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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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61.  秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン
ゴセイジャーが終了し、来週からゴーカイジャーってのが始まるそうですが。しっかし、最近のスーパー戦隊シリーズに比べると、やっぱし“ゴレンジャー”ってのはスゴイですね、1話単体で見ると見事な程にまるでストーリー性がなく、ひたすらアクションのみで成立しています(スタントがスゴイ)。このデタラメさが心地よい。さて本作(よく親に連れて行ってもらった東映まんがまつりの一本なので、当時観たのかも知れないけど・・・どっちみに覚えてるワケがない。笑)、ゴレンジャーが四国を舞台に大暴れ。まずそもそも、ゴレンジャーがのんびり「さんふらわあ」で出動するのがワケワカラン(どうせ後でバリドリーンとかバリタンクも登場するくせに)。しかし船上ではさっそく妖しい美女と遭遇(彼女の忘れものの中に、謎の発信機を発見!)。あとは格闘また格闘。四国の地理もほとんど無視し、あちらこちらに出没する強引な展開もグー。圧巻は松山城での死闘。実に素晴らしい。
[DVD(邦画)] 4点(2011-02-07 02:46:30)
62.  ヒッチコックの ファミリー・プロット
互いに無関係のふた組のカップル。一方はインチキ霊媒師を営んでおり、一方は誘拐犯を営んでいる、という、どちらも感心できない連中なんだけれど、両者の間にひょんなことから生まれた接点から、騒動が巻き起こる、ってなオハナシ。そりゃまあ、ヒッチコック最後の作品と思うとそれだけで感慨が沸いてきてしまい、じゃあとりあえずホメとこうか、みたいな気持ちになってしまうことも否定しませんけど・・・でもやっぱり、オモシロい。インチキ霊媒師カップルが知らず知らずのうちに自ら危険に飛び込んで行ってしまう、というタイプの映画で、ヒッチコックお得意のいわゆる「巻き込まれ型」というヤツではないのですが、それでも、いかにもヒッチコック「らしい」映画のように思えてくるのは、無類のユーモアと、この先どうなるかわからないサスペンス。身代金代わりのダイヤを奪いに行く場面で見せる長廻しなどもバシッとカッチョ良くキマっていて、緊張感があふれてます。最後まで、人を楽しませる作品を、ヒッチコックは作ってくれました。
[DVD(字幕)] 8点(2010-03-24 21:50:48)
63.  101匹わんちゃん
これはまさに「動く絵本」ですね。背景画は色が輪郭線からハミ出してたりするし、登場人物(犬?)画の線はザザッとしたデッサン風だし。さらにさまざまなデフォルメが凝らされていて、何から何までが絵本みたいな味わい。ストーリーはというと、皆さまご存じだと思うので特に申し上げることもありませんが、誘拐された子犬たちがロンドンを目指し帰ってくる冒険物語、これは、『トイ・ストーリー』の原点とも言えるものですね。無数の子犬が次から次に走り回るシーンが見もの、ただし、さすがに一度にたくさんの子犬が登場する場面ではすべてを完璧に動かすことはできず、「動く犬」と「動かない犬」とに分かれてしまうのはちょっと残念なところですが。あと、クライマックスの壮絶なカーチェイス(と壮絶なクルエラの表情)もまさに見ものです。さらに個人的には、誘拐犯2人組の吹き替えが、「ヒッチコック」と「イーストウッド」の会話になってるのが、ちょっと感涙もの。
[DVD(吹替)] 8点(2010-03-05 22:35:55)
64.  ビヨンド
サンゲリアなんて作品はまだノンビリのほほんとした感じがあるんですけど、こちらの作品は、一応、ガンバって陰惨な雰囲気に仕上げております。オカルトとスプラッタの見事な融合! しかしこの表現は、美味しいケーキを誉めるのに「クリームとスポンジの見事な融合!」と言うようなもんであって、そりゃもともと不可分だろ、と。そこが融合してなきゃそもそもケーキじゃ無かろう、と。それに、オカルト映画とはすなわち、「イマイチ内容が要領を得ないホラー映画」のことを指してたりする訳で、本作も、まあ、よくわかりません、ハイ。ただ、残酷描写は結構エスカレートしております。というか、だいぶ自信もってやってますね。ちょっとやり過ぎで、思わず笑ってしまったりもするのですが(クモの襲撃シーン、しつこ過ぎませんか?)。本作の注目点はむしろ、音の使い方、ですかね。かすかな音によってかえって不気味な静寂感を出したり、不快なノイズのような効果音を多用したりと、ヤな雰囲気がなかなかよく出ているんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-04 07:49:39)
65.  100万ドルの血斗
ちゃんとしたレビューを読みたい方は↓下の皆さんのレビューを、どうぞ。確かに、ジョン・ウェインなら何でもありかよ、みたいな内容の映画です、ハイ。まあ、これは要するに、ジョン・ウェインという西部劇の神サマのための、一種の神話なわけです。だからデタラメでもよい。んだろうかねえ。悪党団の襲撃からいきなり映画は始まり、問答無用の大虐殺と少年の誘拐。身代金の要求額は100万ドル。救助隊が赴くも、逆襲を受け、惨憺たる結果。まさにお約束ですね。そこで活躍するのが、少年の祖父であるジョン・ウェイン。ああ、お約束。ははは、これだけ聞いてもかなりショーモナイ感じがしますよねえ。かなりのご老体なのに、ムヤミに腕っ節が強い。妙に決断力があり、迷うことなくバシバシと的確やらなんやらよくわからない指示を出しまくる。あちこちで「あなたでしたか、失礼しました!」と、黄門様みたいに敬意を払われる。うん、やっぱり、神サマでなければ、こんな映画作れませんよねえ。ジョン・ウェイン、だから、スター。ジャイアント馬場、だから、馬場チョップや十六文キックが効く。理解できなくとも理解する努力を惜しむべからず。一線を越えさえすれば、あなたを快感が待ち受けていることをお約束します。でまあ、途中、100万ドルを横から強奪しようとするチンピラとも戦いつつ(まさに波乱万丈!)、ついに悪党団との対決! ここで、ジョン・ウェインが敵を干し草用のフォークとおぼしき凶器で倒すシーンがあるのだけど、カメラから見て敵役の陰になってしまっており、何を手に戦っているのやらワカリマセン。西部劇の神サマともあろう者、たいがいこの業界長いんだから、せめてカメラの死角には入らないという初歩的なことくらい、気をつけて欲しかったなあ。と言う訳で、欠点はあれど、全体的になかなか面白かったので、7点です。ダメですか?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-08-15 22:11:32)
66.  ヒトラー 最期の12日間
敗戦を目前にした国家の首脳陣の姿を、壮絶な市街戦を交えながら群像劇として描いた、まさに力作。『タイタニック』以上にタイナニックな沈没感覚。中でも辛いのは、子供たちが毒殺されていく光景。眠っている子供たちに毒のカプセルを飲ませ、そっと顔を隠すように、掛け布団を頭の方へ引き上げる。と、露わになる子供たちの小さな“足”、それをカメラは捉える。うん、子供が一番いとおしく感じられるのは、彼らの“手”や“足”の小ささを見る時だと思う、我が子の爪を切ってやる時なんかにそう思う。その“足”を、こういう形で見せつけられる残酷さ。・・・というわけで、なかなか感慨深い映画、ではあったのだけど、むむむ、なんか釈然としない部分も残ってしまうのは・・・この、「敗戦を前に、厭戦気分と特攻精神が相半ばしている」という、なんつーかその、“アタリマエ”っぽさ。そりゃそうだろう、と思う一方で、それだけじゃあるまい、という気がしてしまう。ドイツ人自身が作った映画でありながら、ここが限界なのか、と。「善」「悪」は当然踏まえなければならない、だけど、ほんとうの本音のどうしようもない“何か”が悲劇の背景に必ずあるのではないか(例えば映画『アマデウス』で描かれていた「ドイツ語のオペラなんてとんでもない」などというコンプレックスにもナチへの萌芽があった筈)。それをドイツ人自身の目で、心で、描けなかったのだろうか。この映画の違和感って、例えば、北●鮮で現政権が崩壊した後、『将軍様 最期の12日間』とかいう映画が作られて、やっぱり内容は「厭戦vs特攻」だったら、何か変だよなあ(アタリマエ過ぎて)、という違和感・・・・・・。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2008-04-28 22:35:04)(良:1票)
67.  ピラニア(1978)
低予算なので出来は悪いけど、よくできた映画です。←どっちやねん。 まず、タイトルが『ピラニア』。我々がその昔、●曜スペシャルとかいう番組で刷り込まれたところによると、我々がアマゾン川にひとたび入ってしまったら最後、ものの5分で白骨化してしまうという、あの凶暴なるオサカナですな(それは大袈裟)。というわけで本作、映画におけるルールが実にはっきりしてます。それは、「川に入っちゃダメ!」ってコト。映画のタイトル見ただけで、反射的に我々の頭にこのルールが叩き込まれるわけですな。映画の途中でヘンテコなストップモーション生物が出てきても、気を取られてはいけない。あくまでお目当てはピラニアなのだから(案の定、ヘンテコ生物が少ししか登場しない)。ピラニアから身を守るには、川に入りさえしなければ大丈夫なんだけど、残念ながら映画の登場人物たちは、本作のタイトルが『ピラニア』であることは知らないわけで、よせばいいのに、どいつもこいつも、こういう時に限って川に手は漬ける足は漬ける、無闇に泳ぎたがる。だもんで、観ててイライラ、ハラハラ、させられっぱなし。ああ楽しい映画だなあ。無意味に広がる惨事とパニック、そして玉虫色のラストは、まさにお約束。この映画を観たら最後、海で泳いでいると足元から例の「みゅるみゅる~」という音(←形容が難しい)が聞こえてきそうで、もう安心して海水浴なんてできなくなっちゃう、という人もいるかも知れないし、いないかも知れない。ところで、魚が空飛んで襲ってくるフライングキラーは、ルールが不明確なので反則ですね。反則も好きですけどね。
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-05 21:25:49)
68.  ビロウ
怪談の語り手というものはやはり、まずは超然としていて欲しいものですね。それによってはじめて語り手が雰囲気をコントロールできる。聴き手が怖がるよりも先に、語り手が怖そうな素振りをするのは、ご法度でしょう。白けてしまいます。本作も、そういう点で、要領を得ない映画ですね。アロノフスキーの『π』なり『レクイエム~』なりは、「不条理」を詰将棋のごとく積み上げる「合理性」、みたいなものがあって、何がしかの成功があったかな、と思います。
[地上波(吹替)] 5点(2006-11-26 15:28:19)
69.  ヒドゥン(1987)
『ロボコップ』を破ってアボリアッツのグランプリ獲っちゃったもんで、世間の顰蹙を買ったことでもお馴染みのこの映画。そりゃあ、この映画が悪いんじゃなくて、審査の方の問題でしょうが。いやそれはともかく。そう、これも大学の頃。友人2人と、何やら聞いた事も無いミニシアター系の映画を観に行く事になってしまい、3人で銀座に繰り出したが、幸か不幸か、到着した時にはすでに最終日の最終回上映が始まっちゃった後。いやあ残念だねニコニコ、と私。結局、友人の一人の下宿で鍋でもしようかという、お決まりの展開。その前にビデオでも借りていこうと、レンタルビデオ店に寄り、「何かオモシロイ映画を借りろ」との司令に、私は早速、お気に入りの一本である、この『ヒドゥン』に飛びつく。ふふふ。日頃、ゲージュツ映画ばかり観てるコイツラに、こんなオモロイ映画を見せたら、きっと目を回して大喜びするに違いない! で。材料の調達に失敗し、肉・魚介類が皆無の野菜鍋を「やっぱパンチ力が無えなあ」とつぶやきながら味わい、続いて、いささかいかがわしいビデオを鑑賞し、夜明けが近づいて来た頃にようやく、私にとっての真打、『ヒドゥン』のビデオが登場。ふふふ、エロビデオなんぞより遥かに盛り上がるはず! さあ映画開始。これでもか、これでもかと人に乗り移り続けるエイリアン! まさに手に汗握る展開! どーだ参ったか、と2人の方を見れば---完全にキョトンとしているではないですか。結局、先ほどのビデオを見ている時よりもはるかに口数が少ないまま、映画は終わり、2人はため息を漏らす。う~そんなバカな。いやいや、改めてこの映画を見直してみると、まあ確かに、そんなにオモシロくない気もしてきちゃったんだけど。ラストも「それでいいのかよ~」というオチだし。でも、この映画の、畳み掛けるシツコい展開、これにはもーちょっと反応して喜んでくれても良かろうが。少なくともエロビより面白くないなんてことは無かろう。きっと徹夜で眠かったんだろうねえ、と、自分と『ヒドゥン』を慰める。そんなワケで、私はエロビなんて大嫌いだ。←何の話やねん。まあ、今、冷静に振り返れば、あの時、銀座にもう少し早く向かうべきだった、これが結論であることは間違いないんですけども(えへへ)。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-08-04 22:35:28)(笑:1票)
70.  ビューティフル・マインド 《ネタバレ》 
人は誰しも過去に囚われている、と言う主人公。成果を出さねばならぬという強迫観念から精神に異常をきたした過去、その過去に彼は生涯、折り合いをつけて生きていかねばならない。過去の影は現在へと投影され続け、今の我々を苦しめ続ける、それは程度の差こそあれ、誰しも経験することであろう。しかし、主人公の過去は影ばかりではない。「過去」において成し遂げた業績が、思わぬところで成熟し、思わぬ「ノーベル賞」という形になって返って来る。過去に囚われることは、人間の宿命であり、悪いこともわれば良いこともあるのだよ。ロン・ハワード監督にだって、かつてはロジャー・コーマン門下だったという暗~い過去(?)があり、だからこそ今の彼がある。過去をしっかり受け止め、前向きに生きていく人間は皆ビューティフルマインドの持ち主なのさ(このオレ様ロン・ハワードも含めてな、フフフ)、という想いが、実に美しい映像で綴られた本作。結局サイコサスペンス映画でした(ハハハ)。ところで、関係ないけど、ロクな数学的素養も持たず、ドンブリ勘定でいい加減なコメントばかりテレビで言ってる自称・経済評論家たちよ、ちったあ反省しろ! すみませんホントに関係ありませんでした。 (ついでにもひとつ。窓ガラスに計算式を書くシーン。水森亜土を思い出しました、ははは)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-07-02 12:28:25)(良:1票)
71.  ビッグ・フィッシュ
私は子供の頃から何でも信じやすいタチでした。親も、子供に夢を与えようとして、アレコレ真偽不明の話をするのですが、大抵は信じてましたね。テレビ番組とかも、何でも真に受けてましたし。でも年とともに、世の中ウソが多いな、と気付いてくる。もう騙されないようにしよう、と、世の中を斜に構えてみようとするようになってきて。でどうなったのかと言えば多分、信じるべきものを疑い、相変わらず疑うべきものを見逃してるだけなのかもしれない。というわけで今では結局、「斜に構えた自分」をさらに斜に構えて見つめていきたい、と思うようになり、物事の裏側を知りたい、何でも真に受けないようにしたい、と思いつつ、「でもまずはオモシロければいいんじゃないの、ゲラゲラ」、と。たとえ内容的にウソであっても、「オモシロイと感じた」という事自体、ひとつの真理として受け入れようじゃないか。ウソをウソと見抜くことも「オモシロ」ければ、ウソをウソのまま楽しむことも「オモシロ」い。一体、「オモシロイ」とはなんだろうか。それを追い求めることが例えば「映画作り」であったり、「映画鑑賞」であったり、するべきなんだろう、と。というわけで前置きが長くなりました、本作についてですが、ホラ話のスケールがもうひとつ小さいのがちょっと残念でしたね(これなら子供の頃の私なら軽くダマサレてたなあ)。あと、「ホラ話のようで、実は結構、ホントでした」というオチ、これでいいのか?「ホラ話をするオヤジ」の株は確かに上がったが、「ホラ話」というもの自体の株が落ちちゃった気がするぞ!ホラ映画作家ならもっと自信持ってよね! ・・・でも美しい映画でした。ホラ話のシーンよりも現実の室内の方が、美しかったかも・・・?
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-11 15:25:41)(良:1票)
72.  ビルとテッドの地獄旅行
あらゆる物事に対し批判能力が圧倒的に欠けている2人の、「え~くせれ~んと」な作品。ロボットに襲われて死ぬ⇒地獄に落ちる⇒死神とゲームをやって勝利⇒蘇ってロボットと戦う。おおっ、内容をこうやってまとめると、なんか見通しがいいぞ! 何が言いたい映画なのかはわからんが(あはは)。ビルとテッド、本人もアホなら、ロボットもアホ、ただしロボット第2号は優秀である(多分)。なかなか本人にそっくりに作られてる(?)ので必見。というわけで、ものすごーくバカな映画ですが、「見終わったら、なぜか、昔懐かしいゲームを久しぶりにやってみたくなっちゃう映画」、であります。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-12 22:56:25)
73.  ピアニストを撃て
不条理劇のようなサスペンスのような音楽劇のような恋愛ドラマ(しかも若干アキバ系?)のような。当然計算して作られるべき所を時々メチャクチャやっっちゃってる一方、普通は計算しないような所をしっかり計算して作っている、といった感じの作品、一見散漫でパッチワーク的、なのにどこかミョーなまとまりがあります。名セリフの一歩半くらい手前の微妙な会話と、耳に残る(いやでも残っちゃう)ピアノの音色が、ちょっとした毒消しになってて、イヤミのない作品に仕上がっております。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-09-08 23:48:07)
74.  ピンク・フラミンゴ
1998年11月21~24日の4日間、仕事の都合で当時私が住んでいた仙台にもついに『ピンク・フラミンゴ<特別篇>』がやって来た(仙台シネアート2)。観に行くべきか否か、私は懊悩した。私の心には2つの声がぶつかり合う、「映画史の“伝説”を体感しないでどうする!」との“悪魔”の声と、「わざわざ金払ってイヤなもん観る事ないよなー」との“天使”の声。そこで上映最終日、私は極めて合理的・妥当・アタリマエな賭けに出たのだった、「シネアートってどこにあるのか知らんし、映画館探し歩いて、見つからなければ観るのを断念しよう」。仙台の繁華街を(一応)隈なく歩き回った(つもり)の私だが、首尾よく、映画館の所在は突き止められず。「では家に帰ろう」、ここで油断が出た。何をトチ狂ったか、わざわざ用も無いのに仙台駅の東側に足を向けてしまったのだ(繁華街は駅西側)。シネアートが、そこに、あった。覚悟を決めて劇場に入る。上映前にこれほどドキドキしたのも何年ぶりだろう。観客は10人前後(私の前に座っていたオヤジは開始30分程で席を立った)。さて、肝心の映画についてであるが・・・当然ながら実にヒドイ。素人がホームビデオで撮ったかのような、イイカゲン極まるカメラ。そして描かれる内容たるや、口に出すのも憚られる、というか、つい人に話したくなるというか(どっちやねん)、強烈なる愚行の数々。詳しくは書きませんので、未見の方はご自分の目で確かめるか、他の方のレビューを参照して下さい(これだけは言っておこう、この絶妙な半透明ボカシを入れた人は本当にエライっ!)。 さて映画が終わり、ボーゼンと仙台駅前歩道橋を歩く私の目には、これまでと少し違った街の姿が映った。いつも通り、奇抜なファッションに身を包む若者達の姿。だが、ピンク・フラミンゴの世界の人々(ドリームランダーズ)の天晴れな突抜けぶりに比べると、何て安直で半端で「ダサい」んだろう? いや、そういう親父クサイ事は言うべきではないのかもしれない。彼らには彼らならではの文化がある。でも、ピンク・フラミンゴの自由な空気を無理矢理にでも嗅がされた今、「自分達の中途半端さ」を嫌でも認識せざるを得ない。現状打破すべし。自分の中に奇妙なエネルギーが湧いてくるのである。
9点(2004-12-23 11:35:13)(良:1票)
75.  ビートルジュース
こういう映画大好きだなあ。と言っても、「『こういう』って、どういう映画だよ!」と訊かれたら、返答に困ってしまうこのハチャメチャさ。前半で、死人になったジーナ・デイヴィスが階段を駆け下りるシーン、手摺りが変にグラグラしてて、ああ、セットにあまり金かけてない低予算映画なんだなあ、なんてことを思ってしまったのですが、まあ、確かにそんな感じ。特殊効果も手作りっぽさがあふれてますが、これが何ともいい感じ。やっぱり大事なのはイマジネーションですからね(ただ、ちょっとイマジネーションが飛翔しすぎて、ついていくのに若干の努力が必要!?)。そもそも、幽霊が人間を家から追い出そうとする話、という設定だけでも、それなりに面白い映画になりそうなのに、それを「脇役」のビートルジュースが登場してメチャクチャにしてしまう。こんな変な映画、他にありましたかね? そして、ウィノナ・ライダーが宙に浮いて歌うという、松田聖子もビックリの(←例の映画のことです)、謎のようなハッピーエンド。実を言うと、結構、感動してしまったのでした。ああ、まさかこの娘が、後に万引きするとは・・・(←それは関係ないっての)。
9点(2004-08-13 00:21:17)
76.  ピアノ・レッスン 《ネタバレ》 
映画始まって早々、映像のひとつひとつが、入念に作り上げられ、まるで絵画のよう。う~む、このペースでこんな凝った映像が脈絡なく続いていったら、さすがに疲れるだろうな~、と映画のバランスに対する不安がチラとよぎったのですが・・・そんな心配は無用でした。冒頭からのハイテンションな「映像美」に対して、映画の進行とともに、ストーリーも映像も過激なものへ展開、ガンガンにテンションを高めていく! 例によって間男されるサム・ニール、妻の浮気相手がレッドフォードならおそらく大目に見るのだろうが(←『モンタナ~』)、さすがにハーヴェイ・カイテルではとても看過できない。そうだ、怒って当然、たまには怒れよ!・・・いやイカン、それはやりすぎだっての。というわけでですね、意外にも意外と盛り上がる映画でした(笑)。さて、タイトルはThe Pianoなんですけども、その割に肝心のピアノの存在感がイマイチ(例えば『殺意の夏』での自動ピアノの方が余程印象的だった気が)、むしろきっぱり割り切ったような下世話な邦題が、何となく懐かしいほろ苦さのようなものも感じさせ、なかなかナイスであります(褒めてる訳でも貶してる訳でもなく、だた意味も無く感心しているのです)。存在感の薄いまま、ついにピアノは海に落とされ、ええい、腹イセにホリー・ハンターまで道連れだ!と思いきや、難なく逃げられ、ひとり海底に沈むピアノ哀れ。ドロドロ恋愛ものとは確かに一線を画す映画ではありますが、もしピアノが映画の強固な求心力たり得ていれば、一線どころか二線も三線も画していたのではないでしょうか。救いはナイマンの音楽、これは印象的、というよりは、自分で弾いてみたくなるんだな。ピアノの心得などまるっきり無い私ですら、何とか弾いてみようと無駄な努力したもんね(当然無理だった)。ナイマンの音楽はやっぱり一般映画よりはグリーナウェイ作品に向いてそうな気もしますが、本作の音楽を元にしたピアノ協奏曲なんか実は結構好きだったりします(ああ、何となく恥ずかしい)。いや~。それにしても覗かれやすい家であることよ。
7点(2004-04-24 00:30:45)(良:1票)
77.  悲情城市
戦後台湾を舞台に、ある一家及びそれを取り巻く人々の生活と、彼らが時代の波に翻弄される姿を描いたこの映画、その求心力はズバリ「空間」。カメラは不必要に登場人物たちを追い回さず最小限の動きで、役者達が作り上げる演技空間を静かに見守る。また、カメラ位置が限定される事で、「空間」そのものが強い印象をもたらして映画を支える軸となっており、そこに映り込む登場人物だけが、時代の流れ、シーンの流れとともに、入れ代わったり、命を落として消えて行ったりする。時代に翻弄される庶民の無力さが際立つと同時に、それを乗り越えていく逞しさもまた、確かに感じさせます(ここに展開される「空間」、何やら松竹クサさも感じさせる・・・と思ったら、ホウ・シャオシェン監督、小津信者だったか)。うーむ。そりゃいいんだけど、2時間半を超える長尺を支える求心力としてはやや弱いかな。内容的には少々散漫な印象、無きにしもあらず。あと音楽が---何となく安っぽい気がして残念。それにしても、最後の方で出てくるアカンボのナチュラル過ぎる絶妙の演技(なのか?)、全体的に重たい本編の中で何とも言えぬ微笑ましさが光っており、これはまさに名シーン中の名シーンと呼びたいですね。
8点(2004-02-29 01:13:39)(良:1票)
78.  ヒューマノイド/遊星寄生体
何やら、プレデターが処刑ライダーになって襲ってくる、と言った趣きの映画、こう言うと何となくオモシロそうに聞こえるではないですか。まあ、どっかの山小屋でテキトーにロケしてでっち上げたような雰囲気ですからね(きっとロケ現場では和気あいあいとして楽しかったに違いない、なんてことを観ながらふと思った)。限りなくチープなんですけれども、この襲ってくる処刑ライダー(っぽい奴)、意外とカッコいいんで、仮面ライダーファンならきっと楽しめますよ、多分。何よりも、超能力者役のオネーチャン、お世辞にも美人とは到底言いがたく、かなりイタダケナイ(そのくせ、超能力で男性隊員の心を読むと、自分が彼に襲われている光景を読んでしまうという・・・観てて気が滅入る)。という訳で、意外な拾い物、と言いたいのはヤマヤマだが、マイナスポイント多数で相殺してしまい、「しょうもない」の半歩手前くらいの作品ですかねえ。
4点(2004-01-24 02:26:32)
79.  羊たちの沈黙
こりゃ見事に映画化してくれました。ベストセラーを映画化するとなると、注目は集まるものの、逆に「原作のイメージに合わない」とか「脚色によって原作の良さが損なわれた」とか、原作のファンに袋叩きにされる事もしばしば。イバラの道です。その点、本作は、原作と映画が実に幸せな関係にあると言えるんじゃないでしょうか。映画が原作のイメージに合ってるのやら原作が映画のイメージに合ってるのやら、よう判らんほど。映画の説得力と言っていいのか衝撃力と言っていいのか。無類の不気味な雰囲気とサスペンス性が横溢しております。その中で、奮闘するクラリス、「あ~ジョディ・フォスターって意外と小さいんだなあ」などと思った途端、妙に彼女にも好感が持ててしまったりするのでした。
9点(2004-01-24 01:14:23)(良:1票)
80.  ビッグ・マグナム77
殺された妹の復讐のために、刑事が犯人を追うという、一見何の変哲もない映画ですが、ラストがちょいと悲しいというか虚しいというか、意外にいい感じなのです。中盤のカーチェイスが何と言っても見どころ。カーチェイスと言えば、「関係ない通りすがりの車が巻き添えになって大破して行く中を、主人公の車だけが妙に無傷で颯爽と走っていく」ってのが本来の見どころ(?)なのですが、この映画のカーチェイスの場合、予算の関係なのか何なのか、追う車と追われる車がボコボコになりながら、無理矢理カーチェイスを続けていくという、見ごたえあるのか無いのかよく判らないスバラしいアクションになってます。そしてラスト!マグナムってのは、何だかものすごい威力があるんだねえ・・・。
7点(2004-01-11 02:15:13)
030.08%
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2411.06%
3731.89%
41614.16%
53619.33%
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7122131.55%
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