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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1248
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  ラフィキ:ふたりの夢 《ネタバレ》 
ケニアの首都ナイロビの都市住民(中流層?)の映画である。一応ケニアの映画だがヨーロッパ諸国がよってたかって支援している。人物の服装や景観その他カラフルな映像が目につく映画だった。 物語としては、若い女性2人が恋仲になって結婚を夢見たが、家庭や社会からの妨害に遭った話である。同性愛への共感を求めるとともに、社会の縛りにとらわれず望みをかなえようとする意志を持て、と勧める映画だった。個人的には別に共感しないが話としては悪くない。  同性愛について、世界にはそれ自体を禁じる国と結婚を認めないだけの国があるが、ケニアを含む東アフリカでは禁じる国が多いらしい。ケニアで同性愛を禁じる法律ができたのは植民地時代とのことで、それを今になって西洋諸国が外部から批判するのは理不尽なものがある。 また同性愛を嫌う風潮が一般庶民の中にもあるようだったが、その理由についてこの映画では保守的なキリスト教の影響と言いたいらしい。キリスト教渡来以前の東アフリカでは同性愛が事実上存在していたとの話もあり、これも西洋人が持ち込んだ宗教のせいだったということだ。 同性愛以外のことに関して、この映画で若い主人公の可能性の芽を摘んでいたのは実の母親だったようである。主人公が軽蔑していた「典型的なケニア女」とは、古い社会の固定観念に唯々諾々と従って他人にも強要する人々のことだったか。主人公はやむなく妥協したようだが、それでも結果的に本当の自分を守り通した形になっていた。 結末としては、とりあえずほとぼりを冷ませばまた次の展開もある、という程度のはっきりしない終わり方だが、しかし恋人のようにやたらに行動すればいいのでなく、少しずつ周囲に認めさせながら実を取り、その上で徐々に社会も変えていこうということなら現実路線の映画かも知れない。また本当の自分を実現するためには経済的・精神的な自立が必要だと言っていたようでもある。  なお教会の場面で神の法は変えられないと牧師が言っていたが、ケニアは国家の上に宗教が置かれるタイプの国ではないと思うので、政治家の活動によって国の法を変えることは可能と思われる。主人公と恋人の父親を政治家という設定にしたのはそういう関係だったかも知れない。 ちなみにその政治家というのは、映画紹介では「国会議員」と書いてあるが原語の台詞ではMCAと言っていたようで、これがMember of the County Assemblyのことだとすれば都議会議員のようなものではないか。政治的な動きをこういうところから起こそうという意味か。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-04-06 09:23:27)
2.  ラ・ヨローナ ~泣く女~ 《ネタバレ》 
似た名前のグアテマラ映画「ラ・ヨローナ ~彷徨う女~」(2018)とは全く別物である。製作年ではグアテマラが先だが公開はこの映画の方が早かったらしい。 個人的にはホラーとして特筆したくなる点はなかったが、グアテマラの方と違って基本が娯楽映画のため、気合いを入れて見なくていいのは楽だった。ちなみに水の霊であるのに腕を握られると火傷したようになるのは、触れた箇所の水分を一気に吸収してしまう能力があるからかと思った。  ドラマの面では、一度は主人公を恨んでその子どもらを破滅させようとした人物が、後に自らの行いを悔いて主人公を助ける側に回っていたが、終幕時に今度は主人公の姿が水たまりに映っていたのは、全ての母性にラ・ヨローナ的な二面性が潜んでいると言いたいのか。よくわからないが児相職員必見の映画だったようでもある。 また主人公の行動様式がかなり苛立たしいところがあり、現に自分が超常現象に脅かされて神父の紹介で呪術医に頼んでおきながら、それでもなお呪法を小馬鹿にしてみせなければ済まないのは頭の働きが合理的でない。これは古い時代に西洋社会を支配していた教会の代わりに、1970年代頃は科学万能主義の支配で人々の思考が抑圧されていたとの表現か。シリーズのもとになった心霊研究家夫妻のように、この頃もオカルトとかスピリチュアルの類は盛んだったろうが、科学を信仰する人々との間では分断が進んでいたということかも知れない(適当な解釈だが)。シリーズの他の映画を見ていないのでこの映画だけの話なのかわからない。 なおラ・ヨローナの伝承は、単なる怖がらせの怪談というだけでなく社会的な意味づけもされているようで、例えばスペインの征服者に服従させられた先住民やその女性の象徴のように思われている面もあるらしい。しかしそれをこの映画では、結局は征服者のもたらした神の力で難なく撃破してしまっていたのが空しさを感じさせるともいえる。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-07-22 10:18:43)(良:1票)
3.  ラ・ヨローナ ~彷徨う女~ 《ネタバレ》 
ジャンルに「ホラー」が入っているがホラー映画だともいえない。中盤でやっとホラーらしい場面になったと思ったら、その後の展開が微妙にユーモラスなので笑ってしまった(好色ジジイが浴室を覗いたことがバレて家族に呆れられる)。また不気味なカエルが多数出現した場面でも、本当にこれだけカエルを集めたのかと思って笑った。 ただ細かい点は別として全体の流れはわかりやすいので、超自然的要素を含んだ復讐譚として見れば問題ないと思われる。抗議のデモンストレーションの声や音がずっと背景で聞こえていたのがこの映画ならではの雰囲気を出していた。  実態としてはホラーというより中米グアテマラの社会批判の映画であって、監督インタビューによれば「差別」をテーマに撮ってきた三連作の最後とのことである。今回は先住民と女性に対する差別とともに「共産主義者」というレッテル貼りのようなもの?も差別の一環として捉えたようで、前に見た「火の山のマリア」(2015)よりも敵を絞った形になっている。 題材としては1980年代にあった先住民の大虐殺(Guatemalan genocide)を取り上げているが、その責任者という設定の劇中将軍には明らかなモデルの人物がいたらしい。実際にその人物は2013年に裁判で有罪になったが憲法裁判所により判決が無効にされ、その後2018年になって死去したそうで、制作時点からみてごく最近の話だったことになる。 監督インタビューによれば(大意)いまのグアテマラでは過去を忘れて楽観的になりたがる風潮があり、さらに虐殺の存在まで否定する声も出てきていて、これに危惧を覚えたのが制作の動機になったというような話だった。それ自体はわかるとしても、しかし最近死去したばかりの人物をネタにして呪いの映画を作るのでは生々しすぎて、現地事情に通じていない他国民としては引いてしまうというしかない。 なお現実の大虐殺の背景にはCIAがいたとかいう話はこの映画では出なかったが、そういう巨悪にまでは呪いが及ばないのは空しさを感じさせるともいえる。  ほか題名のヨローナは、エンディングテーマの歌ではジョローナと発音していたようだった。これは一般的には「泣き虫」「やたらに泣いてみせる人」という単語の女性形らしいが、定冠詞つきで「ラ・ヨローナ」といえばこの映画のように、中米から南米北部にかけて広く語られる伝承のキャラクターということになる。ちなみに実際に虐殺が行われた村の名前でLa Lloronaというのもあったようだが、この映画でそういうことまで意識していたかはわからない。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-07-22 10:18:40)
4.  ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像 《ネタバレ》 
この監督の映画は3作目になる。美術商の映画としては、ほかに邦画の「嘘八百」(2017)と「文福茶釜」(2018)を見たことがあるが(両方とも関西の話)、それほどの殺伐感はこの映画にはない。ネット上のレビューを見ても評判のいい映画のようだったが、個人的には残念ながら同じように感じられなかった。 まず、老人と孫が出るからには世代間継承がテーマかとは思ったが、自分としてはその孫が全く信用できなかった。才覚があって行動力もあってモバイル機器が使えるにしても、それだけでは日本でいう転売ヤーのようになるだけではないか。このガキに後を任せたところで、うまくやれば1千万円台で売れる資産をゲットしたとしか思わないだろうが。 また、せっかくキリスト教の救世主が真顔で何か言いたげな様子を見せておきながら、「個人よりも全体」という言葉が結末に生かされないのは落胆した。自分のためより家族(子孫)のためというだけでは、富を一族で独占しようとする富豪や権力者と同じではないか。美術商という前提はあったにせよ、私利私欲を越えた公の価値が美術品にあるという認識に最後まで至らなかったのは非常に残念だ。 要は、例えば公共の美術館に匿名で寄付すればよかったわけで、店じまいを機に主人公が商売人の立場を捨てて、優れた芸術作品を公共の財産にしたというなら最後の仕事にふさわしい。それが主人公最後の自己変革となり、またその姿を見せれば孫の人格向上にも役立ったはずだが、そのようにできないのが商売人の性という意味なのか、あるいはそもそもフィンランドには公の観念がないということなのか。 ほか個別の点として、終盤の殴り込みはやりすぎだ。また死去は唐突だったが、「ヤコブへの手紙」(2009)ほどの必然性は感じられなかった。  [2021/2/20変更] この監督の映画だから、この国の映画だから誠意をもって見なければ、と思っていたのが馬鹿らしくなってきたのでやめにした。半端な感動を提供する薄っぺらいドラマだというのが正直な感想だったと書いておく。あるいは女性を苦しめる時代錯誤の老人はさっさと世を去れというメッセージとすれば文句はいえない。何にせよ点数は落とす。
[DVD(字幕)] 3点(2020-10-31 08:55:07)
5.  ラストコップ THE MOVIE 《ネタバレ》 
Huluと日本テレビが製作したドラマの劇場版である。1985年に重傷を負って30年間眠り続けた元刑事が突然よみがえり、もといた神奈川県警に都合よく復職して30年前の感覚で熱血刑事をやるという話で、唐沢寿明と和久井映見の組み合わせは「イン・ザ・ヒーロー」からの流れのようでもある。こういうのは何年か前の団塊向けコンテンツのように、特定世代の懐古趣味のように見られる恐れもあるのではと思ったが、エンドロールのバックに出た視聴者からのイラストを見ていると、それなりに幅広い年齢層に親しまれていたらしい。  本編は見ていないのでわからないが、冒頭の大活劇で早々にドラマのレベルが知れるので、要はこれに合わせて見ていればいいのだなと納得する。しかし本体部分が始まっても、警察は出て来るもののどこが刑事物なのかわからない状態で半分くらい過ぎてしまう。その間ほとんどレギュラー陣によるコメディ調だが、特に今回ゲストの人工知能キャラの挙動は結構可笑しい。 中盤からやっと世界を揺るがす荒唐無稽な大事件が発生するが、結局は神奈川県内というか横浜限定で終わってしまう。横浜めがけて飛んで来る弾道ミサイルのようなものを軽飛行機で迎撃するのはそういうドラマなので問題ないとして、主人公と相棒のやりとりがかなりくどいので大事件自体の緊迫感がまるでなくなってしまう。本編の経過を受けてのことなのだろうが、本編ファンにとってもここは長すぎたのではないか。 自分としては武田玲奈さんが出ているので見ただけだが、この人が劇中何度も茶をぶちまけるのを見て、本編でもこういう感じでやっていたのだなと納得した。また伊藤沙莉という人はとんでもなくオバサンに見えたが、他の若手女子2人と一緒にかわいくアイドル活動をやっていたのでそういう年齢設定だったらしい。
[インターネット(邦画)] 4点(2018-11-29 20:25:39)
6.  ラストウォー1944 独ソ・フィンランド戦線 《ネタバレ》 
原題・英題とも単に「助産師」の意味であるのにこういう邦題を付けるのはさすがに極端だが、自分としては邦題など最初から信用していないので実害はない。原作は人気小説とのことで、著者も脚本に参加しているので再現度は高いと思われる。 実際の内容は、要は戦時下のドイツ軍人とフィンランド人助産師の恋愛物語である。加えて主人公の職業との関連で、いわゆる生命の大切さといったことを訴えていたらしく、またナチス親衛隊が人体実験をしていたとか、この時期にドイツ軍人とフィンランド人の間にできた子を戦後社会が認知しなかったという告発系のネタも入れてある。ほかサーミの民俗を思わせる演出が目/耳につくが、現地の実態を示しているのか単なる映画的な場所性の表現なのかは不明である。 自分が見たところではどうやら観客を選ぶ映画のようで、“人間の尊厳”といっても差し支えない場面で、あえて「女性の尊厳」という台詞(字幕)にしていたあたりに選別の意図が感じられなくもない。また主人公の性格のせいもあって、恋人以外の全方位に敵意を向けているように見えるところがあり、当面自分は糾弾される覚えはないと思いながらも、とりあえず目を逸らして関係ない顔をしたくなる雰囲気が出ていた。ほか兵役逃れに寛容だったのは日本でいう反戦映画に通じるものがあり、どうせならそういう感じ(女性+怒り+反戦)の邦題を付ければ日本でもまともに売れたのではという気がする。 なお劇中では現地住民もナチスの圧迫下にあったような印象だったが、ちなみに当時のフィンランド共和国はナチス・ドイツと対ソ戦で共闘関係にあったのであって、一方的に占領されていたのではなかったはずである。しかしこの映画にとっては、ナチスもフィンランドもひっくるめて主人公を迫害する邪悪な勢力であるから、政府間の関係などはどうでもよかったのかも知れない。この面でも党派(地域)によっては日本国内で受けが良さそうである(勧めないが)。  そのほか、どうもこの映画では現地との関係が不明なものまで動員して、殊更にナチスの残虐性を強調したがっているように見える(「黒い太陽七三一」かと思った)。「バビ・ヤール」を出して来たのも唐突で必然性が感じられなかったが、ただ自分としてはこの事件が映画で扱われたのを今回初めて見た(一応の映像付き)。日本ではほとんどソ連の作曲家の曲名としてしか知られていないようでもあるが、その曲を聴いたことのある人なら何が起こったかは知っているはずであり、もう少し日本でも認知度が高まっていいのではという気がしている。ナチスは残虐だ(自分は違う)、というのでなく、人間というのは恐ろしいものだということである。
[DVD(字幕)] 3点(2018-07-08 18:58:40)
7.  ライフ・イズ・デッド 《ネタバレ》 
原作との関係では良心的で良質な映画になっている。ストーリーは原作にかなり準拠した形だが、時間に余裕があったのか登場人物がかえって多くなっており、映画化に当たって内容が拡充された感じである。 劇中世界は原作のように緩い雰囲気ながらも人間関係はけっこう殺伐としている。主人公に対して好意的な人物に見えても、実は自分の思惑で動いているだけで「いい人」というのは誰もおらず、また多少納得していなくてもとりあえずカネだけはもらっておく(主人公の妹も)というような利己主義が基本の世界になっている。その中で恋人への献身は個人的利害を超えていたようだったが、これはたまたま結果的にそうなっただけで、愛が何者にも負けないなどということが示されたとは思われない。間違いないのは主人公一家の絆だけだったようだが(少し波乱もあったが)、これも含めて現実の人間社会の姿が淡々と、多少戯画的に描かれた映画というように感じられる。 ただしコメディというほど可笑しくもない。マンガの映画化ではあるが、冒頭の場面からしてシビアな状況だったのにコメディ風味を残しているのはかえって半端な印象もあり、やはり絵柄がものを言うマンガを実写化するのは難しいのだろうと思われる。 またホラー映画としての怖さもないので、せめてもう少し娯楽要素があった方がいいのではと思うわけだが、そこを補っているのが妹役の女優ということかも知れない。超絶美形というわけではなく、可愛く見える場面も可愛くなく見える場面もあるがいろんな表情が出ていて面白い。沖縄でCMに出ていた時に評判だったらしい変顔も披露してみせており、この人を見られたのは得した気分だった。
[DVD(邦画)] 5点(2015-04-25 19:59:20)
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