1. 陽のあたる場所
二人の女性のあいだで揺れ動く、出世欲に駆られた主人公の役を モンゴメリー・クリフトが好演。エリザベス・テイラーも今回は演技らしい演技を見せてくれるが、 サブヒロインの女優さんのインパクトが強い。ストーリーは心理サスペンスのような流れで、 先の展開に期待を持たせるのだが、後半からの主人公の行動にはちょっと疑問符があり、 ラストも今一つピンとこなかった。個人的には皮肉な結末という形のほうがよかったかな。 男性のほうが感情移入しやすいドラマ。 [DVD(字幕)] 6点(2012-06-30 05:53:11) |
2. 彼岸花
年頃の娘をもった父親の、複雑な心情を描いたドラマ。 小津監督お得意の父娘もので、ストーリーの安定感は抜群だし、キャストも凄い豪華、 安心して観ていられる。主人公の佐分利信は確かに頑固そうなイメージはあるが、 かなりの鉄仮面でボソボソしゃべるので、時々刑事のように見えて、最初はちょっと戸惑った。 奥さん役の田中絹代は今回は控えめ。娘役の有馬稲子や桑野みゆきが若くてきれいだった。 演出面に関しては言うことなし。相変わらずの小津節を存分に見せてくれる作品。 [DVD(邦画)] 6点(2011-09-30 04:22:52) |
3. 昼下りの情事
全体的に爽やかで面白いラブコメなんだけど、 残念ながら構成の方はあまりよろしくない。 上映時間は130分もあるのに、終盤にお話を詰め込んでいるため、 どうしても中盤に間延びした印象を覚えてしまう。キャスティングに関しては、 お転婆なヒロインにオードリーは適役だが、お相手のゲイリー・クーパーはこの時56歳で、 モノクロのせいか、もっと老けているように見えた。もう少し若い人の方が良かったのでは? [DVD(字幕)] 5点(2011-08-12 21:52:27) |
4. 百万長者と結婚する方法(1953)
タイトル通りのストーリーコメディー。 この時代の映画としては洒落た雰囲気の作りだけど、 展開はある程度読めてしまうし、中身のない内容のほうはもうしょうがないね。 最大の見所は主役三人の美貌とファッションということになるんだろうけど、 舞台劇を観ているように引きの映像ばかりでアップがほとんどなく、 女優さんたちの魅力が今ひとつ伝わってこない。 マリリンのキャラは変わっていて面白いけど、この作品でも準主役の扱いなので、 あまり出番がないのが残念でした。・・・マリリンだけをもっと見たかったんだけどね。 [DVD(字幕)] 3点(2011-08-08 09:44:55) |
5. 美女と液体人間
東京に突如現れた謎の物体を追う怪奇ドラマ。 「怪奇大作戦」や「Xファイル」などのエピソードの一つといった感じで、 タイトルからある程度お話の中身は見えてしまう。そのせいか、中盤あたりは少々中だるみ。 映像演出面に関してはカラーで観やすく、何の問題もなかったのだが、 謎の物体の発生は人間の愚行が起因となっており、そこにもう少しテーマ性を持たせていたら、 もっとストーリーにも厚みが出たのではないかと思う。 内容的には、一時間ぐらいがちょうどいい長さの作品かな? [DVD(字幕)] 3点(2011-07-28 07:51:03) |