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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1993
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1.  天国と地獄 《ネタバレ》 
143分間、凄まじい重厚感にただただ圧倒された。前半は誘拐事件の中で各人の思惑が交錯する人間ドラマに、後半は高度経済成長期の光と影がくっきりと刻まれた昭和の世相描写に。 かっちりと美しいバンフォーカスの枠に配置された演者たち。台詞を言わない者は無言で、表情と佇まいで演技をする。権藤が裏切り秘書を喝破した際の仲代の表情や、ラスト近くで時を告げる時計の音に振り向いた眼に飛び込む差押さえ状。途端に漂うお通夜のごとき空気。忘れ難い場面の数々、なんという役者の力だろう。メインから端役に至るまで、名演につぐ名演に酔う。 息もつけなかったのは昭和の世の、経済成長から取り残された貧困の姿。場末の歓楽街からアヘン窟へと移るカメラは情け容赦なく、オリンピックを控えた都市の底辺の様子には心胆が冷えた。インターン竹内の暮らす貧しい路地。野良犬にシミーズ姿の洗濯女,三畳の暗い安アパート。彼の母親の早い死に、アヘン窟の女たちの姿が重なった。壮絶な幼少期を送ったであろう竹内の、貧困がむしばんだ魂の叫びには、私も権藤氏と同じく一ミリも身体が動かなかった。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2014-10-20 01:14:14)(良:1票)
2.  デッドマン・ウォーキング 《ネタバレ》 
この年のアカデミー主演女優賞、本作と競合したリービング・ラスベガスのE・シューを個人的に押していたので、彼女が受賞できなかったのは残念に思っていたのですが。今頃になって本作を観てみればS・サランドン、ああーこんなに凄いことをやられてはエリザベスが負けても仕方ない。“これから殺される人間”を前にして人間としてありったけの誠実さと、先人たちが築いてきた“宗教”という知恵を携えて真正面から向き合うシスター・ヘレン。こんな難役をどうやって演じたらいいのだろう。役者というのは自らの経験値の引き出しを開けて役に臨むんだろうか。だとしたら私には到底無理だ。大きな瞳を真っ赤にして最後まで死刑囚に手を差し出すシスター。浅学にしてカトリックの教義には疎いけれど、“神の愛”たるへレンの信念がついにマシューに届いたときはS・サランドンが静かに燃えさかる炎のように見えた。青い浄化の炎。いや凄い。
[DVD(字幕)] 9点(2012-04-24 17:56:44)(良:2票)
3.  ディナーラッシュ 《ネタバレ》 
舞台であるイタリアンレストランと、そこにいる人たちがとても魅力的な群像劇。 お店は監督の有する本物だそうで、だからこそのリアリティなのですね。フレンチのように気取らず賑やかで、でも心が落ち着く種類のざわめきで満たされている。粋なバーテンが場を回すミニ・バーの心躍る空気。地下厨房からキビキビと上がってくる一皿一皿がしっかり美味しそうなイタリアン。舞台装置が素敵に整っているうえ、そこに配置された個性的な人間たちの日々のドラマも興味を引きます。 ギャングとの駆け引きが文字通り命がけのオーナー。女にだらしないけれど腕の立つ料理人の跡取りシェフ。ギャンブル依存で首が回らなくなってるサブシェフと、男女のあれこれ。 皆しょってる人生が濃いなあ。アーティストを目指すウェイトレスや、厨房内でちょっぴり格上げになった若手料理人とか脇役の者たちも存在感があって単なるモブではないです。一人ひとりに目配りの効いている脚本だからこそと思う。出時間の少ない料理評論家のおばさん二人のインパクトの強さをごらんあれ。もう忘れ難い。 なんてことない一日を切り取った形であっても観られる作品になったでしょうけど、どっこい終幕に向けて驚きの伏線回収も見せてくれます。ちょっとしたカタルシスも得られて、とても面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-12-29 14:21:21)
4.  天国は待ってくれる(1943) 《ネタバレ》 
ドンファン爺ちゃんが地獄の受付で振り返る一代記。閻魔大王自ら受付やってるんだ(笑)。 というのはさておき、まあ憎めないヘンリー爺ちゃんの恋愛遍歴がキュートに綴られます。お金持ちで容姿端麗、幼少期からモテて困ってます(いや困ってない)、というイヤミ人生を愛嬌のあるユーモアで明るく仕立てたのはルビッチならではのセンス。 1エピソードにつき1回は笑わせられました。爆笑というより、くすくす笑いですね。主人公の祖父がまた一回りやんちゃでホント可笑しい。義理の父母のけんかとその仲をとりもつ召使いとか、息子の女遊びに気を揉む姿がかつての父親そっくりになっちゃってるヘンリーとか、人間観察に優れた書き手でないとこうもたくさん珠玉のエピソードを生み出せないと思います。色々あった愛妻との別れには泣けました。 なんと戦時中の作品なのですね。豪勢な邸内は灯火管制下の我が国とは比べるべくもなく、ただ圧倒されます。そしてお金持ちと一口に言っても、奥方の実家カンザスのお屋敷はニューヨークのヘンリー家と比べるとどことなく装飾が野暮ったい印象なんですよ。このへんの細かさにもハリウッド映画の凄みを感じました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-11-12 23:13:59)
5.  デジャヴ(2006) 《ネタバレ》 
名匠トニー・スコットの勇猛果敢な手腕の光る一本。冒頭の船爆発に至るシークエンスからして迫力あって掴みは万全。鍵を握る女の水死体や留守電に残された自身の声といった謎要素は一級のクライム・サスペンス展開を予想させ、ぞくぞくします。 ところが、トニー・スコットのタクトは凡百が予想する「D・ワシントン探偵のサスペンスフルドラマ」という構図を振り切り、突如SFタッチな‶AI過去モニタリング”をぶち込み、勢いに乗ってタイムマシン(!)にデンゼルを送り込むというおよそ予測不可能な力技を披露するのでした。いや監督アンタ凄いよ。 一言でいえば「荒唐無稽」で余すところなく表現可能なのですが、そんなつっこみは野暮に感じられるほどに監督は自信にあふれ堂々と揺ぎ無くタイムワープで話を完結させました。 「どうだい面白いだろう?あの4日前とのカーチェイスは自信作でね」と熱く語られているような、創作魂がごうごうと燃えさかっている本作。SFよりもサスペンスの方が好きな客(=わたし)にも、とても面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-05-16 23:10:40)(良:2票)
6.  天使の分け前 《ネタバレ》 
スコットランドの世相は、いろんな映画を観てきたがいつも不景気で大変だ。若者の失業率の高さ、はびこるドラッグ、天気まで悪い。実際、階級社会であるところのかの国で、社会の底の方にいるとそれはそれは這い上がることがキビシイそうだ。わが国と比べて社会構造がずっとシビアなのだと聞いたことがある。 ケン・ローチという人は、そういう苦労している階層の人々に寄り添う作品を撮る監督だが、今作はまたかなりの力技に持ち込んでいて、一種のカタルシスみたいな感興もわきます。 ”自然と無くなる”2%のウイスキーを天使の分け前とは美しいネーミング。たかが酒樽に、とてつもない額を出せる人間がいる。そんな人たちにとっては ほんのわずかの”分け前”を頂いたところで、それこそ天使の采配のうちでありましょう。頂いた”ギフト”を元手に、それぞれが健全な道をゆくことを祈る気持ちでいっぱいだ。 世話になったハリーに一瓶進呈する律儀さ、半分を”うっかり”で失ってしまう奥ゆかしさ、ケン・ローチのこんな演出が好きだ。 ロビーがこの先醸造所で働いて、障害を負わせた相手に少しでも償おうとしてくれればなあ。してほしい。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-07-07 00:11:53)(良:1票)
7.  デルス・ウザーラ 《ネタバレ》 
圧倒的なシベリアの風土、この迫力、画の力。映像にこれだけの厚みと熱量をもたせて映画として完成させる、黒澤明という監督が無二の映画人であるとつくづく感じ入る。沈みゆく真っ赤な夕陽を、恐怖におののきながら見守ったのは生まれて初めての経験だ。あああんな恐ろしい太陽を見た事がない。広大な凍てつく大地にゆらゆらと沈んでゆく命の陽。夜=死へのカウントダウン、強まる風雪、不吉な枯れ草。デルスと隊長の、死闘ともいえるこの場面では息をすることすら忘れた。圧倒的だった。 デルスは森の人、自然の一部。この人物の造型に大成功していることも、作品の魅力。最初は珍獣扱いしていた隊員たちも、日が経ち、別れが近いと知ると食事すら忘れて惜別の思いに沈む。暖かく泣いて、再会を誓って別れる第一部は本当に素朴に感動した。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-08-09 00:39:42)
8.  デビル(2010) 《ネタバレ》 
ワタシはシャマランの術中にはまり易い体質らしい。馬鹿にされても高得点つけちゃえ。だって、怖かったよ、これ?ぞくぞくしっ放しでしたよ。ショートした回線を復活させようとする警備員のおじさんの、じわじわ~どーん!では飛び上がったし、デビルおばさんがむくーっと起き上がった時は叫んだよ。警備室でモニターを見ていたとしたら、インド系係員のおじさんと一緒に絶叫してたはずだ。なにしろ悪魔だし、人外のモノだって最初から言ってるくらいだからネタとしては大したことないのかもしれない。だけど、静けさと動揺の使い分けといった“怖がらせ方”が上手いんですよ。しんねりと静かな音楽にも引きこまれちゃうし。後引く嫌な感じは無いし、楽しく怖がらせてもらった、という感じです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-29 00:40:59)(良:1票)
9.  テルマ&ルイーズ
大好きなジーナ・デイビスのベストの一本。彼女がうじうじ主婦からどんどん身軽になって生き生きしていく様には本当に胸が躍った。赤い土と青い空。荘厳な景色に飛んだラストシーンは心臓を一掴みされたようだった。良いか悪いかなどの判断を超えて、ただただ彼女たちを想って泣いたものでした。
[映画館(字幕)] 8点(2011-11-08 18:01:35)
10.  DUNE デューン/砂の惑星(2021) 《ネタバレ》 
ホドロフスキー案は途中で中止され、リンチ作は大コケしたDUNE。その壮大なSFの世界観を映像として立ち上げるに、当代随一の映像センス監督ヴィルヌーヴは適役でした。 もともと湿度高めの画を撮る人なので、砂の惑星が舞台でもなんだかしっとりした印象を受けます。落ち着きすぎて「陰気なスターウォーズ」の感もあります。冒険活劇のわくわくは抑えめでも、陰謀・謀略が宇宙規模で展開する政治ドラマは見ごたえあります。 ちゃんと超能力(フォース?)を扱う場面もあって、SFなんだと思い出させてくれますし。 それにティモシー・シャラメが美しい。彼の端正な斜めシルエットはギリシャ彫刻のようで、作品の神話味までアップしました。 もともと2部に分けての制作・公開が決まっていたという本作。賢明な判断だと思うな。20時間もの映画作品(ホドロフ案)に付き合える客はそういないですもん。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-11-09 23:21:13)
11.  デンジャラス・ビューティー 《ネタバレ》 
観る前は、ミスコン仕様に美しくなったサンドラ・ブロックが爆弾魔を取り押さえる‶チャーリーズ・エンジェルもの”と思ってました。よもやミスコンというフィルターを通して自らの偏見が修正されゆく「気づき」の物語だったとは。 撒き餌的な爆弾魔の扱いがどんどん雑になっていくし、ミスコン主催者が会場爆破を目論む動機がちゃんと描かれてないというテキトーぶりの割に、それなりに楽しく観られたのはサンドラの魅力のおかげ。どんな女優でも人気者になるには当たり役に巡り合える運を持っているものです。本作の「知能指数は高いけどガサツで男っ気なし」をキュートに演じられるのはまさしくサンドラ・ブロックしかいないわけで。 マイケル・ケインがおネエ型の業界古株役を上手く演ってて笑うし、コンテスト出場者の女の子たちも極力アクを抜いて感じよく描かれています。 ミスコンを今やセクハラの看板イベントとしてディスっているのかと思いきや、女子たちの努力と根性そして友情物語のエッセンスをまぶして後味良く仕上げている脚本、なかなか凄腕と思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-04-15 18:49:09)
12.  TENET テネット 《ネタバレ》 
うわーこれ難しいいー。ノーランお得意の時間つぎはぎモノの中でも難易度高め。 え?え?と戸惑いながらも、テンポの良さと画のキレイさに引っ張られて集中して観ることはできました。・・けど、観終わってああすっきりとはもちろんならないので、ネットで解説を探したり二度三度と観直すことになるわけです。こういう作業が必要ということは映画館での一発鑑賞には向いてないとも思えるのですが、映画作品としてその辺どうなんでしょう。 いろんな解説を聞き、もう10回は観たのですがそれでも「?」はすっきり解消とならず、己の頭の悪さを認識するはめになっているところです。でもここまで人を魅了する力が本作にあるのは確かだし、個人的にはエリザベス・デビッキの美麗な10頭身が着こなすファッションにも心奪われました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-13 15:18:29)
13.  鉄道員(1956) 《ネタバレ》 
頑固おやじに振り回される家族の情景。モノクロのしっとりとした質感とイタリアン美女に天使のような子どもの画でちょっと敷居が高くも感じますが、往年のテクニカラーを施して昭和感を出せば向田邦子脚本のドラマのような親しみやすさが一気に出ますねきっと。本質同じだもん。 親父はガンコで、でもそんなに強いわけではなくて。家庭を支えているのはしっかりした優しい母親の方で。そして幼い末っ子はいつも大人たちの秘密を知る立場で、「黙っていてね」と守秘義務を課せられる笑。結局筒抜けになっちゃうんですけども。 イタリア映画の人間ドラマによく見る「俯瞰した姿勢」が本作にも顕著で、人物らは状況を切り開こうと必死に動いたりしないです。なるようになるからね人生は、というスタンスが昔の日本映画の淡々とした味わいにも似ているなと感じます。 ガンコ親父を取り巻く環境は浮いたり沈んだり、ささやかな友人の思いやりが大きく周囲を感化して、ほっとする終幕に落ち着きます。優しい脚本に心なごみます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-01-26 18:22:24)(良:1票)
14.  10 クローバーフィールド・レーン 《ネタバレ》 
や、これは意表を突く脚本。”クローバーフィールド”の世界観を知っているからこその”意表突かれ”ですが。なんせ異星人の気配もない前半はまさかの密室劇。密室といえば疑心暗鬼の心理戦、これが上手いこと上手いこと。 監禁目的で連れてきたんでしょ→イヤ、救助だから。でも外が侵略されてるっていうのは嘘でしょ→本当に第三者が目前で無残に死んだ。ぶつけてきた車があるじゃないか→あの時は気が動転していたから。・・等々、観客共々疑問を解かれ三人の波風は一旦収まるものの、だがしかし。と、スピーディにパタパタと展開するシナリオは客に飽きを発生させません。 後半に入るとヒロインの戦う相手はキモイおっさんから異生物へと対象が変わるのですが、ここも”クローバーフィールド”を観ているのだ、と冒頭からこちらも心得ているので通常ならあり得ないほどのぶっとんだシチュエーションも受け入れられます。 ラストがまた粋で。ラジオから現況を知った彼女は避難地ではなく戦闘区域へと向かいます。虐げられている者を助けたかった、という人生の悔いを晴らす機会を彼女は得たのです。なかなかの、ウルトラ級に心憎い締めを見せてもらいました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-07-20 23:54:58)
15.  ディザスター・アーティスト 《ネタバレ》 
トミー・ウィソーは幸福な方へ倒れたエド・ウッドですね。共通してるのはあふれんばかりの映画創作愛と、それがハイスピードで空回りしちまってるトコ。 ラストで「ザ・ルーム」とのカットが並行して流れるのだけど、J・フランコがトミーを完コピしているのに驚きます。ひえ、つまりホントに実在したんだ、こんな奴が。 ホンは書けない、台詞は覚えられない、演出は無意味、と創作のセンスの欠片もないトミーにいかに周りが振り回されたか、が本作の見どころではありますけど、エドの時と同じように役者もスタッフも最後まで投げ出さずなんだかんだで駄作を作り上げたことに、ある種の愛すら感じてしまうのでした。おばあさん役の役者に問うシーンがあります。「なんでこんな仕事を引き受けたの?毎日80キロも運転してまで」に答えた彼女曰く「だって私は役者なんだもの」・・人は突き動かされてどうしてもそれをやる、止めがたい情熱があるのですねえ。 トミー・ウィソーはラッキーな人です。お金には不自由しないし、生きているうちに本作のような裏話映画まで作られて称賛されている。エド・ウッドにも同じ感動を与えてあげたかったなあ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-09-26 23:44:41)
16.  デーモン・インサイド 《ネタバレ》 
怖ー。女のサイコパスてのは男より残酷さを感じるものだなあ。またこの役に扮したハンナ・エミリー・アンダーソンが上手いんですよ。迫真の泣き演技の直後、すっと素に戻るあの怖さ。いやだって現実にいるもの、こういう人。怖。 レズビアンカップルという設定も目新しい。夫が男だったら体力的にハンデが生じてサイコ側が必ずしも優位に立てないから、という脚本家の理由かしら。 展開が早いのでダレずに済みます。妻の本性が現れるのも突然で腰抜かしちゃうほどびっくりしますし、その後隣人という逃げ道が示される→だがしかし道絶たれる→自力で奇跡の逆転→まさかの再闘、の流れに無駄が無い。一つ一つのシークエンスに余計な時間を割かないのです。まあだから細かい部分は説明なしなので、幼なじみの子がどうやって死んでしまったのかは分からないし、ジュールズが「戻る」と決意に至った気持ちの描き方はざっくりです。私はイヤだなー速攻で警察に逃げ込むなあ。 殺しの場面は血しぶき上がったり、ブラックライトに浮かぶ血の跡とかグロい描写もありますけど、そんなのよりジャッキーのつらっとした冷い表情が私は何より怖かった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-05-13 00:59:48)
17.  手錠のまゝの脱獄 《ネタバレ》 
主演の二人がまあ身体を張ること。殴り合い、よく走り、川に流され穴に落ち。鎖で繋がれた状態でのアクション、さぞや体力消耗したことと思います・・。 この映画、印象的なのが画の力が高いということ。なんというか、カメラがスムーズでこちらの目線も滑らかに動くのです。走る、飛び降りる、殴る、動きは多いけれど近年の作品より画面がずっとがくがくしないので疲れない。川の激流下りや泥穴からの這い上がりの場面では、彼らの疲労や腕輪による手首の痛みまで伝わってくるような臨場感。こういうのって実は凄い技術力なのでは。 カーティスもポワチエも名演技。命運を共にした者同士の絆が胸熱なラストへと昇華。またイイところでナイスキャラの保安官もきちんと登場して締めます。地味ながらも良作。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-07-10 01:03:23)
18.  テッド 《ネタバレ》 
「アタシの彼氏は30にもなってクマのぬいぐるみと寝てるのよっ(怒)」とキレる彼女でありますが。いや、でもテッドの風体が中身の性格まんまの、下品でダラシなくて女好きのオッサンだったらもっと嫌だろうな。外見というのはとても大事。何が言いたいかというと、結局ふかふか もふもふというのは最強だということね。
[DVD(字幕)] 7点(2014-06-08 23:33:15)
19.  ティム・バートンのコープスブライド
暗くてしっとりした質感、奥行きのある暗い森。素敵でした。妙に明るい死者の世界にちょっと笑い、ラストはほろり、とイイ大人でも楽しめました。近所のレンタル屋さんではこの作品、子供向けに陳列されてましたがハム太郎とポケモンで育ったうちの子らには冒頭のエミリーが墓から追っかけてくるシーンでまず無理かと思われます。
[DVD(字幕)] 7点(2011-12-04 00:45:33)
20.  ディア・ハンター
ずっと戦争映画だと思っていたら意外や青春映画でした。戦争の苛烈な体験によって、ゆっくり確実に故郷の濃密な人間関係がきしんでゆく、こちらの方がテーマだったのですね。その苛烈な戦争体験の描写が充分すぎる・・衝撃すぎて以後ディアハンターを検索したらロシアンルーレットが類語として出てくるほど。私の脳内辞書ですが。ラストシーンで流れるギターの旋律が傷ついた彼らに寄り添うようで泣きました。メリル・ストリープが誰?と思うほど綺麗。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-08 00:53:13)
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