181. ウエストワールド
確かに「ターミネーター」の元ネタという感じですね。ユルブリンナーの演技はシュワルツネッガーとはまた違った怖さがあってイイです。 さすがに今見るとしょぼく見えるのは否めませんが、逆に70年代SFサスペンス特有の「気怠い緊迫感」が、何ともいえない味になっていて個人的に好きです。 [DVD(字幕)] 7点(2005-04-03 11:13:14) |
182. ハンテッド(2003)
《ネタバレ》 中盤からラストまで延々と続く追いかけっこが良かった。郊外の住宅地→都会の雑踏→地下道→公園→高架電車→橋脚→河→峡谷の瀑布…いつ終わるともなしに追跡シーンが延々と続く。このまま最初の原生林まで行くのかと思ったら、途中で終わってしまって残念。こんなに正確に追って行けるものだろうか…と思ってしまうので、足跡を分析して追跡するトラッカー(?)という専門職について、もうすこし解りやすく説明しても良かった気もします。演出・脚本にもう一つ何か足りない感じが惜しい。ローケーションが心地よいので個人的には結構好きです。 7点(2005-02-15 00:48:38) |
183. ファントム(1998)
密室殺人だったりバラバラ殺人だったり、挙句に台所の排水溝の奥から不気味な聖歌が聞こえてくる…どうみてもサイコ/ホラー映画。「あれ?たしか動物パニック借りてきたはずなのになぁ…」と思って観ていたら、後半その疑問を一気に解消する自然動物が登場。かなり強引ながら一応説明のつくところがイイ。 原作はクーンツというより島田○司辺りであった方がフィットしそう。 [DVD(字幕)] 7点(2004-12-19 10:39:01) |
184. 大菩薩峠(1966)
この終わり方は一体…?決死の覚悟の若大将も黄門様も放りっぱなし。でも重厚なムードの果てにこういうシメというのは妙な爽快感があります。竜之介、今なら人間離れしたサイコに描かれそうな所ですが、引き分けとなってホッと息をつく姿や、自信喪失した所を刺されそうになり激情に走る姿など、非常にこちらの感情が入っていきやすい。逆にこういった描き方の方が実は難しいのでは。古い邦画を見慣れない自分にとって色々な点が新鮮で見応えがありました。 7点(2004-11-22 23:48:29) |
185. 未来警察
工作風昆虫メカ地獄。チープでシンプルだと逆にアイデアの良さがよく味わえるというのはあります。大して期待してなかったB級ものにこういうのがあるとちょっと得した気分。 7点(2004-11-22 23:04:34) |
186. 悪魔の手毬唄(1977)
個人的に原作は「夏」的な印象ですが本作は「秋」。いかにも「晩秋」というイメージぴったりの映像が見事です。若山氏出演により暖かくも重厚なムードが醸し出されてイイ。基本的に善人である犯人があれだけの猟奇行為を行う動機が不十分な気もしますが、推理小説でそれを言っても仕方無いのかも知れません。 7点(2004-09-07 22:34:04) |
187. レナードの朝
おそらく何ヶ月かけて実際の患者を研究したであろうデニーロの役作りはスゴイ。現実世界を(恋愛感情をも含めて)知り始めた途端、再び現実から消えていかねばならない苦痛、やるせなさは見てるこちらにも良く伝わってきました。そもそも「世界が進んでいるのに自分一人が取り残される」という恐怖は、この病気に限らずいずれ死を迎えるに当たって誰もが体験せざるを得ないものなんですね。 あと音楽療法のシーン…効き目のある音楽が人によって管弦楽だったりジミヘンだったり、というのが面白かったです。 7点(2004-09-05 12:10:24) |
188. スコア
最後のどんでん返しもキレイに決まって上手くまとまった映画だと思います。激渋のデニーロ素敵。でも幾らスタイリッシュに決めても所詮ドロボウというのがどうも馴染めません。 7点(2004-09-05 11:27:13) |
189. がんばれ!ベアーズ
ポンコツチーム成長映画の元祖?アメリカ人というのはホントに野球好きなんだなっていうのが良く伝わってきます。 主役のオニールは子役なのにホントに魅力的。これだけの子が大成しないとはハリウッドの俳優業界の厳しさをまじまじと感じます。 7点(2004-09-05 02:37:31) |
190. チェ・ゲバラ/人々のために
社会・共産主義というと「言ってる事とやってる事が180度違う」「ファシズムが更に凶悪化して名前を変えただけ」というようなイメージですが、このキューバという国だけは「本物」と思える何かを感じます。少なくとも本気で各民族の自立を願って侵略国家アメリカと対峙し続けたという感じ。対峙どころかアメリカの陰に隠れて今も周辺民族への侵略・虐殺を平気で繰り返すどこぞの社会主義国家(中国)とは雲泥の差です。 映画は関係者による貴重な資料集という体裁ですが、これから映画で知ろうという人にはちょっと不向きかも。チェと名コンビのカストロがほとんど登場しないのが不思議。彼を抜きにしてキューバ革命を語っても片手落ちという気がします。 また一般民衆の映像が、気の無い表情で博物館を見て回る姿とか、マスゲームみたいなシーンしかないのもいかにも社会主義風でちょっと萎えました。 7点(2004-09-04 23:47:13) |
191. 彗星に乗って
《ネタバレ》 実写のSFファンタジーながら、特撮というより人形アニーメーションといった感じの独特のアーティスティックな感覚が良かったです。 彗星によって地球の一部がアルジェリアごと引き剥がされて宇宙を漂い、再び地球に戻ってくるまでの物語。地球に近づくに従って人々が再び諍いを始めるラストは、シンプルながら風刺が効いていて良です。 7点(2004-09-04 21:51:13) |
192. 座頭市(1989)
緒方拳が好演。こんなイイ感じの敵役になるとは思いませんでした。殺陣も痛快。ただ主人公の友達がいちいち殺されり不幸な目に遭ったりするのは、ちょっと無理矢理な感じがして残念。悲惨さは煽ればいいものでなく、砂糖と塩の塩梅をもう少し練っていたらもっと評価されていたと思う。 7点(2004-08-15 23:39:28)(良:1票) |
193. ターミネーター3
小松左京じゃあるまいし今さらあのラストはちょっと… 加速器ネタは上手いと思ったけど、最後のやられ方も説明不足。液体金属なはずなのに。「エイリアン」シリーズも3作目で失速したのを思い出しました。ただ前半のアクションが物凄いので点数やや高め。 7点(2004-08-15 23:16:54) |
194. 第三の男
ストーリーは取り立ててどうという事はないけど映像がとても良い。夜の石畳の街角、広大な地下水道、郊外の大観覧車…全編ECMのジャケットという感じ。 7点(2004-08-15 22:50:53) |
195. 郡上一揆
日本史上最大の農民一揆といえば…痩せて干からびた農民、鋤や鍬を持ち暴発する群衆、引きずり回される城主、炎上する城…という一大スペクタクルを想像していましたが…全然違いました。暴力的なシーンといえば直訴反対派との小競り合いくらい。でもこれが実際だったんでしょうね。「虐げられた悲惨な江戸時代の農民」というイメージがいかに想像の産物であるかがわかります。考えてみれば、訴えた側だけでなく訴えられた側(役人)も吟味の上同等に処罰されると言うのは、同時代の他国の封建制と比べても驚異的に公平な制度なんですね。 ただ映画としてはやや地味すぎという感じは否めず残念。映像はとても美しい。知り合いの郡上出身のおばあさんが「風景といい人情といいあの辺の感じがよく描けている」と絶賛してました。 7点(2004-08-15 21:46:07)(良:1票) |
196. トラック野郎 望郷一番星
子供の頃見た記憶がおぼろげにあるんですが、今見ても充分面白いのにビックリ。流石かって「寅さん」と並んだ人気シリーズだけはあります。本作と「度胸」が特に出来が良かった感じ。考えてみたら一種のロードムービーですね、これ。 7点(2004-07-20 22:03:37) |
197. 豚と天国
《ネタバレ》 金持ち、普通、貧乏人…平行して語られる三者三様の生き様が、最後にお墓で結びつく。 「お墓に入ればみんな一緒」ではなく、「お墓の形状」から「死に対する考え方」もが階級によって違うのだ…というラストは面白い。 安直な人道主義を振りまく男が試練に立たされてあっけなく崩れ去っていったり、普段粗暴な少年より理性的な少年の方がいざとなると残虐であったり、色々人間観察が巧みだなぁ…と感心させられました。 リアルな描写ながら、唐突に「えっ?!」というようなシュールなシーンが登場する感覚は、流石、南米文学に共通するものがあります。 7点(2004-07-20 21:35:24) |
198. カナディアン・エクスプレス
堂々たる風格のサスペンス映画。新味はないけど安心して楽しめる感じ。大峡谷を縫うように走る列車の情景が美しいです。 7点(2004-05-29 23:42:30) |
199. フロム・ダスク・ティル・ドーン
オモロイ。内容を知らずに見たかった… エンディングに現れる巨大な遺跡(?)、あの広大な空間を逃げ回ってくれたらもっと良かったです。 7点(2004-05-29 23:07:00) |
200. ボウリング・フォー・コロンバイン
イラクの大量兵器じゃないけど、敗戦に乗じて日本にでっち上げられた罪をそのまま信じ込んでいる所が、彼もヘストンと同じアメリカ人なんだなぁ…と感じました。(そういえば原爆に関する言及無かったですね。) それはともかく「何故だろう」を積み重ねていく展開の手法には、観る者を引き付ける力があると思います。分析がそれで正しいのか否かは判断できませんが、とりあえず「文句の言い易い政府」を批判してそれで事足れりとする今の日本のマスコミには見習って欲しい姿勢です。 7点(2004-05-29 22:45:49) |