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花守湖さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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181.  エイリアンVS. プレデター 《ネタバレ》 
プレデター界の成人式は、思いのほか厳しいということが分かった。みなさん、プレデターを弱い、弱いと言うけど、ここに出てくるプレデターは、まだ少年や少女たちですよ。ピラミッドの試練を乗り越えてようやく大人と認められるわけだから弱くても仕方ないと思う。顔もよくみればあどけさが残っている・・気がする。シュワちゃんと戦ったプレデターもこの儀式に生き残った成人だったと思うと感慨深い。それに比べて成人式でいつも問題を起す日本の新成人のガキども・・・精神年齢が下がっているのに、無条件で全員を成人にするから、こういう事件ばかり起こるのだ。こういう新成人はプレデターと一緒にピラミッドに放り込めばいいと思う。生き残ったものだけを成人として認めれば良い。
[地上波(邦画)] 7点(2008-01-21 18:54:01)(笑:3票) (良:1票)
182.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 
ご存知のように「仕事」という分野はまだまだ男社会です。職場ではセクハラをする厚顔無恥な男も多い。お茶をくむのは女性の役目だと思っている無能な男も多い。とくに日本では、女なんて子供を産むためだけの機械なのだと、ほざいた大臣がいるくらいである。だから女性が男の上に立って仕事をするというだけで気に食わない人も多いのでしょう。こういう腐りきったクソッタレの男社会のなかで、女性が第一線に立って働いているというのはそれだけで奇跡に近いかもしれません。この作品では舞台がファッション業界だけあって、女性が華々しく活躍している反面、男が情けない。主人公ハサウェイのヒモになっている男を見ていると、まるで優秀な妻の出世を邪魔する無能なサラリーマンの夫みたいでした。男の嫉妬は非常に醜い。こういう男と結婚したら、女性は一生家の中に閉じ込められてしまうでしょう。残念なことに、いまだに女性は家庭のなかにいて家事や子育てをしなくてはいけないと考えているクレイジーな男は多い。ラストシーンは良い。女性はやっぱり仕事ではなくて、家のなかにいるべきだ、という古臭い価値観に支配されなくてよかったと思っています。アメリカでは女性が大統領になろうとしている。女性の真の自立こそがこれから望まれることなのです。すでに何人かの人が指摘していますがこの映画で活躍する女性たちをみて本当の真実に気がついた人が多いはずです。メリル・ストリープという女優は演じるだけではなく、女性問題なども含めて世界を舞台にして活躍している。人間的にも素晴らしい女性です。今回はまさに、はまり役でした。久しぶりにスカっとするいい映画でした。 
[DVD(字幕)] 7点(2008-01-20 12:30:18)
183.  パフューム/ある人殺しの物語 《ネタバレ》 
これは、あるコレクターの物語でした。コレクターは異常者だとは言われません。蝶を殺して標本にする人間には蝶を殺すことに対する罪悪感はありませんし、動物を殺しまくってそれを剥製にするコレクターはそれが異常だという認識はない。しかしジャンのように人間を殺して収集欲を満たそうとすると犯罪になります。でも動物のコレクターも、本当はとんでもない異常な行為なんですよね。死体を収集するのだから当然です。ジャンよりも残酷かもしれません。考え方はジャンと同じなのに、一方は正常者で、もう一方は異常者と言われる。その理由は人間がこの世の中で一番偉いという価値観に基づいているからです。ジャンは異常者ではなく異邦人でした。主人公のジャンは誰とも人間関係を築くことができなかった。そのために他人を人間だと思う機能が麻痺していた。だからジャンにとって人間は美しい蝶と同じでした。彼は罪の意識はなかった。だからなぜ自分が民衆から裁かれるのか分からなかったはずです。彼はコレクターでした。 
[DVD(字幕)] 7点(2008-01-19 17:58:55)
184.  ベオウルフ/呪われし勇者 《ネタバレ》 
絶対に3Dで観る価値はあります。デジタル3Dで上映している劇場は日本全国でわずかしかないそうです。しかも2000円と高額ですが、未来の映画の姿を想像することができました。安っぽいメガネをかけてみる3Dとはモノが違います。 ユニバーサルスタジオで観るような映像を、2時間もたっぷりと観られるわけですから損はありません。冒頭から度肝を抜かされる。大男のグロい怪物が人間を真っ二つにする。そのときに噴き出た血が自分の体に降りかかってくるような錯覚に襲われます。大男に投げ飛ばされた人間が、空から落ちてきて突起物にグサリと串刺しにされるシーンは、浮遊感覚が抜群で、思わず目をつぶってしまう。これはすごい。ファンタジー映画だと勘違いして母親が子供を連れて観ようものなら悲鳴をあげるかもしれません。ベオウルフのフルチンにも要注意です。これはダークファンタジーです。また、放たれた無数の弓矢がすごい速さで自分に向かってくるシーンは鳥肌がたつ。必死になって弓矢をよけようとしている観客が必ず1人はいるでしょう。いや本当です、それほどリアルティがあるのです。これは新3Dです。ドラゴンが口から炎を吐いて橋の上にいる兵士を、抹殺するシーンの、横に流れるカメラワークも面白い。まさに新感覚です。ドラゴンにつかまって空を飛んでいるベオウルフが木の枝にぶつかったときには、さすがに私も思わず目をつぶってしまいました。本気で自分がドラゴンにつかまっているような感覚です。まるで遊園地のなかでジェットコースターに乗っているようなスリル感を味わえる。クライマックスのドラゴンとの死闘はCG映画として、映像史に残る傑作でしょう。この新感覚のデジタル3Dで、他の映画が観られる技術が開発されたら・・と思うとそれだけで興奮してくる。是非普及させてもらいたい。ちなみにストーリーはたしかに平凡です。しかしベオウルフのキャラクターはなかなか笑える。「オレ様は強いぜ!」とこれほど自慢する主人公もめずらしい。しかもなぜか裸になって戦う。彼の言い分は明確である。「敵は裸で武器すら持っていないからオレ様も裸になって正々堂々と戦う」というもの。明確ですが意味不明でした。ダークでファンタジーな映像美と想像を絶するデジタル3Dが融合された画期的な映画でした。 
[映画館(字幕)] 8点(2007-12-04 19:30:38)
185.  ボーン・アルティメイタム 《ネタバレ》 
細工されたアクションと不自然な手ぶれ映像が目立つ。故意にカメラをぶんぶんふりまわして、派手なアクションシーンを見せかけている。これは子供騙しの映画だ。観ていて20分が経過したあたりから酔い始めた。その短絡的な揺らし方はアダルトビデオのクライマックスシーンを見ているように低俗だ。それから編集も最悪で、画像がぶれているとき以外は役者のズームアップばかり。会話場面の単調なクローズアップにあわせて、ジュリア・スタイルズの顔面アップ画像がやたらと印象に残る。しかも映画の基本である照明も、一目見ただけで圧倒的に光不足であることが分かる。ようするに、すべてにおいて露悪趣味というのが滲み出ているのだ。ストーリーに中身がないのは娯楽映画だから仕方ないにしても、こういう異常な映像は許せない。どんどん酔いが悪化していった。それでも高いお金を出しているのだから最後まで観ようと脂汗をかきながら必死に席にしがみついていた。そういう自分を健気に思う。ジェイソン・ボーンよりも私のほうが頑張っていたかもしれない。ふざけないでほしい。最後になってくると吐き気を通り越してかなり危険な状態であった。揺れる画像を直視できない、これ以上画像をみると気を失うかもしれない、仕方ないので持ってきたバックで映像を隠し、下の隙間から字幕のみを読むようにしていた。ストーリーもよく分からない。いや、もはやストーリーどころではない。早く終わってくれなければ倒れてしまいそうだった。KO寸前のボクサーが、もう負けてもいいや、倒れてしまおうか?と思っているときの心境に近い。CIAの内部で仲間割れをおこしていたようだが、頭がもうろうとしていたので、どうでもよくなった。ボーンの記憶が甦ったのは良いことだと思うが、私の記憶がなくなりそうだった。ようやく映画館を出たとき、長い拷問を受けてきた兵士が味方の助けでやっと解放されたときの安堵感と似ている。なぜお金を出してこんな仕打ちを受けなくてはいけないのか教えて欲しい。もうこりごりだ。 
[映画館(字幕)] 1点(2007-12-04 19:20:55)(笑:2票) (良:1票)
186.  メゾン・ド・ヒミコ 《ネタバレ》 
大半のゲイたちが明るく振舞うのは、天性の明るさを持っているからではなく、長年の経験で培った処世術だとおもう。彼らは鈍感力を身につけ、自ら道化を演じることで社会からの敵意を逸らしている。若いゲイなら自立できる。しかし歳をとったゲイほど醜く、そして救い難いものは無い。老人になったゲイが生きていく術は、やはりゲイ同士で寄り添って生きていくしかないのだろう。柴崎が言った台詞が印象に残る。「ゲイが老人になり、介護が必要になったからといって、家族に面倒を見てもらおうと考えるのは都合が良すぎる」彼女は、家族の絆の強さを信じているゲイたちの「偽善」を痛烈に批判しているのだ。 捨てる神あれば拾う神あり、という言葉があるが、自分から捨てておいて、捨てた相手に拾ってもらうのは甘えである。ヒミコ自身も妻と娘を捨てた。そして因果応報という言葉の如く不治の病になり血を吐いて、そして死んでいく。もしここで娘の柴崎がヒミコを赦していたならば、この物語は茶番劇で終わっていた。人間は決してそれほど寛大ではない。家族はけっして運命共同体ではない。映画的な偽善を廃し、現実の厳しさを描いている点を評価したい。人間は誰しも老いる。しかしゲイの老いは深刻だ。青い空の美しいジャケットが印象に残る。しかし実際の映像は、台風のために鉛色の空で覆われている。そしてそこに聳え立つメゾン・ド・ヒミコは、ゲイを救うための、ノアの箱舟であった。こうやって人は必死で生きていく。 
[DVD(字幕)] 8点(2007-11-15 19:53:02)
187.  ヴェラ・ドレイク 《ネタバレ》 
警察が家にやってきたときの、天国から地獄に突き落とされたようなヴェラばあさんの顔の表情がじつに痛快でした。蚊も殺せないような、ぶりっ子ばあさんが、無知であるがゆえに大罪をおかしました。けっきょく本人は最後まで罪にたいして無自覚だったのではないでしょうか。といっても私はヴェラが悪いとは思っていません。悪いのは盛りのついたオトコどもなんです。女性を性の道具としか見ていない厚顔無恥なオトコは全員加害者です。そしてすべての女性は被害者なのです。吐き気がするほどクソッタレのオトコ社会で生きていかなければいけない女性の立場はよく分かります。いつの時代も女性はオトコに虐げられている。だからこそ本来は戦わなくてはいけないのではありませんか。ヴェラの行動はバカなオトコの行動を容認しているようで赦しがたいのです。しかも自分がナイチンゲールのように人を救っていると自己満足しているのです。裁判シーンのヴェラの態度は歯がゆい。私が裁判官だったら、ばばあ早く喋れ、と罵ったでしょう。しくしく泣いているヴェラが、少女のような可憐さを装っているように見えて私は閉口してしまいました。こういう浅はかな女がいるからオトコが調子に乗るのだと思います。もしヴェラに本当に罪があるとするならば、それは破廉恥なオトコどもを図にのせた罪ではないでしょうか。どうせならば中絶させたオトコを脅迫して身包みをはがすような罪だったら私はヴェラを拍手喝采したでしょう。偽善者はいつの時代も醜いものです。戦わずして女たちのジハードは成立しません。
[DVD(字幕)] 7点(2007-11-15 19:46:04)(良:1票)
188.  ビューティフル(2000) 《ネタバレ》 
我が子が生まれてから、ずっと親友に育てさせるから、子供のほうは親友を自分のお母さんだと信じているし、それなのにミスコンがはじまったら、突然「じつはあなたの本当の母親は私なんだよー」なんて衝撃の告白をするし(ニガ笑)子供のほうは絶対にトラウマになる(ニガ笑) そもそも殺人容疑をかけられた親友のいる刑務所まで行って、わざわざミスコンの相談をするなんて、ありえないし、だって親友はそれどころじゃないんだし(ニガ笑) それからミスコン会場で大勢の観客から拍手をもらって、すでに主人公の優勝が間違いなしの状態にもかかわらず、「え?わたしは失格したはずでしょ~~?」なんて言って、すっとぼけているミニーはちょっぴり、むかつくし(ニガ笑)そういうのを見ていると、ミスコンのライバルたちと同じく「うまくやったわね、あんた」と言ってやりたいし(ニガ笑)、とにかく何が言いたいのかといえば、主人公に嫉妬しちゃったということです。ただしミニードライバーは演技派の女優だということが、一番言いたかったことです。以上。 
[DVD(字幕)] 7点(2007-10-27 13:28:12)
189.  ヘアスプレー(2007) 《ネタバレ》 
と、に、か、く、テンションが高いっ!驚くほど元気いっぱいのミュージカルだ。やはり踊りが素晴らしい。ミュージカルというと、歌の批評が多いですが、この映画のレビューを読んでも分かるように誰もそんなことにこだわっていない。そういう次元をはるかに超えている。この映画に出てくる奴らは全員やぶれかぶれなんです。何があっても、ええじゃないか、といってひたすら狂ったように踊りまくっているんです。これほど激しく動きのミュージカルは初体験です。鳥肌がたったシーンは、母と娘がお店から出てきたときに、なぜか大勢の通行人が道路で無我夢中で踊りまくっていたところ。そして母と娘も申し合わせたように一緒になって踊りだす・・この意味不明のサジ加減が最高です。このシーンを見ていると、小さな悩みでクヨクヨしているのが馬鹿らしくなってきて、もうどうでもいいや、という気分になってくる。ツマラナイ理屈なんてすべて吹っ飛ばしてくれるだけのパワーがこの作品には漲っている、それと人生って、なるようにしかならないんだな、という開き直った気持ちにもさせてくれます。悪のり風のドタバタ劇ですが、そこには黒人も白人もデブも関係なく、小難しいイデオロギーや偏った価値観にこだわらず、とにかく一緒になろう!という心地良い一体感が感じられます。心地良い混沌(カオス)でした。エンドロールが流れたときには嵐が通り過ぎたような感覚で茫然自失となりました。  
[映画館(字幕)] 10点(2007-10-27 13:20:23)(良:1票)
190.  トンマッコルへようこそ 《ネタバレ》 
けっきょく戦争映画というのは、戦争の悲惨さを伝えるという大義名分のもとに作られた娯楽アクション映画です。本作は前半はファンタジー、後半は明らかにハリウッド映画によく見られるような戦争映画に変わっている。韓国人のツボは、北と南は、いがみあっていても、最後に仲直りするというパターンみたいですね。だけどアメリカ人だけは敵だというわけですか。なるほど笑えます。しかし私には、殺す必要のない人物を無理やり全員殺して、強引に感動させようとしているようにしか思えませんでした。まるで韓国版アルマゲドンです。自己犠牲の精神が感動するのかもしれませんが、彼ら兵士だって愛する家族や両親がいるでしょ?そういう人たちを守らずに何の因果で、数日お世話になっただけの村のために命を捨てるのかよく分からない。村人たちは「いい人」というよりも、全員ガンジーのように非暴力主義。そもそも村の象徴的な存在の不思議少女が殺されたときに、村人たちは怒らなくてはいけない。たんに悲しそうな顔をするだけでは「いい人」とは言わない。それは「お人好し」だ。争いのない社会が理想だと言いますが、平和はタダで手に入りません。愛する人を守るために戦うことも必要。トンマッコルの村人は銃の怖さも知らず、愛する人間が殺される悲しみも知らなかった。村人たちは、無垢なのではありません、無知だったのです。 
[DVD(字幕)] 3点(2007-10-22 18:23:04)(良:2票)
191.  いつか読書する日 《ネタバレ》 
無機質な町でした。あえて海や緑の映像を撮らなかったことが一層、閉鎖感を漂わせている。そんな町の中を、頭のボケた老人が徘徊する映像は、どれほど好意的に見ようとしても、重い気持ちになってしまいます。末期がん、不倫、児童虐待、老人痴呆、ワーキングプアなど、ありとあらゆる不幸が凝縮された幕の内弁当のような映画でした。「不幸」の大バーゲンに、いさかか疲れを感じてしまいます。大場は50歳独身女。「よし」と気合をいれて登る坂道は、60歳になればもう登れないでしょう。そうなると牛乳配達をやめ、スーパーのレジ打ちの仕事に専念するのでしょうか?しかしセクハラ店長が、年老いた大場を見限り、若い女店員に切り替えるかもしれない。いつ失業してもおかしくはない。未婚なので頼れる息子もいない。たった1人になった大場が老境を迎えたとき、どうやって生きていくのだろうか。自宅で孤独死することも充分ある。キャッチコピーは純愛映画ということになっている。しかし内容は「反純愛映画」です。なかなか結婚してくれない独身娘を心配する親がいるならば、是非この映画を娘に見させて欲しい。そしてこう言うのです。「純愛を貫くのもいいけど、大場美奈子のようになるぞ!」・・・・・・・早く嫁にいってくれるかもしれません。
[DVD(字幕)] 7点(2007-10-22 18:16:47)
192.  隠された記憶 《ネタバレ》 
衝撃のラストシーンという言葉だけが1人歩きしたような作品ですが、ここのレビューを読んでいると犯人は子供だったという意見が多い。でも違うと思う。しかしそんなことは3流の推理小説と同じようにどうでもいいことなんだと思う。監督の伝えたいことと、キャッチコピーがまったくあっていないほうが私には衝撃でした。ちなみに自己顕示欲の強い監督がつくった映像は、まるで映画愛好会の素人がつくった映画と判別がつかない。わたしは冒頭のパフォーマンスが気に食わない。ああいう映像を撮って人に見せておいて「意味がワカラナイ」と文句をいうと、ちゃんと観ないキサマが悪いのだと逆ギレする素人がいますがそれと変わりません。それに私はウォーリー探しを楽しむために映画を観ているわけじゃありません。以上です。 
[DVD(字幕)] 5点(2007-10-15 21:05:07)
193.  プリシラ(1994)
砂漠は熱帯で生じた上昇気流が下降してくるため雲が発生しにくいので空はだいたい青いんですね、青い空にオカマという組み合わせは新鮮でした。シモネタも炸裂していました。おしりの穴からピンポン玉のようなものを飛ばすシーンはめまいがするほど下らないですが癖になりそうです。オカマたち3人の外見は決して美しくありません。むしろ化け物です。食事中に観たら吐くでしょう。なにせエージェント・スミスがオカマを演じているのだから本当に怖い。変な汗が出てきました。しかし3人が旅を通じて自分の本当の姿をさらけ出していく様子を眺めていると自然と共感が持てるようになってきます。化け物だと思っていたものが人間に見えてくる。ETを観ていたときを思い出しました。 人間は外見じゃなくて中身だというあたたかいメッセージに溢れています。心が清らかなぶんだけチャーリーズ・エンジェルの3人よりも美しいでしょう。 
[DVD(字幕)] 7点(2007-10-13 22:31:37)(良:1票)
194.  武士の一分 《ネタバレ》 
最近の邦画はタレントや歌手が副業として映画に参加しているように感じます。映画界と芸能事務所の馴れ合いによって、ますます邦画は廃れていくようで非常に残念です。今回はジャニーズ事務所のトップアイドルが主役だったようですが、言葉づかいや態度から見て、とても武士とは思えませんでした。主役のアイドル武士は、自分の妻をまるで下女か奴隷のように扱っている。妻がわが身を犠牲にしてまで必死になって夫を支えようとしているのに、夫は妻に嫉妬して大雨の日に家から出て行けと怒鳴る。そんなヒステリックな対応は、「武士」を語る以前に、男として最低ではありませんか。そういう男だからこそ、武士の威厳よりも、人間としての傲慢さだけが目に付くのです。みなしごだった妻を拾ってきて、そして勝手に捨てる主人公の態度は、犬ころに対するものとあまり変わらない。これが武士?これが夫?これが男?これが封建社会の真実であったとしても、ここまで男が女性軽視する時代を、夫婦愛と称して美談にするのはやはり間違っている。そもそも主役がアイドル歌手で、ラスボスが歌舞伎役者ではいい映画がつくれるはずもない。両者の一騎打ちのシーンは怒りを通り越して悲しくなってきました。どちらも武士として全然強そうに見えないのが致命的です。剣道3級の私でも勝てると思いました。あげくのはてに、屋根の上から、えいと飛び降りて斬りつける必要なんてないではありませんか。歌舞伎役者なだけにオーバーアクションよろしくということでしょうが、余計なことをやって勝手に負けている。あれで免許皆伝の武士という設定にしまうのだから、時代劇を愛するすべての人々に対する冒涜です。 
[DVD(字幕)] 1点(2007-10-13 22:26:41)
195.  メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
一見すると、罪をおかした人間が悔い改めたように見えるが、じつは主人公の暴力に屈しただけという見方もできる。いかにもアメリカ的な解決方法で、罰を与えた本人のみがカタルシスを得ている。ようするに、殺すか?それとも赦すか?という以前に「何ゆえにお前が裁くのだ?」という疑問を持ってしまう。もし人を裁くことについて監督に質問をしたら「親友だからその権利はある」と答えるのだろうか?これを見ていると、「友情」という1つのテーマは、単に罪をおかした人間に罰を与えるための手段に過ぎない気がしてならない。ちなみにアメリカという国は常に何かに対して「許さねえ!やっつけてやる」と叫んでいる。その怒りの源泉は分かりやすくいうと「義憤」である。本作の主人公の奇怪な行動もシンプルに説明するならばそれは「義憤」になる。日本人からすれば、たったこれだけの理由で?と思われる義憤でアメリカ人は時々激しい攻撃性を発揮する。しかもそれは自己陶酔をおびた義憤だから始末に終えない。主人公の老カウボーイはまさに典型的なアメリカ人を表現していた。
[DVD(字幕)] 6点(2007-09-19 18:57:35)
196.  リトル・ヴォイス 《ネタバレ》 
マイケルケインは、LVよりかあちゃんを漫才でスカウトしたほうが破産せずにすんだと思う。マイケル・ケインとかあちゃんのキスシーンがうざいほど繰り返されるのがめまいがするほど最高でした。スポットライトを浴びるLVを舞台の上で紹介していた男。ボクシングの試合で世界チャンピオンを紹介しているのかと思った。鳩小僧のユアンが鳩を外に出したあとに、ラッパを吹きだしたら完全にラピュタになっていたでしょう。 以上。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-17 18:12:20)
197.  エヴァとステファンとすてきな家族 《ネタバレ》 
共同生活をしている人たちの存在感が凄まじい。フリーセックス主義の女、神経衰弱気味の共産主義の若者、フェミニストが嵩じてレズビアンになった女、おかっぱ頭のゲイなど個性的な人たちというよりも変態的な人たちの濃密な人間関係を堪能できる。まず冒頭から衝撃的なシーンがある。レズビアンの女は「性病にかかった」といって下半身を平気で人前で露出している。(毛がもさもさのためモザイクなし)それを見苦しいと思った元夫は、そのことを相手に分からせるために自分も下半身を露出する(もちろんモザイクあり)そんなときにこれからここに住もうとしているエヴァとステファンがやってきて見てしまった。まさに変態ハウスにようこそという様相でした。まずここでこの混沌(カオス)を見て、観客は引き込まれるか引いてしまうかに選別される。それからエヴァの父親は、宇宙戦争のトムクルーズの駄目パパぶりをさらに磨き上げたようなスーパーダメオヤジでした。実際に世の中には子供から孤立してしまう父親というのはとても多いと思う。父親というのは、母親が「あなたは父親ですよ」と認めることではじめて子供たちは父親を容認できる。逆に母親が父親に対して、親失格の烙印を与えれば一瞬にして父親は子供たちの前で親の権利を剥奪されてしまう。この映画の父親はなんとか家族を取り戻そうとするが焦れば焦るほど子供たちの前で失態を繰り返してしまう。そういう父に対してエヴァは現実的な子供の対応をし、ステファンは映画的な子供の対応を見せる。車の中でステファンと父親が抱き合っている姿を母親が窓から見守るシーンは映画的であり感動させられますが、反対にエヴァは冷めた目で親の離婚騒動を他人事のように眺めている。私もエヴァタイプの子供だったし多くの子供も同じだと思う。親の離婚騒動を客観化するのが現実の子供の姿です。ラストのサッカーシーンは泣けます。ゲイもレズもダメオヤジも隣に住むセックスレス主婦まで参加してボールを蹴っている。彼らはボールをどちらのゴールにいれるかに全くこだわっていない。そこに監督のメッセージを感じる。 
[DVD(字幕)] 9点(2007-08-29 20:59:35)
198.  アビエイター 《ネタバレ》 
ハワードは夢を追いかけた人物として描かれていましたが、彼のやっていたことは、お金を湯水のように使って壮大な自分探しをしていただけのように感じました。経済学者のケインズだったらマクロ的な見地にたってハワードを擁護するでしょうが、さすがに庶民レベルではこの金の使い方は理解しがたい。同じ金持ちでもビルゲイツの金の使い方は、最終的には自分の全財産の95%を寄付すると言っているように社会への還元を目的としている。偉いですね。ただしビルゲイツじゃ映画にならないということです。ハワードの場合はコンプレックスや性格の欠陥が多すぎた。だから逆にヒューマニズムの観点から映画にすることができた。ハワードこそ人間の本質です。だから私はハワードは嫌いじゃない。若造の彼がお金にモノを言わせて、異分野である映画界に殴りこみをかける様子はバカらしくも痛快じゃありませんか。まるでハワードは日本のホリエモンです。ただしアメリカらしいのは、ハワードは吊るし上げられるはずだった上院調査委員会で逆に議員たちを論破して世論から喝采を浴びる。日本のマスコミだったらこういう異邦人の若者はバッシングしてつぶしてしまう。アメリカはだから強いのだと思う  
[DVD(字幕)] 7点(2007-08-29 20:56:48)
199.  ブラック・ダリア
おいアイスマンよ。君のような3流俳優がヒラリー・スワンクやスカーレット・ヨハンソンという超一流女優2人とセックスばっかりしていいと思っているのか。しかも机が壊れそうなくらいセックスが激しい!!むっつりスケベは嫌いです。せめて2人の女優とつりあう男を出してほしかった。以上。
[DVD(字幕)] 5点(2007-08-21 19:24:20)
200.  マンダレイ 《ネタバレ》 
黒人が「自由」よりも「奴隷」を選択したのは奇異に映りますが、「奴隷」とはどういう意味でしょうか?たとえば会社にコキ使われるサラリーマンも、ある意味で奴隷です。つまりグレースが黒人たちに言ったことは、「あなたたちから自由を奪っている会社を廃業にしてあげますから、今日からあなたたちは起業してください」と宣言したのと同じだといえる。「ママ」という存在はワンマン社長のメタファーだと考えればいい。このように見ると日本人のほぼ大半が黒人たちと同じ行動をとることが安易に想像できます。ようするに会社を離れて独立して生きていく自信がない人が大勢いるように、黒人たちも不安だった。グレースはそれを「自由に慣れていないために戸惑っている」と解釈した。 しかし「自由」を得ている人間などは昔に限らず、現在においてもほんのわずかな人間しかいない。私たちは知らず知らずのうちに「自由」と引き換えに、自分を庇護してくれる何かと契約を結び「生きる保障」を得ている。黒人が白人に従属するように、我々は「組織」に従属している。たとえワンマン社長の愚痴を言おうが自分で独立して働こうとは思わない。だからグレースの「自由」の押し売りに黒人たちは戸惑う。ちなみにアメリカが自由の国だと言われる所以は銃社会と表裏一体の関係にあるからです。この国には自由を得る代償として自分の身は自分で守るというリスクが存在している。そう考えると、グレース=アメリカであり、黒人=日本という構図が自然と浮かび上がってくる。だからといって「グレースは偽善者だ」と言い切ってしまうのも単純だ。すべての人間は偽善者であり、また自分が善人だと思っているからこそ人は生きていけるのだから。監督のトリアーがアメリカという悪を批判できるのも自分だけは善人だという観点に立っているからです。一番正しいのは現実主義者のグレースの父親であり、理想主義者のグレースは間違っている。しかし一方でどんなにグレースが過ちをおかそうが理想の高さこそが人間の器を大きくしてくれる。  
[DVD(字幕)] 8点(2007-08-18 18:34:24)(良:2票)
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