1. (秘)色情めす市場
《ネタバレ》 日本映画史上に残る大傑作と言っても過言ではないですね。 高度成長から取り残されたかのような昭和の釜ヶ崎の姿がまず強烈に印象に残りました。取り扱っているテーマやストーリーは非常に醜悪で猥雑でありながら、様々な技法(特にペドロ・コスタもこの作品を参考にしたのではないかと思わせるような光の使い方)や小物を使い娯楽性と芸術性(非常に詩的)を両立させて、素晴らしい作品に仕上げてしまう田中登監督は凄いなと思いましたね。パートカラーの通天閣のシーンや希望を感じさせるラストも良かったです。 一番印象に残ったエピソードは、やはり使い込みで会社を首になった男の爆発ですかね。あれは当時の世相なのか、弱いものを食い物にする国家権力に対するテロリズムを暗喩しているようで興味深かったです。 こんな素晴らしい映画が「ポルノ」というくくりがあるために、映画マニア以外の目に触れることなく埋もれてしまうのは本当に勿体無いですね・・・・。 [インターネット(字幕)] 9点(2012-06-02 23:49:23)(良:1票) |
2. マッドマックス
《ネタバレ》 妙にリアルで生々しくて、爽快感というよりは不快感を感じてしまいました。何でこんなチープな作品がヒットしたのか、正直私には良くわかりません。 [ビデオ(字幕)] 3点(2009-06-19 19:00:44) |
3. M★A★S★H/マッシュ
《ネタバレ》 戦場の野戦病院で繰り広げられる非常におバカなドタバタコメディなんですが、この不謹慎とも言える組合せが戦争というものがいかに人間の理性を奪うくだらないものであるかをクッキリと浮き上がらせていてとても面白かったです(ちょっと悪ノリしてますが)。 オープニングの音楽がいきなり「Suicide is painless」ですからね・・・強烈です(マニック・ストリート・プリーチャーズが後にカバーしてます)。 あとは日本の描き方がちょっと怪しいのが気になりましたけど、まあそれを除けば非常に素晴らしい作品だと思いました。 [ビデオ(字幕)] 8点(2008-01-17 20:02:22) |
4. マリア・ブラウンの結婚
《ネタバレ》 日本と同様に、ドイツ(この作品では西ドイツ)も敗戦国としての戦後を迎え、そこから復興を遂げていったということを改めて教えてくれる作品でした(時折、流れてくるラジオのニュース音声がその時代背景を教えてくれます)。 「ベルンの奇跡」の実況が流れる中でのラストは非常に衝撃的でした・・・・・。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-12-16 16:49:08) |
5. 祭りの準備
《ネタバレ》 何というか、「アジア」を感じさせる映画でしたね。それと「ここでは無いどこか」への憧れや脱出願望を、ユーモアを交えながら描いています。 何といっても、原田芳雄(秀逸!)、ハナ肇など登場人物が非常に魅力的で素晴らしかったです。 [映画館(邦画)] 7点(2007-10-27 00:02:01) |
6. マンハッタン
《ネタバレ》 大人の恋愛ドラマといった感じでしょうか。風景や音楽は非常に洒落ているのですが、それが、ストーリーの生々しさをオブラートに包んでいますね。 「頭で理解できることに価値はない」・・・・いい言葉ですね。 [DVD(字幕)] 7点(2006-08-16 15:52:34) |