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221.  イントゥ・ザ・ウッズ 《ネタバレ》 
ラプンツェルの髪、切れてもいいんだったけ? 王子兄弟の歌合戦やパン屋の妻の浮気シーンは笑えました。思ったよりそれぞれの物語がシンクロしていて面白みがありました。ジャックを追いかけてくるのは脳内で女型の巨人に変換して観てました。赤ん坊を抱くパン屋のもとに亡くなった妻が現れる最後の歌「気をつけて 子供は聞いている 〜 願いには気をつけて…」と歌われるのが、とても良かったです。ですけどね〜、一人じゃないってのはヤクザだってそうですしね、いなくなって欲しい人とかやっぱりいちゃうんですよね〜。でもまぁ、例えば同じ思いでも「お前さえいなければ皆幸せなのに」と言うか「みんなが幸せになれるといいな」と言うかで大きな結果の違いが起きたりしそうな気はしますね。最後の歌は結構大事なことなのかもしれません。罪のなすり合いの矛先が最終的に魔女に向かい、そこからの魔女の歌までの流れも印象的でした。
[DVD(字幕)] 6点(2015-10-06 21:37:12)
222.  裸のジャングル 《ネタバレ》 
『アポカリプト』じゃん、と思って調べらたやっぱりこの映画が元ネタだったんですね。この映画が作られた頃、僕はまだバブバブの乳飲み子だったのだと思うと、なかなか凄い映画だなと思いました。赤い泥を塗りたくられてた人、何されるのかと思ったら、棒に固定してクルクル丸焼きだなんて、あれはちょっとトラウマ!呼吸するための管を口にはめられて生かされながら丸焼きです。 原住民のボスが人懐っこいニコニコ顔なのに、怒らせたらギャップの激しいことするのがとても印象的でした。主人公がアフリカに一人放り出されて何を食べていいのか分からないところは『アポカリプト』にない要素でした。『アポカリプト』は時代設定が遠過ぎて奴隷狩りについてあまり考えが及びませんでしたが、こちらの作品は歴史的事実としてアフリカの人々が拉致されたことに思いが向くことになる作品でした。
[DVD(字幕)] 6点(2015-10-02 23:01:53)
223.  カリフォルニア・ダウン 《ネタバレ》 
ロック主演という段で既に内容に真面目に付き合う気はなく『映画』ではない『3Dアトラクション』として入場しました。なので満足満足。ここでいろんな方のレビューを読んでましたので、どれだけ身勝手自己中な主人公なのかと思ってましたが…盗難車はそのまま盗人に使わせてたら金目の物盗み放題だし、銃で人脅すような奴だったし、緊急に生命に関わる問題のために動いてたんじゃなく迷惑な暴徒ですやん。主人公を責める必要なしと思いました。飛行機乗り捨ては海岸端ですからおそらく墜落点は海、そうじゃなくても「人が死ぬかもしれないから自分と妻は助かろうとしませんわ」というおバカはいないでしょうし、どうしたって燃料切れで滑走路になる場もなく落ちるんですから、いいですやんと思いました。それから、こういう職業の人って実際はどういう誓約させられてんでしょう? 大きな部隊を率いる重要リーダーなら「家族一人のために」というのはできないかもしれないけど、もともとが緊急の少人数をレスキューしてるような人が、救うべき1人がたまたま家族であるという時「家族を救うのはダメ、他の人助けてあげて」と言われるべきなのかなぁ? そうなると人命救助を仕事にする人の家族は可哀想ですね。こういう災害時にどういう役割を義務付けられている主人公なのか分からないし、上から許可降りてたんだから、まぁいいじゃないですかと…ただのアトラクションムービーです。まずこんな映画にリアリティー求めてたら、次から次の大惨事に生き残り続けること自体「ウソやろ」でしょう。この映画で『アビス』見るとは思ってませんでした。このシーンの救出劇で主人公がロック様であることに説得力が出ました。アントマン観た後だと全体的にユーモアのセンスがもっとあって欲しかったなと思いますが、現実の被災など思うといろいろ難しいかもですね。完全に壊れた街を見て「また作る」良いと思います。どういう人がこの映画を観るのかというところ考えると不毛かもしれませんが、このラストの言葉に助けられる人はいると思います!(天災被災者に限らず)。 これを言わせる力強いシンボルとしてロックを起用したのは良かったかも。
[映画館(字幕)] 6点(2015-10-01 21:09:07)
224.  不意打ち 《ネタバレ》 
子供の頃TVで放送されていたのをほんの少し観て、ずっと気になっていた作品でした。その時テスト勉強で観ることができず、映画のタイトルもわからないまま何十年も経ちました。去年「エレベーター」「閉じこめられる」をはじめいくつかのキーワードで調べて『不意打ち』というタイトルなのを知り、そのDVDが最近発売されたことも知りました。残念ながらその時点でレンタルの情報はなかったのですが、ようやくTSUTAYAの発掘良品のコーナーに並んでいるのを発見して喜んでレンタル。まず冒頭のタイトルクレジットがカッコいいなと思いました。パソコンで手軽に試行錯誤できるわけではない時代の手作りの質感が貴重に思えました。子供の頃に観た時に強烈なインパクトだった毛むくじゃらの男は駆け出しのジェームズ・カーンだったことは下調べの時点で分かったことでしたが『ミザリー』で閉じ込められた作家役のことを思うと、この映画で観る彼の演技に言葉にならない感慨深さを感じました。若い頃のマーロン・ブランドみたいに見えたかと思うと、ときどき山本太郎に見えたり、そういう見え方想像もできなかったので面白かったです。日本とアメリカじゃ家や庭の大きさも物価も「普通」の基準が違うので、はたしてこの物語の舞台となったこの時代のこのお家の裕福度はどの程度なのかがとっても気になりました。あの頃家にエアコンやエレベーターがあるって、どの程度のお金持ちだったのでしょう? 「たんまりお金持ってて何でもやりたい放題なんでしょ」というような前提を持って見るのか、そうでないのか、その辺で物語の見え方のインパクトも違ってきそうな気がしました。目が見えず狼狽えながら仲間にヒステリックに協力を懇願する男の姿と、「私こそモンスターだわ」というオバさんをダブらせるシーンが印象的でした。オバさんはそれほどモンスターなのでしょうか? 息子も「解放されたい。財産分けて。くれなきゃ死んじゃう」って何それでした。この親にしてこの子ってこと? 6人もキャラが交差するわりには(冒頭のみの息子や質屋などなど入れればもっと多数なのに)あまり展開に変化や緩急が乏しく感じました。カーンのタイヤ下敷きはけっこうスゴイ。
[DVD(字幕)] 6点(2015-09-30 14:15:04)
225.  刺さった男 《ネタバレ》 
工事現場に落ちて後頭部に鉄筋が刺さってしまった男の話。身がよじれるようなシチュエーションだけで紆余曲折を描いていくのだと思っていたら、ハイエナのようなメディアへの風刺や「なんでそんな話に?」なデタラメ噂や金儲けの話が織り込まれて予想以上に楽しめました。不況の中、職が見つからない主人公の「存在の価値」の話になっていて、結構真面目なつくり。ちょい考えさせられました。見終わって全体的な印象は『[リミット]』を思い出す感じ。ラストぐっと上がってくる作りではないから、人に勧めるには弱いかなと思いますが、オチを期待しなければ話の流れは面白かったです。
[DVD(吹替)] 6点(2015-09-03 23:32:39)
226.  神さまの言うとおり 《ネタバレ》 
原作漫画を知らないので新鮮に楽しめました。『桐島 部活やめるってよ』で覚えた神木隆之介の存在感が良かったです。髪型ひとつでこんなにも人のイメージって変わるんだなと思いましたが、それだけじゃなく神木さんの演技の幅を感じて感心しました。最初のゲームのダルマさんはインパクトありました。血がビーズってのもビジュアルとして面白いしグロくなりすぎないし「こういうやり方もあるかぁ」と感心(原作漫画もそうなのかな?)。ダルマさんの声はトミーズ雅さんと知ってまた感心。あんな豊かに声の表現できる方とは思ってませんでした。ダルマさんのシークエンスでは「この俳優さんは大丈夫」という安心感が持てないことを見せられもして、ちょっとした驚きでした。こけしのシークエンスでは「バカが駆逐されていくのがたまらない」と言った俳優のその瞬間の表情が上手いと思いました。シロクマのシークエンスは、茶目っ気のある声が山崎勉というのにもビックリ。「心の黒い人は大嫌い」と言ってる本人が実は黒々という皮肉も良かったです。「私は高畑瞬くんのことが好き Yes or No」にハッキリ「No」と答えられて「意外とヘコむんだけど」と反応したかと思うと、あまりよく思ってない存在に「Yes」と答えられ複雑な心境になったり、「で、自分はどうなん?」と聞かれるところは、とっても印象に残りました。真実など分からぬまま(というか正直だったのに)魔女狩り的に誰かを犯人にしてやり過ごす流れも印象的でした。「好き」を素直に表せない女の子という表現がベタ過ぎて残念でしたが、シロクマのシークエンスは風刺が効いていたと思います。この物語は世の中の理不尽に対して「神様なんていない」という声に、最終的に「神様はいるよ」と主張しているわけですが、主人公は退屈な日常を壊せと願ったり退屈な日常を返せと願ったりして、神様はどちらも叶えてくれたわけです。「神に選ばれた」という変なやつもいる。結局、神が何をするかは、人間が神に何を期待するかで変わるのかも。「神様の言う通り」の前にあるのは「どれにしようかな」で、人生は常に選択の運の連続。「ほう」と唸るところもあるから、引き籠りオタクの伝わらない中途半端な描写が台無しにして凄く残念。『ブルース・オールマイティ』と同じ神の正体も勿体無い。『CUBE』『バトル・ロワイヤル』『GANTZ』などの既視感はありますし、話のオチの流れがコケてしまったりですが、全体的なトーンとして、観て損はなく楽しめました。
[DVD(邦画)] 6点(2015-08-30 14:16:20)
227.  インターステラー 《ネタバレ》 
クリストファー・ノーランて監督さんの作品にはどっちらけることばかりだったので、ストーリー的には興味あったものの手が伸びずにいました。ようやく100円でレンタルできるようになったので、ハズレでもOKとレンタル。結果、お話は気に入りました。ノーラン監督に対する激しい警戒心が少し減りました。ただ監督したのではなく、この話をノーラン自身がライティングしていることも評価。ただ、『2001年宇宙の旅』の「ツァラツストラはかく語りき」の最後をサンプリングしたかのようなBGMが、主人公が窓の外を見つめるシーンで仰々しく響いてきて「これ、音楽で騙そうとしてない?」という気分に襲われました。それからずっと、それほどドラマ的に盛り上がるところでもないのに、ダラダラと雰囲気ごまかし音楽が仰々しく流れ続け、とっても耳障りで邪魔でした。長い時を経て娘と再会するその瞬間も『2001年宇宙の旅』。そういうところが、「まだ、彼の作品を劇場代払ってまで観るのはどうかなぁ?」て気持ちにさせました。話のつくりとして、アポロ計画捏造説が前提の設定や、絶望的な展開が2度畳み掛けたり(マイケル・ケインの死直前の告白、マット・デイモンのしたいこと)、ある惑星での1時間の活動が地球上の7年間という相対性理論上の具体的描写展開、物理科学と愛情や運命をリンクさせたところは拍手です。『コンタクト』や『オーロラの彼方に』などの既視感もあるにはありますが、観て良かったです。
[DVD(吹替)] 6点(2015-08-12 21:52:07)(良:1票)
228.  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 《ネタバレ》 
けっこう笑えたので損はしなかったと、そういう感じでした。カメラワークはやり過ぎだし必要性をあまり感じません。ドラムはとても印象に残りました。作品を観る前から酷評を決めているような評論家が世に影響力を持っている(つまりは評論家として支持されている?)というのは、そこまでアメリカはバカだらけなのかと思ってしまうし、主人公の自殺願望はずっと宙ぶらりんで結局予想通りの展開(いつやっちゃうか気が気じゃなくてハラハラが持続して観れた)。けれど、こめかみに銃口突きつけてなんで鼻をかすめるのかというお気楽な展開に「はぁ?!」と呆れました。で、そこからまた空を飛んで、僕の呆れは頂点に。人の「死にたい」はこんなにも軽々と誤魔化しお茶濁しできるものなんですかね? 観た後で監督が『バベル』の人だったと分かり、このグダグダ感に納得。バベルの喋れない日本少女もそうだったけど、この監督さんの描く「死にたい人」像はなんか伝わって来ない。「死ぬのをやめる」ももっと納得できない。今作は『バベル』に比べたらかなり見れるものにはなっていると思うけど、それはコミカルなパートがかなりうまくいってるからと感じます。あと主人公の念動力がどう展開するのかという不思議も手伝っていました。が、結局あれもヒーローとしての妄想パートで終わりかいっていう肩透かしでしたし、この人の描く「自殺願望」や「人生色々大変でございます。でもやっぱり頑張って生きまーす」は薄ぺらくて「ウソつけ!」って感じしかしないです。イニャリトゥ…この名前、イヤーな印象で覚えてしまった。
[映画館(字幕)] 6点(2015-05-11 21:57:52)
229.  her 世界でひとつの彼女 《ネタバレ》 
「こんなOSあったら欲しい!」と最初は思いましたが、主人公のしていることが「手紙の代筆」とやらで、男なのに女の手紙も代筆してて、それが僕には「ネカマ」ってヤツと同じに思えて、少しずつ冷めて行きました。OSが勝手に愛の仲介者を手配したりに至ってはもうホラーでございました。でも、主人公は最終的に何でもかんでもを「言葉」によって埋めていくことをやめて、もっと言葉にならないもののことを思う。そこであの女性の首の動き、あのラストシーンだけは「ウマイッ!」て思いました。
[DVD(字幕)] 6点(2015-03-29 00:39:58)
230.  アーティスト 《ネタバレ》 
サイレントからトーキーへと移行していく時代というと、僕の頭に真っ先に浮かぶのは、チャップリンが『モダンタイムス』で歌を披露するシーンです。その次に思い浮かぶのは、サイレントのおかげで声が良くなくても人気者であれた人々がトーキーの登場で居場所を失っていったことです。しかしこの作品の主人公はどうやら声の質が見かけのイメージとギャップがあるヒドイ声というわけでもなさそうで、単に「サイレントは芸術、トーキーは見世物」的なよく理解できない偏見からトーキーを頑なに避けている感じにしか見えませんでした。サイレントだったはずの本作で犬の吠え声や主人公以外の人間の声が聞こえるシーンで、主人公のみが大声で叫んでも声が全く聞こえてこないという悪夢の描写は、彼が何をコンプレックスにしているのか理解できませんでした。その弱い部分を補うために、ミラーの無遠慮な世代交代のセリフを主人公の耳に入れるという「とってつけたコンプレックス」がプラスされているように思えて、全体的に乗り切れませんでした。そもそも、冒頭の上映シーンで、上映終了直後の舞台挨拶での有頂天でのぼせ上がった感じが「人気スターなんだな」と理解はできても好感持てず、その後の彼の転落にあまり同情できなくさせていました。どうも声にコンプレックスがあるとは思えない主人公だから、最後はセリフを喋るとか、歌声を披露するとか、そういう感じで終わるのかなと思っていたら、ミラーが「名案があるの」と言ったアイデアは「は?」という感じでした。はじめてスタジオで再開した時、二人はタップで踊っていました。その靴音が録音されるかされないかというだけ、というのは主人公がトーキーに対して何を意固地になっていたのか理解できないままですし、「コレ普通もっと早い段階にやるよね?」としか思えず、オチとして期待はずれ過ぎました。劇中劇では全く披露されない主人公の声が、本作のラストシーンで「喜んで」と初めてヒトコト披露されて終わって行くというのも、なんだか僕としては煮え切らない感じがしました。ただ、トーキー移行期のリアルタイムにこのようなテーマを扱ったものがあるのを知らないので、この時代にあえてサイレント主体にトーキー登場の周辺事情を描いて見せてくれたのは楽しめました。
[DVD(字幕)] 6点(2015-03-11 01:44:25)
231.  地球最後の男 オメガマン 《ネタバレ》 
喋れるお猿さん集団にいじめ抜かれた、たった一人きりのまともな人間という役を演じた後の次なるSFで、へストンさんが戦うのはニューKKKアルビノタイプ。これまたたった一人孤立無援でイジメられ戦います。が、そんなお話から、白人アンド黒人のアダムとイヴという展開に。人種差別の色濃かった時代に、これはきっといいスパイスだったのかもしれません。視覚効果や新人類の恐ろしさは『アイアム・レジェンド』に軍配が上がりますが、もともとこの物語が伝えたいであろうことは、こちらの作品の方がはるかに見応えありました。(『アイアム・レジェンド』も別ラストは撮られていたようだけど、ハッピーエンドにこだわるあまりタイトルの意味すら台無しにするオチとなったのですよね)。黒人姉ちゃん、お買い物からいきなりアルビノ化! 弟も真っ青の超高速変身(感染)です。このイヴ姉ちゃんが人間に戻れるかどうか、って謎を残して終わるのがイイです。死んだ主人公に代わってアダム役はもう一人残ってるし、イヴ駄目でも、子供が何人か残ってるから未来はある。そこは『アイアム・レジェンド』も似たような救いある未来だけど、あっちは「価値観や思想が相反する、元に戻りたくない新人類」ではなくてただの怪物(ゾンビ)に終わってしまっちゃってるのですよ。なので物語に思想が反映されてるこっちの方が良かったです。
[DVD(字幕)] 6点(2015-02-15 01:19:41)
232.  ソイレント・グリーン 《ネタバレ》 
子供の頃テレビ放送で観て以来三十数年ぶりの鑑賞。ソル爺さんの食事シーンが凄く好きになりました。僕の知人が過去に食品製造関係の仕事をしていて、その人は飲み会などの付き合い以外、決して外食をしない人でしたし、コンビニやスパーの惣菜さえ利用せず、完全な自炊生活にこだわっていました。過去の職場で目にしてきた物がよほど強烈だったろうことが、詳しい話を聞かなくても分かる徹底したこだわりでした。今や、完全手料理にこだわっても、元々の野菜や肉の品質にさえ大きな「?」がつきまとう時代ですから、もうこの映画はほとんど今の時代を言い当てていると言えると僕は感じました。昔観ていたので、社会背景もオチも知っていましたが、今回観てみてホームというものの存在があまり示されず、わりと目隠し状態で展開されていたのだなぁと思いました。この社会背景が強烈に印象着いちゃうとオチは簡単に予想できそうですもんね。ところで、今回この映画を観終わって一番思ったのは「もしタルコフスキーがこの物語を撮ったら、どんなものになっただろう?」という強い興味でした。
[DVD(字幕)] 6点(2015-02-14 12:33:44)
233.  オール・イズ・ロスト 最後の手紙 《ネタバレ》 
だだっ広い大海原に受難の小さな船ひとつ。そこに一人ぼっち……『ライフ・オブ・パイ』を思い出す。けれど、この物語はウータンやトラへの語りかけも神への祈りもないので、タイトルにある『最後の手紙』がいきなり冒頭で読まれたあとは、ぼっちのレッドフォードは壊れた無線機のマイクに喋りかけたのみ、ずーっと何も喋りません。航海前に彼がどんな過去を過ごしたのかという回想シーンも全く挿まれないので、ずーっとセリフなしです。一度「ファーック!」て叫んだくらい。ほんっとに出演1人だけだし『2001年宇宙の旅』も真っ青なほどにセリフありません。でもずっとハラハラしながら見てました。ラスト、なにも自分から積極的に沈まなくても…と思いました…というか、そんな簡単に沈んでいく? 筋肉量スゲーの? 体脂肪率ハンパなく低いの? お腹ちょっと出てたよね? って、それまでの全てが飛んでしまいました。が、なかなか面白かったです。セリフほとんどなしのこの映画の脚本見てみたい。
[DVD(字幕)] 6点(2014-12-05 02:29:03)(良:1票)
234.  ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 《ネタバレ》 
子供の頃にテレビで『ファミリー・プロット』というヒッチコックの映画を観て、けっこう笑ったのを今でも覚えているけれど、その映画でコミカルなところを担っていたブルース・ダーン…そのイメージが強烈に焼き付いていて『ブラック・サンデー』ではテロリストを演じる姿に「なんか違う」感がいっぱいでした。けれど、この作品の中で観る年老いたブルース・ダーンはとってもイイ味出して存在感がたっぷりでした。笑えてイラついてスカッとしてホッコリできる、いい作品です。ボケちゃった老齢の親に少々疲れちゃったりした経験ある方、ついイラッとして優しさを忘れてしまいそうな時に、ちょっと観てみるのもいいんじゃないかと思います。
[DVD(吹替)] 6点(2014-11-01 17:04:09)
235.  永遠の0 《ネタバレ》 
景浦の現代パートを演じている方、てっきり『12人の優しい日本人』の甘栗とプリンアラモードで和む13号の人だとばかり思い込んで「この役者さん、顔が痩せた? しかし、こんなに雰囲気と存在感変えられるなんて凄い!」と感心していたら、田中泯という違う役者さんでした。三浦春馬って見かけ的にどうも僕は苦手でしたが、ちゃんと演技できる人なんだと思って印象変わりました。内容は自分が期待しすぎてしまったせいか、大きな満足は得られませんでした。ラスト佐伯健太郎がサッと回想するシーンで冷めてしまいました。あれは無い方が良かったなぁ。直後の零戦登場は良かったと思います。前半かなり話の構造的に『タイタニック』を思い出すようなものがありました。特攻隊と自爆テロを同列で語る合コン場面が印象に残り、あの辺り小説ではどのように書かれているのか読みたくなってきました。それと、特攻隊というと、これまでは「飛行機ごと敵艦に突っ込んで死ぬ」 というイメージしか持っていなかったんですが、この映画を観てはじめて、敵艦に何のダメージも与えることができずに無駄死にした人々もいるんだということに気づかされました。特攻で飛び立った人々のうち何%がそのような最期となったのか知りたくなりました。ラスト、エンドロールの歌で雰囲気ぶち壊されました。いろいろ売っていくための業界事情があるんでしょうけど、エンドロールのノッケにはやめて欲しかった。
[DVD(邦画)] 6点(2014-10-13 01:24:14)
236.  ラスト・ワールド 《ネタバレ》 
『正義の話しをしよう』の著者でもあるマイケル・サンデル教授の授業を思い出すなぁ、と思っていたらサンデル教授が授業で出した列車の話がまんま映像になって出てきて笑いました。「僕は詩人だ」バキューン! が2度目に来た時も爆笑でした。サンデル教授と違って、この映画の哲学の先生は価値観がメチャクチャ偏ってます。クライマックスで生徒の評価を下げていく展開は作り話としてやり過ぎ。わざとらしい。中盤までは面白かったけど、徐々に「単なる思考の上での話で現実じゃないんだから、いかようにでも都合よく展開できるじゃん」と思い始め、だんだんラーメンズの読書合戦のコントみたいに思えてきて、ホントにそれっぽく男一人が女を独り占めハーレムのくだりで大爆笑! 女の子が一人残った時、先生はわざと嫌われ役を演じながら彼女と結託して他の生徒たちを『正義』の思考に導いたのかな? なんて思ったら、ガックリくるほどくだらないオチでビックリ。ラスト直前は結構良かったので、惜しいです。甘めの6点。
[DVD(吹替)] 6点(2014-10-10 16:17:15)
237.  ヤコブへの手紙 《ネタバレ》 
クスッと笑えたり、終盤はちょっと涙が出ました。なので、好きか嫌いかで言えば好きです。けれども、この映画には、ふとリアルに考えた瞬間に感動が薄れてしまうツッコミどころが結構多く存在します。まず、毎日のように何通も来ていた手紙がある日から突然何日も来なくなるという不自然さ。狼狽ぶりから、これまでに神父が体験しなかったであろう突然の急激で大きな変化です。背景に人為的な何かがあるものとばかり思っていたら、そうではない展開だったので、そこで凄く嘘くさくなってしまいます。そして、神父がなぜ姉のことをずっと黙っていたのか、そこが何も説明されていないので、ラストを感動的にするために作られた流れをとても感じてしまうことになります。人を不幸な思いから救い出す大事なことなのに、下手すると告げられないままどちらかが死んでいたかもしれない可能性が大きすぎて、それを思うとヒンヤリしてしまいます。そういうふうに冷めてしまう設定がもう少し上手く作り込まれていたら、もっと素直に泣けたかもなぁ…と思う作品でした。自身の存在を無価値に思い始めた神父のためにレイラが自分について語る優しさ(フィンランドおばさんのツンデレ)、そしてそれを聞いた神父がレイラに与える言葉が印象的でした。これも冷静になってしまうと「人は神の名の下に殺しを正当化する」という側面も思わせて、それはそれでゾッとしますが、レイラには与えられてもいい言葉だと思うので…。
[映画館(字幕)] 6点(2014-09-21 23:02:17)
238.  ランナウェイ/逃亡者 《ネタバレ》 
シャイア・ラブーフがようやく地に足のついた作品でいい演技を見せてくれるようになったのが嬉しいです。デブじいさんになったニック・ノルティにちょっとビックリ。学生運動が盛んだった時代にけっこういろいろ真面目に考えて生きた人には何か感じられる作品なのかも。そんな時代のことを若いジャーナリストが探って行くのがいいです。ただねぇ、あんなに頑なだったオバさんが、ふいっとヨットの向きを変えて、あららら…結局それで解決ですか…ちっとは間をあけたり、オバさんの心境変化を促す何かを見せてくれよぉ。若きジャーナリストが結局記事原稿を送信しなかった場面、じわーっと来ますね。彼はまだ子供もいないけど…。レッドフォードが釈放されるのを見届ける彼の抑えた喜びの表情は良かったです。世界を変えるって、長きに渡る人生で大切な人ができたり、あるいは別れたり、考えが変わったり、もっと別の大切が生じたり…大変なんだなぁと…自主したオバさんのセリフが観た後から結構リフレインされて悶々。
[DVD(字幕)] 6点(2014-07-30 21:12:15)
239.  悪の法則 《ネタバレ》 
一回観ただけでは僕にはよく分かりませんでした。主人公に「自分が作り出した世界」云々を話すヒゲのオジさんは何者なのか分かりませんでした。彼が主人公に話したことが一番強烈で印象に残りました。主人公に届いたDVDは『セブン』の段ボール箱と同じ凄い効果。キャメロン・ディアスはお茶目で健康なキャラばかり観て来たので、今回のワルぶりは楽しめました。僕がこの世からいなくなって欲しいと思うバカのなかに「暴走族」があります。なので、あのシーンは気味が良かった。そういう僕も悪の側なんでしょうかね? べつに聖人でありたいとは思わないので、あれを気味が良いと思う自分で構わないのですが、「臆病なものが残酷になる」ってのは、そこは重い言葉でした。ブラピの情報を盗んだ後、報酬の金を突き返した女性や、ブラピの首にワイヤーをかけて去った男とかが、そっちの人間なんだろうけど、主人公もそっちになって行くのかな? 自分が作った世界で彼は生きていくのか、自分ごとその世界を消すのか…そこが僕には余韻でした。キャメロン・ディアスは最後に無残に殺されると思ったんだけど、そうなってくれたらもっと気味が良いのに。
[DVD(吹替)] 6点(2014-07-23 15:57:51)
240.  市民ケーン 《ネタバレ》 
ようやく観てみる気になりレンタル。バリバリの社会派ドラマかと思っていたら、わりと「愛ってなんだ?」的な話がメインになって行き、「愛とはこういうものだよね」は描かずにおいて「執着」との対比をそれとなく見せていく。作者なりに正解は用意されていたかもしれないけど、バラの蕾の謎は「そうだったのか!」とハッキリ確信するまでには至りませんでした。実は最初に観終わった瞬間は、ラストで燃えていく「バラの蕾」と書かれた物が何だったのか気づきませんでした。巻き戻してソリだと分かった時に感心しました。残した最後の言葉が、開花しない愛人の才能のことか、幼き頃から残る母とのわずかな記憶のことなのか、分からないけれど、彼が本当の愛し方を分からない姿を「バラの蕾」で描き、彼がなぜそうなったかを「バラの蕾」で示す。そんな物語り方が巧いなと思いました。あと、冒頭からの彼についてのフィルムが終わって、既に亡き彼の実態を他者が探って行くという構成は、黒澤明の『生きる』の主人公の葬式からの展開を思い出しました。影響とかあったのかな…?
[DVD(字幕)] 6点(2014-07-23 11:05:49)(良:1票)
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