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コメント数 885
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281.  ダレン・シャン
若年ヴァンパイア映画の中では、これと「ぼくのエリ」の間に「トワイライト・サーガ」が入るんでしょ~ね。 「半」なのは、元に戻れる余地を残してか。 サーカスは「Dr.パルナサス」の見世物小屋のような映画向きの舞台に思えますが、同じくティーンエージャーが主人公の「パーシー・ジャクソン」に近い物足りなさ。 ヒットしなかったので「ライラ」と同じ運命? 謙サンは地道にハリウッド映画出演、ちょこまか動くクモたんにざわざわ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-05-15 07:10:13)
282.  サンシャイン・クリーニング
「リトル・ミス・サンシャイン」に続く第2弾なのだそう。 あんなにうまくはいってなくてアレは「トイ3」のアーントの脚本がよかったようで。 エイミー・アダムス(今度ロイスになります)とエミリー・ブラントの姉妹モノ、姫タイプで小ギレイな役も多い彼女たち、これは現実的でぶきっちょな役。 作品もハートフルとリアリズムの間を揺れ動くマイナーコード。 片腕の店主コリンズJrや父親アラン・アーキンらが味を出すものの小粒な印象。 アメリカ映画として見ているからかもしれない、まいたネタを回収しないのはヨーロッパの小品的で作為的でないのが好きな人向きかも。 「バスタード」なんてバンド名、いいネ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-14 07:00:02)(良:1票)
283.  イン・ハー・シューズ
3人のキャストは魅力、でも映画はいまいち・・・ 難読症のキャメロンと元大学教授の「授業」はいいエピソードだったし、作品を下支えするトニ・コレットはあいかわらず巧いのだけど長く感じてしまった。 継母と祖母の描き分けも極端で、「血のつながった人がいい人」にしとくのって単純じゃないかな。 トニの妙にいい人な新カレはユダヤ系、異母妹のユダヤ教からの改宗が問題視されたりと、原作者や映画会社の民族性も反映された作品。 リドリー・スコットが製作なのは意外、「テルマ&ルイーズ」といい女性映画にも関心アリ?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-13 07:00:07)
284.  ティンカー・ベルと月の石
ティンカー・ベルが魔法の鏡をさがす旅がメインの2作目。 本国ではOVAなのでこっちの方が人気があるってことなんですね。 キャラ多くてせまい世界だった1作目よりはスッキリ、画面も見やすくキレイになったよう。 旅人ティンクはロビン・フッド風? 元々衣装の色が親和性のあるグリーンなのが大きい。 彼女とテレンスがイラ~ッとするほどドジなのにはゲンナリ、ブリブリなホタルの子もちょい苦手ですが。 半分見たことになるけれど、成長したらその分「ピーター・パン」のティンクとのギャップは大きくなるという皮肉。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2011-05-12 07:00:01)
285.  コララインとボタンの魔女 《ネタバレ》 
名前のOとAを入れかえるとキャロラインがコララインに! ユニークな名の女の子の救出大作戦。 かわいいお菓子みたいなアニメですが、キャラデザやカラーは好みが分かれそう。 青い髪、ピンクパレス、赤い部屋、細っこい手足。 コララインの頭の形も個性的。 アートを意識しすぎると人工的になってしまうので、もちっとナチュラルなのが好きかな。 ストーリーはそうひんまがってもいないけど、コラたんのキャラ立ちを見せるには十分。 魔女のボタンは、目だけでその人の印象が変わって目の表情のもつ重みがわかるアイテム。 黒猫は「魔女宅」を思い出させ、一人娘の親友。 ダコタ&テリーの原音も聞いてみたい。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2011-05-11 07:00:03)
286.  天空の城ラピュタ 《ネタバレ》 
ガリバーのラピュータのイメージをとりいれ膨らませた冒険アニメ。 宮崎作品としては湿気少なくグロテスクな要素も薄く、なおかつ監督の資質は十分生かされたバランスのよい作品。 欧米人にはラピュータを題材に東洋人が西洋的に描いた作品ということで、オリエンタルな「千と千尋」や独自の世界を構築した「ナウシカ」よりは珍しさが少ないかもしれないけれど、国内の支持はダントツ。 ヒロインを立たせず主人公が男女2人なのも、内容が濃くとも過剰までいかないのも均衡が保たれている所以、「未来少年コナン」的ともいわれるパズーのキャラがよい意味で健全。(声優さんの力も大きい) 輝く飛行石やシータの呪文、永遠の浮遊から解き放たれて飛んでゆく大樹など幻想的で美しいイメージと、ドーラ一家との追走劇などの活劇要素が一体となった世界は魅力あるもの。 シータの言葉にあるように人間は土から離れては生きていけない、でも同時に離れたい気持ちもある存在なんですよね。 そういった人間の相反する部分も主題として含まれていて、地上に生き空を見上げる人間の小ささも大きさも感じさせ、楽しさの裏側に哀しさもあるのがよいです。
[地上波(邦画)] 8点(2011-04-30 11:59:59)
287.  ガリバー2/天空の国ラピュタ<TVM> 《ネタバレ》 
後編は「空飛ぶ島」と「馬の国」。(この邦題はスゴイな…NHKでオンエアした時はもっとフツーのタイトルでしたよ) このTV作品が特殊なのは初めて4話すべてを映像にしたことによると思います。 前編はVFXが多用された視覚的に楽しいものでしたが、こちらはより風刺がきいたシビアな内容。 ラピュータが上を飛ぶバルニバービの現実感覚のない学者たちや賢い馬(フウイヌム)に自分たちより劣る存在として扱われるヤフーも人間を痛烈に皮肉ったもの。 どちらも映像にするのは難しく画的には前編より地味ですけれど、こちらの方が貴重といえるかもしれません。 気高い馬と野蛮なヤフーの対比は衝撃的、ミストラルとガリバーの友情は感動的です。 原作ではガリバーはヤフーを忌み嫌うあまり家族を含めた人間全てを否定するようになってしまいますが、そこまでシニカルな描き方はせず家族愛を強調、テーマと物語性を両立させています。 (前編と後編をあわせて一作品としてDVDにもなっていますが米国版のリージョン1。 日本版があるアリスと違い、ガリバーは日本ではマイナーな存在なのでしょう。 YOU TUBEで半分ずつ見ることができましたけど)
[地上波(吹替)] 7点(2011-04-29 12:00:00)
288.  ガリバー/小人の国・大人の国<TVM>
自分にとってガリバーの映像作品というとこれ、1996年のホールマーク・エンターテイメントによるテレビ作品で、ファンタジーの形をとったスウィフトの風刺小説が原作。 「アリス」(99)より先に作られたこちらも出来がよく、単調にならないよう回想と現在を組み合わせた構成も凝っていて、前編は有名な「小人国」と「巨人国」。(この2つは後の2つよりも時代背景を知らないと風刺の対象が理解しずらい) テッド・ダンソンが異世界に旅しそれぞれの国で「人間山」「人間虫」と呼ばれる船医レミュエル・ガリバー、息子とともに彼の帰りを待つ妻がメアリー・スティーンバージェン。 彼女に言い寄る医者もいてテンションが持続し、「巨人国」でガリバーの世話をする少女グラムダルクリッチ(「秘密の花園」のケイト・メイバリー)が自分よりずっと小さなガリバーに恋してしまうのがほほえましくも切ないエピソード。 俳優陣も豪華でピーター・オトゥールとオマー・シャリフが出演しているのも、デヴィッド・リーン作品ファンが喜びそうなキャスティングでした。
[地上波(吹替)] 8点(2011-04-28 11:59:59)
289.  ガリバー旅行記(2010) 《ネタバレ》 
アメリカン☆ガリバー! うわ…コレどうだろ? 小人国リリパットが基本で巨人国もちょこっと入れた構成、一つ一つのネタはそんなに面白くはないんですが、あまりシツコクやらないので流れはスムーズ。 監督ロブ・レターマンの「シャークテイル」は海底をアメリカのライフスタイルにしているのが嫌いなアニメで、そういう部分もあるけれど、これはネガティヴな意味でそうしてる? ジャック・ブラック(エグゼクティブ・プロデューサー兼任、脂肪でぷるぷるの体がゆさゆさ)の個性が生かされ、「スクール・オブ・ロック」の次に好きかも。 過去の名作映画を使って異世界で英雄になるのは「ギャラクシー・クエスト」に似たやり方、ロックも流れにせKISSも♪ エミリー・ブラントは「ヴィクトリア女王/世紀の愛」より可憐な王女、国王は「クイーン・ヴィクトリア/至上の恋」のビリー・コノリーで、王家は英国俳優のこだわり。 リリパットのカラーをブルー系(敵国ブレフスキュがレッド)にしてあり、ブルーが多いと気持ちがいい。(エミリーが王女役に選ばれたのも、大きな青い目をしてるからだネ) 巨人国ブロブディンナグはドールハウスやお茶会、ガリバーのドレス姿が見どころ、もっと見たかった。 悪役エドワード将軍のトッポさもかわいいし、超合金ロボとのバトルは楽しく、「黒い戦争」の反戦ミュージカルもあり色々もりだくさん。 ガリバーの勤務先がNYの新聞社ってことで、クレジットもそれ風。
[映画館(吹替)] 7点(2011-04-27 12:00:06)
290.  テキーラ・サンライズ 《ネタバレ》 
音楽とキャストと映像によるムーディな映画。 デイヴ・グルーシン、海辺の家。 シンプルで雰囲気のある映画は好きだけど、作る側が酔っぱらっちゃあダメでしょ。 麻薬捜査官カート・ラッセルがとんび(メル)にあぶらげ(ファイファー)さらわれた感じでしたね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-04-26 12:00:06)
291.  シー・オブ・ラブ
アル・パチーノが刑事なんてさ! あのエレン・バーキン(ルーズなエロさ)はマジで笑ってますよね。(「マフィアを摘発する」って?) 80年代色に染まったラブ・サスペンスは内容よりムード優先でこの頃のパチーノ、好みの女を口説いてるお疲れ気味の男が多し。 ジョン・グッドマンとのコンビもあってんだか? 気だるいタイトル曲はハニードリッパーズでプラントが歌ってるのしか知りませんでしたが、オリジナル(1959年)が聴けます♪
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-04-25 12:30:02)
292.  タイタンの戦い(2010) 《ネタバレ》 
レイ・ハリーハウゼンの最後の作品だった旧作も大傑作ってわけではない気がするので、まずまずの出来? ギリシア彫刻のような人でなく、丸刈りのサム・ワーシントンがペルセウスっていうのがアメリカ軍隊式。 神々の御所オリュンポスはこの世ならぬ雰囲気がでており、全能の神ゼウスがシンドラー社長で、冥界の王ハデスがゲート少尉なのは偶然なんでしょうか。 ジェダイ・マスターだったニーソンはともかく、ファインズやミケルセン(いつも誰かに似てると思ってたけど、スウェードのブレットだった・・・美形だけど暗いので隊長には向かないのでは?)がVFX映画に出るのは珍しく、正統派ギリシア神話映画だからか。 養父役のピート・ポスルスウェイトは実人生でも冥土へ旅立ち。 妖女メデューサはスピーディな動きで旧作との違いをだそうとしていますが、怖さと迫力では及ばず。 黒いペガサスはちょっと目新しい感じ、ブラックスワンみたい。 海の怪物クラーケンは海賊映画に使われているので。 ペルセウスのお相手がアンドロメダだと普通すぎると思ったのでしょうが、イオってどーかなー。 1シーン登場の機械仕掛けのフクロウちゃん懐かし♪
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-04-24 12:00:01)
293.  パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々
これは本当に映画よりTVドラマのようで、BSで1シーズンだけ放映されたアーサー王ごっこの「魔術師マーリン」みたいに既存のキャラでお遊びのジュブナイル。(「半」なのは「ダレン・シャン」にも似てる?) 古典や神話を親しみやすいものにするのにはいい方法かもしれませんが、ユマやビーン、ブロスナンとそれなりの人がでているのにチープな作りなのは残念。 パーシーって名も日本語表記のペルセウス(パーシアス)とは結びつきにくいですよね。 主人公トリオのうち守護者の男の子が最後××を自慢するのがカワイイです。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2011-04-23 12:00:03)
294.  三銃士(1948) 《ネタバレ》 
ジーン・ケリーがダルタニアンを演じる48年版のウリは、ダンスで培った脚力を生かした軽快な殺陣でアクロバティックな身のこなしがお見事。 内容は比較的原典をなぞりつつ改変もあり、コンスタンスはボナシウの妻ではなく娘でダルとの恋に支障がないようにしつつ、清純なジューン・アリスンがありながら妖艶なラナ・ターナーのミレディにもよろめくダルも男。 ヴィンセント・プライス(若っ!)の狡猾リシュリューとは腹の探りあい。 当初の明るいムードが終盤では荘重に変わるのも、原作の連載小説らしい変移を踏襲してか。
[DVD(字幕)] 7点(2011-04-22 12:00:02)
295.  三銃士(1993) 《ネタバレ》 
何度も映画化されるのはフランス文学にしては陽気で血気盛んなムードが好まれてのことかと思いますが、これはその軽さを強調したライトで原作の要素少ない娯楽映画。 コンスタンス(フランスの香りはジュリー・デルピーだけ?)の夫ボナシウなんて出てこずバッキンガム公も名前だけの登場、アンヌ王妃(可愛いガブリエル・アンウォーは「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」につづいてオドネルと共演)は夫ルイ13世ラブ…とおふらんす的不倫部分は除いて、百合の刺青ミレディ(レベッカ・デモーネイ)も悪女ってほどではない。 長所はダルタニアン(クリス・オドネル)たちが過去の映画化より役に近い年令なことですが銃士たちの印象は弱く、一番目立ってるのは赤い法衣をひるがえすティム・カリーの濃ゆいリシュリュー枢機卿かも。 原作では灰色だった卿を隻眼黒衣のロシュフォールとともに完全黒にした冒険活劇は楽しいけれど、ものたりない気もしました。 チャーリー・シーンがアラミスっていうのもどうかなぁ。 「ロビン・フッド」でも主題歌を歌ったブライアン・アダムスがスティングとロッド・スチュアートと3人で、こちらも歌う三銃士♪
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-04-21 12:00:09)
296.  ミックマック 《ネタバレ》 
「ロスト・チルドレン」以後の3作(「エイリアン4」「アメリ」「ロング・エンゲージメント」)はどれも自分にはものたりなかったけれど、15年後のこれはやっとあるべき場所にもどって本領発揮、いい感じです。 もともとスケール大きいのよりもマニュファクチュアなのが合う人だと思うし、「アメリ」の流行りモノとしてのヒットは異常だったので。 「デリカテッセン」の空気もある今作は、不運の主人公バジル(「ぼくの大切なともだち」のブーン)の仲間となる人間大砲、軟体女、発明家、言語オタク、計算機、ギロチン男、料理番の7人の住む隠れ家がジュネっぽく、ゴチャゴチャとせまくて薄暗いけれど居心地がよさそうで、廃品を使って作られる発明品もレトロかわいい。 現代のテクノロジーに逆行するようなハンドメイドな魅力。 元凶をパニッシュすべく彼らが繰りだすパリの街も、濃い暖色カラーでジュネ仕様の美しき舞台に変えられて。 反戦・反兵器のテーマは目立たたせず下地にねりこみ、おしおき大作戦も暴力を排除したオットリしたもの。 平行してバジルのときめく恋の予感も。 「ロング…」では温厚な叔父さんのフリしてたドミニク・ピノンが豪快オジサンに戻ったのもウレシイ、そうでなくっちゃ。 ワルのかたっぽがアンドレ・デュソリエなのもよい。 手間隙かけてコトコト煮込んで作られたジュネの最新作はいいお味。
[映画館(字幕)] 8点(2011-04-10 00:00:13)
297.  Dr.パルナサスの鏡
急逝ヒース・レジャーと穴埋めの3人は、レジャーの存在と不在が同居する不思議な趣向。 「ファウスト」パルナサス博士(トラップ大佐もおじいさん)と「メフィスト」ニック氏(トム・ウェイツは一声歌っても)の闇取引の顛末がメインの文字通りの見世物小屋は、ダリ風イマジナリウム・ワールドよりもリリー・コールの人形美とヴァーン・トロイヤー(ミニ・ミー!)の愛嬌ある仕草に心ひかれた。 頭の中のビジョンを具現化すべくCGを積極的に取り入れるギリアムは「似たもの」としてバートンと括られつつあるけれど、彼らの個性が希薄になってきている証拠かもしれず。 無駄金遣い、ひとりよがりな分りにくさ、落ち着きのない不安定感は相変わらずで、これらがある限り脆弱さから逃れえぬギリアム。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-04-09 00:00:10)
298.  海の上のピアニスト 《ネタバレ》 
アレッサンドロ・バリッコの小説のうち映画になったのは2本。 これと「シルク」は、その幻想小説か散文詩のような雰囲気をよく伝えていると思う。 名も知らぬ少女への淡い恋は映画用に加えられたエピソードで、嵐の夜ホールを氷上のように優雅に滑るピアノ(「マジック・ワルツ」)や名うてのジャズピアニスト、ジェリー・ロール・モートンとの決闘とともに、ハイライトとして1900(原作ではノヴェチェント)の数奇な人生を彩る。 「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレによるイタリア映画だけれども、ティム・ロス主演の英語劇で客船ヴァージニアン号を舞台とし、モリコーネの美しい音楽も情緒過多でないことで無国籍的でもある。 意を決してのニューヨークでの下船が決行されずじまいだったのも、成功を尊ぶアメリカ的な物語ではない象徴、降りない理由も屁理屈っぽいようでいて彼にとっては真実。 彼を気遣うトランペッターの友情も、常人離れしたピアニストを現世につなぎとめるには至らない。 1900の存在そのものが一つの芸術のようだが、芸術とは必ずしも健全なものではなく、甘美なる滅びと隣り合わせでもある気がする。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-04-08 00:00:10)
299.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 
長尺が気にならない秀作だとは思うのですが、前半に自らも悲惨な体験をしたユダヤ系ポーランド人ポランスキーの個人的感情が出すぎている気がするのです、仕方ないですけど。 それがあって最後の「地獄に仏」も生きてくるとはいえ、殺戮場面や残酷描写が多すぎる気がして。 シュピルマン目線で撮られた後半の市街戦も遠景であるせいで衝撃度は抑えられていますが、過剰な演出をしていない分現実感があり生々しいです。 必死に生き抜こうとするシュピルマンを演じるエイドリアン・ブロディは、細面の風貌が作品の重さを軽減し、淡々とした演技が灰色の死の世界に生命感を与えていました。 彼と音楽を通じてつかのまの「友情」を結ぶホーゼンフェルト大尉もよかった。 ナチス将校を演じることが多いトーマス・クレッチマンはいつもどんな心境で演じているのか知りたい。 祖国が過去に犯した過ちを、自分が演じることで少しでも償いたい気持ちを持っていてもおかしくはないです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-04-07 00:00:06)
300.  ロビン・フッド(2010)
リドリー・スコット&ラッセル・クロウによる「シャーウッドの森」前段のロビン。 有名人でも実在の人物かどうかもわからない人なので、好きなように物語を作れるのがミソ。 風景やセットも中世の雰囲気を醸し出しけっして悪くないとは思うものの、悲壮な「グラディエーター」とは作りが違うせいで平板に感じる人の気持ちもわかるので複雑な心境。 プロデューサーの一人でもあるクロウは自分のヒーローであるロビンの映画をもっとコミカルにしたかったようですが、スコット御大にダメ出しされたみたい。(リドリーさんにとっては自国の英雄、「いかん! マジメにやるんだ!」と一蹴されてしょんぼりのラッセル君が目に浮かぶよう) それでもユーモアはあるし、残虐な描写が少ないライトなタッチは見やすいと思います。 クロウは年少時の記憶を失った一人の武将が森の勇者ロビン・フッドになるまでの過程を余裕をもって演じ、ケイト・ブランシェットは華やかさはなくても感じがよくて凛々しいマリアン。(英語でも「騎士」「夜」のナイト取り違えってあるのね) その義父ロクスリーのマックス・フォン・シドーが気骨ある老領主で重みを出す。 ロビン・フッドには珍しく水際での闘いもあり、リチャード王やノッティンガム代官、タック僧など定番キャラも配された冒険活劇は2時間半と長めですが、十分見応えありました。
[映画館(字幕)] 7点(2011-04-06 00:45:19)(良:1票)
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