1. バイブス秘宝の謎
シンディ・ローパーのファンとしてはそこそこ面白く、まぁ損はしてないかなって感じ。でもシンディに興味がなければ、終わりまで観るのは難しいかも。ジェフ・ゴールドブラム、ピーター・フォーク、スティーヴ・ブシェーミという名優をせっかく揃えたんだから、もう少しプロットをひねれば良かったのに。 6点(2003-07-01 14:08:49) |
2. アルカトラズからの脱出
この映画は吹替えで観たほうが楽しめるかも。脱獄リーダーの声がルパン三世、その盟友の声が次元大介、刑務所長の声が銭形警部というこのメンツ。誰が声優のキャスティングをしたのか知らないが、なかなか味なことをしてくれたものだ。 8点(2003-06-16 20:50:09)(良:1票) |
3. マトリックス
何か新しいことを表現したがっている(らしい)意気込みだけは充分に伝わってくるのだが、物語が支離滅裂。アクションシーンや特撮の高水準ぶりと、プロットのお粗末ぶりとの対照が、一種の奇観を呈している。この手の映画は変にインテリぶらずエンターテインメントに徹して作りましょう。 4点(2003-06-14 18:33:05) |
4. 恐怖のメロディ
異常性格者につきまとわれる恐怖を描いた映画としては「ケープ・フィアー」「ゆりかごを揺らす手」などの先駆けとも言える作品だが、いかんせんイーストウッドの監督第一作であり、「下手だなぁ」と思わせるところも多い。ラブシーンやコンサートシーンの無駄な長さはその最たるものだし、住居不法侵入と器物損壊と銃刀法違反と殺人未遂で捕まって精神病院に送られたはずのイヴリンがあっさり自由の身になってしまうのも不自然である(普通なら医療刑務所に送られて何年も出てこられない筈だ)。アナベルの正体がイヴリンだったと判明する過程にもあまり意外性がない。クライマックスの乱闘シーンでは、イヴリンが一発殴られただけで窓を突き破ってベランダを越えて崖から海に転落してしまったのを観て「おいおい、あのDJはプロボクサーかよ。それともイヴリンがよほど軽かったのか」と突っ込みを入れたくなってしまった。人間って普通はあんなに軽々と飛んでいくモンじゃないだろう、凧じゃないんだから。 4点(2003-06-12 14:01:07) |
5. シー・デビル(1989)
物語そのものは、あたかも土田よしこのギャグ漫画のようなエゲツナイ面白さがある。これは女性監督ならではのエゲツナサであり、男性監督にはなかなか出せない味である。それはいいのだが、ロザンヌ・バーの醜女ぶりはシャレにならない域に達しているのであまり笑えない。ロザンヌと比べたら、あのキャシー・ベイツでさえ美人に見えることであろう。いくら主人公がブスという設定でも、あそこまでひどいとコメディじゃなくて怪奇映画になってしまうのではないか? と言いつつもリンダ・ハントの演技が良かったので6点。「ザ・プラクティス」のヒラー判事に老人ホームでお目にかかれるとは思わなかった。 6点(2003-05-13 16:24:19) |
6. ナインスゲート
中世の稀覯書(きこうしょ)にまつわる純ヨーロッパ的なミステリー。ボルヘス風の題材が面白く、冒頭から物語に引き込まれてしまった。九枚目の版画を贋物とすり替えておいたのはセニサ兄弟らしいが、そもそもこの兄弟は何者だったのか? また、エマニュエル・セイナー演じる謎の女は天使なのか悪魔なのか? そしてコルソは「九番目の門」を潜り抜けてどこへ行くのか? などと多くの謎が説明されないまま残されるのだが、変に合理的な説明を与えることなく、あえて観客の解釈に委ねる態度を取ったところが新鮮な効果を挙げている。知的な興奮を体験させてくれる稀有の映画というべきだ。(ちなみにコルソ兄弟を一人二役で演じた役者はもともとキューブリックの助監督。役者ではなかったのにポランスキーが掻き口説いて出演させたとのこと。物語の結末近くでコルソ兄弟の店を片付けている引越業者も同じ人物が演じているということを、観終わった後で初めて知って驚いた) 10点(2003-05-06 09:35:34) |
7. めまい(1958)
前半の物語の展開が鈍重でやや退屈。バーバラ・ベル・ゲデスが登場する理由はどこにあるのか? 4点(2003-05-03 20:19:37)(良:1票) |
8. ジャッカル
リチャード・ギア、ブルース・ウィリス、シドニー・ポワチエという豪華キャストを揃えたのはいいが、物語自体にひねりがなさすぎ。ラストシーンでは「あれっ、これで終わりなの?」と拍子抜けしてしまった。もう少しドンデン返しを見せてくれよ。 3点(2003-04-22 17:11:35) |
9. 素晴らしき哉、人生!(1946)
甘い話だが、それなりによく出来ている。名作としての風格は備わっていると言うべきであろう。しかし敢えてケチを付けさせてもらうなら、この映画で一番の悪党のポッター爺さん(ライオネル・バリモア)が、極悪非道の所業にもかかわらず何の罰も受けないのは物語として座りが悪いように思われる。また「この映画を観て自殺を思いとどまりました」という人もいるのかもしれないが、「友がいるうちは敗残者ではない」という天使クラレンスのメッセージは、友がいない人にとっては恐らく慰めにならないことであろう。というわけで「言われているほどの名作かなぁ?」と思ってしまったのだが、天使クラレンス役のヘンリー・トラヴァーズが可愛らしかったので7点を進呈します。 7点(2003-04-08 22:22:40) |
10. ギルティ/罪深き罪
一作ごとに全く役柄が違うレベッカ・デ・モーネイが、この作品では異常性格者に付きまとわれる弁護士を好演している。「ゆりかごを揺らす手」では付きまとう側だったが、今度はそれの逆を演じたことになる。シチュエーションそのものはヒッチコックの「見知らぬ乗客」に似ていないこともない。「ケープ・フィアー」にも通じる系統の物語だが、本作品の場合、異常者が死に至るまでの筋書きの組み立て方にいささか御都合主義的なものを感じる。役者たちがいずれもいい味を出しているだけに、クライマックスの安易さがやや残念だ。しかしレベッカに免じて7点を進呈する。 7点(2003-03-28 17:23:51) |
11. パール・ハーバー
政治的な理由で反発する観客が多いのは理解できるけれど、映画的に評価した場合には力作であり、傑作だと言ってよいでしょう。真珠湾攻撃シーンだけを取り上げても、あれだけ大掛かりなことができるのはハリウッドならではです。この娯楽大作を素直に楽しめず、「日本人が悪役にされている」と言ってひたすら怒り続けるだけの人はあまりに不幸で狭量ですね。何故かと言えば、これは娯楽映画ですから。ドキュメンタリーが観たい人は別の作品を探してください。 8点(2003-03-19 17:06:46) |
12. 情婦
一回目のどんでん返しは簡単に予想できたが、それから後の展開は全く読めなかった。終盤の呼吸の取りかたが鮮やかで絶妙。これぞワイルダーだ。ただしタイロン・パワー演じる容疑者はイギリス人という設定なのに、バリバリのアメリカ英語を喋るところが気になる。最大の欠点は邦題かな。地味すぎるし、この題名では法廷物であることさえ分らない。 8点(2003-03-19 16:51:54) |