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1.  モアナと伝説の海 《ネタバレ》 
青い海を滑る帆引き船の疾走感と速度感が素晴らしい。その帆や舵を重心移動や身体の転回によって操る操縦感覚がいい。 水平運動が主となるが、山への登頂や深海への潜水など、空間の縦横無尽の使いこなしもアニメーションならではの醍醐味だ。  透明感のある水のダイナミックなアニメーションと、入れ墨の図柄を動かす素朴風アニメーションの味わいとのバランスも良好。 いわゆる南洋のイメージ溢れる色彩のバリエーションも実に豊かだ。  宮崎オマージュと思しき細部もふんだんに見受けられるが、とするとラストの仕掛けは『ガリバーの宇宙旅行』あたりを参照しているかもしれない。
[映画館(吹替)] 7点(2017-03-10 22:06:34)
2.  土竜の唄 香港狂騒曲 《ネタバレ》 
不時着じゃなくて墜落だろ、みたいな科白が図らずもタイムリーに出てきてしまうところが、三池-宮藤作品だな、と。 高層ビルを舞台としたクライマックスのオークション会場で、これから怒涛のアクションが展開されるものと当然期待するわけだが、 それを裏切る失速・停滞・盛り下がりがつくづく勿体ない。 生田・堤・菜々緒ら、それぞれのシチュエーションが交互にカットバックされる度に進行が滞り、その上それらがバラバラのまま一向に収斂していかない。 本田翼もここで何らかの活躍をさせるべきだろうに。序盤のツッパリ演技もこれでは活きない。 とどめが、瑛太と生田の弁論合戦である。そういうのは先にさっさと済ませて、一大活劇で押して欲しいのだ。
[映画館(邦画)] 4点(2016-12-29 21:40:53)
3.  モヒカン故郷に帰る 《ネタバレ》 
島のところどころに腰掛け、メインキャストらと自然体であいさつをかわす島のエキストラがいい。 夫のガン告知を受け、台所で悄然としているもたいまさこの背中のショットに聞こえてくる、下校途中らしき子供たちの声。 木場勝己と将棋をさす柄本明の病床に聞こえてくる波音。あるいは鳥のさえずり、犬の鳴き声、枝を剪定する音など、 オフの音響の豊かさも各シーンの情趣や哀切をポリフォニックに、ときにユーモラスに盛り上げる。  贔屓の球団がサヨナラ勝ちしたプロ野球中継を見ているところに一旦帰郷したはずの松田龍平と前田敦子が突然戻ってきて、もたいまさこは嬉しさを隠せない。 野球以上に2人の帰宅が嬉しいのだが、画面は彼らをナメて、あえてテレビ中継画面のほうをフォーカスする。 あるいは浜辺のシーン。柄本の言葉に涙ぐみそうになる松田だが、その感極まるシーンでカメラは彼らの背後にまわり、 砂浜に座る2人の背中と海のショットに切り替える。  主人公の押し付けがましい大泣きを感傷的なアップで撮りたがる最近のメジャー邦画をさんざん見させられていると、 こういう節度ある演出が新鮮に思えてくる。 地元球団のファンという設定を、こうした情動を盛り上げるワンシーンのために用意するのがにくい。  主人公家族の乗る車のナンバーはしっかりと「830」。細部も凝ってくる映画なので、画面をみるのも楽しく、 沖田監督らしい食事シーンの豊かさもいい。刺身や竹輪の単品料理に四苦八苦していた前田が、 めんつゆを介して雑多な野菜を煮物として調和させていく。ささやかながら映画のモチーフとの絡ませ方も具体的だ。  病院での結婚式。雨だれが反射する室内のショットは芦澤明子の真骨頂といった感じである。
[映画館(邦画)] 8点(2016-04-11 14:55:20)
4.  MONSTERZ モンスターズ(2014)
地図マニアの設定であるとか、加湿器の白い蒸気とか。 何かの伏線かというような思わせぶりな配置が、結果的には 何らドラマに寄与しないのに拍子抜けする。 友人たちとの入浴などにしても、スポンサー絡みかどうか知らないが、 映画的に面白い寄道なら余興として大歓迎だが、間延びさせるだけの無駄なら要らない。  ひたすら顔を強ばらせ、眼力で演技せざるを得ない藤原竜也は、 文字通り力演ではあっても、映画の面白さにはならない。  その力に操られての黒沢清的「人体落下」が動きのモチーフとなる。  スペクタクルとなるべきクライマックスの劇場での群衆シーンが 単なる烏合の衆であり、緊張が持続しないのも残念なところ。  物量が単なる物量でしかなく、逆にサスペンスを削いでしまっている。      
[映画館(邦画)] 5点(2014-08-16 20:59:38)
5.  百瀬、こっちを向いて。
向井理と中村優子が喫茶店で向かい合いつつ過去に遡るわけだが、 そこで語られるエピソードの大半は向井だけが知るものだ。 接点の少ないこの二人の回想物語という形式が、まずチグハグである。 おまけに、現在と過去を幾度も無意味に往還させる、回想の回想まで採り入れる、と ドラマの停滞感が半端ではない。  自転車もキャッチボールも、なかなか映画として機能しない。  ようやく後半、夜明け前の土手のロケーションが現れて、映画の体裁となる。 風に草が靡く中、ショートヘアの早見あかりの後ろ姿が強く印象付けられる。 
[映画館(邦画)] 4点(2014-05-25 21:36:35)
6.  ももへの手紙 《ネタバレ》 
『となりのトトロ』が感動的なのは、気丈な姉サツキが泣く姿を妹メイが影から「黙って」「見つめる」からであり、迷子になった妹を探しまわる姉の懸命な走り(アクション)とひたむきな表情が露呈しているからである。  この映画はそこをどう処理するか。アルバムに落ちる涙の滴は、娘ももに見つめられることはなく、娘は母がアルバムを見て泣いていたことを、後姿の回想から「憶測し」我々観客に「お母さんは泣いていたんだ。」と言葉によって二重説明してしまう。  この一点からして演出の凡庸ぶりを物語っている。心ある演出家ならアルバムに落下する涙の滴は、間違いなく娘の「見た目のショット」となるよう、処理を工夫するだろう。成瀬巳喜男のように。  見られることそのものこそ映画の要である上、「落下」と「滴」はこの作品の重要な主題なのだから。具体的な涙を介して見る/見られることで二人の絆は回復されるべきだ。説明台詞などもっての他だろう。  母親の影の苦労・心労が具体的アクションで提示されることが一切ないのは勿論、不安に駆られながら娘を心配して探しまわるアクションが説明的ショットの連続に終始し、描写になっていない。  前半で「息絶え絶え」の娘の走りを丹念に見せるなら、後半に母のそれを照応させるのは基本だろう。  それが半端な為に映画はクライマックスにおいても母娘間のエモーションが高まらない。  なまじプロットを類似させているからこそ、映画的資質の差が如実に現れてしまう。  ご当地描写は模写の域を出ることはなく、異化効果がまるでない。アニメーションである意味はどこにあるのか。  巻頭巻末を繋ぐ水滴の落下と、少女の飛び込み。その下降のモチーフも中盤にみかん畑の傾斜を配置しておきながら、弱い。  単にロリコン趣味だけが浮き上がっている。 
[映画館(邦画)] 4点(2012-04-23 23:32:23)
7.  モテキ
快晴の屋外ロケを活かしたPerfumeとのコラボダンスシーンは、森山未來の切れの良い動きにクレーンショットも組み合わさり『(500)日のサマー』のそれよりも華やかで俄然盛り上がる。  森山がベッド上で見せるアクロバティックな側転。飛んできたバッグに驚く日傘の女性のリアクション。長澤まさみの手裏剣。真木よう子の飛び蹴り。そうした不意討ち的に登場する小技も単発ながらとても魅力的だ。  夜の路地や、居酒屋内、森山の部屋を窓側から捉えた屋内シーンはいかにも光量不足で貧相だが、逆にその薄暗さの中に俳優の生々しい表情が浮かび上がり、部屋の奥側から半逆光で捉えた森山・長澤のキスシーンや、麻生久美子の牛丼完食シーンの露光もまた官能性を帯びながら彼女らの表情を包んでいる。  ベッドシーンに遠く聞こえてくる発情した猫のよがり声はユーモアを醸し、ドアロックの意識的な音は主人公の緊張を、そして振られた森山が長澤の部屋を出て行く気配を伝えるオフの音は悲哀を、と音響演出にも凝りを感じさせる。  だが何より画面を支えているのは、女優二人の顔といって良い。  
[映画館(邦画)] 4点(2011-10-10 19:45:13)
8.  モールス
フィックスのロングショットにおいて突発的に生起するアクションの衝撃性を重視したトーマス・アルフレッドソン版に対し、リメイクとなるマット・リーヴス版は、踏み切り越しの警音や列車通過音や給油所内の喧騒といった環境音を前景に配置して後景の静的な惨劇を際立たせる趣向をそれに組み合わせている。  車のバック走行から転覆までを車内後部座席からのロングテイクで捉えるアクションシーンの1ショット性なども、2008年版のアクション演出を踏まえつつハリウッド的な派手さを加味したものといえるだろう。  バスルームのドア向こう、あるいはプールの水面上で進行する殺戮を見せない趣向の踏襲が有効に機能しているのは当然として、一方で超人的なアクションを視覚効果で見せてしまうショットは驚きも緊張も生まないのが残念だ。 白い吐息、窓ガラスへの人物の反映、犬・猫の用い方など、細部の豊かさもやはり2008年版に軍配が上がる。  怪奇幻想ムードの中に差し挟まれたレーガンの「Evil Empire Speech」(1983)は現実的で異質なアクセントとしてさりげなくも面白い。 時代性と共に、コミュニケーションの主題をも暗に仄めかしているようだ。 
[映画館(字幕)] 7点(2011-09-17 23:04:39)
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