2021. スワロウテイル
この作品は評価が難しい。世界観や役者のパワー、挿入音楽は間違いなく一級品。問題はストーリー。もちろん、序盤の展開には面白味があるし、ラスト付近のちょっと感慨深い雰囲気も評価できるのだが、どうにも中盤がだれる。桃井かおり絡みの部分など不要に思えるところがいくつかあり、再編集すれば名作になるんじゃないかと思う。 7点(2004-03-09 09:39:21) |
2022. GHOST SOUP
とりあえずB級映画。まあ、映画ではないんだけど、B級なのは確か。馬鹿馬鹿しいくらいの展開に油断してると後半来ます。まさにハートウォーミングです。あなたもゴーストスープを一口どうですか? 8点(2004-03-09 09:27:24) |
2023. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
心に残る作品である。 自分の経験した夏の日の出来事だったかのように焼き付いてしまい、思い出す度に切なくなる。 元々が企画ドラマシリーズの1本だったことを考えるとこの完成度は驚異的。 美しい映像、透明感のある音楽、切ない物語、すべての要素が高いレベルにある。 出演者は初々しい子供たちがメインだけど、奥菜恵も魅力的だし、山崎裕太も良い味を出していて良かった。 打ち上げ花火の季節だからというわけでもないけど、久し振りに見直してみたら、観月ありさがじわじわ来た。 また数十年後に見直して、観月ありさがどう変化してるか検証してみたい。 [DVD(邦画)] 10点(2004-03-09 09:19:21) |
2024. Love Letter(1995)
拝啓、藤井樹様、お元気ですか? ここまで完成度の高い作品は少ないと僕は思う。 まず話が面白い。 導入部分の天国への手紙だけでも話に引き込まれていくのに それに纏わる様々な物語が次々に展開されていく。 あの手紙がなんだったのかラストにわかるという物語だったとしても 充分に面白かっただろうが、手紙の謎が解けた後の展開が更に興味深い。 ラストは切ないような、心温まるような、 なんとも言えない不思議な感覚に包まれる。 人を好きになるってどういうことなのか、考えさせられた。 個々の役者の演技も素晴らしくて、魅力的な登場人物だらけ。 誰か1人を挙げろと言われると悩んでしまう。 それぞれに良かった。 映像美という観点からも素晴らしいものがあり、音楽も心地好い。 カメラを持ち出して通ってた中学校に行ってみたくなった。 失われた時を求めて・・・ [DVD(邦画)] 10点(2004-03-09 09:05:07)(良:1票) |
2025. 四月物語
この作品は松たか子を如何に見せるかという作品。 そして、見事に成功している。 僕は彼女に心を奪われた。 菅野美穂の等身大パネルの横に並んで笑顔の練習をするのがとても可愛い。 そういえば同い年のはずだけど、この2人が共演してるイメージがあんまり無い。 これは貴重なツーショットなのかも知れない。 尺の短い作品だけど、最初から最後までずっと松たか子で大満足です。 ちょっと不器用だけど、ぎこちない感じで歩み寄ろうとするのが素敵でした。 [DVD(邦画)] 8点(2004-03-09 08:41:35) |
2026. リリイ・シュシュのすべて
岩井監督が好きなので、やや点数が甘いかも知れないけど、お許しください。作品に込められたメッセージや現代社会に対する警告として、それなりの価値はあると思いたい。しかしながら、とにかく話が痛い。痛々しくて直視できないほどで、エンターテインメントとしては成り立たないだろう。寧ろDVDに付属してきたメイキングに泣いた。伊藤歩のドキュメンタリーとして、本編以上の感動を受けた。彼女の女優根性に喝采です。 6点(2004-03-09 08:28:57)(良:1票) |
2027. Jam Films
この手の企画物の評価を下すときに駄作が混ざっているから見る価値が下がるということはないはず。寧ろ1本でも名作が混じっているなら、是非見るべきなのだ。ましてや平均点で評価を下そうとすることほど愚かしいことはない。その評価基準でいくと、邦画は駄作が多いので見る価値がないとか、アニメは子供向けが多いので見る価値がないといった馬鹿げた論法から名作との出会いの機会を失うことになるのだろう。『けん玉』は作品として完成度が高く、役者の質も高い。特に篠原涼子が愛らしい。好きです。『HIJIKI』不条理なシニカルさが見事に嵌っていて、面白いとしか言いようがない。ラストもほぼ完璧。気持ち良いくらいに散ってくれる。『JUSTICE』は個人的趣味として高く評価します。こういう作品も必要。というわけで、以上3作品にこの点数です。 8点(2004-03-09 08:11:53) |