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1.  とべない沈黙
撮影は鈴木達夫。  白と黒のシャープなコントラストを基調に ドキュメンタリーと観念的ドラマがせめぎ合う画面は、 季節や気温、湿度、人物の体温の感触まで余すところなく掬い取っており、 素晴らしい。  少年が白樺林で蝶を追うシーンの浮遊感(北海道篇)や、 駅ホームから地上出口までの雑踏を追うカメラ(大阪篇)。 反核集会の人混みの合間を縫っての移動(広島篇)。 あるいは、喫茶店2階の乱闘から階下へ、 そして雨に濡れた路上での銃撃までを延々と追うゲリラ撮影的長回し(東京篇)などの 動的なハンドカメラが時に詩的で、時に生々しく、安定と不安定の按配も絶品である。  そうしたダイナミックな動的ショットと端正な静的ショット、 あるいは緊密なクロースアップと望遠ショットの対照が利いている。  ヘッドライトを原爆の光に模した観念的なショットが登場するかと思えば、 様々なニュース映像やインタビュー音声までが奔放に入り乱れる雑然ぶりは 後の『原子力戦争』のゲリラ撮影へと連なっていく大胆さだ。  とくに映画の後半、香港篇が入って来る辺りで映画が破綻気味に変調しかかるが、 松村禎三の主旋律と加賀まり子の美しい佇まいが 映画に一貫したトーンを保たせている。 
[DVD(邦画)] 7点(2012-06-25 00:10:35)
2.  どぶ鼠作戦
まず巻頭に登場するトラックの車両ナンバー「42219」の乾いたユーモアがいい。  愚連隊シリーズ前2作と比べてドラマ中の対立構造は複雑さと多様さを増しているが、 例えば、張り手のアクションとリアクションのショットで全く別のシーンに繋いでいく、といった岡本監督独特の場面転換が鮮やかで、(濫用気味の感もあるが)テンポは快調だ。  御殿場ロケだろう、急峻な山越えあり、渡河あり、結婚式の火祭りに紛れての追跡劇は『隠し砦の三悪人』の影響も垣間見せる。(藤田進のセルフパロディもご愛嬌。)  特務隊内で対立する中谷一郎と田中邦衛も個性的だが、砂塚秀夫の繰り出すパントマイムギャグによる脱出劇は特に傑作だ。  捕虜役:江原達怡や村娘役:田村奈巳など、登場時間はわずかながら、再登場でその存在感を印象づけると共に、その再登場の意味が佐藤允のキャラクターの魅力を間接的に引き立てる点等も実に首尾が良い。  また、人気のない(砦のような)村を五人横並びとなって歩く構図や、円看板を拳銃で撃って賭けをする着想、佐藤允と中丸忠雄の最終対決の距離感覚など、西部劇へのこだわりの強さも徹底的だ。  ウェスタン活劇志向と戦争映画の思想性との拮抗と分裂も、シリーズ三作の中でもより際立っているといえる。 (婚礼の輿を日本軍が空爆することで、特務隊が窮地を脱するというやりきれない皮肉) 
[ビデオ(邦画)] 8点(2011-10-22 17:10:11)
3.  捕らえられた伍長
アンドレ・バザンがもしこの映画を見ることが出来ていたならば、『小間使いの日記』以上に「悲劇と喜劇の結合」を達成した作品と評したのではないか。 悲喜劇が目まぐるしく交錯する様においては、ルノワール作品の中でも随一と思われる。  葬列に紛れて逃走するシークエンスでは、逃げおおせる者と警察に連行されるものが同一ショット内で交差する。 あるいは、歯科医での絶叫。懲罰のあひる歩き。農家からの脱走失敗。どれもこれも悲惨の中の滑稽味に笑いを誘われずにいられない。  開いたドアの奥で、伍長(ジャン=ピエール・カッセル)と歯科医の助手のドイツ娘とが交わす抱擁とキスのシンプルな描写がいとおしい。 ラスト近く、国境そばの小作農の男女が伍長らに見せる気持ちよい応対と表情も忘れ難い。 フランス贔屓の酔っ払いも、農家の主も、敵対する収容所看守に到るまで人間的魅力に満ちているところがルノワールならではの人間主義といえる。  『大いなる幻影』で賞賛された観念性にも囚われることなく、ひたすら人間本意に、俳優の魅力をありのまま写し撮ることが第一義として貫かれている。 そのための必然的な長廻し。ここぞのクロースアップ。民主的パン・フォーカス。 手段としての技法が映画の中で活きてくる。  
[ビデオ(字幕)] 10点(2010-11-19 22:23:51)
4.  ドノバン珊瑚礁
リー・マーヴィンの漂着を歓迎する島民のウェーブのアクションからしてすでに幸福感全開。  ハワイアンメロディーが流れる南洋の長閑なリズムの中で、窓枠の外に映し出される降雪や青い稲光などの印象的な細部が厳かなアクセントをもたらしつつ、土砂降りのスコールやジョン・ウェインらの殴り合い、きびきびしたジープ操作や水上スキーのスピード感、エリザベス・アレンが幾度もみせるズッコケぶりといった豪快でコミカルなアクションの要素がさらに幸福感を呼び込む。(ビールの栓抜きや、「休戦」の握手の仕草も小粋で良い。)  三人の子役たちの存在も、大きく貢献している。長女役:ジャクリーン・マルーフのナイーブなイメージ。水上スキーに出かけることになった三人の子供たちが、神父がいなくなった途端にはしゃいで踊り出す場面の無邪気な愛らしさも特筆もの。  そして様々な国籍、職種、階級、民族の老若男女がスコールに濡れながら一堂に会する教会の場面も素晴らしい。
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-31 19:46:37)
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