1. ヒッチャー(1985)
《ネタバレ》 スピルバーグ『激突!』を彷彿させる執拗且つ不条理な展開にバイオレンスとアクションが加わる。おそらくシナリオだけ見たらえらくチープな三流映画だ。不条理から来る恐怖感だって『激突!』にはるかに及ばない。にもかかわらずこいつは面白い。最大の立役者はもちろんルトガー・ハウアーだ。殺人鬼なのに狂気を見せないその人間離れした表情は『ブレードランナー』のレプリカントのよう。殺人鬼の最期もまたそれが定めだと言わんがごとく死ぬために戦ったレプリカントを彷彿させる。そしてその姿を捉えた映像がとにかくかっこいい。靄の中に浮かぶヒッチハイクするために親指をつきあげるその後姿。クライマックスのロングコートにショットガン。そのどれもが広大な荒野を背景に絶妙の構図に収まる。ハウアー無き後のラストカットはそのかっこいい構図にC・トーマス・ハウエルが車とともに収まる。シブイねえ。 [DVD(字幕)] 7点(2010-12-10 15:34:52) |
2. 日陽はしづかに発酵し・・・
荒唐無稽なファンタジーともいえるが、単純にそう言ってしまってイメージできる範ちゅうを超えている。旧ソ連から現ロシアと近隣の小国に連なる歪んだ近代史が原型としてあるだろう、その独特の終末世界観は、荒唐無稽でありながら実に生々しく、登場する人間も生々しくもありながら実に「死」に満ちている。映される舞台は閉鎖的だが、画面は恐ろしいほど奔放である。そして色彩・・ソクーロフの何が凄いって、ソクーロフの作品それぞれが別個の独創性を持っていることだ。色彩はその独創性に大きく貢献している。これを観たときは、処女作『孤独な声』に衝撃を受け、その余韻も冷めやらぬうちに続けざまで観たせいで、また、あまりに異にする作風に戸惑いながら観たせいで、作品よりもソクーロフの才能に驚愕してしまったのだが、それゆえにもう一度観直したい映画。 [映画館(字幕)] 7点(2007-10-15 15:01:45)(良:1票) |
3. ビートルジュース
バートンの作家性だとか、娯楽性だとかは別にして、確実に賞賛できる部分って彼の独創性だと思う。その独創性が爆発しているのがこの作品。死後の世界をこんなにも奔放に描いた作品もそうはない。その発想の自由さと独自性もさることながら、そのイマジネーションを映像化する技も含めて、バートンは非常に素晴らしいクリエーターだと言える。個性が際立つと当然好き嫌いも際立つでしょうが、だからこそバートンにはコアなファンが多いんでしょうね。私は好き、、とは胸を張って言えるほど好きではないのですが、それでも個性際立つ作品には惹かれるし「個性派」といわれる人は大好きです。 “幽霊は見えないもの”ではなく、“常識から逸脱したものを認めようとしないから見れない”という発想がいかにも「逸脱」をも「個性」に変換させるバートンらしくて良かった。あと、お母さんの、勝手に体が踊りだすときの顔がツボにはまった。 [DVD(字幕)] 6点(2005-10-21 18:58:44) |
4. 悲情城市
日本が戦争に負け台湾を撤退した日から、数万人の死者を出した2・28事件を経て台北を臨時首都と定めるまでの激動の四年間をある家族を通して描いてゆく。歴史的大事件を描いた作品は数あれど、その中にあってこの作品ほど人間を映し出した作品はそうはない。あくまである家族の怒涛の四年間を描いており、政治的な事件はその背景でしかなく、しかし背景でしかないその事件が深く深くのしかかり、生活を脅かし、尊い人生を奪ってゆく様が静かに、時には激しく描かれてゆく。戦争そのものも、植民地状態の様も、2・28事件も、蒋介石も出てこない。侯孝賢は大作を撮っても、なにげない仕草を丁寧に、なにげない視線を大切に描いてゆく。それでいて見応えのあるものに仕上がっている。いや、だからこそ、なのでしょうか。丁寧に描いたもののひとつひとつが時代をはっきりと映し出している。歴史大作においてミステリアスな事件の真相やドラマチックな人情劇やダイナミックな騒動を封印できる監督が、今いったいどれだけいるだろう。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-10-11 17:18:39)(良:1票) |
5. ビクター/ビクトリア
劇中のショーでたっぷりとジュリー・アンドリュースの歌を聞かされるわけですが、私には助長に感じられた。ドタバタに撤してもよかったんじゃなかろうか。ところどころで笑わせてもらったが、ドカーンと爆笑まではいかない。コメディだから冒頭のジュリー・アンドリュースが飯も食えないほどの貧乏に見えないとか、男のどこに魅力を感じて好きになっていくのかがわからないとかは目を瞑るとしても、結局この手の作品は主演女優に魅力を感じるか感じないかで評価が左右されてしまうところがある。魅力を感じられたら最高なんでしょうが。 5点(2005-02-02 10:44:39) |
6. BE FREE!
へちょちょ様に極めて同感!笹錦ってめちゃめちゃHがうまいんだぞー!アソコの大きさや硬さまで相手の女性に合わせて変化するんだぞー!なんで羽賀研二なんだー!!Hじゃない「BE FREE!」なんてクリープを入れないコーヒーみたいなもんだ!えっ?それって、いつも私がおいしく頂いてるやつだ。違う違ーう!ニンニクの入ってないギョーザみたいなもんだ。コレ、結構あっさりしてておいしかったりするんですよ。ち、違う違ーう! 2点(2004-02-25 11:25:03)(笑:1票) |
7. ビッグ
子供が中身はそのままに大人に変身という設定は漫画やアニメなんかでよくあるパターン(「ハクション大魔王」でもあった)。ストーリーはわかりやすくていい。が、トム・ハンクスの「子供」の演技はカズレーさんと同じくあまりに子供すぎではなかろうかと思う。12歳の子供って確かに子供なんだけど見た目の行動って大人と差ほど変わらないように思う。自分でも12歳の頃と今と、あまり変わってないような気がする。ウチの2歳の子供が買ってもらったレゴを一番楽しんでるのは今年37歳の私だったりするんだから..。anemoneさんの「周りの同年代のオトコたちを見ると~」は結構グサッときたりして。 5点(2004-01-14 12:14:44)(笑:1票) |
8. ビバリーヒルズ・コップ2
またまたビバリーヒルズという無理やりな内容はさておき、アクション度は前作よりパワーアップしてるし、軽快なノリもパワーアップでウケは前作よりいいかも。続編なのでどうしてもワクワク感の差で1の勝ち。点数は同じにしとこう。英語が理解できたらもっと楽しめるんだろうなあ。 6点(2003-12-12 19:07:06) |
9. ビバリーヒルズ・コップ
アクション・コメディーの中では結構いい線いってます。軽快でノリが良く初見時なら7点あげてるところだけど、他に評価した作品との兼ね合いと時と共に色あせるこの手の作品の持つ底の浅さに1点マイナス。何度も見る映画じゃないですね。 6点(2003-12-12 16:55:07) |
10. ヒドゥン(1987)
最後、マクラクランの口から悪玉エイリアンと同じようなモノがでてきたらどうしようとドキドキしたけど、そんなことあるわけ無いわな。エイリアンVSエイリアンなので緊迫感は無いが、少々無茶苦茶な展開もアリということでそこそこに楽しめます。 6点(2003-10-29 14:20:40) |