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1.  メビウス(2013/韓国) 《ネタバレ》 
過去に類例が無いであろう、男性器にこだわった作品で、男性器をめぐる珍妙な家庭内愛憎劇だ。 冷え切った家庭の父、母、息子が主人公。父が愛人と情交するのを母と息子が目撃する。母は精神が破綻し、夫の性器を刃物で切ろうとするが不首尾で、咄嗟の代償行為で息子のそれを切り、食べてしまう。そして失跡する。責任を痛感した父は、医師に性器を切除してもらう。息子は父の愛人に関心を持ち、不良達に混じって強姦してしまう。鑑別所の入れられた息子を不憫に思った父は、ネットで得た知識で体得した“激痛射精術”を息子に伝授する。快感を覚えた息子は、出所して愛人と奇妙な愛の交歓をする。息子は性器再生手術を受けたが、勃起しない。しかし、舞い戻って来た母に欲情して勃起した。息子を慰めたい母は息子と性的関係を持とうとする。 家庭が再生する物語と予想しながら観ていたので、最後の展開には驚いた。 科白が一切無いことから、寓話的世界を表現しているのが判る。 生殖である男性器は家庭生活に不可欠だが、不倫など性欲の使い方を間違えると家庭が崩壊する。 性器を失くした男は男でなくなり、侮蔑の対称となる。男性器の再生は不可能である。  メビウスの輪は裏と表が繋がり永続する環構造で、「悲夢」の「黒白同色」に通じる。 母と愛人役が一人二役だったのは、妻も愛人も男性器という性欲の前では同じ一続きのものであるということを表現したかったのだろう。近親相姦も同じである。 激痛と快楽が表裏一体のように、性欲も解脱も同じ一続きのものだ。性欲は生命力、解脱は死、すなわち「生死即涅槃」である。 仏像に祈る男が二度登場する。一度目は失跡後の母が目撃し、二度目は、息子が“祈る男”になっている。 “祈る男”は解脱の象徴で、「煩悩即菩提」ということだろう。 息子は自ら再生性器を除去して煩悩を絶ち、仏門に帰依して心の安定を得た。父は無理心中することで家庭の業を断ち切った。祈る男は求道する監督の姿と重なる。 いつもの芸術的映像は影をひそめ、説明的で冗長なのが残念だ。主人公達に科白が無いのはよいが、警官や不良達まで科白が無いのはは不自然すぎる。内容が内容だけに、一般の視聴者の共感を得るのは難しいだろう。
[DVD(字幕)] 6点(2014-12-11 02:37:44)
2.  メンフィス・ベル(1990) 《ネタバレ》 
1943年5月の時点では、ドイツの防空能力は衰えておらず、連合軍にとっては大変な脅威だった。それなのに、真昼間に低空飛行で援護戦闘機も無しに爆撃しろというのだから無茶な話だ。損耗率が10%近かったので、25回も作戦に参加し、生還できたのは大変幸運だ。当時は無差別爆撃は邪道とされおり、専ら軍の基地や軍事関係工場だけを攻撃する精密爆撃だけがなされていた。だが、やがて勝利をあせる英国が無差別爆撃を主張しだし、米国も1945年には都市への無差別攻撃をするようになった。内容は史実に基づいたもので、戦闘場面はそれなりに迫力があるが、戦争映画としてみると底が浅い。これはどうみても勝者の作る青春アクション映画だ。敗戦国なら、ここに登場する若者の能天気な会話や次々と起る嘘っぽいトラブルの演出はないし、絵に描いたハッピーエンドにもしなかっただろう。戦争は、任務を成功させ無事生還出来たから喜ぶといった類の甘いものではない。勝っても、負けても悲惨なものだ。死に対する恐怖は描かれていても、戦争に対する苦悩が見られないのが残念。若者の勇気を称えても、戦争批判には到っていない。それでもいいじゃないかと言われればその通りだが、せっかくの実機を使っての映画なのに残念だ。アメリカでは全くヒットしなかったのに、日本ではそこそこヒットしたのは若手俳優の人気のせいだろうか。操縦席にトマト・ソースがあったり、敵機との応戦中に喧嘩したり、球面銃座から墜落しそうになったり、負傷者をパラシュートで落として敵国に救出してもらおうと考えたり、爆撃手でない者が勝手に爆弾を落とそうとしたりとやりたい放題である。無理に盛り上げようとするから、リアリティに欠け、こしらえ事に見えてしまう。史実を描くのに、虚構を交えて面白おかしく描く必要はないはずで、製作者の態度に問題がある。真摯に描けば、高射砲の砲弾の中を飛行するだけでも大変な恐怖が伝わってくるはずだ。ドイツ戦闘機との闘いは、全体の状況がよくわからないままに終了する。彼らは本当に勝者だったのだろうか?青春映画としてみると一定のレベルに達していると思うが、戦争の愚かさを描かない戦争映画は高評価できない。
[DVD(字幕)] 7点(2012-12-19 06:02:13)
3.  メトロポリス(1926) 《ネタバレ》 
短縮版なので不明な点が多い。天才博士は実験の失敗が原因か、片腕が義手。人間のような姿で、人間のように働くロボットの制作をめざしているようだ。自らの保守のためには殺人も厭わない性格。一種のマッド・サイエンティストだ。資金は支配者から出ているのだろうか。支配者が博士に労働者弾圧の口実をつくるためマリアに似せたアンドロイドを使って労働者を扇動するように依頼する。資料によれば支配者と博士は元恋敵だそうだ。博士は依頼を受けながら、支配者への恋の恨みからか、アンドロイドに労働者を扇動して機械を破壊するように命じる。単純な労働者達は機械を壊し、自らの地下都市を水没させる。子供達が死んだことを知って怒りに駆り立てられた労働者達はマリアを火刑にする。火刑に処せられたマリアはその正体を現す。死んだと思った子供達は支配者の息子とマリアに助けられていた。息子を仲介として支配者と労働者代表が握手をする。◆脚本は単純で見るべきところはない。冷静に考えてみれば、支配者は労働者達に危険思想を吹き込むマリアを拘束すればよかっただけの話。それなのに解決を博士に委ね、博士が暴走した結果、雨降って地固まるという帰結に至った次第。もしこの映画に斬新なデザインのアンドロイドが登場しなければ、忘れられた存在になっていた可能性がある。あの美しいアンドロイドの造詣があればこそ、都市デザインや機械デザインも生きてくるというもの。ところで労働者達の仕事内容がよくわからないですね。ランプの灯ったところに大きな針を動かすことに何の意味があるのか?他の人も機械の前に立ってうろうろしているだけの軽作業。自動管理、自動運転という観念がなかったのでしょう。アンドロイド以外は先見の明が無く、SFとしては失格です。ともかくも労働者達は疲れ切っている。共産主義的考えでいえば、支配者に搾取されているわけです。マリアは預言者。仲介者は息子。ところで息子の仲介の動機は、労働者達に同情したというより、マリアに恋したことが大きかったように見受けられます。階級闘争も恋の力で解決というマルクスもびっくりのオチ。白眉のアンドロイドが数分しか登場しないのが惜しい。大衆から逃げ回り捕まる姿は惨め。◆あと見所はアンドロイドが踊って人間達を魅了する場面、大勢のエクストラを用いた場面でしょうか。洪水の場面は迫力がなく、不出来です。
[地上波(字幕)] 7点(2011-10-28 12:18:11)
4.  眼の壁 《ネタバレ》 
退屈な映画。主人公が終始暗い顔をしてうつむいていて魅力に乏しい。何でいつもそんなに元気ないのと聞きたいくらい。これといった活躍をするわけでもなく、事件を割り出すにしても偶然に頼りすぎる。どうにもこうにもテンポが悪いのだ。謎の解明が中途半端で、鑑賞後不消化の部分が残る。ぱくり詐欺から殺人事件へ、謎の大物の登場と引き込まれる要素が続出するのに、それをうまく料理できていない。そういえば「眼の壁」という題名の意味も不明のまま。とても残念な作品です。 ◆まずパクリ詐欺がよく分らない。手形をだまし取られたわけだが、警察に届ければ誰がどこの金融機関で現金化したかわかるはず。世間の目を気にして警察に届けないのは納得できない。警察に相談すれば、は秘密裡に動いてくれるはずである。また会社にとって非常に重要な三千万円という設定ではなかったか。あれがないと給与が払えないといっていたが。②弁護士の態度がおかしい。弁護士は単独でパクリ詐欺を追っていたようだが、どうして会社にあんなに非協力的なのか。又どうして単独でパクリ詐欺を追っていたのか?③詐欺男を紹介した女がわかっているのだから、その女と会社を追及すればよい。 ◆黒幕である船坂は最後硫酸の中に飛び込んだ。しかしどういう理由で警察が追ってきたのか。逮捕する理由も証拠も無い筈である。いきなり撃ち合いになって終りとは無粋な展開である。 ◆バーテンダーはどのような役割をしていたのか。いつ殺されたのか。「硫酸に漬けて溶かしたら三か月前の死体に見える」なんて馬鹿馬鹿しいにもほどがある。1958年の法医学はもっと進んでいる。弁護士の死体にしても土中に隠せば良いじゃないか。殺人事件になれば警察は動きますよ。 ◆マダムはどのような役割をしてたの?船坂の女ではなかったのか?若い女の役割は?政治家はどう関わっていたのか?船坂グループの犯罪の全容が分らないじゃないか。 ◆劇中TVに長嶋が登場してびっくり。入団した年の映画に早くも登場とは、人気があったことの証明ですね。
[ビデオ(邦画)] 5点(2011-09-15 20:20:05)
5.  名探偵ポワロ エンドハウスの怪事件<TVM> 《ネタバレ》 
大富豪のシートン卿が亡くなる。遺産を受け継いだ甥のマイケル・シートンが、飛行機世界一周冒険旅行中に事故に遭うというニュースが流れる。シートンはマギー・バークレーと婚約中で、財産をマギーに与えるという遺書を残していた。お金に困っていたマギーの従姉でエンドハウスの主人ニック(美女)は、二人の婚約が秘密裡に行われていることを知っており、遺産奪取を企む。マギーを亡き者とし、正式名がマギーと同じマグダラであることを利用し、シートンと婚約していたのは自分だと主張する計画。  先ず自分の命が何度も狙われているという作り話をし、ポアロの前で銃に撃たれたように芝居。ポアロの勧めで後見人としてマギーを呼び寄せる。自分のドレスをマギーに着せ、射殺。マギーが人違いで殺害されたと見せかける。なおも芝居を続け、自作自演の毒入りチョコをで食べる。あらかじめマギーの家からシートンからの手紙を盗んで自分の部屋に置いておくという小細工もしていた。ポアロはニックを死んだことにして捜査する。 【ミスリード】①エンドハウスの園丁夫婦がニックの偽の遺言状を作成。②ニックの友人たちが麻薬常習者。一人は麻薬売買で金を儲けている。③女友達のコートの中に拳銃。 【感想】事件が起こる前からポアロが絡み、展開する。いくつかの異なった証言があり、どちらから嘘をついているのだが、それがなかなか明らかにされず、最後までサスペンスが持続する。人違い殺人と見せかけたため、殺害動機が終盤まで不明。ミステリーとしてかろうじて合格ラインには達しているレベル。そもそも婚約者の取り替えは不可能だろう。いくら秘密にしていても周囲には分る。ニックがシートンの遺言の内容を知っていたことにも疑問がある。盗んだ手紙にしても宛先が違う筈だ。マギーだが、婚約者が事故で死んだかもしらないという重要な時にのこのこやって来るだろうか。毒チョコは誰に頼んで送ったのか。帽子を貫通した弾が座席近くに落ちていたのも不自然。ニック一人の犯罪としては無理が多く、誰か協力者を作ればよかった。命を狙われている本人が犯人だというのが最大のミスリードだが、他に大したミスリードもない。事件が一つしか起こらないのも物足りない。死んだふりや霊媒会などの小芝居は鼻白んだ。美女の演技は良かった。
[ビデオ(吹替)] 6点(2010-12-09 22:30:13)
6.  メカゴジラの逆襲 《ネタバレ》 
◆真船桂の父は優秀な生物学者だったが、恐竜発見とそれを自由に操る研究で世間から抹殺される。桂は世間から隔絶して父と共に研究を続けていたが、やがて母親が失意の内に死亡、自身も研究中の事故で死亡した。しかし宇宙人の手でサイボーグとして再生。研究は宇宙人の協力のもとに成功。恐竜は命令通り、調査船を撃沈させる。◆そこへ海洋学者の青年が父の研究を知りたいと訪ねてくる。父は死んだと突き放すが、憎からぬ感情を抱く。青年が恐竜の探査に向かうと知った桂は止めるように懇談。宇宙人の命令で調査船を恐竜で襲うが、偶然調査船は助かる。父は世間に対する憎悪と復讐心に執りつかれているが、桂には人間らしい心が宿っていた。恐竜対策本部をスパイする為に青年に近づく桂だったが、心は揺れ動く。◆国際警察との戦闘で二度目の死亡。宇宙人の手により再び甦るが、体内にメカゴジラの作動装置を埋め込まれる。宇宙人の意のままとなり、恐竜とメカゴジラを操り、町を破壊し、ゴジラを叩きのめす。基地に捕縛された青年が連れてこられても心を開かない。◆国際警察が基地を襲撃。父は流れ弾で死亡。彼女自身も被弾して負傷。青年が叫ぶ。「たとえサイボーグでも僕は君が好きだ」その言葉で人間の心を取り戻した桂は、作動装置をもつ自分が破壊されない限りメカゴジラは倒せないと告げ、青年に自分を破壊するように懇願。拒否する青年の腕に抱かれながら、銃で自らを撃つ。悲運の生涯を終えた。 【感想】主人公は桂だろう。ゴジラやメカゴジラより、チラノザウルスと桂の方が目立っていた。桂のサイボーグとしての葛藤と恋愛感情は十分に描かれているとはいえないが、印象深いものがある。マッドサイエンティストの父に育てられ共に研究、幼くして母親を亡くす、2度も死亡してサイボーグとして再生、宇宙人に人類を売り渡す、恐竜を操り青年の乗る調査船を襲う、町を破壊し、ゴジラと対決、まさに波乱万丈の人生だ。そして最後は青年と人類を守るために自害。子供向け怪獣映画にしては不釣り合いな重厚な悲劇性を内包する異色作品。【ツッコミ】チラノ弱そう。たかが超音波に弱い理由は何。尻尾で暴風は起きない、ゴジラはなぜやってくる。蹴飛ばされたゴジラが重力を無視して飛んでゆく。制御装置に火花が散りすぎ。桂の眼が光すぎ。ゴジラの磁力はどうなった。円盤あっさりやられすぎ。
[ビデオ(邦画)] 6点(2010-10-08 23:39:02)
7.  名探偵コナン 水平線上の陰謀 《ネタバレ》 
退屈でした。倒叙形式で、最初から犯人がわかっている。殺害方法やアリバイトリックは稚拙きわまりない。テープで通話中と見せかけるとか、「過去の秘密を知っているから」と呼び出すとか、ひどすぎる。実はこれが作者が観客に仕掛けたトリックで、真犯人は別にいたというのがオチなのだが、これがまた酷い。奥さんを殺したいがために、奥さんに変装し、仮犯人に殺したふりをし、そのあと自分で殺すとか、行動が意味不明。仮犯人と会長がもみ合っているのをナイフで刺しておきながら、仮犯人はそれに気づかないとか。噴飯ものだ。自分の設計した船を沈めて喜んでいるのもどうかと思う。毛利探偵の推理ショーもぐだぐだ。それに過去の事件の犯人の船長のこともきちんと片が付いていない。盛り上げようと意味無く真犯人と毛利探偵を闘わせたり、蘭が船に閉じ込められたりと強引な演出。おこちゃま向けですな。ただかくれんぼのエピソードや貝の金メダルの小ネタがきちんと絡んでくるところは見事。人間ドラマの部分では、無駄がないです。犯人がザコで、カリスマ性がないのが欠点。次回は超絶トリックを期待します。
[DVD(邦画)] 5点(2009-11-10 02:49:21)
8.  メメント 《ネタバレ》 
斬新な手法の光る映画だが、頭がこんがらがるので、楽しめるものではない。妻を殺された男が犯人を追い復讐する話。だが肝心なところは曖昧のまま。犯人の一人は射殺したが、もう一人レニーを殴った犯人が本当にいたのか?警察はいないとしている。復讐を是認する刑事テディの手引きで、ジョンGを殺すが、これが真犯人かどうか、不明。2番目のジョンGのジミー殺害は、テディの陰謀。3番目のジョンGのテディ殺害は、レニーの作り話とナタリー情報の偶然による。妻が死んだのは、インシュリン多量摂取で、一種の自殺。レニーにとっては自殺幇助過失?のようなもの。つまり憎むべき妻殺しの犯人はおらず、ジョンGはレイプ犯に過ぎない。レニーはジミーの服を脱がせてから殺害するが、これは服を交換するため。その理由は不明。ジミーの車とお金を奪うが、これは気まぐれ。その後お金はどうなったのか?テディはジミーの靴のサイズが自分のと合うかチェックしたり、ジミーの車に執着している。汚職刑事のようだ。レニーはデート嬢を呼び、妻が死んだときの状況を再現させる。これは儀式のようなもので、薄れゆく記憶を呼び覚ますためだろうか?その後妻の形見の品を燃やす。記憶として昇華したいのだろうか?解釈に苦しむところだ。ナタリーはレニーを騙し、ボスのドットと対決させる。悪い女だが、その前にレニーがナタリーの恋人ジミーを殺しており、おあいこである。ナタリーがテディの車の情報を与えたのは同情からだが、ジミー殺しの首謀者はテディなので、結果的に因果応報である。今後どうなるか?ドットが復讐に戻ってくれば危険が及ぶ。ジョンG探しはテディの協力がないので、全く進まないはず。映画の流れからすれば、誰かに利用されてしまうだろう。モーテルでも部屋を二つ借りるはめになる。レニーはメモ魔だが、本当に記憶を残したいのなら、日記帳や雑記帳をつけるべき。そこに写真やメモを貼り、補完すればいい。レコーダーやビデオを使えばなおいいだろう。刺青は文字数が限られ情報不足。失笑である。彼は記憶を残したいのではなく、謎を残したいのだろう。謎を追い、犯人を探すことが唯一の生きがいなのだ。インシュリンで妻を殺したという罪悪感が、無意識にそうさせるのか?架空の復讐に支配され、架空の犯人を追う哀れな男の物語。記憶の曖昧さをが主題。観客が自分の記憶に疑いを持てば、監督の思い通りである。
[DVD(吹替)] 8点(2009-10-24 23:04:50)
9.  名探偵ポワロ ゴルフ場殺人事件<TVM> 《ネタバレ》 
真犯人は最後までわかりませんでした。誰もわからないように出来てます。あの二人がお互いに相手が殺人犯と勘違いしてかばいあいますが、殺人現場に二人が別々に通りがかるのは偶然すぎるでしょう。ルノー夫婦の逃亡計画を犯人が立ち聞きしていたというのも偶然。緻密に計画された犯行ではなく、偶然が重なりあって複雑に見えただけなのが欠点。この辺りを工夫すれば秀作になれたかもしれません。ただ事件や道具立ては込みいっています。過去と現在の2つの誘拐偽造殺人。見知らぬ死体。3つのナイフに3つの恋。義父と子の確執。ポアロとパリの刑事の推理対決。美人歌手とヘイスティングスの恋。ゴルフはほとんど関係ありません。義父が殺害され、自分が疑われているのに、息子はのこのこ自転車レースに出場します。ポワロは飲み残しのコーヒーの匂いを嗅いで睡眠薬が入っていたことを見抜きます。原作ではヘイスティングスの恋の相手は双子の姉で、事件に関係するのは妹。殺された富豪は気が弱いですね。脅されたら逆襲すればいいのに。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-18 10:21:09)
10.  めまい(1958) 《ネタバレ》 
高所恐怖症のめまい、亡霊のめまい、悪夢のめまい、恋のめまい、罪悪感のめまい。いろんなめまいを見せてくれます。めまいと言うテーマが一貫して映画にちりばめられていて、それで評価が高いのでしょう。サスペンスと思っていたらラブストーリー。人間ドラマや心理描写が巧みというより、感情表現に徹してます。主人公の感情がそのまま映像になるよう工夫されており、それが斬新さですね。ヒロインが好みじゃないので感情移入できず。人妻、きつい目、太い眉、弱弱しい性格、どこに魅かれる要素があるの?前半のマデリンの部分は、夫婦で芝居をしてジョンを騙しているとすぐに分かりました。それ以外に考えられないからです。目的は何か?と案じていたら飛び降り自殺。ああ、交換殺人だとピンと来ました。案の定死体を検分しません。退屈でした。後半ネタバレしてからがらりと変貌。視点がジュディの恋する女心に変わります。愛を受け入れたいが真実は語れない。切ないです。感情移入しましたが、ジョンの性格が変りすぎて違和感が大。サイコになってます。ジョディが転落したのは罪悪感のため。尼僧の影が殺した女に見えて驚愕したのです。が、単なる事故転落死にしか見えないのは残念。本当に罪を受けるべきはエルスターなのに。だからカタルシスが得られないのです。気になったこと:①妻殺しにあんな手の込んだ芝居する?②ジュディは何故同じ町に住み続ける?エルスターも何故彼女を放っておくのか。③エルスターはお咎めなし?カルロッタのネックレスが証拠になると思うけど。④評決早すぎ!⑤アニメは幼稚すぎ。⑥マッキトリックホテルでの謎は?支配人もグル?⑦ミッジがカルロッタの肖像画に似せて自分を描いたのはジョンに振り向いてほしいから。それならその前に行動にでればよかったのに。⑧愛する人に二度も死なれたジョン。もう立ち直れないでしょう。⑨キスのシーンで波がザッブーン。狙いすぎですよ。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-23 08:14:14)
11.  名探偵ポワロ スタイルズ荘の怪事件<TVM> 《ネタバレ》 
ミステリーを推理する上で、最も疑わしい人物を容疑者リストからはずせというセオリーがある。夫には、十分な動機があり、アリバイがなく、何かを隠しているような不自然な行動。ははあ、まずこいつが犯人ではないなと疑わずに観ていたら、どんでん返しを食った。クリスティのトリックにしてやられました。ミスリード、レッドヘリング(偽の手がかり)の要素も十分。古典的な館ものゴシック・ミステリー。原作が執筆されたのが大正5年。それに敬意を表しましょう。だが、あの二人が心底愛し合っているとは思えません。配役をもっと美男、美女にしましょうよ。それに犯人はあの手紙を持ち去ればよかったのであって、こよりにして隠す必要はなかったでしょう。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-03-01 06:51:56)
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