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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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41.  ミラクル・ワールド/ブッシュマン
ケッタイな映画でした。久米明ではないが日本語のナレーションで始まって身構えてしまうと、コマ落としの喜劇になったりし、また主人公の顔が昔っぽくてノスタルジーさせたりして、変なの。意識した前衛手法じゃなくて、スタイルに対する無関心なんだろう。話の枠組みは無邪気な差別が感じられるひどいもんだけど、カイの表情がいいんだ。なにかドタバタやってて次にじっと歩いていくカイに変わるところは実におかしい(と感じるのもちょっと差別あるのかな)。自意識に汚されてない表情。それとアフリカの独特の樹木や、キリンの首が並んでいる場面などはかなり壮観。女教師を迎えるアフリカ教会音楽風の歌もいい。劇映画として観なければ、まずまず楽しめる。
[映画館(字幕)] 5点(2009-11-09 12:00:10)
42.  ミッドナイトクロス
冒頭の事故の場面はかなりいいんだけど。フクロウの構図とか。ラストで大崩れなの。筋立てとして、あそこで女一人行かせるのは無茶だよ。こちらからキャスターに確認するとか、一緒に付き添うとか、ね。観てるほうがワダカマッたまま終わっちゃう。もっと主人公を病的にしても面白かったんじゃないか、耳的人間なんてひどく孤独に凝り固まってるはずだし、しだいに人間不信になっていく下地としても有効だっただろう。それとメーキャップ(眼的人間)とを対比してみたりしたら…。でもあんまりデ・パーマじゃなくなっちゃうね。
[映画館(字幕)] 6点(2009-10-26 11:56:22)
43.  未完成交響楽(1933)
何通りもの対比を見られる。世間知らずのお坊ちゃんと、訳知りの大人。民衆の歌とサロン芸術。不器用とテダレ。そして絶対的な階級の違い。筋をたどれば、特権階級に奉仕するものに成り下がっていた芸術家から、人民へ奉仕する芸術家へと、大ざっぱに枠組みをまとめられるんだけど、この映画の感じのよさはそういうところにはなく、お坊ちゃんが嫌味なく描かれている作品として気持ちがいいんだろう。妹的な質屋の娘が、チラチラと姉的なものを見せるところもいい。けなげである。とっても柔らかなものを、大事に大事に傷つけないように描いているこの映画が、ヒトラーが首相になった年に製作されてるってのは、皮肉な偶然というより、社会の気分が均衡をとろうとする必然なのかもしれない。
[映画館(字幕)] 7点(2009-09-16 11:57:57)
44.  ミ・ファミリア
似た題の『ラ・ファリミリア』はイタリアのお話、こっちはメキシコ系のアメリカのお話、どっちもカトリックの裏打ちがあって、やっぱり家族だね、って話。近代史。神話・伝説の時代からナツメロ的な時代、そして近過去へと、次第に輪郭がはっきりしてくる経過が面白い。神話の時代だと浮気をして妻に射殺されるというドラマチックな出来事も、検証してみると盲腸で死んだらしい、とか。30年代の強制送還のエピソードが最初のヤマで、渡河をじっと見守っていたフクロウが、戦後にも現われこの一家を見守る趣向、フクロウにはこういうイメージがある(今村版の『楢山節考』とか)。70年代にも強制送還のモチーフが繰り返され、ヤクザもんとなったジミーが、子への愛をよりどころに立ち直っていくところで幕、とにかく家族愛への圧倒的な信頼が全編にみなぎり、疑いを持たないところがラテンである。ラテン音楽は血が騒ぐ。
[映画館(字幕)] 6点(2009-08-28 12:00:43)
45.  MISTY(1997)
承知して手掛けた再映画化なのだろうから、黒澤と比較しては気の毒などと言ってはいけなかろう。と思っても、やっぱりテレビっぽいんだなあ。アップの多用で、たとえば手なら手に意味が集中しているような画面とか、おそらくテレビの話法としては充分生きるとこなんだろうけど、スクリーンだとスカスカになってしまう。あと音楽(監督のお兄さん)がかなりうるさかったこと。この原作はどうも自分なりの解決篇を付けたくなるらしく、今回は因果ものめいた出来事を絡ませていた。三つの証言にそれぞれ雨・風・雷三様の背景を持たせる趣向、死んでいく夫の前で繰り返される「あなた…」の声の調子が多様に変わっていく趣向、ラスト森の中でくねくね動き回ったカメラが樹を這うトカゲを捉える趣向、などは面白かった。で比較するが、黒澤の森のほうが深かったね。
[映画館(邦画)] 6点(2009-04-27 12:02:17)
46.  緑の大地
青島の運河建設をモチーフにした国策映画。大運河であり、大計画であり、大目標である、と藤田進はさかんに「大」を連発する。その「大」の前では、原節子の入江たか子への嫉妬など些細なこととなる。日常の煩雑さが、すべて「大」の前で消滅し、人生も世界も単純明快なものとなる。戦時下とは、そういう「大」の時代なのだ。「大」に関わる人物像も単純に磊落で、この監督の『隣りの八重ちゃん』の繊細なスケッチを愛する者としては、つらい。それとあと一つ、この時代の国策映画でよく見られる「親切を分かってもらえない」というパターン。『支那の夜』で典型的に見られたこのパターンは、反日運動の存在は否定できないので、「真意が伝わっていない」という形で納得しようとしてるわけだ。悪役をしっかりこしらえておいて、日本の汚点はそこに集中させておく。でもこの「誤解されてる」って言い訳は今でも政治家が失言問題起こしたときなんかによく使われ、もはや日本の伝統文化と言ってもいいだろう。よその土地に勝手に神社をこさえるのも、ここでは「善政」なのであり、それに反発されるのは「真意が伝わっていない」からなのである。
[映画館(邦画)] 6点(2009-04-16 12:08:10)
47.  ミクロコスモス
そこらの草原が実はワンダーランドであったという発見。隠れていたジャングルが姿を現わす。植物と動物が、さらには水や空気までが親密に通い合っている世界。ミズグモっていうのだったか、空気を採取してきて水中の藻の中に巣を作っていくの、クモによって抱え込まれた空気の不思議な質感が新鮮だ。雷雨のスローモーションによる水の表情もすばらしい。無機質であるものが虫たちと同等に生き物めく。僕らはみんな生きている、って気分を実感する。微速度撮影が植物の動物性を見せ、高速度撮影が動物の植物性を見せる。そしてこれらはフィルムの開発によって初めて目にすることが出来た世界であることに、感謝せずにはいられない。ヴィーナスの誕生のような蚊の荘厳。あくまで一日のドラマでこれだけの物語が展開する、ってことは、これに四季の変化が加われば、さらに豊かな物語が紡がれていることだろう。
[映画館(字幕)] 7点(2009-04-06 11:59:13)
48.  ミラクル7号
NHK教育テレビの低学年向き番組に、棒で操作する人形としてでも出てきそうなチープなキャラクターで、それを丁寧なCGで見せるところが本作の趣向。私が子どものころは、合成画面と言えば、まだ人物の輪郭がブヨブヨ揺れていて、それでも無邪気にオーッと思っていたものだった。それがどんどん進歩し、『ターミネーター2』とか『ジュラシック・パーク』あたりかなあ、一応完成と言える段階になった。その後も更なる洗練は続き、現在ではゴキブリや飛び散る便まで描いてしまう。もう特殊撮影があっても驚かなくなっていたことに、この映画を見終わって驚いた。これの見どころは、いかにもチャチな、棒で操作するにふさわしいおもちゃのようなモノが、細かな表情をしたり滑らかな動きをするところで、考えてみればずいぶん屈折してきたわけだ。これまで人形を人形らしく見えないように努力を重ねてきたのが、今ではわざと操り人形らしく見える人形を滑らかに動かすところに至ったわけ。SFXの行き止まりなのか、更なる洗練の道が続くのか、越し方行く末に思いを馳せてしまった。話のほうは、大げさなドタバタと、涙涙の人情ドラマとがくっつく香港テイストたっぷりのもので、嫌いじゃないけど魂が震えるとまではいかなかったなあ。
[DVD(字幕)] 6点(2009-03-13 12:17:13)
49.  ミリキタニの猫
これアメリカ人にとってはテーマがクッキリしている。かつての日系人収容と現在9・11後のアラブ人排撃とが重なって、問題提起になっている。でもアメリカ外の人間として見ると、人間ドラマとしてさらに映画の濃さが増した。けっこう厄介なジーサンなのよね、このミリキタニ画伯。監督(リンダ・ハッテンドーフ:若い女性)の部屋に居候させてもらってるのに、ペンがもうないぞ、なんて威張ってる。アメリカに怒られないようにということを絶えず外交の基本にしてきた戦後の日本政府の対極のような態度で、うらやましいとは思いつつ、同胞として監督に、すんません、という気持ちに時々なってしまった。かつて収容所に送られた彼はアメリカ政府に裏切られたという怒りを持ち、あらゆる公的な保護を拒絶して路上生活していたのだが、その怒りに支えられていたようなところもあって、単純ではない。次第に過去のそういった呪縛から解かれ人柄が丸くなっていく経過が人間ドキュメントとしての芯で、そこが面白かった。撮影は01年の1月から始まっていて、さりげなく貿易センタービルが映っているカットがあったりするのが、記録の強み。画伯、「北国の春」はどこで覚えたんだろう?
[DVD(字幕)] 6点(2009-02-13 12:15:51)(良:1票)
50.  ミスト 《ネタバレ》 
どこかに立て籠もる話ってのがいたって好きなので、そこそこは楽しめた。以下不満。外に何かがいる気配で引っ張っていくのか、と思ってたら意外と早くタコ足が出てきて、そうか、実在する怪物の存在を周囲に信じてもらえない、っていう不安で引っ張る映画か、と思ったらそうでもなく、ポイントがなかなか定まらない。狂信家のモチーフが一番ユニークなところで、それならそうともっとはっきり中心に据えても良かったんじゃないか。でもそうだとすると、私たちの世界の外側に怪物たちの異世界が包み込んでいる、ってこの映画の発想がなんか旧約聖書的で、マーシャ・ゲイ・ハーデンの世界観と同じになってしまっているのはまずいだろう(彼女の演技はいいのよ)。演出も、徹底してスーパーの内側からの視点に絞らなければならないのに、イナゴの場など無神経に外から撮ったりするので、興ざめ。でもこの映画で感じるのは、今アメリカ人が、どうも我々はあんまり世界から愛されてないみたいだぞ、という不安に包まれてるらしいってこと。この外部の異世界ってのは、なにもイスラム過激派だけではないだろう。アメリカは敵意の霧に包まれていて、物資が豊かなスーパーマーケットはヒステリックに中絶反対を叫ぶ宗教右派に占領され、それが嫌なら外の開拓前の荒野に出ていかなければならない、ってな状況。あの蛇足のラストに意味を見つけようと思えばこんなところになる。車の出発で打ち切ったヒッチコックはやはり偉かった。
[DVD(字幕)] 6点(2009-01-13 12:20:31)
51.  見知らぬ乗客 《ネタバレ》 
映画のブルーノーもそうとう気味の悪い奴だが、原作読んだらもっと気味悪かった。ガイへの一方的な崇拝・好意がつのってて、褒めてもらえると信じて犯行に及んでるの。映画よりもサイコっぽい。また映画だと犯行後すぐに会って、ガイは事件を知る前にブルーノーの犯行と知ってしまうが、原作ではなかなか分からなく、まさか…それとも…とジワジワ疑念をつのらせるあたりが読みどころになっていた(映画はガイのアリバイが不確かなときにやってしまうので、交換殺人の意図があまり生きてない)。映画ではブルーノーの脅迫者としての面が強く、ガイはヒッチコックお得意の「間違えられる男」の面が強調されている。映画と小説とで、それぞれ見せ場の設定を違えることがよく分かった。映画を見直し今回いいなと思ったのは、殺しの前にブルーノーが力自慢のハンマー叩きをやるところ、これから絞め殺す女の目の前で、その凶器となる両手を見つめてから自慢げに腕試しをする、実に気味の悪い奴だ。
[DVD(字幕)] 8点(2008-08-29 10:46:30)(良:1票)
52.  ミス・ポター
どっちかっていうと威勢のいい啖呵が似合うレニー・ゼルウィガーが控えめに微笑む役、いつも精神を半分病んでるようなエミリー・ワトソン(太め)が頼りがいのある姐御役、この入れ替えたような配役が新鮮で成功していた。ダーティな言葉が一つも聞かれず、落ち着いた室内に緑したたる風景と眼にも優しく、時々こういう映画を見るとホッとする。どうかと思ったアニメの使用も悲嘆にくれる場面で生きた。礼儀正しい恋愛(乳母の監視付き)が可能だった時代。しょせんいいとこのお嬢さんの道楽、と突っ込みを入れたくなるかと思ってたが、ならなかった。いいとこのお嬢さんにはいいとこのお嬢さんなりの苦労があるらしいし、個人にできる範囲内で彼女は頑張った、それを、よしよし、とメデてあげようじゃないか、って気になる。こういう素直な映画は素直に見たくなる。
[DVD(字幕)] 7点(2008-05-28 12:12:45)(良:1票)
53.  魅せられて四月 《ネタバレ》 
英国人は心底地中海に憧れてるんだなあ。夫の咀嚼する口元にイギリスの陰気さが凝縮されている。階級の違う人間たちが一緒に保養ってのが、イギリスではよくあることなのか、あんまりないからドラマになるのか、たぶんそっちだろうけど、そこらへんがも一つ不明だったがまあいい。明るいイタリアでのイギリス女たちの保養と回復の話。トカゲが体の上を這っていく、まどろみの日々。極楽極楽。この女の都にも男が侵入してくる、社会・社交の侵入。まどろむためにやってきた場所でも、男が別の女性に気がいってると思うと嫉妬が起こる、なんてあたりの女性心理の観察。でも大事件は起こらない、いまや満月、すべては回復して円となり、杖にも若葉が出てくる。って、いかにもイギリスらしいキチンとした映画で、それがいささか物足りなくもあり。
[映画館(字幕)] 6点(2008-04-16 12:15:42)
54.  ミスター・サタデー・ナイト 《ネタバレ》 
アメリカ映画って普通はカラッとしてるのに、芸人ものになると湿度が上がる。とりわけコメディアン出の俳優は、コンプレックスでもあるのか、人生を語りたがる。僕っていつもヘラヘラしてるわけじゃないんだよ、って言っときたいんだな。それにこういうステージ芸人てのは客とのやりとりが勝負なんだろうから、映画ではナマの面白さがもひとつ分からない。兄弟愛が絡んでくるのも定型。厳しい世界を語りつつ、けっきょく自己憐憫的なんだ。昔は売れてた芸人で、エド・サリヴァンショーに出たのがビートルズの次だった、ってのがおかしかった。印象に残ってるジョークは「患者に医者が言う。いいニュースと悪いニュースがある。いい方は、君はまだ24時間もつそうだ、悪い方は、それを昨日君に言うのを忘れてた」。
[映画館(字幕)] 5点(2008-04-13 12:20:33)
55.  ミスター&ミセス・ブリッジ 《ネタバレ》 
愛すべき頑固親父もの、ってのが映画にはある。娘たちからは時代が変わったのよ、と言われ続けてるのに、たとえば画家を見ると「なんで働かん、絵は週末に描けばよい」と叱責する。妻は夫の言いなりになって当然、そのかわり夫は妻に嫌な話を絶対に聞かせない。娘のふしだらや自分の心臓が弱っていることなどを妻の耳に入れないことが、夫たるものの義務なのだ。これはもうどうしようもなく古くさいわけだけれども、こういう一対の夫婦像に代わるものをまだ現代は生んどらんじゃないか、という保守派のグチみたいなものも聞こえてくる。前向きに生きている娘たちのほうがみじめっぽい。もちろんいつでも古いものは堂々としていて新しいものはみじめっぽく、それでも時代は新しいものに加担していく。竜巻の中での食事のシーンが良かった。大丈夫だと言う夫、それを信じて逃げない妻、私の判断に誤りがあったことがあったかね、と泰然と食事を続け、竜巻は静まっていく。
[映画館(字幕)] 6点(2008-04-12 09:50:58)
56.  皆殺しの天使 《ネタバレ》 
部屋から出られなくなる、というより、出るのが怖くなる、って感じ。そこらへんの心理描写が緻密なの。みんなが変だなと思いつつ、自分だけ帰るのは失礼じゃないか、と周囲をうかがったりして、やがて全員の固定観念が強迫観念に成長していってしまう。また召使たちが去っていく感じにも不思議な現実感があって、ストライキをしてやろうなんて意気込んでるわけでもなく、けっこう申し訳ながったりしながら去っていく。あんたはどうすんの、なんて会話がすごくリアル。有り得ない世界を精密に構築していくとなると、もうこの監督の独壇場だ。「黄金時代」にも、ブルジョワの生活の外に、岩山やら雪原やらの酷薄な世界が広がっているイメージがあったけど、そういった外部を目にしてしまうことをこのブルジョワたちは怖れたんじゃないか。出るのが怖くなって、立て籠もったとも言えるのじゃないか。
[映画館(字幕)] 9点(2007-12-27 12:21:35)
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