1. リバー・ランズ・スルー・イット
レッドフォード監督の作品は全く食指が動かなくて、でも観てみるといい映画で、でも再見するかっちゅうと躊躇してしまう。なんでか考えたんだけど、単に内容が刺激的じゃないってことなんかじゃなくて、真面目なテーマを扱ってるからでもなく、真摯に映画に尽くしているからでも当然なく、たぶん、今書いたことが全部そろっちゃったってことなんだと思う。観れば映画に引きこまれ感動もするのは、ちゃんと作られてるから。すごく丁寧。とくにこの作品だと、その家族だけが持ちうる独特の空気というのがあって、それはだいたいその家族にとっては居心地の良い空気なんだけど、そればっかりでもなく、家族の一員でもそれを鬱陶しく感じることもあって、でもそれは鬱陶しいだけで違和感ではないという微妙なニュアンスをしっかり表現できてるような気がする。家族の中のそれぞれのそれぞれに対するけして単純ではない感情も非常に繊細に描かれている。うん。いい映画だと思う。物足りない部分はあるんだけど、こういう監督は絶対必要だと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-04 17:15:06)(良:1票) |
2. リトル・オデッサ
《ネタバレ》 みなさんがおっしゃるように哀しさで溢れています。これは、けして弟が悲劇的な死を迎えるからではなく、この作品が常に家族を描いているにもかかわらず、主人公だけが最初から最後まで家族の一員になり得ず、望むはずもない家族の崩壊を自分のせいで招いてしまうから。弟を殴った父を草原の中でひざまつかせ銃口を向けるシーンの、なんて哀しいこと。息子を売ってしまう父親の、なんて憐れなこと。兄弟二人が母をはさんで座る、そう、ただ3人いっしょに座るだけという儚い妄想の、なんて痛ましいこと。雪が積もり、陽の明るさとともに雪が解けてゆくという背景への丁寧な心遣いも好感が持てる。地味な展開を、全編に流れる聖歌が作品に深みを与える。ただひとつ、残念だったのが、ラスト、兄と兄を殺しにきた連中と知らせに来た弟と助けに来た仲間が交錯するシーンの盛り上がりの無さ。緊迫感と美しさが全然足りない。緊迫感は許せても美しさは譲れません。とくにシーツ越しの人影を撃つところは最大限の美をもって撮ってほしかった。と、思うのは欲張りすぎでしょうか。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-07-28 15:38:30) |
3. リアル・ブロンド
二組のカップルがそれぞれの妄想や幻想を剥ぎ取り本当の自分を見つけるといったお話。レストランで『ピアノレッスン』の感想を言い合っているうちに他の客にも伝染しレストラン中で『ピアノレッスン』を批評しているのが面白かった。主人公の「リアルじゃない!メロドラマだ!」という主張はきっとトム・ディチロ監督の主張でもあるのでしょう。自分はこういう人間なんだという思い込みは多かれ少なかれ、そして自覚しているしていないはあっても誰もが持っているもので、その思い込みと現実とのギャップというその一点に集約して恋愛ドラマを見せます。確かに絵画のような『ピアノレッスン』よりも現実的だし、リアルな葛藤ではあるけれど、すっきり納得のいくエンディングはリアルとは言えないような。全体的に、よくビデオ化されるアメリカのテレビドラマっぽくて、映画を観たと言う満足感が乏しいのが残念。 4点(2004-07-22 10:14:59) |
4. リング(1998)
怖くないと言う人が多いけど、こーわーいーって!テレビから出てくるシーン、こーわーいーって!(怖がりすぎ?) 6点(2003-11-17 17:17:16) |
5. リーサル・ウェポン4
リーサル・ファミリーいやいやリーサル・ウェポンもとうとう四作目。ホントに敵キャラのネタが尽きたんでしょう。ジェット・リーを出してくるなんて。 4点(2003-10-29 18:38:32) |
6. リーサル・ウェポン3
普通一警察官では立ち向かえないような敵キャラを1、2と見せてきたが、もうネタ切れか?まあどうでもいいんですけど・・・。1と比べるとずいぶんカラーが変わってきたが、もう好きにしてくれって感じです。全く面白くなかったというわけではないですが。 4点(2003-10-29 18:31:23) |
7. リービング・ラスベガス
ニコラス演じる死に場所を探すアル中男にしてみれば、エリザベス演じる娼婦ほど都合のいい女はいない。こんな気持ちの楽な女はいない。でもそこに愛はあるんだろうか?これこそ愛なのか?あまりに悲しすぎる二人の関係に、自分の中に認めたくないという感情が沸き起こる。淡々となぞるような展開は切ない雰囲気と相俟ってラスベガスを寂しい町に見せ、印象深い作品となっております。 7点(2003-10-22 18:40:26) |