1. 晩春
ネタバレ 明るい笑顔としおらしいい原節子を見慣れていると、この作品の原節子は少し衝撃的に写った。無言と目つきが示す不機嫌さと父への執着心は異常に感じる。原が演じる紀子がどう見ても積極的な気持ちで結婚を決意していないところが気になる。そこは「麦秋」と似ているようで全く違うところで、後味はかなり異なる。「東大出でゲイリー・クーパー似」の見合い相手は、いったい誰が演じるのか非常に興味深かったのだが・・・笠智衆演じる父にはまんまと一杯食わされた。 [DVD(邦画)] 5点(2010-09-28 19:45:16) |
2. HANA-BI
元刑事とは思えない倫理観の薄い主人公に共感できず。時々挿入される絵がやや斬新さを与えているものの、暴力描写は相変わらずといった感じ。こういう作品が海外で評価されると、日本のイメージが歪んだ方向に導くのではないかと心配になる。 [DVD(邦画)] 3点(2010-09-27 00:03:39) |
3. パピヨン(1973)
ネタバレ 「自由」への限りなき執念を情け容赦ないストレートな描写で綴った力作。ただ一度だけ原住民に保護され、パラダイスの様な村でひとときを過ごしますが、なぜか一晩で忽然と住人たちが消えてしまいます。まるで夢のような謎の一場面。最後に送られた絶海の孤島は、それまでの独房や強制労働と比べるとまだ自由があったが、主人公はあくまで本当の自由を求めて大海原へ泳ぎだします。「人生を無駄に過ごす」ことこそ有罪だと信じていたからだろう。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-18 16:37:11) |
4. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
1作目があまりに良くできていたのでパワーダウンは否めないが、決して続編として失敗しているわけではなく、なかなか手堅くまとめていると思う。 [地上波(吹替)] 6点(2010-08-20 00:00:31) |
5. 裸の島(1960)
ネタバレ 映画の歴史の中で様々な試みが試されてきたとは思うが、個人的にはこの作品の試みが印象深い。人が発する声は、笑い声、泣き声、歌のみで、あとは映像と音楽が物語を語る。どんな苦労や不幸がふりかかろうとも、頑なにひとつの島に住むひと家族の誇りが伝わってくるようです。 [ビデオ(邦画)] 7点(2010-08-19 23:49:55) |
6. パッション(2004)
キリスト教になじみの少ない一般的な日本人には、痛々しさだけが印象に残ってしまう。見る前にキリストのことを勉強しておいた方がよさそう。 [DVD(字幕)] 3点(2010-08-09 23:50:13) |
7. 幕末太陽傳
フランキー堺が主演で、日活看板スターが脇を固めるという異色の時代劇。佐平次は口ばっかしのいやな奴だと思いきや、なにかとワルヂエを働かせて丸く収めたり人助けをして重宝がられます。裕次郎や二谷英明の侍はまださまになっていたが、小林旭と岡田真澄にはちょっと笑ってしまった。 [DVD(邦画)] 6点(2010-08-09 00:22:46) |
8. パルプ・フィクション
この作品の構成をお手本にした映画は多いと思います。最初に見た時は斬新な構成の見事さにうなってしまった。 [ビデオ(字幕)] 8点(2010-08-01 22:25:47) |
9. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
ネタバレ 飛行しながら給油する空軍機を映し出すオープニングから惹きつけられる。この時代にこんな高度なことが出来たんだな・・・指導者の一人が狂った命令を下したら手がつけられなくなる恐ろしいシステムはSFっぽいが、それをSFっぽくは見せず、ブラックユーモアたっぷりに描いている。「Peace is our PROFESSION」の看板の前で銃撃戦を繰り広げたり、カウボーイハットの少佐がミサイルにまたがって落下していくシーンは最高。空撮もなかなか見ごたえがあります。 [DVD(字幕)] 7点(2010-08-01 22:13:12) |
10. バック・トゥ・ザ・フューチャー
我が人生で初めて2度も劇場へ足を運ばせた罪な作品。 [映画館(字幕)] 9点(2010-07-26 21:01:17) |
11. パリ、テキサス
ネタバレ あ~トラヴィスそれは違うぞ~・・・ ハンター、なんていい子なんだ!弟夫婦があまりにかわいそう・・・ この後、ハンターと母は幸せにやっていけるのか? もー、トラヴィスったら、あんたのやってることは・・・でも憎めないんだよな。 この余韻の深さは尋常ではないです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2010-07-21 22:55:05) |
12. 麦秋(1951)
ネタバレ 「ヘップバーンってなんだい?」、「アメリカの女優よ」 おお!この時代にオードリーはすでにメジャーだったのか?いやいやキャサリンを忘れていた・・・ それはともかく、小津作品の中ではとても好きな作品です。 [ビデオ(邦画)] 8点(2010-07-19 18:42:45) |
13. バルカン超特急(1938)
列車の窓に指で書いた文字が浮かび上がるアイデアは素晴らしいものの、前半のホテルのシーンが長いことや、終盤の急展開に着いて行けず消化不良の感を否めない。 [DVD(字幕)] 5点(2010-07-18 16:11:51) |
14. 遥かなる山の呼び声
どうしようもない憎まれ役のハナ肇が、ラストで逆転サヨナラ満塁ホームランを放つ奇跡の作品。 [DVD(邦画)] 7点(2010-07-18 00:19:10) |
15. 二十日鼠と人間(1992)
ネタバレ ようやく爺さんと3人でささやかな夢が現実味を帯びてきた矢先に、ふいに訪れた悲劇があまりにも哀しい。「フォレスト・ガンプ」の中隊長役で名をあげたゲイリー・シニーズは、それ以前に監督と主演をこなしてこんな名作を残していたんですね。スタインベックの原作で、タイトルはわりと知られている割には、この映画の知名度が低い気がしますが、多くの人に見てもらいたい作品です。 [DVD(字幕)] 8点(2010-07-17 11:53:04) |
16. 花とアリス〈劇場版〉
ネタバレ 岩井俊二ってハマる作品とつまらないと感じる作品と両極端なんだけど、この作品はハマった。 花のウソにだまされる先輩はバカっぽいけど、花とアリスの台詞のやりとりはほのぼのとしていて時に笑わせてくれる。アリスが父親から聞いた言葉を先輩に言うシーンとか、伏線もうまく張られている。どちらかというと友情のため身をひいたり、紙コップで得意のバレイを披露する蒼井優がおいしい役どころとは思うが、「ヒマラヤ杉に降る雪」や「リターナー」等個性的な役を演じてきた鈴木杏の「普通の女子高生」も引けをとっていない。リラックスして見れる良作。 [DVD(邦画)] 8点(2010-07-17 10:54:27) |