201. 風立ちぬ(2013)
ネタバレ 面白さでいったらぜんぜん面白くない。白昼夢のごとく冷めた口調で語る主人公が、天才的な飛行機設計者なのは分かるけど魅力がないったらありゃしない。ジブリなのに、観ててもぜんぜんワクワクしないのだ。子供のときにこれを観てたらどう思っただろう。 作中おっと思えたのは、祝言をあげるシーン。忍ぶ川よろしく、美しい花嫁の登場シーンと仲人とのやり取り自体は素晴らしいのだが、でもこれってヒロインの独りよがりかなとかいちいち引っかかるのだ。理想の女性像を入れるのはいいけど、結核なのに一度も咳のシーンがないのも違和感があった。やたら頻繁にタバコを吸うシーンも入ってて、これもどうかしてるんじゃないか。街中いたるところで禁煙になってるのに。夢オチも多すぎる。若いころに名声を得て飛び抜けたものの、時代についていけなかった老監督の最後のやりたい放題、という感じ。 点数を4点にしたのは、それでも飛行機の描写とか迫力があったし、ヒロインの生き方にも共感できたから。 ではさようなら、宮崎駿監督。 [地上波(邦画)] 4点(2019-04-16 21:34:55)(良:1票) |
202. グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版
ネタバレ ん〜何だ、この映画は!? ラブロマンスでもコメディーでもホラーでもない。 ジャックとエンゾの友情物語というわけでもない。 高い精神性と素晴らしい映像美、イルカとの触れ合いが魅力的な一方で、 なんだこのシーンは??と思うところがたくさんあった。 個人的に長い映画は苦手だし。 ジャンレノのキャラクターがすごく魅力的に思えるのは確かだけれど、 主人公じゃないから扱いがひどいし、史実じゃない。 実際にダイビングのドキュメンタリーを見返してきたので、粗が目立つ。 冒頭の少年の泣き叫ぶシーンと、ヒロインの泣き叫ぶシーンにはホラー色を感じた。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-10 21:56:25) |
203. テルマエ・ロマエ
ネタバレ うん、面白かった。 原作の魅力がつまった前半が実写にしては良くできてて笑える。 上戸彩が活躍する後半がちょっとだれるが、上演時間も長くないので一気に見られる。 もちろん阿部寛は文句なく適役なんだが、田舎っぽいけど憎めない日本人の描かれ方もなかなかどうして良い味を出していると思うのだ。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2019-04-05 20:49:17)(良:2票) |
204. あなたへ
こういう上品で大人の映画がもっとふえてほしい。 個人的には健さんと田中裕子という大好きな組み合わせだけで、もう大満足なんですが。 ビートたけしのとぼけた役も悪くなかった(なぜに種田山頭火?) 脚本に魅力がなかったり、草彅剛が出てくると安っぽくなったりするところが難点。 全体的に見て6.5点というところで、繰り上げて7点献上。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2019-04-04 08:32:20) |
205. ちはやふる 結び
ネタバレ 相変わらずぴったりの配役や抑えの効いた演出などは素晴らしかったが、肝心のストーリーが詰め込みすぎてダレた。 部長の退部などのエピソードが訳が分からないし、後輩の二人にも魅力を感じなかった。 この三部作では8点→7点→6点とどんどん魅力が薄れていく感じ。 最後なので名人戦やクイーン戦でのカタルシスを期待していたのも大きかったのだろう。 [地上波(邦画)] 6点(2019-04-01 09:12:01) |
206. 死刑台のエレベーター(1958)
マイルスのジャズのおかげで、上品な作品になっていると思う。 90分あまりと時間が短いのもプラス評価。 悪いことはやらないに限るね [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-03-18 22:42:13) |
207. ベスト・キッド2
ネタバレ 序盤は良かったが、沖縄編になってからやたらとサトウ一味に絡まれすぎてて、見ててウンザリする。 どんだけネチネチ嫌がらせすんだよ。 しかしその中でタムリン・トミタが美しく、優雅。 夕刻どきの茶事で、一言も喋らないのに所作だけで観客を引き込むシーンは素晴らしい。 偽物の沖縄とか、でんでん太鼓とかツッコミどころ満載ではあるけれど、 雰囲気を楽しめればそれでいいのだ。 [DVD(吹替)] 4点(2019-03-17 20:38:05) |
208. カメラを止めるな!
ネタバレ いや面白いし、よく出来ているけど、後半がダメ。 2館だけの上映が、口コミを中心に話題を呼んで30億を超えるヒットになったのも頷ける話。よく練られてるなと感心。視点を変えてみるとか、映画の舞台裏を見るとか、いろいろ教えてくれる作品でもある。 あとディレクター役で出てくるのって、もしかして中尾明慶君!? [地上波(邦画)] 7点(2019-03-09 21:45:38) |
209. E.T.
ネタバレ 昔の記憶ではもっと感動的な名作かと思っていたけど、意外と普通だな。 ところどころに魅せる、ほっこり笑えてドキドキするスピルバーグ節はあるものの、謎のカエル騒動やら生き返ったりなど意味不明な点も多い。 昔の映画だからひねりのないのが良いところでもあるけれど、大人になった今では暇つぶしぐらいしかならないかなあ。 [映画館(字幕)] 5点(2019-01-14 22:54:49) |
210. 誰も知らない(2004)
ネタバレ 単純につまらない。監督はどんなことを考えてこの映画を製作しようと思ったのかは分からんが、ネグレクトはいけないというメッセージを伝えたいならもっと他のやり方があったろう。ラストがどうなるか興味津々だったけど、この終わり方ではよく分からない。つらいものを延々と見せておいて、最後に救いもないんじゃ何のためにお金払って長時間観るのか分からんよ。ネグレクトなどの悲惨な家庭問題を考えたいなら、児相に行ってみるといい。映画には希望があるべきだ。セリフが少なく、たらたら長いシーンも多いのもマイナス。 ただ賞を取っただけあって、柳楽優弥の存在感や演技は圧倒的に優れているし、ところどころオッと思わせるシーンもあった。でもいくら何でも長すぎる。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2019-01-04 21:15:16) |
211. そして父になる
ネタバレ 倍速ですっ飛ばしたくなるようなトロトロの展開に、途中で嫌気がさした。 ところどころでいいシーンはあるけれど、感動しないし笑えない。 福山パパの暗い翳がさす家庭じゃ、家出したくもなるだろう。 もっと前向きになれる映画が観たい。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2018-12-31 19:02:19) |
212. 息子(1991)
ネタバレ もう30年も前の、まだ元気な日本に人びとが浮かれて躍らされていたころ、こんな丁寧でゆったりとみられる映画があったんだね。山田洋次監督はじつに人間が分かっている人だ。 三國連太郎と永瀬正敏がじつに平凡な日常を好演していて、いかにも誇張された最近の映画とは違って感情移入できる。まぁ田中邦衛演じる文句タレのダメ人間系もたくさん出てくるのでポジティブな気分にもなれないが、そこがまた違和感がない。 ただし、聾唖である和久井映見演じる女性(こんな可愛い子があんな無邪気な笑顔でいたら悪い男にさらわれかねない)との結婚生活は、思っているほどヤワなことではない。そこを差し引いてハッピーエンドで良かったメデタイ!などと浮かれてはいけない。雪が降る極寒のなか三國連太郎がひとり孤独に耐えなければならないように、現実は晴れの日ばかりではないのだから。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-11-30 20:48:59) |
213. アンカーウーマン
ミシェルファイファーに注目していて観てみたけど、どうにも合わなかった。 会話の内容も違和感があったし、ヒロインの性格がいきなりキレたりどうにも面白くなかった。 途中のラブシーンは音楽が素敵で良いんだけれど、ラストがあれじゃあ納得できないよ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-11-05 21:46:14) |
214. 謝罪の王様
ネタバレ エンドロールはもちろん本編もかなりカットされての地上波放送。 クドカンのコメディーはある程度面白いんだけど、品がないのよね。 せっかく豪華な俳優陣を使っているんだから本格的な作りにすることもできたろうに。阿部サダヲとか天才的な人がいるのにもったいない。 最後の土下座を超える謝罪のシーンがなかったら、もっと点数は上げた。それじゃつまらんし笑えんよ。 [地上波(邦画)] 3点(2018-10-20 22:39:31) |
215. 男と女(1966)
ネタバレ 点数高いなあ。 日本人が逆立ちしてもかなわないお洒落な映画だと思うけど、時間軸がずれて行ったり来たりでちょっと分かりにくかった。 レースシーンやベッドシーンも必要以上に長い。 女優も美人だとは思うけど、なにか腹黒いものを抱えてそうで、いまいち男性の主人公に感情移入できなかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-09-21 17:56:39) |
216. アントマン
ネタバレ 分かりやすいアメコミ。アリを操りながら、つぎつぎと試練を乗り越えていく主人公に共感できる。 こういうノリのいい映画が最近の流行なのね。 ラスト近くの機関車トーマスビックサイズ化にはちょっと笑えた。 [地上波(吹替)] 6点(2018-09-09 20:39:47)(良:1票) |
217. カプリコン・1
ツメが甘いとか、作りが雑だとかということを通り越して、本物のサスペンスとして魅せる映画。 アクションシーンはもちろん、登場人物のなにげない言動が抑制が効いていてつい引き込まれてしまう。 いまから40年も前に作られたなんて想像もできないほど、着想が素晴らしく面白い。 現代に多い、やたら大袈裟でドンパチCGをやっている薄っぺらい映画にくらべたら、なんて味わい深いことか。8点にちかい7点献上 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-08-22 08:24:32)(良:1票) |
218. 大魔神逆襲
ネタバレ 大部分を子供の山登りに費やしているため、全2作とくらべて冗長に感じる。 鷹を神様の使いとしてうまく使っているし、逃避行もひねってあって面白いんだが、ちょっと長いか。 虐げられた者が祈ると、大魔神が現れて成敗するというお約束は健在だが、ここも前と比べると普通。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-08-16 13:04:40) |
219. 大魔神怒る
ネタバレ 大まかな見どころは【隣歌】さんが書いておられるので、かいつまんで。 大魔神が出てくるまでのストーリーは前作より劣るものの、大魔神の迫力はさすが。 ダイナマイト爆破にもビクともせず、執拗に敵を追い回す。 前作はまだ善悪の区別が曖昧だったのに、なんか今回は完全にヒーローになっちゃってる。 一言も発しないのがこれまた良いんだな。 最後は超能力かなんかで炎ミサイル攻撃?まで駆使して総大将をやっつける。 これぞ因果応報、観ている側をスッキリさせてくれる。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-08-12 18:16:21)(良:1票) |
220. 大魔神
ネタバレ 今から50年も前にこんなクオリティの高い邦画があったなんて驚いた。 懲悪勧善、因果応報を地でいくストーリーと重厚感あふれる大魔神の迫力といったらもう。 子供のときに観たらさぞかし友達とマネごっこをしたことだろう笑 時間が短めで、セリフも昔の映画にしては聞き取りやすく、いい仕事をしている。 悪代官が切れ者なのも面白く、あとで鏨を刺されて絶命するところにセンスを感じる。 そのシーンのあとに大魔神が見得を切るんですが、これがまたすごくいい。 全体的にカメラワークが素晴らしく、大人の鑑賞にも耐える名作。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2018-08-12 17:57:14)(良:1票) |