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黒猫クックさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 791
性別
自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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1.  フライド・グリーン・トマト 《ネタバレ》 
 時折現れる黒い笑いに、お話全体の温度が引き締まる。オチが分かってしまう人もいるかと思うけど、それはそれで安心感がある。  あの旦那はあの後いったいどうするのか気にはなるけど、丸く収まって良い話だった。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-05 18:20:08)
2.  ファインディング・ニモ 《ネタバレ》 
 よーい、スカート。勢いをつけて彼はいった。  そこにいた四人は、ん?、と思わないでもなかったけどやり過ごした。 別の日、 パームやしってなんだ?パームとやしって同じだろ?ヤシやしだな。と、怒って言ったが物知りの子が、パーム種とココナッツ種があるんだよ、だからパームは液晶モニタみたいなもんよ。と諭す。液晶って言ったらモニタかもしれないけど、トリニトロンだってあるでしょと、至って冷静だった。何に怒ってるのよと。   学生の時、大きなお兄さんとお姉さんになった僕らは集まって、酒の席で笑い合う。彼はあれ見た?あれ。と、ファインディングニモの事を話題に出すが、みんな笑いが止まらない。彼はなんの事だか全くわからず当惑するのだけれども、また誰かが指摘を始めるのを知っているので澄ました顔で待つ。  ひとしきり笑い終わって賢い女の子から女の人にクラスチェンジをはたした彼女は、丁寧に説明を始める。あのね、ファインディングね、見つけたらとか出会ってとか、探して、なんて訳したら良いと思うよ。ファイティングじゃ違う意味合いになっちゃう。闘っちゃだめだよ、ラーメンマンじゃないんだから。  と、ファイティングニモを正しくファインディングニモに訂正した。   ここで一同大笑いをする。朗らかに、座の中心は彼だ。彼はいう。 「いやこの前、実は病院で馴染みの先生と話をしていたら、きみはあすぺるだー症候群かもねと言われた」  特別な言葉の覚え方をするんだね君は、と言われて今までなぜ指摘されて来たかわからなかった数々の独特な単語に気づいたという。本人はファインディングとファイティングを口にする段階で区別して居ないのだという。  彼が情報工学の学生でプラグラムをガリガリ書くというのも驚きだが、カリガリ博士をガリガリ博士と発音するのも驚く。   にしてもニモハッピーエンドたけどお母さんはどうなったの?やっぱ死んだの?と、いつもの調子で仲間たちの夜は更けていく。 
[DVD(吹替)] 7点(2013-07-29 16:19:43)
3.  ファニーゲーム 《ネタバレ》 
将棋盤をひっくり返してやべー負けるところだったな、ハッハーとほくそ笑む人間を見る様に不愉快になったわけだが、何だろうこれ。 嗜虐的なやり口にソフトさがあって第四の壁まで超えてきちゃうあたりに一層のいやらしさがある。でも娯楽側の映画としてのやり方としては間違って無いんだろうなとも感じる。無い事も無い。 話としては尼崎の事件の方がずっと怖いのだが、実在の事件と競うつもりは毛頭有りません、というような態度もなんか腹立たしくて。  リモコンで巻き戻した瞬間、他の人はどう思っただろうか。斬新とか感じた人もいるのだろうか、居るだろうな、ホッとした人もいるだろうきっと。私もそんな風に観ては居たけど、いや、やっぱなんだろ時間の無駄だろこんな話は。と、思った次第です。
[DVD(字幕)] 3点(2013-06-16 16:26:40)
4.  フィッシュストーリー 《ネタバレ》 
 二つ分の原作小説を読んでしまったのがいけなかったか。シーズンが終わった後にクリーニングし忘れたコートから五百円出てきた様な爽やかさは得られなかった。でも何となく良い話になったな、と思えるのはもう片方の話がグッドエンドしたからだろう。  もちろんあの終末を味わい深く見つめるのだって心地よさがあったのだけれど、こんな風に大風呂敷を広げて、たたんでみせるのも悪くない。   あと、多部未華子って良い名前だなぁ。見た目はすんごく普通なのに、それと相まって古風な良い名前に感じられる。不思議。
[DVD(邦画)] 7点(2013-05-09 20:34:18)
5.  プロメテウス 《ネタバレ》 
 志村後ろ過ぎるのであった。小学生の夏休みに、爺さんが川を見に行くと言ってよせよせと怒鳴りつける家族を振り切って出て行った。その日、台風が関東に直撃して凄まじい暴風雨が襲いかかっていた。  前日から出ていた注意報や、風と強まってきた雨脚に何故か僕はドキドキしていた。薄暗い朝、唸るような風音が聞こえるようになって布団から這い出すと、テレビを眺めながら丹念に紙飛行機を折る父、息子の朝食を作りながらどうしようも無く情報価値の薄い近所の出来事をおもしろおかしくしゃべり続ける母と祖父に朝の挨拶をして、脂の載ったハムエッグが焼き上がるのを待った。  隣に座っている祖父がそわそわしていた。 「なあ、相模川見に行かない?荒れ狂ってるぞ相模川。ねえ」孫よ、と。子供じゃ無いんだからとたしなめる僕のセリフが聞こえたらしく、母が絶対駄目と祖父を叱るのと同時に卵は焼けた。  何故か、「じゃあ俺一人で行くわ」じゃあ良いもん、と言う勢いで出て行った祖父の背中を思い出す。小学生には妙に神々しかった事とドアの閉まる嫌な音が頭に置きっ放しになっている。   で、プロメテウス号に隠された秘密の任務と、謎のピラミッド。リドリー・スコットである。それを読めたか読めないかで勝敗は分かれたはずだ。明かされない謎、活躍しないキャラクター、雰囲気、ガジェット。見終わって強く思う、こいつは正真正銘のリドリー・スコットだと。  明らかに、よせば良いじゃないかと言う行動を三分おきに取り続けるキャラ達には本当に疲れさせられる。そんなわけ無いだろ!、と言っても手遅れな彼らは正体不明の大気中で奇声を上げながらヘルメットを投げ捨て、子猫ちゃん怒るなよとささやきながら謎の生命体を触りたがる。必ず死ぬのに。   でも、そうではなかったのだった。あの日五分で帰って来た爺さんはビショビショで興奮しながら、 「あれは死ぬ。うん、あれは死ぬよ。お前ら絶対近づくなよ」  と、豪語して見せた。アタリメーダロ!と冷静に怒鳴りつけた大人二人は気付いていない。実際に見てみなければ分からない恐ろしさの裏にある、「すんげー面白かった」に。   でも、残念ながら「おじいちゃん、川見に行くって言って死人でてるよ」とその日のニュースで祖父を僕はたしなめた。  プロメテウスのクルーにも「大人なんだからやめなさい」と言ってあげたかった。   謎商法には興味が無い。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-04-24 20:23:32)(笑:1票) (良:2票)
6.  ファンタジア 《ネタバレ》 
 完全に長期化に入っていた戦線は拡大の兆候を現実のものとし、列強諸国は中国軍に対し支援を行っている。進撃を続ける日本軍は増長を重ね、はち切れそうなほどの害意をユーラシア大陸にばらまこうとしていた。  1940年、11月の事である。密に反撃を企図する国民政府、と言う誤解の元、彼らを殲滅するために行動が開始される。二号作戦と名付けられたその作戦は一方的に幕と閉じ、大日本帝国は錯誤としか言いようのない見失い方であらぬ方向から糺す事無く、歩を進めた。   単発銃の鳴り響く中、藪蚊と疫病に悩まされる日本兵はアメリカ製の機関銃に悩まされながら、南方の奥地へと逃げていく。先進国の脅威に震えながらただ死ぬだけの任務に身を投じる。裸の帝国軍に秀麗な末路は用意されていなかった。破竹の勢いをうちに収める事が出来なかった1940年の冬から数年後の事だ。   とか、馬鹿極まりない大日本帝国と、その犠牲者が単発銃でパーンパーンとか敵を撃ってる間にアメリカ兵がズドドドドドドドドドドドドとか反撃してきて、とつげーきとか言わされて死んでこさせられてた時代に、ファンタジアが絶賛公開中な訳だ。アメリカ本土では。  カラーの超大作が多数制作されている。当時カラー映画は日本には存在さえしない。   はっきり言って当時の政府のアホさ加減には言葉では表せないほど呆れられる。wikiペディアを読むだけで腰が抜けるほどだ。こないだの民主党もきっとこんな感じだったんだろうな。とにかくすんげー馬鹿ですね。  徹底的に訓練された米軍特殊部隊員に、FPS(戦争ゲーム)が上手いからという理由で殴りかかる人間位エキセントリックである。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-02-12 23:48:21)
7.  プラトーン
 この映画の描くベトナム戦争は、誰にとっても無価値な嘘だ。社会主義と世界征服のために嘘を展開した本人らも忘れてしまっているが、戦争に参加すらしていない日本人が半世紀近く経った今も肩代わりしている。滑稽ではないか。   軍事作戦的には話にならないほど弱い相手と長く戦わなければならなくなったアメリカにとってのベトナム戦争は、社会主義の拡大路線を推進していたソ中の平和主義偽装されたマスコミキャンペーンで間違った平和主義でまみれ、泥沼化した。  韓国軍の嗜虐性によって玩具のように虐殺されたベトナム人ではなく、米軍が非人道的に蹂躙する北ベトナムに哀れみを感じるように“作り上げられた反戦動画”や“情緒に溢れる反戦演説”は、結果として効果的に信心深い嘘の平和主義者を国内で生んだ。 「この国の従軍者を、ベトナム戦争で殺しつくし、帰還兵は社会的に殺そう」  正気とは思えない思想が国内に蔓延する事になった。現在残る平和運動の写真の多くを見て分かるとおり、今よりもずっと堅かったアメリカ社会にあって普通の社会人では無い人ばかりがデモ行進を行っている。この様な謎の市民団体の数の多さに政府はおののいたに違いない。  結果として、当然こう言った種類の市民が多数を占める事は無かったのだが、政策や軍事作戦は混乱を極める事になる。   米国民が完全に正気に戻るきっかけはパリ協定後の北ベトナムの協定無視だった。それまで米軍は東側の思惑で空爆を停止させられていたが、その思惑を無視できる基盤を確認すると、すぐさま北爆の再開に移りこの後瞬く間に西側諸国の圧倒的勝利で休戦を迎える。元々、北ベトナムはあまりに脆弱で戦争と呼べる代物になっていない。  しかし米南ベトナムによる完璧な勝利の後、南側を占領したのは完全に戦力を失いつつもソ中の支援により軍備を整えた、平和主義者が完全に正義と信じていたソ中北ベトナムだった。   この映画は、酸鼻極まる戦いの現場を描いていたが、事実とはやや異なる。終戦後10年以上経ってからソビエトや中国のプロパガンダに利用される運命が待っていた事が残念だ。  秩序を護るために戦って死んでいった人達や、主義に利用され死んだベトナムの人たちの名誉を踏みにじるような、米国の敗戦やアメリカの陰謀や侵略、北ベトナムの正義といった嘘を本気で信じている人が一人でも減る事を願ってやまない。
[地上波(吹替)] 8点(2013-01-26 19:03:01)
8.  ブラックサイト 《ネタバレ》 
 こう言う映画は結構好きなんだけど、突っ込みどころが多すぎて何とも言えない。SAWを味付けして、メジャーらしい感覚で仕上げているんだけど。  なんて言うか、停電させろとか、ドメインを強制的に停止したらとか、志村後ろ誘拐されるぞとか。そう言う腋の甘さはいかんともしがたい。
[DVD(吹替)] 6点(2012-11-08 03:35:07)
9.  プロジェクトBB 《ネタバレ》 
 昔、香港がイギリス領だった頃の香港映画スターの活躍は今も忘れられない。彼らの悪ふざけは少年少女を狂喜乱舞させ、週末の映画番組で放映が決定するとその週には誰もが広川太一郎だったりデブゴンに変身したりした物だ。  時代が変わるとこうしたスター達の多くはアメリカに活動拠点を移して、あまりふざけた作風や反社会的なジョークという物には手を出さなくなっていった。野蛮さからの脱皮とすればこれは正しいし、彼らが西欧文明の中で生きて行くには至って当たり前の事だとも言える。  とはいえ、そんな彼らもこうやって21世紀にこう言う形で帰ってくるのは心躍る。ミスターBooは広川太一郎だし、ジャッキーやユンピョウまでいる。もう独りは誰?って気がしないでもないが、日本人だけが客じゃない。その辺は空気。   そう言うわけで、温い脚本とそんなわけが無い都合の良さ、それから少し不道徳な彼らを眺めていると知らずの内にiPhoneで当時の仲間に電話をしている。それでそのまま集まってセリフが聞き取れない位の突っ込みとケチをつけながら、それ以上の大声で笑ってる僕らがいて、遠慮の無いアクションもノンストップだ。  とんでもなく時間が過ぎ去ってしまっても、こうやってまた集まってくる。あの頃の仲間全員が集まったわけじゃないし、集まれない事実もあるのかもしれない。サモ・ハンやリチャード・ンがいないのも色んなタイミングや事情があるからなんだと口に出さなくても分かっている。   でも、全員が集まらなくても時々は二、三人であつまってあのときの話をする。こんな面白いイベントも懐かしい昔話に変わっていく。あのとき憧れていた女の子もオバチャンになって、僕らもオッサンになって。僕らの仲間が少しずつ増えていったあの時とは違う今では、もう同じ空気感を共有する仲間が増えることも無い。  でも、こうやって同じ面白さに同じ突っ込みを入れる人間がいて、時々は笑っていられる。こう言う日常が続いていくことを僕たちはずっと願っていた。
[DVD(吹替)] 6点(2012-11-01 18:05:35)
10.  プレデター2 《ネタバレ》 
 通路の天井が流れる。蛍光灯が時々通り過ぎると、天井の継ぎ目が何本かまた流れる。仰向けの僕の下を流れるリノリウムと、もしかしたらそう感じた印象だけの問題かもしれない薄暗い通路の天井は同じ速度で、常に平行に僕の背中と目の前を流れていく。  やっとたどり着いた扉が開くと、どう言う手順でそうなったのか分からないが、白衣の男性が僕に点滴やら注射やらを行う。痛くないか、眠くなってきた?等と聞かれた覚えがあるけど、そうでもないですよと答えた瞬間から後の記憶は全く無い。   誰も見舞いに来なかった病室で目を覚ますと、綺麗な看護婦さんが僕を優しく見つめた。痛みを気遣う彼女は我慢しないで薬を使った方が良いよ、と言ってくれた。こんな風に優しくされたのはいつが最後だろう。 「それじゃお願いします」と返すと急に苦しくなった。とてつもない痛みが僕の中からやってきた。僕の中にあったかつて僕だったものが永遠になくなって、そこには何も残っていないはずなのにとんでもない量の痛みが代わりに詰め込んである。それを薬でなかったことにして、やり過ごす。これからしばらくずっとそんな日が続くのかと思うと、目が覚めなくても良かったんじゃないかと思った。   それでも数日して痛みが引いてくる頃、窓から見える桜が緑に揺れるのを眺めながら、それまで消えて欲しいと思っていたものが無くなってくると、僕の中身がとうとう無くなってしまった様な感覚に溺れる。痛みすら入っていないんだ。そう思うと涙が止まらなくなってしまった。   優しくない日常の中にあの病室の日々がよみがえることがある。  そして何度もよぎるのは忘れられない手術の日の事。薬をお願いして、痛み止めを持ってやってきたのは別の看護婦さんだったのだけど、いや、よく考えると同じ人物を違うフィルターで眺めていたのかもしれない。あのときの看護婦さんの顔を見てプレデター2を思い出してしまったのだ。  もちろんプレデター2をテレビ放送で見かけると、獰猛な笑顔で座薬を手に持つあの看護婦さんが激しくまぶたの裏に現れる。  完全に表裏一体になってしまった彼女たちを思い出すと、僕の中から無くなった僕の部品を思い出すんだ。
[地上波(吹替)] 6点(2012-06-23 02:23:26)
11.  プリンセス トヨトミ 《ネタバレ》 
意外に評判が良い……。平均4点である。「意外と」面白くない4点であるが、かなり面白くなかったのだけど、主観なのかなこれも。 原作小説を読んだ人が脳内補完をしながら相違点を楽しむような映画なんだろうとは思うのだけど、オレこれ読んでない。っていうか、読んだお話をわざわざ映画でもう一回観るというのはあまりしない方なんだ。そういう人多いと思うんだけど、完全に客扱いされてないわ。  どうやら色々読んでいくと、父子の絆がテーマなんだというのはわかったけど、それって言うのは安牌。そこだけ観ると良く作られてる。場面ごとの演技は迫真だからそこだけ観るとそう見えるんだけど、なんでそうなるの?っていうのが非常に多かった。残念。  これを観た人たちの多くが、具体的な突っ込みは観ながらガンガンやっているのだろう。1分に一度は「え?」になるのは確実。こけ具合を誰かに伝えたくなるのは間違いないので、それはそれで有意義。原作者はこの映画については今後触れなくなるんだろうなきっと。それで本についてもあまり積極的には語らないんだろうなきっと。いろんな後遺症を残すんだろう。合掌。
[地上波(邦画)] 3点(2012-05-13 07:05:33)
12.  4デイズ 《ネタバレ》 
そう。こう言った問題提起。 プロ市民的な道徳。商業的な道徳。社会を無視した自己完結的な道徳。全てが怪しい。  この映画には、作品自体にトリックが掛かっている。 それは、登場人物以外には道徳もクソも無いのであって、どのような手段で得られた平穏であろうとその大切さに価値などと言う概念は無いと言うことだ。ここに出てくるヒューマニティは作り物だ。人間は、見殺しにした見ず知らずの人間に対しての罪の意識で壊れる生き物なのだ。目の前のテロリズムに対するヒューマニティでは救われない生物だ。  Hが自ら凶人を演じ切り贖罪を引き受けると言い、テロリストとの戦いを続けたにもかかわらずその場の雰囲気に流されてしまった。通常兵器の居住区への誤爆でさえどれだけの火力があるか、どれだけの死傷者がでるのか、どれだけの人が悲しむのか。爆発するまで思い出せない。それが人間だったりする。  だから、ラストショット。ブロディが子供を抱えて自己憐憫に酔う様を見たとき、吐き気に似た憎悪を覚えた。リアルで絶妙。現実であれば、この後彼女はこれまで人類が経験したことの無い罪の重さに耐えることは出来ない。これほどで有れば事後の罪の重さで決めるしか無いのだ。  難しくない。凶人の命と正常な社会に生きるそれ以外の全ての人類の命は等価では無い。視野狭窄なヒューマニティに対して映画という媒体で手をつけたという意味で非常に意義のある作品だと思う。こう言った問題にはプロ市民が積極的に介入しようとしているが、プロ市民が口出しできる分野では無い、と言うことは様々なテロ事件で彼ら自身が身にしみているはずだ。だが、ホモサピエンスである彼らにも実装されているはずの精神機能が作動しないのは何故なのだろう。見せかけのヒューマニティはより多くの人を殺し、それにすがった者の精神も壊すはずなのだが。  ちなみに、米国内では『ジュネーブ協定で』拷問は禁止されている。この作品、そういう意味も含まれている。いろいろなメッセージがいろいろなセリフで発せられている。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-04-21 17:06:54)(良:1票)
13.  フランティック 《ネタバレ》 
そこそこ面白い。テレビでやってたらおすすめ。 巻き込まれるタイプのサスペンスで、とにかくヒッチコック味。80年代後半の映画なのでやや緻密さを嫌っているのが悔やまれるが、良く出来ていた。 ヒッチコックの類似作品と比べるとやはり華やかでわかりやすいのだが、それが味を損ねている。  晩年のヒッチコックがハリウッドでこけたとか言われたらたぶん信じちゃうと思う。
[地上波(字幕)] 6点(2012-04-21 02:17:54)
14.  ファイナル・デスティネーション 《ネタバレ》 
そこそこおもしろかった。 加害主体が誰なのか、何なのか解らないところが良さなんだろう。 スプラッターな感じの話はあまり好きじゃないのだけど、結構楽しめた。  それにしても家の中の角とか尖ったものが恐ろしくなる。机の角とかガクブル。
[DVD(吹替)] 6点(2012-04-14 20:43:58)(笑:1票)
15.  ファーゴ 《ネタバレ》 
この微妙な味わいがたまらない。  事実であるという嘘を冒頭に持ってくることで、何故かビシビシ電波を発し始めるキャラクターたちが、妙なリアリティをもって受け手に迫ってくる。 そんな訳ねーだろと言い切れないさじ加減はもはや抗しがたい魅力を持っていて、どうしようもないジレンマを最後まで捨てさせない。  こんな奴らどうなってもいいや的な気持ちとか、でもやっぱなんとかならないのかな的な気持ちが、どうでも良いようなそうでもないようなバランスで漂い続けるが、結局この話って娯楽なのか?っていう疑念がわいた頃にフッツリと終わってしまう。  壮大なユーモアなのか、悪趣味なのか、未完成品なのか。判然とさせないあたりも秀逸だったりする。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 7点(2011-12-30 03:18:19)
16.  ファイト・クラブ 《ネタバレ》 
面白い。スゲエ面白い。  実は喧嘩を見に来たんじゃなくて、いかれた男に心酔したカルト集団だったっていうプロットが、全く関係ないストーリーで進んでいくのに破綻してないし(してるのかもしれないけど観てる間は気づかない)。  こういう悪意満載な映画は大好きだ。
[DVD(字幕)] 8点(2011-09-25 01:52:37)
17.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》 
すっげー面白かった。  実話をモチーフにした話って大好きだ。実話ほど暗すぎないし、闇の部分をなるたけ見なくて済む。その案配が肝だったりするけど、この映画はそこが非常にうまく処理されてた。  それとディカプリオって良い仕事する。ディカプリオが出てくると役ではなくてディカプリオそのものにしか見えないんだけど、それが作り出す変な空気感は好きだ。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2011-09-01 01:09:14)
18.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 
素直に、大変面白かった。  20分間の弾丸が飛び交う息苦しさ。半端ではない。映画を見ているだけなのに、一瞬「もう駄目だ、オレは死ぬ」的な諦念がよぎる。他の映画ではほぼ無い体験をした。 で、その後のホノボノ感と来たら。のーんびり見てられるのである。確かに酸鼻極まりない殺し合いをしてはいるんだけど、平和だなーと錯覚してしまうのが恐ろしい。あの20分の後も絶賛本土攻略中なのである。  一人を助けるために、幾人かの命が失われる。戦争でなくても、一人を助けるために多大な労力をつぎ込む。人間って言うのは、いつだってそうだ。戦争行為においてもそれができるかどうかというのは精神の高貴さを問われる。 非人道的処遇を受けるかもしれない、顔も知らない戦友のために命を懸ける彼らに誰もが感動するだろう。  たった一人の隊員のために大勢の命を懸けるのは、今も20世紀の昔も変わらない。誰もがそうする当たり前のことだ。様々な逡巡を見せる司令官から救出隊員たちまで、当たり前の事実を苦しみ抜く。  ある国は21世紀に、たった二人のパイロットを助けるために特殊部隊を中東に送り込む。現実と何ら変わらないこの映画のリアリティには、必ず仲間が助けてくれるという支柱がある。だからこそ他国や戦友を救出する戦闘へ踏み込める。これを覇権国家とか、世界の警察などと揶揄してしまう日本語の文章を見るとイラッとしてしまうのだが、この映画は安全な部屋で交わされる言葉の棘などまるで気にしないかのように、流れていく。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2011-06-11 14:34:50)
19.  ブルース・ブラザース 《ネタバレ》 
小学生の頃かな。すんごい昔に見た。 なんだか映画であるという認識なしに見ていたのだけど、楽しい雰囲気にすっかりお気に入りのお話になっていた。  いろんなところで出会う変な人たち。ノリが良い。やたら良い。実はブラザーズが一番ノリが良い。楽しい奴らである。  これだけ楽しければ監獄でも楽しくやってけるんだろうな。そんな気がしてなんだか大好きなエンディングだった。この映画の楽しさはズーッと忘れないのである。
[地上波(吹替)] 7点(2011-06-05 02:43:17)
20.  プレデターズ(2010) 《ネタバレ》 
そこそこ面白いのではないか。  ストーリーはほとんど無い。でも演出だけで何となく面白くボーッと見ていけるのは良いじゃんかコレと思う。基本的に  拉致されて謎の戦場に放り込まれる いろんな職業の人が居る。 いろんな軍隊の人が居る。 ふんだんな武器。 強力な武器。 マルチロールな主人公。 特化型の脇役。 忍者、侍、やくざのいずれか。 主役チームにサスペンスなキャラ紛れ込ます。 異星人と戦う。 有名キャラと戦う。 強制的に戦う。 理由を明かさない。 オレ達の戦いはこれからなオチ。  っていう感じで、創作性もゼロ。どっかで見たことのあるお約束のみ。「のみ」! この潔さ。結構好きだ。  でも、プレデターじゃなかったらたぶん見てないし、見たとしても面白くは感じなかった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2011-06-05 02:02:23)
030.38%
1121.52%
2162.02%
3344.30%
4486.07%
5739.23%
618022.76%
720025.28%
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