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1.  山猫 《ネタバレ》 
【史実】イタリア統一運動(1815年~1871年)。1848年の革命で「ローマ共和国」成るがすぐ崩壊。サルデーニャ王国が北イタリアを統一。ガリバルディが義勇軍として、千人隊を率いてシチリア、ナポリを解放。統一の英雄となる。中部イタリアでは住民投票によってサルデーニャ王国への併合を決めた。この時の旗に、現在のイタリア国旗である赤白緑の三色旗を基本としたものが用いられた。1861年にはイタリアはほぼ統一され、「イタリア王国」成立。 【感想】王制の終焉を迎え、没落してゆくイタリア貴族(封建領主)を描いた作品。崩壊貴族にさほど興味はないが、歴史や文化の勉強には役立つ。当時の貴族を豪勢に演出してくれた監督に感謝。愛惜の籠った作品で、これこそ映画だ。◆日本とは違う風習が目についた。先ずその信心深さに驚く。家族揃って聖書を朗読する祈祷の時間。土曜日ごとの告解。旅に出るにも神父を連れ。神父が秘書を兼ねているのか。神父の教会はおんぼろ。別荘のある領地に着くと、村人総出で歓迎してくれ、そのまま教会で歓迎セレモニーが始まる。週に三日の舞踏会。飛び跳ねる踊り。公爵は愛人に逢いに行くが、それは神父公認で、訪ねるアパートが貧民層にある。妻はとび抜けて信心深く、夫にへそも見せない。◆公爵は古い人間だが、愚かでは無い。時代の変遷も革命の息吹も感じ取っている。貴族が崩壊する階級であることを理解している。周囲には物分りの良い人物として認知されており、新時代に対応するための布石も打ってある。しかし生粋の貴族である彼には、時代に合わせて利口に立ち回ることはできない。自尊心が許さないし、老いも感じている、何より自分の気持ちに正直でありたい。貴族を盲目的に賛美しているわけではないが、彼にとって貴族でなくなることは、幼少よりの価値観を失うことであり、例えば故郷を失うようなもので、受け入れ難いのだ。◆公爵のそのような感情を表現するのが全編のおよそ3分の1を占める舞踏会の場面だ。舞踏会はまさに貴族の象徴。豪華な屋敷、可憐な衣装、妍を競う女性達、いつ果てるとも音楽と歓楽の世界。同時に堕落した姿であり、退屈でもある。公爵は舞踏会の終焉が近いことを知っている。同時に自分の命が尽きる日が近いことも。たまらず流してしまう涙。若き娘からダンスを申し込まれて、最後の花を咲かせる。火照った感情を冷やすには夜露に濡れて帰るしかない。
[DVD(字幕)] 8点(2010-12-26 17:24:59)
2.  八つ墓村(1977) 《ネタバレ》 
なかなかの力作で観る価値はある。 事件の因縁の発端となる戦国時代の落武者謀殺の陰惨な場面、32人殺しの狂気の殺戮場面、犯人が洞窟で辰弥を追いかける心胆を寒からしめる場面等、映像的に凝った場面が累加され、感動的な音楽と相まって大作感さえ醸し出す。400年前の落武者伝説と28年前の大量殺人事件と現代の連続殺人事件を巧みに融合させて提示する手法は敬服に値する。しかし脚本の方向性に瑕瑾がある。名探偵もののミステリー範疇の筈なのにホラーに転化してしまっている。結局、犯人は洞窟内で土砂崩れによる圧死、空いた穴から蝙蝠の群が飛び出て旧家を襲い、蠟燭の火による出火で最後まで生き残った老婆が焼死、こうして落武者の復讐が完結、犯人は落武者の子孫だったというオチ。これでは推理の入る余地が無い。謎解きが終わってもすっきりしない。いくつかの疑問が残るのだ。 ①洞窟で犯人に遭遇した二人の老婆のうち一人は絞殺されたが、どうして一人は無事に帰って来れたのか。老婆の死体はどうして遠くにあったのか。死体は鎧武者の近くにある筈。 ②金田一は洞窟内で辰弥と遇い、二つの殺害死体を発見し、自分だけ戻った。その後どうして警察と一緒に引き返して遺体を回収、辰弥を保護しなかったのか。この時点で金田一は犯人が誰かを知っていた。なのに犯人を確保しないのみならず、犯人に辰弥の世話まで依頼する。どうして? ③洞窟の「龍のあぎと」で辰弥と犯人は結ばれる。真の闇の中、しかも辰弥は村人に命を狙われているという緊急時にそれはあり得ないと思う。そこは自分の出生の場所、母とのつながりのある場所である。 ④辰弥の義姉春代は洞窟内で殺される。虫の息で「村人に追われて夢中で洞窟に入り」と説明するが、春代が村人に追われる理由はないし、そのような場面もない。 ⑤久野医師はどうして洞窟内で殺されたのか説明されない。そもそも久野医師が犯人というミスリードが不十分。 ⑥金田一は辰弥に実父の事を偽って報告した。実父は成功した実業者で東京に健在。偽る理由が無い。 ⑦犯行動機は単純な財産横領。そのためには本家一家5人殺害、次に財産を得る久野家殺害の必要がある。犯人に本家を憎む基因が無い限り動機として不十分。それが落武者の怨念と言いたいのだろうが、納得はしかねる。
[地上波(邦画)] 7点(2012-08-07 01:39:23)
3.  野獣死すべし(1980/日本) 《ネタバレ》 
戦場カメラマンとしての数々の体験が、伊達から人間らしさを奪い去った。戦場で大勢の人の死を目撃し、その都度精神的ショックを受けた彼にとって、死とは甘美なものへと変貌を遂げていた。クラッシックを聞きながら拳銃自殺のまねをし、恍惚の表情を浮かべる。それがストレス解消法だ。ニーチェの「善悪の彼岸」思想と、ハードボイルド小説の影響を受けている。◆そんな彼が一線を越えた。殺人を犯したのだ。他人の生命を自由に弄ぶことで、神をも超越した美しい存在であると感じた。「あの輪廻という忌まわしい長い歴史をたった一発の銃弾でキミは否定してしまったんだ。そのくだらない時の流れを止めてしまったんだ・・・なんて素晴らしい悪魔の時間だ」◆悪魔と化した伊達は銀行強盗を計画。自分と同じ「死んだ目」を持つ真田を仲間にする。仲間になる条件として恋人殺しを強要する。綿密な計画を立てたようだったが、実際は行き当たりばったり。金銭目当てより、殺人目的のような凄惨な犯行。偶然に伊達を慕う女性が客として居合わせるが、少し躊躇しただけで容赦なく射殺。◆逃走途中でこれまた偶然居合わせる刑事。刑事は夜の電車の中で尋問を始める。その後伊達の狂気が暴走し、刑事、目撃者、真田までをも殺していまう。◆真田の精神は完全に破壊された。彼はもう音楽を聞いても感動を得られない。コンサート会場でも眠ってしまう。「アーッ!アーッ!」と叫ぶのは、生きていることを自覚するため。会場を出るとどこからか銃弾が飛んできて命中。刑事の亡霊が見える。二度目の銃弾に当たり、もんどりうった姿で映画は終了。血が出てないので、実際に銃弾が飛んできたのではなく、フラッシュバックに襲われたのだ。伊達にとって恐怖の象徴が刑事の亡霊。自分では神を超越したと思っていたが、実際には自分のアイデンティティーを失っていた。戦争体験が人間の精神に及ぼす影響の悲惨さを表現した映画。時折見せる左手を上げるポーズは釈迦誕生をもじった野獣生誕のポーズ。【疑問点】①銃を密売人から入手できるのに、何故刑事を殺して銃を強奪したのか。②オナニーショーを観ているわりには、女には手を出さない。③「ラム、クアントロ、それにレモンジュースを少々、シェイクする」「X、Y、Z」「そう『これで終わり』って酒だ!」XYZの意味不明。④軍隊経験がないのに、急に軍人モードになるのが不自然。
[DVD(邦画)] 7点(2010-08-02 22:45:42)
4.  破れ太鼓 《ネタバレ》 
前近代的な家父長制度の残滓のような父親が主人公。家でも会社でも高慢不遜な態度は変わらない。根は悪人ではないが、苦労性のせいで自分の価値観を家族に押し付け、暴力を振るい、意のままに操ろうとするので、家族の不満は爆発寸前である。ひと波乱起きて、ばらばらとなった家族が再生していく物語。極めて記号的な人物描写のオンパレードで退屈だ。理想的な大団円はリアリティに欠け、軽佻浮薄な印象はぬぐえない。主人の傲慢さに耐え切れずに三ヶ月で辞めた女中が戻ってくることでも証明される。コメディとしてみても、笑える場面はわずかだ。宇野重吉が恋人役というのが一番笑えた。へたな歌を何度も聞かされて、気分がめいった。 会社の資金融資が目的で、お金持ちと結婚させられそうになった長女は、婚約破棄して、貧しい画家と恋人関係になる 父親の会社で、自分に合っていない仕事をさせられている長男は、知人との共同出資による新事業を始め、成功する。 忍耐強く夫に仕え、耐え続けてきた妻は、家を出て長男の仕事を手伝う。 父親は、資金繰りが悪化した会社が倒産し、隠退を決め込むが、苦労続きだった自らの半生を思い起こし、憤りを感じる。 長男の新事業が軌道に乗ったおかげで家族が再生されるが、事業資金は母親が出したものであり、本当の意味で長男は自立していない。長女が結婚を断ったのが原因で会社が倒産し、長男の新事業がうまくいったので父親ががそこの顧問に収まるなど、展開が短絡すぎる。あれだけ傲慢で頑迷だった父親が、すぐに悔悟、改心するわけがない。長女と妻に成長はあったが、残りの3家族は最後までどっちつかずだ。 
[DVD(邦画)] 5点(2012-11-24 00:09:56)
5.  闇の子供たち 《ネタバレ》 
 あれれ、臓器売買がテーマじゃなかったの?売られてきた子供たちの売春シーンが延々でてくるけど、肝心な臓器売買シーンはほとんどでてきません。病院につれてこられた女の子が助かったのかどうかも確認できません。(ラストシーンで水辺で遊ぶ子がいたけど、それがその女の子だったか確認できませんでした)  それに南部の自殺というオチ。自殺の原因は、実は南部は小児性愛好者であり、罪の重さで自殺したと暗示されています。こんな余計なエピソードを入れるからややこしくなるのだ。南部がその男の子の写真を大切に持っていたのも不思議といえば不思議。(男の子はどうなったんだろうね?)又東京に戻っても自分の妻や娘にも会わないのはどうしてだろうか?  もっとも不思議なのはゲーオの行動。ボランティアを装っていたが、その正体はマフィアの手先で、邪魔なNGOを潰すのが仕事とか。仲間と一緒に公園のデモにやってきたのはいいが、一方的に自分の正体をばらしたかと思うと警察官に発砲する。まさに自殺行為である。デモの邪魔をするか、NGOの代表者を殺したように、女も殺せばいいはずである。射殺されるときも普通でない表情をしていたね。(わざわざスローモーションで)  そういえば、女衒の若者も警察に手錠をかけられて連行されているときずっと笑っていた。このように違和感の有るシーンが多すぎる。  思うに、車に乗るシーンや車から降りるシーンなど、無駄なところが長い。だからテンポが悪くなるのだ。テーマを決めたら、カットすべきところはカットして、テーマに沿って素直に撮ろうよ。あれもこれも詰め込もうとするから失敗になってしまうんだね。  最後にもう一つ。病気になった子供を始末するのに、黒いビニール袋にいれてゴミ運搬車に投げ込むだろうか?病気とはいえ、ビニール袋くらい自力でやぶけるはず。それにゴミ業者が気づくでしょう。すぐに警察が調査に乗り出すはず。マフィアにしてもあまりにずさんすぎますな。
[映画館(邦画)] 5点(2009-01-27 23:59:14)(良:1票)
6.  やさしく愛して 《ネタバレ》 
戦争で敵軍から奪った金を着服したのが露見する話と、除隊して四年ぶりに実家に戻ったら、死んだものと誤報されており、婚約者が実弟と結婚していたという悲話の混合。兄は潔く身を引き、単身西部へ向かおうとするが、途中保安官に補導され列車に載せられる。それを昔の仲間が難なく救出する。金を返すべきか議論している最中、弟は、兄が金を持って妻と逃亡するのではないかと邪推し、冷静さを失い、あらぬ行動に出る。シリアスで重い内容だが、淡々と描かれる。エルビスの初出演作品として有名。主題歌はナンバーワン・ヒットを記録。エルビスが死ぬのを見て大泣きした母を慮って、これ以降は死ぬ役はやらなくなったというエピソードが残る。脚本がなまぬるく、エルビスのファン以外が観ても退屈すると思う。エルビスが大活躍するわけでもなく、未熟で道理をわきまえない脇役にすぎないので、ファンが観ても落胆するだろう。これを観て揶揄したくなった人なら、「プレスリー VS ミイラ男」を観ると楽しめるかも。
[DVD(字幕)] 4点(2012-10-21 00:36:02)
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