2221. 彼岸花
《ネタバレ》 登場人物の誰もが同じような台詞の同じような芝居、どのシーンも同じような撮り方。これで面白いわけがない。唯一おっと思ったのは、終盤、肝心の娘やその結婚相手をまったく見せない場面構成、そして電報を出した時点でさらっと切り上げるラスト。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-12-12 23:55:05) |
2222. 28DAYS
《ネタバレ》 更生の過程を地道に追っているのはいいが、あまりにも起伏がなく淡々としすぎで、主人公に共鳴するところまではいき難い。姉の二度にわたる訪問の場面など、感情が衝突すべき最も重要な場面なのだから、もっとじっくり掘り下げて描くことはできたはず。そういったところを飛ばして、なおかつ主人公の立ち直りの苦痛も言葉でしか表現されていないので、何となく空疎な印象を受ける。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-10 00:33:20) |
2223. 華麗なるヒコーキ野郎
《ネタバレ》 これでもかというくらいの徹底した飛行映像には感服したが、内容的な部分ではそれ以外に特に何もないような…。ただし、命に関わるほどの嫌がらせをした相手といきなり仲良くなったりとか、スーザン・サランドンをいきなり消し去ったりとか、いきなり撮影スタントの世界に突入したりとか、今日の脚本基準ではあまり考えられない無茶ぶりはびっくりした。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-08 01:37:47) |
2224. 炎のごとく(1981)
どこをどう切っても、一体何がしたかったのか分からない、迷作にして難解作(悪い意味で)。とりあえず、この脚本は、5日くらい徹夜した後に、さらに2晩徹夜して半分以上眠った状態で書かれたのではないだろうか。それくらい、場面ぐしゃぐしゃ、前後のつながりなし、展開適当、台詞いい加減。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2015-12-07 21:05:27) |
2225. ダイナマイトどんどん
《ネタバレ》 ヤクザに野球で決着をつけさせるという無茶な設定を、大真面目に真剣に映像化している時点で、もう低い点はつけられません。脇役の多い宮下順子さんも、この作品ではいい感じに目立っていますね。終盤がやや間延びしたのが残念。全体として、120分くらいに収まる内容だと思う。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-12-05 01:32:00) |
2226. 仁義なき戦い 頂上作戦
《ネタバレ》 ドンパチワーワーが再三繰り広げられる割に、作品全体に妙に陰鬱なやりきれない空気が漂っているという雰囲気は、さらに加速している。普通の作品だったら絶対にどこかで制裁が下るであろう山守も打本も、さしたる展開上のお咎めなし。主役のはずの広能は後半ほとんど出番なし。そして最後は吹きすさぶ寒風の中の2人の虚しい会話。前作で各登場人物がひりひりするつばぜり合いを展開した後の、本作は壮大な崩壊の物語ですね。 [DVD(邦画)] 6点(2015-12-04 02:22:09) |
2227. カウボーイ
何というか、何とものどかで平和な世界というか、牧歌的というか・・・。真剣にカウボーイをめざそうとする初心者が、いろいろ経験を積んでいって、いつしか1人前に成長していくという、至って真面目な成長譚。しかし、この全体に漂う頑張ろう感というかほのぼの感みたいなものが、作品世界と対応していなくて、どうにも居心地が悪いのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-12-03 23:49:35) |
2228. ボーダー(2008)
中途半端に格好良くしようなどとせずに、オープニングの馬鹿なノリで最後まで行ききってしまった方が、まだましだったのではないでしょうか。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-12-01 02:27:19) |
2229. 鍵(1959)
《ネタバレ》 もうちょっと背徳感とか逸脱感があるべき設定だと思いますが、意外にあっさりした描写でした。剣持がいまわの際に郁子を「目だけで脱がせる」ような、心理的なやりとりも加えた官能性をもっと見たかったんですけどね。それと、京マチ子はえらく堂々と落ち着いていて、何をやっても最後には勝ちそうなので、剣持の行動が無茶に見えません。ここはもう少し弱々しそうな幸薄そうな人を起用してほしいところでした。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-11-30 00:22:50) |
2230. テレマークの要塞
《ネタバレ》 もっともらしい学術的っぽいスタートの割に、やっていることがアクションばかりなので、方向性がちぐはぐなのです。そして、カーク・ダグラスの悪人相が、設定に対して大幅にマイナスに働いています。しかも長い・・・。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-11-27 03:11:48) |
2231. ヴィーラ~踊るONE MORE NIGHT!
《ネタバレ》 今回のラジニ様は、聖人君子でもなければ一匹狼でもなく、歌唱コンテスト出場志望のただのどんくさい存在。しかも、野望達成のために、(相方主導の下ではあるものの)よこしまな手段ばかりとっている。しかし、コンテストはもちろんお約束のように優勝し、そこからああだこうだあって、いつものようにラジニ様に都合良く、2人の美女がそれぞれラジニ様に惚れるという展開・・・なんだけど、そこからのまとめ方がものすごい!!このまとめ方は、日本はもちろん、ハリウッドでもヨーロッパでも到底考えられん!!!もう、あっけにとられて呆然としてしまったんだけど、このラストの衝撃だけでご飯がおかわりできます。大体、もっともらしく決め台詞を言ってるお母さん、元はといえばあなたの一言が問題の始まりだったんでしょうが。などという突っ込みもする気がおきない自信満々ぶりと堂々っぷりが、これぞボリウッド。 [DVD(字幕)] 6点(2015-11-25 01:25:25) |
2232. ブラック・ライダー(1972)
《ネタバレ》 南北戦争を描いた映画は数あれど、「その後」の旧奴隷の西部移住を描いた作品は珍しいんじゃないのかな。で、主人公は道案内&仲介役なのですが、地主組からは、「奴隷使わないと経営やっていけねーんだよ、余計なことしやがって」と命をつけ狙われる。そのあたりのやりとりもなかなかスリリングなのですが、さらにネイティブ・アメリカンの勢力が絡んできて三つ巴の様相を呈するに至って、さらにスリルを増していくわけなのです。ただ、背景はいろいろ重いものの、アクションやストーリー展開にも気を配っていて、ところどころ笑わせる場面もあったりして、単純にエンターテインメントとして楽しめます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-25 01:14:35) |
2233. その名にちなんで
名付けという1つの行為に対してどれだけのドラマが展開されるのかと身構えてみていたら、それってほとんどオマケ程度じゃん!それだったらこのタイトルはいけません(邦題も)。やろうとしたことは、移民を基盤とする親子の二代間物語みたいなことなんだろうけど、アメリカとインドの違いを感じさせる描写がごく浅く、したがってその両者が融合する過程にもドラマがありません。かといって、親子のそれぞれの意思だったりそれを反映させる時間的経過だったりといったところも軸がはっきりしないので、そこに着目してもあまり面白みがありません。雰囲気だけで流れている音楽もマイナス。 [DVD(字幕)] 5点(2015-11-24 00:26:50) |
2234. アジャストメント
《ネタバレ》 そんなに悪くないのではないですか?何よりも、敵方の組織が、もっともらしく怖い人たち風に登場していながら、やっていることは極小市民的なチマチマしたことばかりであるのが良い。心理操作の部分をもっと強調したら、深みが出てきたと思いますけどね。そのチマチマした手口に対応して、解決策も、「俺と彼女の愛があれば全部飛ばせるんだー!」と言わんばかりの、ごくごく個人的なレベルの解決でしかないところも良い。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-11-22 03:01:25)(良:1票) |
2235. ザ・タウン
《ネタバレ》 前作もそうだったけど、ベン・アフレックという人は、どこに監督の才能を隠していたのかなあ。実に堂々とした安定した進行っぷりです。いくら晴天でも決して爽快にはならないどこか鬱屈とした空気感(しかもそれが作中の重要なキーワードとリンクしている!)、当事者がわーわー勢いで犯罪を行うのではなくて、何か流れる血の中からいつの間にか行動があふれてくるような自然感。そのようなトーンの統一が見事です。俳優陣も、いかにも呼吸するように悪事を働きそうな自然な悪人顔のジェレミー・レナーを最右翼に、他人を生かす技を心得たアンサンブルを展開しています。隙間からふと外を見るとびっちり警察がスタンバイしているカットなど、いろいろなところで職人芸的なポイントがあるのも楽しい。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-11-20 02:08:41)(良:1票) |
2236. 荒野の七人
実はオリジナルもそんなに好きではないのですが、こっちなら面白いかと思って見始めたものの、やはりそれほどでもなかった。随所に漂うほんわか感というか、間延び感というか、そういったものが、次々に緊張感を削いでいる。そして、1+1+・・・1が、7にしかなっていない。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-11-15 22:57:04) |
2237. バーシャ!踊る夕陽のビッグボス
《ネタバレ》 出だしこそお約束の「心は清く正しく、みんなの信頼と尊敬を集めているラジニ様」なんだけど、今回は背景にちょっと暗い影が見え隠れしている。そう、今回の設定は、昔は敵のラスボス以上のワルであって、現在は正体を隠している状態だったのだ!したがって、後半に逆襲に転じてからも、ラジニ様らしからぬワルぶりの反撃が展開されるのだが、まあ、全体的には、流れに大きな違いはない。後半、回想シークエンスがやたら長くて(回想中の回想という二重構造も)、みんなが楽しみにしているヒロインとの恋愛沙汰が置いていかれ気味なのがやや難点。 [DVD(字幕)] 6点(2015-11-13 20:59:46) |
2238. ワルキューレ
《ネタバレ》 最初見たときは、予想よりもこぢんまりとまとまっているし、計画に至るまでの背景とか相手方の動きとかもあまり突っ込まれてないけど、それでもなぜか印象に残るなあと思っていたのです。で、改めて考えてみると、例えば爆破のシークエンスとか、決起が崩壊するくだりとか、ラストの処刑への流れとか、余計な寄り道をすっ飛ばして、むしろサクサク進んでいる。この、逆に過剰なほどの手際の良さが、現実の刻々と過ぎ去る時間の経過とシンクロして、全体の敗北の容赦なさを醸し出すことに成功しているのです。その偶然によって、作品の質がぎりぎりの一線を確保しています。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-11 02:16:24) |
2239. 青春群像
せっかくいろいろと設定しているのに、結局全員同じような人にしか見えないのが最大の問題。ただ、この種のほろ苦系青春ものの源流としての価値は意味があると思う。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-11-09 01:17:33) |
2240. パニック・ルーム
《ネタバレ》 例えば携帯電話を取りに行くくだりのような、あるいは警官とのやりとりのような、単純な中にも双方の思惑と作戦があるようなところが光っているわけです。終盤はいつものような銃頼み&肉弾戦になってしまったのは残念でした。それと、ルーム自体には(備品など含めて)もっといろいろ仕掛けがあるのかと思っていたのですが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-11-06 02:36:57) |