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1.  ナイトメアー・ビフォア・クリスマス 《ネタバレ》 
気持ち、心情を表すのに最も解り易いのが歌である。そんな歌に込められた思いを人形を使って人と同じように描き切っている所がこの映画は単なるアニメ、人形劇ではない素晴らしいところであり、主人公ジャックが初めて見た子供達がおもちゃで遊んでいる場面の美しさ、ここで自分もあの子供達を驚かせてあげよう。喜ばせたいとサンタになってプレゼントを渡すことを計画する。しかし、思っているように上手くいかない中で、そんなジャックを心配し見守るサリーの何という可愛さ、健気さがこれまた上手く描かれていて、この映画はミュージカル仕立ての美しい恋愛映画でもある。ジャックが初めて自分の犯した事の重大さを知り、自らの手で本物のサンタクロースから奪い取った服装を返そうと、ブギーに人質となってしまっているサンタクロースとサリーを助けに向う場面、その後の本物のサンタクロースへの謝る姿と本物のサンタクロースからのプレゼントを貰って喜ぶ子供達の嬉しそうな顔、最後、月灯りの中を二人手を取り合いながら愛を確かめ合うジャックとサリーの美しさは人形というよりもまるで人間のようである。人形にも人間と同じ美しい心があることを見事に描ききったこの素晴らしいアニメ、人形劇に感動せずにはいられない。
[DVD(字幕)] 9点(2010-12-19 20:46:41)
2.  長い灰色の線 《ネタバレ》 
ジョン・フォード監督と言えば西部劇というのが一般的な意見かもしれないが、こういうヒューマニズム溢れる優しさいっぱいの人間ドラマを撮っても上手い監督である。これはその上手さを見せてくれている素晴らしき映画である。タイロン・パワーが隊長に殴られるシーンをその後、後輩に対して真似しようとして、殴られる下りの可笑しさ、モーリン・オハラとの喧嘩も何故か楽しい。一方で二人が結婚し、子供にも恵まれる。一見、どこにでもあるような普通の生活をと思わせるものの、そうはいかない。戦争により身近な人達も死ぬ。波乱に満ちた一人の男の人生の中に見える優しさ、希望に満ちたラストの大行進、最後に亡くなった人達が現れて一緒に挨拶するシーンには目頭が熱くなり、ジョン・フォード監督らしい人間的な演出で見せてくれる。これほどの傑作なのに、見た人が少ないのかな?たった三人って?もっと多くの人にこの映画の素晴らしさを私は訴えたく書かせてもらうことにした。ジョン・フォード監督の西部劇の中に埋もれてしまっているような気がして何とも残念である。とにかく声に出して言いたい。ジョン・フォード監督が何故、多くの監督に尊敬されるか?映画ファンの間にもファンが多いのか?これを見れば納得するはずである。ジョン・フォード監督だからこそ描ける人間ドラマの傑作!であると共にジョン・フォード監督にしか描けないそんな映画でもある。
[DVD(吹替)] 9点(2009-11-25 21:41:17)(良:1票)
3.  ナイト・オン・ザ・プラネット
これは間違いなく良い映画だ。この映画を言葉で表すとしたら「全人類が同じ時を過ごせる映画」正に奇跡の空間!住んでいる場所、人種こそ違っても、全ての人間が同じ地球上で生きている。人間の持っているものを全て温かく包んで見せてくれるこの映画、誰が何と言おうと、私は大好きだ!人間が好きになれるし、心優しい気持ちにもなれる。そして、この映画は特に夜遅くに見るのが最高です。観終わって部屋の窓を開け、星空を見上げるとそこには地球上の全ての人の微笑んでいる表情が眼に浮かぶ。素晴らしい。
[DVD(字幕)] 9点(2008-01-09 19:05:19)(良:3票)
4.  流れる 《ネタバレ》 
いや~何たる豪華な顔ぶれだ!山田五十鈴のおかみさん、その娘に高峰秀子って、何つう親子だ!他にも常に控えめな田中絹代に小津監督の作品の常連でもあり、相変わらずぶりな芸達者ぶりを披露している杉村春子にいかにも岡田茉莉子って雰囲気の岡田茉莉子、それは岡田茉莉子に限らず、山田五十鈴も高峰秀子も田中絹代も杉村春子も演技なのか?それとも本人そのものなのか?と思わせるほどの素晴らしさ、そんな素晴らしい演技を引き出す成瀬巳喜男監督の凄さ、芸者の世界に生きる女性達の時代に流されながらも逞しく生きる姿が描かれている。そんなこの映画の本当に凄い所は、芸者の話なのにお座敷のシーンを全く描かずに芸者の世界で生きることがいかに難しく、厳しいかを描いて見せている。本当に凄いことだと思います。川を流れる水の音のような静寂しきった乾いた空気、それこそこの監督の持ち味なのかもしれない。ラストにこれまた水の流れる川を映す。そして、そんな川にまるでこの映画のタイトルの「流れる」のように流れて見える船を映して終わる。終わり方もこれまた成瀬巳喜男監督は本当に余韻を残すことに成功している。やはり凄い映画だ。間違いなく傑作です。
[DVD(邦画)] 9点(2007-11-25 18:30:26)
5.  楢山節考(1958) 《ネタバレ》 
凄い!このリアリズム、恐るべし映画です。全編歌舞伎の世界を思わせる映像美と相成って日本の伝統を感じる音楽に乗せて描かれる何とも恐るべし映画です。この映画の舞台となっている長野県姨捨山、地元なもので勿論、知ってるし、あの山にも登ったこともあるけど、あの山の雰囲気そのものをここまで見事に作り出した素晴らしいセットと映像美に木下恵介監督らしいヒューマニズムとが見事に融合した傑作になっている。まず何よりも田中絹代の演技が本当に恐ろしいほどの凄み、殺気を感じる。この映画の為に本当に歯を抜いてまで望んだというその役者魂にはこれぞ本物の映画俳優としての凄さを見せ付けられた思いでいっぱいです。そんな田中絹代の母を姨捨の山に捨て、雪の降る中、「おっか~」と叫ぶ息子の姿とそれを雪に打たれながら息子との別れをけして、悲しもうとはせずにいる田中絹代、ラスト、今でも実際にある「姨捨の駅」と走る列車を映し出すあの場面には涙が止まらない。これもまた間違いなく木下恵介監督の代表作品であり、そして、日本を代表する傑作間違いなしのとにかく凄い映画です。
[DVD(邦画)] 9点(2007-11-06 22:06:12)(良:1票)
6.  浪華悲歌
いやあ~流石ですわ!溝口健二監督、この監督の描き出す女の世界、女としての人間の本質、哀しさ、その全てを僅か一時間半にも及ばない短い時間の中でここまで徹底的に描いている。本当に凄いです。とにかくこの映画、全編、構図の巧みさ、溝口健二監督らしい、いや、言い換えればこれはもう明らかにこの監督さんにしか撮れない見事なまでのショットの数々、溝口健二監督お得意の長回しによる画面構成、そして、勿論、役者の芝居、台詞回しから動きまで何もかも見事に決まっている。山田五十鈴と梅村蓉子の二人の大阪弁による台詞の応酬がこれまた凄い。凄すぎる。何とも冷たい男達とそんな男達に振り回される山田五十鈴の演技の素晴らしさと相成って物凄いほどのドラマが展開される。これは男と女、人間の本質をリアルに描き出した傑作間違いなしの作品です。
[DVD(邦画)] 9点(2007-03-08 20:48:36)
7.  嘆きの天使(1930) 《ネタバレ》 
うわっ!脱毛!いや、脱毛なのは中・高等学校の教師でありながらマレーネ・デートリッヒ演じる踊り子に心を奪われ、そして最後は破滅の道を進んでいく哀れな人生を演じたエミール・ヤニングスの頭で、頭のことよりも何よりも演技に脱帽です。なんと言う哀しい結末!を凄まじい演技力で見せる。そんな教師の虜になるマレーネ・デートリッヒの演技も凄いが、圧巻なのはなんと言う美しくもあり恐ろしさ、それほど美人とは思えないマレーネ・デートリッヒという女優の持つオーラ、怪しい魅力を十分に引き出し物凄く美人に見せてしまうジョゼフ・フォン・スタンバーグという監督は本当に凄い!「モロッコ」に引き続いてまたしても凄い作品を観てしまった。個人的には「モロッコ」の方が好みという意味では上だが、負けず劣らず一人の女優の魅力をここまで映し出すことに成功しているとは頭が下がります。それにしてもマレーネ・デートリッヒの脚線美を映す時の何とも言えないいやらしさ、エミール・ヤニングスと二人だけのショットの時のマレーネ・デートリッヒのアップを横から映す時のカメラワーク、下から脚だけを映すいやらしさ、マレーネ・デートリッヒに迫られておどおどするエミール・ヤニングス、どれもが本当に観ている私さえもドキドキせずにはいられない。これもまた間違いなく傑作と言えるでしょう!
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-02-04 18:18:18)(良:1票)
8.  名もなく貧しく美しく 《ネタバレ》 
初めて観たのは随分、前のことであるけど最近、DVDで買ってきたので久しぶりに観たけど、初めて観た時以上に感動しました。この作品、タイトル通りの名もなく貧しくても本当に美しい人間ドラマの名作です。耳の不自由な二人が一緒になり、どんな困難にもお互いを本当に心から愛し合い、そして、助け合いながら一生懸命生きる姿は本当に美しい!主演の二人、小林桂樹と高峰秀子の演技が本当に素晴らしいです。大切なみしんを奪われてしまい、生きて行くことなどもう出来ないと姿を消そうとする高峰秀子演じる秋子を追いかけていく道夫、そして電車内での二人の会話、泣けます。そんな二人のことを最初は嫌っていた息子、一郎も最後は二人のことが大好きです。特に事故により亡くなってしまった秋子のことを作文として言う一郎にはこれまた泣かされた。いずれにしてもこの映画を観て感じることはどんな苦しい環境に置かれても生きることの素晴らしさ、人と人との結びつき、愛情、その全てが本当に美しく描かれていて一度観たら絶対に忘れることの出来ない素晴らしさがあります。それにしても高峰秀子、この女優の演技は凄い!「二十四の瞳」といい本当にこの女優は観る者に感情移入させてしまう恐ろしさ、素晴らしさを持った日本を代表する名女優の一人だと言って良いでしょう!最後に私もこの映画の中で流れる音楽がどこかチャップリンの音楽を思わせるものがあると思いました。
[DVD(字幕)] 9点(2005-12-15 22:10:55)(良:1票)
9.  何がジェーンに起ったか? 《ネタバレ》 
怖い。女の怖さと醜さをここまでリアルに描くこの監督の怖さ、それに応える姉妹のドロドロした関係、自分の事故で姉を車椅子での生活へと追い込んでしまったと思っていた妹とそうではないと最後に事実を告白する姉、これ以上ない切なさが感じられる終わりにお互いの感情が物凄く伝わってきます。それにしても所々で出てくる人形が二人の怖さを更に大きく思わせる相乗効果を生み出しているし、電話のシーンの怖さもこの作品を更に恐ろしい作品としている。色んな意味で本当に怖い映画だ。
[DVD(字幕)] 8点(2016-06-02 21:15:57)(良:1票)
10.  ナビィの恋 《ネタバレ》 
「愛してるランド」なんてストレートで解り易い国!ナビイにとっての愛してるランドへの旅立ちはそれが年老いても若者と気持ちは一緒!年齢など関係ない同じ一人の女性としての気持ちを表していると言えるし、そんなナビイの事を温かく見守るおじいの優しさ、かっこ良さ、奈々子のことを好きで好きでどうしようもないけんじも同じぐらいアホだけど、同じ男としてはそのどうしようもなさがたまらなく好きだ。この映画に出てくる人達は男も女も年齢も一切関係なく、自分の気持ちに正直である。だから見ていても人間って正直言える人ほど素晴らしい。そう感じさせるだけの力がこの映画にはある。舞台となっている沖縄の美しい風景と音楽、人が恋をするというごく当たり前のことを描くことで見ていて共感できる映画になっているし、色んな意味で人生って良いなあ!そういう映画が同じ日本で撮られていることが嬉しい。
[DVD(邦画)] 8点(2010-06-16 21:07:07)
11.  夏時間の大人たち HAPPY-GO-LUCKY 《ネタバレ》 
「僕はおっぱいの大きな女の人が好きだ」という少年タカシの姿は何だか自分自身のことを言われているようで何とも恥ずかしく、でも、それを正々堂々と包み隠さないで言えるタカシは、男の中の男だ!男なら思っていること、言いたいことがあるのなら全て正直に言えと私もタカシと同じ少年の頃から親父に散々、言われてきただげに余計に胸に突き刺さる。大人からしてみたら何てことのない世界や考えもしないことが子供であるタカシにとっては不思議?どうして?となるのである。子供だから思いつく不思議と大人であるタカシの父親のこれまた大人だけど、大人になりきれないまま大きくなってしまったような駄目な親父、親父にとってもタカシと気持ちは同じであろう!逆上がりが出来なくたって、カラオケ屋に閉じこもり、馬鹿みたいに歌い、殴られ、惨めな親父にしても、子供であれ、大人であれ、同じ人間である。馬鹿な生き物、それが人間本来の姿なんだというようなものがきちんと描かれている。利口過ぎてつまらない人間よりも馬鹿だけど、面白い人間の方が見ていても楽しめるし、私は大好きである。中島哲也監督もおそらくそんな感じがしてならない。何故?何故?常に何かに対して疑問を問い掛けるタカシとそれに答える父親、父と息子の繋がりを包み隠さずに描いて見せてくれている中島哲也監督の人間観察の鋭さ、面白さなど色んな要素が散りばめられていて面白い。タカシが付けたテレビの画面の中で起こる殺人事件ぽい、ミステリー調のメロドラマやら自転車のシーンやら空の青い色やら白い雲やら、どうして?おっぱいは大きいのがあったり、小さいのがあったり、大人は突如、子供みたいになってしまうのだろう?それ以外のどうして?が大きいおっぱいが好きな筈なのにおっぱいの小さな女の子の事を好きになってしまったり、全てが上手く行かない。人生はある意味、辛いけれど、だからこそ頑張ろう!て何だか色んな意味で「嫌われ松子の一生」の松子的な映画である。最後にタカシが託す少女への希望、解る。同じ男の気持ちを完全に表すタカシの台詞にタカシ!お前は俺だ!て叫びたくなってしまった。
[DVD(邦画)] 8点(2010-06-11 22:11:02)(良:1票)
12.  夏の夜は三たび微笑む 《ネタバレ》 
えっ?これ、本当にイングマール・ベルイマン監督の映画なの?何とも軽快、こんなコメディタッチのものまで撮ってるとはいやはや、知らなかった。四組のカップルの繰り広げる恋愛模様が交錯するようにして描かれながら進んで行く模様がこれまた微笑ましくて良い。あのメイドと運転手が結ばれるラストもまるで良きハリウッド映画でも見ているような感覚になり、良い気分のまま見終わることが出来るのもこの映画の良いところです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-08-15 22:25:38)
13.  なごり雪 《ネタバレ》 
うわぁ~平均点低いなあ!これははっきり言って駄目な人には全く受け入られない世界だろうけど、大林宣彦監督作品が好きな人には受け入れるだけの力を持った作品だと思う。確かに皆さん、指摘の通り、台詞回しも変だし、棒読みではある。しかし、これはそんなことをああだこうだと文句を言うような作品ではないと声に出して言いたい。甘くて切ない大人のためのファンタジー映画なのだ!大林監督らしい美しい映像、昔の日本映画にある匂いとでも言うのか?作品全体に漂う甘い雰囲気、その甘さこそ大林宣彦ワールドなのだ!そして、単なる甘いだけの作品ではない。甘さの中にある緊張感、サスペンス映画のような雰囲気と狂気が入り混じった。更には大林映画を語る上で絶対に欠かすことの出来ない少女の魅力、見ている私でさえも何だか恥ずかしくなるような少女趣味、そう、その少女趣味的、何と言うのが正しいのか?大林監督のロリコン的要素がずしりと詰まった危ない雰囲気、ここにどういう訳かいつも観ていて不思議と惹かれるものがある。この映画では主人公の昔の恋人で親友の奥さんでもある雪子の若き頃を演じている新人須藤温子という女優が素晴らしい。彼女の見せる一つ一つの仕草、笑顔に涙、この映画を支えているのは間違いなく彼女(須藤温子)である。タイトルの「なごり雪」にもある「雪」がこの映画の大きなキーワードでもあり、三浦友和演じる主人公とその友人ベンガルの少年時代の回想シーンの中で二人に雪を降らせてみせるシーンはこの映画の中でも一番の名場面!同じ伊勢正三の名曲を映画化した「22才の別れ」はいまひとつ乗れなかったけど、こちらは乗れた。やはりその最大の理由はやっぱりこの映画の中の須藤温子というこの当時の新人が素晴らしいから!こんなにも素晴らしい若手の女優さんをその後、生かしきれずにいる現在の日本映画に一言、言いたい。ただ可愛いだけじゃ駄目だと!この女優さんは可愛いだけでなくきちんとした芝居を出来る素晴らしい女優だ!そういう女優を見事に抜擢して見せた大林宣彦監督はやはり素晴らしい監督さんです。誰が何と言おうとこれも私の中では大林宣彦監督の代表作として評価したい。
[映画館(邦画)] 8点(2007-11-17 23:26:18)(良:1票)
14.  ナチュラル 《ネタバレ》 
ロバート・レッドフォードが35歳には見えないとか、話があまりにも出来すぎているとか、色々意見はあるとは思う。しかし、そんなことよりも素直に良い映画だと思う。昔、淀川長治さんが日曜洋画劇場でこの映画を放送した時、この映画の事を誉めていたのを覚えている。久しぶりに観て、やっぱり良い映画であるという思いは変わらない。天才と言われ、何をやっても上手く行っていた筈の男が一人の女性に銃で撃たれたことで、野球が出来なくなる。16年というあまりにも長い年月が彼をプロ野球への道から遠ざける。それでも諦めることなくプロを目指し、そして、何度も挫折を味わいながらも栄光の道を掴む。そんな物語に私は共感せずにはいられない。たかが、野球じゃないか!て言う人も世の中にはいるけど、それは違うと言いたい。野球ほど親と子の繋がり、愛情を深く考えさせてくれるスポーツはないと私は思う。16年の時を得て、再び野球が出来ることの嬉しさをこの映画の主人公であるロイ・ハブスは教えてくれている。そんなロイ・ハブスが不振からなかなか立ち直れない中、カブスとの試合で大きなホームランを打つシーンと、最後のパイレーツ戦での大きなホームランを打つシーンなんて、正に野球ならではの興奮で、野球ファンにはたまらない瞬間です。ライトスタンドに直撃した大きなホームラン、その瞬間の花火と湧き上がる歓声、あの花火の美しさだけでもこの映画、私は好きです。
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-27 11:26:56)(良:1票)
15.  南部の人
ジャン・ルノワール監督がアメリカで撮ったというこの映画、まず何よりもルノワール監督の見つめる人間への愛がモノクロの画面から伝わってきました。厳しい生活、失われつつある平和、その全てが時に厳しく、また時には優しい眼差しで見つめる。やはりこの監督、ちょいとそこらの二流監督とは全然、違うということがよく解ります。アメリカで撮ってもアメリカ的でない、いかにもジャン・ルノワール監督作品て感じの作品!これまた間違いなく秀作!
[DVD(字幕)] 8点(2006-05-27 23:19:43)(良:1票)
16.  なつかしい風来坊
なるほどね。こいつは楽しいや!いやあ、本当に楽しい!何が楽しいかって、そりゃあ、何と言っても主演のハナ肇が可笑しくて、可笑しくて、山田洋次監督の粋な演出とでも言うべきか、同じ山田洋次監督の「遥かなる山の呼び声」が好きな方なら間違いなく楽しめる筈です。こういう人情ものを撮らせると山田洋次監督は本当に上手い!
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-04-02 12:43:18)
17.  浪花の恋の物語
おう!これまたびっくりするような美の世界!何て言うのかなあ?最近の映画では、なかなかお目にかかれない美しい世界とでも言いますか、とにかく物語そのものよりもため息の出るような美しい映像に酔いしれました。中村錦之助と言えば男の中の男を活き活きと演じる本物の時代劇のスターの中のスターというのが、私の描く中村錦之助像であり、同じ内田吐夢監督の「宮本武蔵」シリーズやその他マキノ雅弘監督の「次郎長」シリーズや他、任侠ものなどで見せる一面とは違った今までに見たことのない初めて見せる新たな一面を見た気もします。上手く説明できないけど、とにかく中村錦之助は単なる時代劇俳優ではないということがこの作品を観て改めて解った気がする。またそんな中村錦之助が惚れる良い女を演じている有馬稲子の美しさ、更に片岡千恵蔵の存在感、さすがの一言です。また一つ、内田吐夢監督の映画で見応え十分の作品に出会った。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-02 17:09:24)(良:2票)
18.  長屋紳士録 《ネタバレ》 
小津監督、この監督の描く世界はどれもこれも人間味に溢れていて、好感が持てる。この作品にしても最初は子供なんかいらないとかなんとか言ってたものが、次第に子供が好きになり、最後はもう好きとかいうよりも子供って良いねえ!親と子って良いねえ!なんてそんな風にいかにも小津監督らしいタッチでしみじみと描き、本当に小津監督の作品はどれもが日本的で好きです。そして、相変わらず小津監督の作品には欠かすことの出来ない俳優の一人、笠智衆さんんが良い味、出してます。益々、小津監督の映画、他の作品も出来ることなら全部、観たくなりました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-27 20:40:11)
19.  茄子 アンダルシアの夏
主人公ぺぺの葛藤が上手く描かれている。自転車レースにかける思い、兄も自転車レーサーのぺぺが兄の為では無く自らの意思で勝負してるのが良い。一見、単なる自転車レース映画、ジブリ映画みたいな雰囲気だがジブリ映画ではない。何故、レンタル屋さんの宮崎アニメの棚に置かれているのか不思議だ。確かに雰囲気、映像も宮崎アニメに似てはいるけどもののけ姫以降の宮崎アニメに見られる。感じると言った方が良い。説教臭さが無いのが良い。1時間にも満たない作品だけに映像で見せるにはどうするべきか?走る自転車、ひたすら走り続ける主人公、前を向いて走ることで過去を振り返るな!という監督からのメッセージとでも言う様な作品です。欲を言えばもう少しマシな声優陣を揃えて欲しかった。そんな不満も有るが夏の風景、写し出される街並みの素晴らしさ等含めて、色々と見応えのある作品です。
[DVD(邦画)] 7点(2019-04-04 22:04:41)(良:2票)
20.  何がなんでも首ったけ
久しぶりに観るブリジット・バルドー主演映画です。最初から最後までブリジット・バルドーの可愛さにストーリーそのものよりも見入ってしまう。とにかくそのぐらい本当にここでもまた可愛い。そして、エロい。監督が監督だけにそうなるのもある程度は予想できてしまうし、何だかもう滅茶苦茶な感じだけど、その滅茶苦茶さこそこの監督の持ち味かもしれないと納得するようにして見るべきである。可愛いブリジット・バルドー、エロいブリジット・バルドーとどちらも見られる反面、どうせならこの映画に関してはカラーでお願いしたい。それにしてもこの監督の女性の画き方が男からしてみたら羨ましいやら憎いやらで、監督て仕事の特権を感じずにはいられなくなる。最後に音楽の使い方(ジャズ)がルイ・マル監督ぽく感じられるのは私だけでしょうか?監督としての才能ではルイ・マル監督の方が一枚も二枚も上だと思うけどルイ・マル監督ならこうはならないだろうし、そういう意味ではロジェ・ヴァディム監督らしい映画だと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2011-11-25 22:17:56)
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