの話は定石どおりに終わる。エミリーが魔法の力で蘇ってヴィクターと結婚したりはしない。 最初から、生きているものどうしはヴィクターとヴィクトリアなどという同じような名前になっていて、「同種」「身分」を露骨にあらわしている。 この作品は、何にも増して「お子様の視聴に支障がないこと」をファーストプライオリティーにつくられているし、実際そうなっているのだが、作り手には「徹底的に結婚の価値を貶め嗤うこと」という隠れた目的があったように思えてならない。ここでは、結婚という装置は限りなく意味がなく哀れなものとして扱われていて、それは旧世代の夫婦たちだけでなく、ヴィクターにしろヴィクトリアにしろエミリーにしろ、大した理由もなく結婚に向かっていくのである。 そういう意図は確かに感じられるけれど、そもそもが「お子様」に合わせて作られているところが私は気に入らないし、そのくせスケベ心を出して小細工を仕込むというのは…潔くないと思います。これからは、堂々と「大人むけ」と表明したうえで、ちゃんとしたものを(実写をやめて)つくってもらいたいです。とにかく実写よりはマシでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-02-28 15:52:52)(良:2票)
8.  テルマ&ルイーズ 《ネタバレ》 
ええ私の場合はラストシーンがフリーズした瞬間にですね、あっこれはテルマにハメられたということではないかと思いました。 テルマは単に脳タリンということではすまないのではないか…と、ラストまできてやはり思うのです。 冒頭でテルマが旅支度をしながら自ら銃をつまんで入れる場面を監督は見せています。銃を持ち出したのは偶然でも間違いでもなくテルマの意思…ということでいいのだと思う。 危なそうな男ハーランと散々ダンスしたうえ、二人きりで駐車場へ行ったのは考え無しで無防備だからなのか? そして、モーテルでJDに大金を持ち逃げされますけど、これは偶然ということで処理できるだろうか。どうみても怪しい青年JDを部屋に招き入れ、翌朝彼を残したままルイーズのいるカフェに来る…これはみんな偶然で、テルマが脳タリン女だからなのか? そして、テルマが強盗したことで、ルイーズの頭の片隅にまだ残っていたはずの「警察に行ってすべてを話して正当防衛でなんとかする」という選択肢をぶっ壊したのも偶然? 私はテルマがどこかの時点で破滅へ突き進むことに決めていて、恋人の待っているルイーズをハメたのだという気がどうしてもするのだ。 それから…ここではテルマとルイーズが出会うほとんどすべての男性が性的捕食者のように描かれていますが、そういう撮り方こそがやっぱり男性的なのだと…思うのです。 行く先行く先で、エロい視線で見られ、エロいジョークを言われるのはなぜかというと、男がバカだというのはひとまず置くと、まずは彼女たちがそれなりに魅力的であるからです。 本当にセクハラから逃げたいと思っていたら、デブで不細工になれば一応は解決するので、おしゃれをして酒場に行く彼女たちは「セクハラはされたくないけどそれなりにチヤホヤされていたい」という矛盾した欲望を捨てられないということです。 そこのところは全然触れないで、「レイプしようとした。男が悪い。エロジョークを言った。男が悪い。」ということで全部済ませていますが監督は自分が男なので、「デブになれば」などと口が裂けても言えないのです。 ふたりは死ぬことで「もう二度とセクハラされない」という意味での「永遠」になったのだが、そのためにはリドリー的には死んでもらわなければならなかったのだから、やはり彼女たちを罰してバランスを取ったということになるのだろうか…。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-05 18:59:04)(笑:1票) (良:1票)
9.  ディナー・ウィズ・フレンズ<TVM> 《ネタバレ》 
みどころはトニ・コレットとグレッグ・キニアの壮絶夫婦ゲンカ…です。そのあとにオマケもあるわけですが、壮絶夫婦ゲンカに〝オマケ〟をつなげるところが、この作り手は「わかってる」なあと思わせる。 長谷川眞理子先生によると、ヒトのオスの睾丸は「一夫一婦制」を営む他の哺乳類と比べて少し大きいそうなので(体重における睾丸の重さの比率で比較)、ヒトというのは必ずしも一夫一婦制で生きてきたわけではないらしい。かといって、ライオンのような「グループ内乱婚」タイプよりは小さいらしい。「睾丸が少し大きい」ということは、「事情が許せば同時期に複数のメスと交尾が可能である」ということであり、「事情が許した」時のために、大きめの睾丸を維持しているということになります。 なぜこういう話をするかというとー、この二組の夫婦が倦怠期に迎えた状況なり辿ったそれぞれの道と、眞理子先生の話が関係あると思うからです。というか、それが根本的な原因なのではないだろうか。 若い女に乗り換えたトムはもちろんのこと、一見妻とラブラブで問題なしに見えるゲイブですら、何かをまぎらわすために「ピアノを初め」たりしています。何をまぎらわすのか。「大きめの睾丸」を維持しているがゆえの〝何か〟なのでしょう。 そして、本能に従って自由に生きることに決めたトムに対するゲイブの視線には、「羨望」が1%も混じっていないと言えるだろうか。どんなに妻を愛していても、更年期を迎えた妻と〝だけ〟この先一生セックスしなければならないことに、彼の「大きめの睾丸」は納得がゆかないわけです。 ゲイブとカレン夫婦は「自分たちの幸せを彩る小道具のひとつ」としてトムとベス夫婦を認識していたのですが、こうなってはじめてそのことに気付きます。トムの裏切り、そしてベスにも隠していた不倫歴があり、自分本位で友人を幸せの小道具扱いしていたことの愚かさ、に気付きます。 結局この先信じられるものは夫婦であるお互いしかないのね…というところで話は終わるわけです。 洗練された作品だが、トニ・コレット以外のキャストに不満が残る(それじゃほとんどだけど)。 軽めの脇役として活動してきたキニアは、これほど重要な役をまかされると役不足を感じる。 しかしあの4人の写真は誰が撮ったということになるのか?
[DVD(字幕)] 7点(2008-12-03 21:13:33)
10.  ディープ・ブルー(2003) 《ネタバレ》 
上から下から同時撮影してみたり、暑さ寒さに負けず非常に手間のかかった映像なのだと思うが、小学3年の姪は1時間経たないうちに飽きてしまった。ちなみにその凝りまくった回転する小魚タワーとかのあたりで。 確かにすごい、よく撮れた!の貴重映像満載なのであろうが、「すごい!」だけで一時間半もたすのは大人でも難しいなあと思った。 思うに、作品としてのどのような方向性を持っているのかが中途半端なのでは。 「これだけの映像美および技術を解する観客に評価してもらえればそれでよいという硬派」なのか、「観客を選ばずよりたくさんの人に見て欲しい」なのか「子供が喜べばそれでよい」なのか、どれともつかない。また、「温暖化なんたら」で終わるラストは説教くささを露呈し、純粋に映画を楽しみたくて金を払った客をバカにしている。 今「アース」を見せているが、そちらはほぼ無事に見終えることになりそうだ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-08-11 12:16:42)
11.  テンダー・マーシー 《ネタバレ》 
いわく言いがたい傑作です。 他のレビュワーさんがおっしゃるように、大したことが起こらない=つまらない、というような見方もありましょうが、私にとっては「そこ」こそがこの映画のツボである。 ここには、必要以上の対立もなく、必要以上の希望も絶望もなく、人々は神の慈悲に委ねて淡々と日々を生きているのです。激しすぎる愛や暴力や死別の悲しみは、ここでは「過去のもの」だからなのです。そのために、私好みの大変繊細な抑制のきいた演出がされています。 壊れた男マックが、偶然拾われたモーテルで小さな幸せを「発見」していく過程は穏やかで美しい物語です。彼が過去に知っていた幸せとは、もっとデカくて絶対的な幸せだったからです。 そこに、次から次にマックの「過去」が追いかけてくる。けれど、「小さな幸せ」の味を知ったマックは、「もう少し生活がラクになる程度」の望みしか抱かない。もう一発当てて、返り咲いてやる、というような野心は持たない。実に正しい態度です。 娘が会いに来ても、鳩の歌のことを忘れたと嘘を言います。この理由ははっきりしませんが、もう娘にとって自分は必要ないから、という意味ではないだろうか。今さら父親に期待を持たせないほうがいいということなのか。 色々なことが、緩やかに好転し、マックは洗礼を受けます。主は自分を見捨てていなかったと知ったからです。 しかしマックが過去にしたことがすべてチャラになっていたわけではありませんでした。娘は、父親の不在に傷ついて育ったため、ちょうど出て行った時のマックと似たような男を好きになってしまいます。酒飲みで、ミュージシャン崩れで、離婚歴があって、自分よりずっと年上の男です。この原因は元を辿ればやはりマックにあります。 マックは娘の死を受けて、神の慈悲を疑います。自分のようなダメ男を生かして、なぜ娘を奪ったのかと。 そして、マックは受洗したばかりの自らの信仰を維持していけるのだろうか。というところで映画は終わるのです。ラストのソニーとのフットボールシーンは、それでもマックに残された「小さな幸せ」の存在をあらわしている。 こういう抑制のきいた映画をもっと見たいですね。 カウボーイハットの中にはハゲがなくてはならないのは必然です。ロバート・デュバルとサム・シェパードは甲乙つけがたいベスト・カウボーイハッター(変?)だ。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-07-25 13:53:34)
12.  天使にラブ・ソングを・・・ 《ネタバレ》 
ストレスを極力排除した楽しいコメディ。別の言い方をすればご都合だらけ。なんだけど、こんなに愛される映画となった理由の第一はもちろんウーピーだろう。あと、「カソリックの尼さん」ネタをうまーく扱ったところ。 「尼さんは撃てない」とか「尼さんの要求は断れない」とか「尼さんだらけで見分けがつかない」とか…非常にうまいと思う。尼さんギャグをいくつも考えるのはさぞ楽しかっただろう。 非カソリックどころか非キリスト教国である極東日本の観客としては、「カソリックの尼さん」の位置、意味について、興味深く学べるところがある。あのお衣装には「禁欲」以外にも「威圧」とかいろんな意味がありそうだなあとか。「坊さん」より「尼さん」のほうが「より聖なる」存在とされているようだなあとか。それは禁欲と深い関係がありそうだなあとか。 カソリックの尼僧の衣装というのは、いついかなる時でもすべてのエクスキューズになるみたいだなあ。それを本作は最大限に生かしている。 「デッドマンウォーキング」という映画で、スーザン・サランドンがとある宗派の尼僧を演じていたことを思い出す。そこの宗派では、尼僧は例の衣装を着ないのだ。普通の私服なんである。…普通の格好で刑務所に乗り込む彼女に、飢えた囚人たちの無遠慮な視線が浴びせられる。刑務官も迷惑そうに「なぜ尼僧の格好をしないのか。囚人には目の毒だ」と言う…なんて場面がありました。あの衣装は、「禁欲」と引き換えに、尼さんたちをすべての世俗的な害から守る役割があるみたいです。 非美人女優のウーピー・ゴールドバーグが堂々の主役を張り、しかもマフィアのボスの愛人…有り得ないような気がするが、最初から最後まで出ずっぱりでも「非美人」がマイナスにならず楽しめてしまうという本当にふしぎな女優さん。「包容力」という言葉が最もふさわしいと思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-04-07 13:01:57)(良:1票)
13.  DISTANCE/ディスタンス 《ネタバレ》 
敦の視点でちょっとこのストーリーを眺めてみよう。 何を生業としていたかわからないが、お父さんとお母さんと兄弟が居て普通の家庭があった。なぜか父は百合の花が好きで、いつも玄関に飾っていた。 その家庭に異変が起こり、母は「私と結婚したこと後悔しているんでしょう。子供は可愛くないんですか。」(ここのセリフめっちゃ音が小さい)と父を責め、父は言い訳しながらも、ある日家を出て行く。その後敦は花屋で働き、同僚の夕子と付き合って川に遊びに行ったり、夜明けの街で深遠な会話を交わしたりする。が、弟に自殺されたトラウマをもつ夕子はよりによって父の作った宗教団体にハマって、出家したどころか、テロの実行犯となって、自決してしまう。敦の父も、追い詰められて自殺した。ショックを受けた敦は、庭で家族の写真を焼く。 その後敦は、教祖の息子としての罪悪感から、実行犯の親族と思われる病人を訪問したりしてせめてもの奉仕に励んでいたが、夕子への思慕が消えず、実行犯の気持ちなどを知りたいと思い加害者遺族と偽って、湖への墓参に同行することを思いつく。 過去の映像が群像劇風に入るのでわかりにくいが、この話は敦を中心に考えるとすっきり整理できる。というか、〝教祖の息子〟という主人公が最初に存在して、後から周辺の肉付けがされたストーリーなのだ。 〝その後のユダ〟としての坂田(浅野)の有り様は、なかなか興味深かった。エリートでもないのに実行犯に選ばれた理由は、「忠義心」が突出していたからでしか有り得ない。けれど、それは本物じゃなかった。そして、〝その後〟の人生においては、己の存在がいかに小さかったかということに弁明これ努める。彼は悪人にすらなれない。なんという、人間臭さだろう。ユダ本人を髣髴とさせるに充分だ。「人間とはこういうもの」是枝監督のつぶやきが伝わってくる。 百合の花は〝死んだ人の花〟である。百合は強烈に線香の香りがする。そんなものを常に玄関に飾るなんて奇妙だが、監督はそれを教団のシンボルとしている。最初から〝死〟を背負っていた団体だったという意味だと思う。 リアリティを追求したアドリブ風の撮り方は見づらかったが、そんな空気の中では比較的〝浮いていた〟夏川、寺島の存在が、最後まで見させてくれた。 社会問題と謎解きの両要素が盛り込まれ、映画としては大変面白かった。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2007-09-18 13:08:01)(良:1票)
14.  ディセント 《ネタバレ》 
おおこれは、と期待を持たせる序盤。 なんてったって、このスリル好きの女性たちというありえない設定。 「ライディング・ザ・ブレット」でも述べたように、「スリルのない人生なんて!」というのは、通常は女の人には必要ないセリフなのじゃ。そんなものわざわざ求めて洞窟にまで行かなくたって、現実の生活のほうが、スリルと緊張にあふれているというのが、女の人生であるのが常である。金と体力とヒマがあったらついついスリルを求めずにはいられない、というのは、男の属性であって、ふつうの女性にはあてはまらない。 そこをあえて〝新しい女性たち〟という視点で描いたのか?「もしかして、フェミな映画なのか?」という予想は、〝監督が男〟という時点でやっぱり「ありえな」かったのだった。 「今は男よりスポーツね」なんていう、〝男らしい〟セリフに期待をもたせておいて、ジュノなんていう、「やんちゃヒーロー型の女性」を登場させたりしてさ。まったくの肩すかし。ここらへんが「男性監督の限界であーる」と声を大にして言うぞ! つまりは、男の集団で演ずるべきところを、女に置き換えただけなのであった。 んで、その理由は、〝そんなのもう手垢がついちゃてるし〟というところなのだった。 話題を狙っただけで、女の集団で洞窟めぐりさせるなよなあ。 ああー、期待してしまっただけにがっくり。なにって、〝新しいリプリーの登場〟とか。
[DVD(字幕)] 6点(2006-12-02 22:47:55)(良:1票)
15.  デッドマン・コーリング<TVM> 《ネタバレ》 
これってテレビムービーじゃないのかなあ。 アン・ヘッシュはけっこうキレイだけど、わりと胸が小さい。 婚約指輪を古道具屋で買ったりするあたりが、「ありえない」気もするが、文化の違いなのだろうか。ましてや、その持ち主が殺されていたりしたら、日本だったら「破談」間違いないであろう。かなり期待以下の作品だった。
[DVD(字幕)] 4点(2006-11-03 14:50:10)
16.  デッドマンソルジャーズ 《ネタバレ》 
これはけっこう捨てるには惜しいかもしれない。 実はこのシチュエーションは「プライベートライアン」のミラーたちとほとんど同じ時間、同じ場所なのですね。 そこでゾンビになったドイツ兵と戦うわけか。きっと見たことを後悔するようなク○映画であろう。と思いながらいつも手に取ってしまうしょうもない性癖の私だ。 ところが。ゾンビ兵以外との戦いもけっこうあるし、第二次大戦ならではの高性能じゃない武器を使っての野戦の緊迫感もけっこうあるし、私などの野外戦のシロウトは「そうか、敵の数が多いとか強力な火器があって正面から行ってもダメな場合は、分かれて側面から撹乱させてから正面が突入して手榴弾で決める、なのね」なんてことが分かったりした。(なんかおおざっぱな作戦だけども) 班内部の人間関係や戦争につきものの残虐行為もなぜか描かれていて、これは別にゾンビ映画を撮りたかったわけじゃないんだな。きっと。 なぜか狼男になってしまう部下まで登場し、いきなりラストで戦っているし。まるで変わったオマケがついているかのようだ。 「緊迫感のあるリアルな戦争映画が撮りたい」「そこまでお金は出せない。せいぜいゾンビとか出して毛色の変わったホラーに戦争を絡めるならOKだ。」と言われた作り手が、せいいっぱいの抵抗を試みた努力の後が窺えます。ラストの工場跡でのお粗末なドタバタを除けば、けっこうまじめに作っている気がする。 しかし、安い役者さんでもこれだけのものが作れるのだから、その世界の層の厚さを感じるなあ。売れてなくても、ひとたび小さな作品で役がつけば、味を出しまくるのですね。 「スケルトンマン」といい、トンデモ映画の中にもなぜか無視できない味のあるものも存在しますね。ジャンル分けできないような変わった作品だ。自分的にはク○映画には分類しない。そんなに損した感じはしない。  
[DVD(字幕)] 6点(2006-09-26 22:24:54)
17.  デューン/砂の惑星(1984) 《ネタバレ》 
なんといっても浮かぶデブ。興奮すると急上昇だ。 おおまじめにヒーローとして立ち上がるマクラクラン。しかしその鼻にチューブ。 あまりにも陳腐なストーリーゆえ、「画づくり」に力を入れるしかなかったのであろう。登場人物全員超シリアスに演じているにもかかわらず、どうみてもコントにしか見えず終始クスクス笑う。 しかしなあ。前半もたもたして、後半急に「予告編か?」と思うほどのドタバタした話はこび。どうなっちゃってるの。そんであのフグみたいなのはなんなのかしら。 「女には、決して辿りつけない境地があるのだ」って、字幕で言われてもなあ。さいざんすか。 ストーリーがひどすぎる。よって皮肉にもリンチのわけわからなさが薄まる結果となって、いいような悪いような。でももうリンチは見ないし。(また言ってるけど) 
[DVD(字幕)] 4点(2006-06-18 20:34:03)
18.  電脳ネットワーク23/マックス・ヘッドルーム<TVM>
もしかしてコアなファンの方がいるのかしら。私のようなよそ者がしょっぱなで申し訳無いが、何気に見てみたら、けっこう気に入ったので。この雰囲気好きですねー。弱小TV局のピンクのバスもいいですね。ギョロ目ロン毛の殺し屋も怪しいし。なんでこんなに短いのか残念だ。せめて90分くらいには。それと、「エディスンは死んじまって、画面の中だけで活躍する」てな展開を期待していたのでかなり肩透かし。ぜひとも死んでほしかった(ひどい)。ラストのまとめ方も強引な感じでちょっとさびしい。「マックス」のしゃべりをもっと見たかった。などなど欲求不満状態を呼ぶ作品。リメイクして膨らました展開にならないかな。でもハリウッドはやめて。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-18 01:01:06)
19.  デイ・アフター・トゥモロー 《ネタバレ》 
あっそういえばこれ見てたわ。というほど薄ーい映画。エメリッヒなのに。どうしてこんなに心揺さぶられないのかのう。とにかくあんまり「寒く」もないし、「天変地異」だけ。あとお決まりの「親子愛」。どうしたんだエメリッヒよ。絶対に2回見る気もしない「薄さ」なのだった。スターゲイトを思うとあまりのドラマ性の欠如に寒い。
[DVD(字幕)] 5点(2006-01-29 01:35:08)
20.  ティアーズ・オブ・ザ・サン
だからフークアってのは「トレーニングデイ」の監督さんで。 この2作を見る限りどうにも露悪趣味を感じる。 例えて言えば「ガラスをキキーッとひっかく」のが好きな人、みたいな。 もしくは「生ゴミのバケツの中を見せたがる人」とか。 もしくは「おむつの中身を見せたがる人」とか。きりがないな。 それがゲージュツなのかどうか、もうよくわからん。 だからリドリーのS趣味だったら、「いじめている行為を見せる」ことで表現されているみたいだが、この人の場合は、「行為が終了した直後の悲惨な状況」をこれでもかと見せることによって趣味が発揮されているように思える。 つまりどうにも自分にとってはあのシーンは「芸術」でもなく「娯楽」ではもちろんなくリアルな「再現フィルム」でも某国の海外派兵の言い訳ですらなく…監督さんの悪趣味の発揮としか受け取れん。 いちおうハリウッド映画なんだからなあ。これが無修正海賊版のSMフィルムであったならべつにかまわない。こういうのを見せられると「ジャンルという言葉は死語となったのか」と思うなあ。 
[DVD(字幕)] 4点(2006-01-09 21:29:47)
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