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コメント数 885
性別 女性

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301.  ロビン・フッド(1991・ケビン・レイノルズ監督作品)
ハリウッドっぽい「ロビン」。 ケビン・コスナーはこの時代の人には見えないし、モーガン・フリーマンがムーア人なのは「から騒ぎ」にデンゼル・ワシントンが出るのと同じムリヤリさだけど、楽しい娯楽映画。 射手ロビンはこの映画でも見せ場の一つに、クリスチャン・スレーターがいるのが若々しい感じで、「あの方」のお出ましが豪華! 実質主役の悪代官アラン・リックマンがマリアンのメアリー・エリザベス・マストラントニオ(この人とメアリー・スチュアート・マスターソンは名前長すぎ!)をヤっちゃお~とするシーンは名場面。 劇場版で代官の重要なシーンがカットされたのは「出生の秘密」が重複してしまうから?
[地上波(吹替)] 7点(2011-04-05 02:50:58)
302.  愛を読むひと 《ネタバレ》 
ドイツ原作で米独合作、少年時代のクロスはじめガンツ(教授)やクラウスナー(判事)らドイツ人俳優も出演していてアメリカが勝手に作ったわけではないのですが、微妙なホロコースト映画。 監督やメインの俳優がイギリス人の英語劇なのはマーケットを考えてか。 公判でも公平さを保ちつつもハンナを強引に罪人にしているような部分がありました、スケープゴートか必要悪として。 マイケルは刑務所のハンナに献身的に朗読テープを送り続けながら彼女の手紙には返信せず、出所にも戸惑いを見せるやや身勝手な男。 気難しく奔放だったハンナは老いてコンプレックスを克服するのだけど、そのきっかけを与えてくれた相手にとって自分がお荷物であるのを悟った時の選択はあっけなく、自責の念に駆られたマイケルの行為もさして感動はおぼえない。 性愛からのスタートなので関係が脆く、愛や知性よりプライドと自己満足が勝る彼らの人間的な弱さを戦争にかこつけているのはどうかなと思いました。 ケイト・ウインスレットが「いつか晴れた日に」から6度目のノミネートでオスカーを得たのは嬉しいけれど、それほどいい作品かどうかはわからないです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-04-04 00:00:12)(良:1票)
303.  きみに読む物語
冒頭の湖と再会時の水鳥の群れはきれいでしたが、身分ちがいの恋人たちがどうにも安くてイヤ。(「巣」を作って気を引く求愛になびくヒロインも鳥なみの頭か?) 恋敵ジェームズ・マースデンは「魔法にかけられて」「スーパーマン リターンズ」と同じ当て馬でカワイソ、ジョアン・アレンの母親は最後まで愚かしく「今の自分を幸せと感じたくなると昔の男の惨めさを見に行く」なんて「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」的な方法ですね。 老ジェームズ・ガーナーやジーナ・ローランズはがんばっていたけど。 お母さんのジーナに出てもらった二代目カサヴェテス監督は「私の中のあなた」もいいと思わなかったし、好きじゃないかも。 認知症の映画はイギリスの「アイリス」の方がいいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-04-03 00:00:10)(良:1票)
304.  フォクシー・レディ 《ネタバレ》 
映像派エイドリアン・ラインのデビュー作。 次の「フラッシュダンス」ほど80年代丸出しじゃない分埋もれてて、内容はなんてコトないけれど特色はランナウェイズ脱退後の「女優」シェリー・カーリーとジョディ・フォスターの競演。 この頃流行りのソフト・フォーカスで撮られたシェリーはジョディに劣らぬアイシーなルックスで若くして命を散らすアニー、女の子4人グループのまとめ役ジーニーのジョディもきれいで優等生なハイティーン。 少女時代のローラ・ダーンも見られるガールズ・ムービー。 母親サリー・ケラーマンも「リトル・ロマンス」のママよりマトモなお母さんでした。 「アメリカのクイーン」といわれた伝説のロックバンド、エンジェルのライヴステージも貴重といえるかな?
[DVD(字幕)] 6点(2011-04-02 00:00:14)
305.  ランナウェイズ
映画化の噂を聞いてはや2年。 ランナウェイズって知ってる人は少ないと思いますが、70年代のガールズ・ロックバンド。 80年代の英国のガールスクールには「お人形さん」呼ばわりされてたけど、草分けだったのとシェリーの下着ルック(ハイライトとして日本公演用になってますがそれ以前から着ていた)などで本国でもセンセーショナルな存在ではあったよう。 タヌキ顔のダコタがキツネ顔のシェリーなのは笑っちゃう! この役クリステンの方がよかったんじゃない? そのクリステンは「トライライト」のお嬢さんベラとはうってかわってガッツのある女子ロッカー、ジョーン。 黒髪に太い声で本人より美人だけど彼女はジョーンに見え、エンドロールでも彼女が先でどっちかというと彼女の映画だと思いますが、音楽的には素人だった2人のガンバリは感じられましたヨ。 明るいサンディ(06年死去)や気の強いリタ(そっくり! チープ・トリックのTシャツまで)もいて途中脱退のベースだけは架空キャラ、テイタム・オニールがシェリーの母親ですがホンのチョイ役。 練習拠点だった古トレーラーは部室のよう、「チェリー・ボム」「クイーン・オブ・ノイズ」などの楽曲や衣装の再現度はいいネ。 シェリー・カーリーの自伝を基に、後に「アイ・ラブ・ロックン・ロール」のヒットをとばすジョーン・ジェットが監修したストーリーは、両者の微妙なバランスを保ちつつ彼女たちが女のコであることで新鮮味のあるものになっていて、綿アメのようにフワフワしていた「あの頃ペニー・レインと」と比べるとハードキャンディな味。 キレイ事になるのは避けながら、イタリア女性PV監督の手際のよさと編集で不思議とダーティな印象は残らない。 強烈なクセのあるマネージャー、キムに操られるパペットだった彼女たちが虚構の世界から抜け出そうとする姿はヒリヒリと痛いけれど、もがきながら輝いた時間がなかったら彼女たちの青春はずいぶんと退屈なものだったはず。
[映画館(字幕)] 7点(2011-04-01 00:00:12)
306.  英国王のスピーチ
能力があれば誰でも王になれるわけではなく、またなりたくもないのに王にさせられる人もいる。 エリザベス女王の父ジョージ6世は「悲運の代理王」のイメージだったけれども、それを大きく覆す作品。 自分に不相応と思える場を与えられた人誰もが感じるであろう戸惑いと陰の努力を描いて衒いなく、洒脱なユーモアをまぶして踏み外さない。 インディーズでそれほど豪勢に金がかけられていないのも「しょせん王族の話」との冷ややかな見方もされにくいだろう。 父ジョージ5世がいみじくものたまうように王室という場所で仕事をする人の話。 コリン・ファースはどちらかといえば寡黙な役が多かったように思え、それゆえバーティが必死に言葉をつぎしゃべろうとする姿は新鮮に映り、最後のスピーチは感動的で新たな代表作に。 ともすれば自虐に陥りやすい王を友人として理解し導くライオネル(彼も舞台俳優として挫折を味わっている)のジェフリー・ラッシュは見せびらかすことなく巧み、始めは王が平民の自分に歩み寄ることを求め、最後には自ら一歩退くライオネルには引き際を知る人の清しさがある。 クレジットではファースとラッシュの名が横に並び、この二人三脚の映画にふさわしい。 芸暦長いヘレナ・ボナム=カーターは近年のバートン作品とは違う顔を見せ、愛情深く聡明な王妃。 王と療法士が親しく呼び合うのを内心快く思わぬ彼女が最後にライオネルを名前で呼ぶのは、深い感謝の表れ。 「高慢と偏見」でファースの相手役をつとめたジェニファー・イーリーが、ライオネルの妻として姿を見せるのも嬉しい。 映画の中で幼い王女として登場するエリザベス女王も鑑賞され、愛する父がこのように描かれたことに懐かしさと共に誇らしく思されたのではないかと思う。
[映画館(字幕)] 8点(2011-03-10 02:01:46)(良:2票)
307.  ヴィクトリア女王 世紀の愛 《ネタバレ》 
英国の若手エミリー・ブラント&ルパート・フレンドによるヴィクトリア女王の物語。 邦題が大仰なので、原題どおり「ヤング・ヴィクトリア」として見たら失望しないかも。 ヴィクトリア女王はドラマティックな人生を送ったエリザベス1世やアン・ブーリンよりは映画に取り上げられることは少ないですが、ヴィクトリア朝は産業革命が興り文化・芸術的にも大英帝国が繁栄した時代。 次期女王候補に対する謀略への抵抗と公私ともにパートナーとなる従弟アルバートとの関係を、比較的軽いタッチでまとめています。 母親が愛人と共謀して摂政政治を迫る公女時代、イギリスに対して影響力を持とうと目論むベルギー国王により送り込まれたアルバートの裏表のない心に惹かれ、彼と結婚する道を選ぶヴィクトリア。 人に操られる人形でなく意志をもつ女王となるべく毅然とした態度を貫く彼女をブラントが好演。 共同統治でも自分を軽視されたくない彼女と夫の間には諍いも起きますが、アルバートが身を挺して妻を守る場面もあり、政略や圧力ではなく愛し合って結ばれた2人の絆は揺るぎないもののようでした。 ラストがあっさりしているのは「末永く幸せに暮らしました」ではないからかもしれず、最愛の夫に先立たれた後の女王のもう一つの愛は、ジュディ・デンチの「クイーン・ヴィクトリア/至上の恋」で描かれています。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-03-09 00:00:01)(良:1票)
308.  ノーウェア・ボーイ/ひとりぼっちのあいつ 《ネタバレ》 
ジャーーーン♪ イカしたオープニング。 アーリー・ビートルズをただなぞるのではなくベースにとどめて、音楽にめざめた若者の青春とその母たちの愛憎を織り交ぜた物語。 「幻影師アイゼンハイム」で少年時代を演じたアーロン・ジョンソンが若きジョン・レノン、ポール役のトーマス・サングスターももう子役ではなく純粋で才能ある音楽青年を演じ(「バック・ビート」と違いポールのキャラクターは非常にいい)、ロック・ミュージックに魅入られ刺激しあう彼らからは50年代の音楽ムーヴメントの熱気と息吹が感じられる。 叔母ミミの元で育ったジョンに音楽の手ほどきをしたのは、離れていた実の母ジュリア。 水と炎のように違う彼女たちに息子として愛されるジョンにとってはいいことばかりではない。 ミミとジュリアの場合は確執が深くとも姉妹であることで和解の糸口もあり、嵐が去って彼女らが並んで庭に座るシーンでは、それまで2人の衣装に使われていた黒と赤がグレーとピンクに変わっていて、2人の拮抗する心が穏やかに薄まったのをうまく表現していた。 だからこそその直後の悲劇が痛ましいが、陽気なジュリア寄りだったジョンがミミの元に戻ってきた時には安堵を覚えた。 冷静なミミの方が自分のために「息子」を愛しているのではないように感じていたからだろう。(抑え目のK・S・トーマスがすばらしい) ジョンはその「母」からも巣立って仲間と共に音楽の道をゆく。 アート系の女性監督がアーロンによってマザーにされるというオマケもついた、映像感覚的にも優れた青春映画。
[映画館(字幕)] 8点(2011-03-08 00:00:01)
309.  バック・ビート
ビートルズによく似た俳優を集めたことで話題になった映画でタイトルがいいよね。 作りはあんまりいいとは思えなかったけど、ハンブルグ時代の彼らが見られるから「ノーウェアボーイ」の後に見るといいのかも。 ジョンと初期メンバーのサトクリフとカメラマンの女の子中心でキャラ的にはそうなっちゃうんだろうけど、(ラブ&ピースのジョンにはそれほど関心なし)天性のメロディメーカーのポールがいてこそのBEATLESかと。 ザ・スミスがモリッシーのキャラや歌詞がウリでもジョニー・マーの音楽性に支えられていたように。
[映画館(字幕)] 6点(2011-03-07 00:00:02)
310.  輝きの海
邦題で損をしているようだけれども堅実で真摯な英国文芸映画。 ポランスキーの「テス」に並べても恥ずかしくないと思う。 ジョゼフ・コンラッドの小説を下敷きにした作品はハーディのように宿命的であっても最後まで重くすることなく解放があり、女性監督の繊細さが生かされた作品。 「灯台守の恋」のようによそ者が虐げられ、不幸な生まれの娘が疎まれる海辺の村での彼らの結びつきは天命といえ、お互いに相手しか持たぬ彼らの情愛は「僕の家は君だ」という言葉に表されるように深く、結末では哀感も含みながらそれまでの苦しみが氷解して静かな歓びに満たされる。 髪をまとめ質素な服に身を包んだレイチェル・ワイズが言葉より目で語るヒロイン。 母親までが自分の不遇の過去の遺物として娘に辛くあたるのは理不尽に思えてならない。 フランスのヴァンサン・ペレーズがロシア語とロシア訛りの英語を修得するのは難儀したのではと想像され、思わぬところで再び言葉の壁が立ちはだかる場面では熱演。 ヤンコには息子のように慈愛を注ぎながらエイミーには村人同様偏見も持つ医師のイアン・マッケランが重厚。 ヤンコを導いた海も「ライアンの娘」のように物語に添う美しい背景となって、ラストシーンは未来への希望を感じさせる。
[DVD(字幕)] 8点(2011-03-06 00:00:04)
311.  奇跡の海
ラース・フォン・トリアーってワザと人の嫌がるような映画を作ってほくそえんでる人。 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のセルマやこのべスみたいに、卑屈な犠牲的精神とそれによってもたらされる陶酔感に酔い痴れる精神の薄弱な女性をいたぶった映画を撮ればカンヌなどで目立つことはできるでしょうけど、それ以上の意味はないよね。 あのお医者さんも他の映画なら「いい人」と思うかもだけど、べスの愚直さを際立たせるために置かれたお飾りキャラ。 無駄に長くてトリアーのおふざけにつきあわされてる気しかしない。 孤高のアーティストを気どる下劣な輩じゃないでしょうか。 (「青い影」なんて使うなぁ!)
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-03-05 00:00:07)(良:2票)
312.  ストレイト・ストーリー 《ネタバレ》 
異色映像派監督の「らしくない作品」って必ずといっていいほどあり、スコットしかりバートンしかりギリアムしかり。 リンチにとってはこれ。 普段プライドがじゃまして出せないような作品を愛情をこめて作っていたりすると、人間のアザーサイドを知らされる気もする。 緑色のトラクターがゆっくりと進むさまは亀を思わせるノンビリ加減。けど車や自転車では早すぎて目にとまらないような景色をゆったりと眺められることでもある。 ファーンズワースは「赤毛のアン」の優しいマシューで、あの時よりお年を召していた。 ヒッチハイクの家出娘には毛利元就の束ねた矢に似た話をして家族の元に帰し、同年輩の戦争体験者にはそれまで人に言えなかった兵士時代の辛く苦しい思い出も口をついて出る、癒し癒されの道行き。 「老人になって一番悪いことは」 真実かもしれないけれど哀しい言葉だね。 ロードムービーってことでハリー・ディーン・スタントンも拝める。 2人で星空語りをしたら、また苦労しながら娘シシー・スペイセクが待ってる家まで帰るのかなあ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-03-04 01:35:37)(良:2票)
313.  ハリーとトント 《ネタバレ》 
長年住んでいたニューヨークのアパートが取り壊され、ひきとられた長男の家には居ずらく旅に出る老いたハリーのロードムービー。 経済的に困窮していないのは安心感と物足りなさ半々だけれど、ニューシネマのようにただ自滅に向かうのではないのはいいと思う。 ハリーの子どものうち後からでてくる2人は有名な俳優さん(バースティン、ハグマン)、最初に同居していた親思いの長男は父親と妻の間に立たされてかわいそうだった。 キッツイ奥さんも旅の途中の電話に出た時に泣きだしたことになっていて、自分が追い出したようで良心がとがめてたんだろうな、と和む。 行く先々の様々な出会いが心をあたため、相棒の食いしんぼう猫トントもかわいくて、だからあの姿は胸にしみた。 昔語りをした友の死もハリーに寂しさと共に自分に残された時間がそう永くないのを感じさせてた。 トントに似た猫もいるあの場所で、ハリーは残された人生を心安らかに過ごしたんだね、きっと。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-03-03 00:25:40)
314.  やかまし村の子どもたち
アストリッド・リンドグレーンの「やかまし村」シリーズは、彼女の「ピッピ」「カッレ」より幼年向きで読み物としては食い足りないところがありますが、視覚的な媒体である映画にすると昔のスウェーデンの田園風景がすばらしく、田舎の子どもの生活を描いた同じスウェーデンの画家カール・ラーションの水彩画を思わせます。 本は3冊で映画は2本、タイトルは同じでも構成は入れかえて映画の1作目は夏の話だけの夏休み日記。 リンドグレーンが脚本も手がけ、望みどおりにハルストレムに撮ってもらえたのではないでしょうか。 三軒きりの村の北屋敷・中屋敷・南屋敷もそのままに、草や水とたわむれるリサたちは本当に幸せそう。 6人の顔と名前が一致する頃には終わってしまう理想郷のような世界。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-03-02 00:00:16)
315.  かえるくんとマックス
子どもとペットの映画ならよくあるけど、ちびのマックスを田舎の自然の中に置いたのがGOO! この小さな作品がたくさんの賞をもらったのも、キッズムービーとして出来がいい以上に審査員の方々が子供時代を思いだしたからかも、原っぱ森や川べのいきものたちに心をときめかせたあの頃を。 背がのびて地面からの距離が遠くなるといつの間にかはなれてしまった友だちにもう一度あえたようななつかしさで、のどの手術で入院したお兄ちゃんとの約束を果たそうと「カエルの卵」(原題)をさがす旅に、少女ジェシーも巻きこんでの冒険が楽しく緑がまぶしい。 青いつなぎのマックスとピンクでまとめたイエッサの関係も子どもらしい緊張をはらんだもの。 おばあちゃんが焼いてくれるパンケーキもおいしそう(つーかクレープだね!) オランダって遠い国な気がするけど、これを見たらそうでもないかなって。 水ぬるむ春は新しい命が生まれる季節、見つけたらそっと見守りたい。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-01 00:00:00)
316.  ポリス/インサイド・アウト
ミュージシャンのドキュメンタリー映画は少なくない。 コンサートに行けなくてもライヴに接することができる等の利点があり、07年のポリスの限定的なリユニオンを機に出されたこの作品もその1本だけれども、メンバー自身が自分たちの成長を撮った記録というのは他に例がないのではないかと思う。 ドラマーでありポリスのファウンダーでもある唯一のアメリカ人、スチュアート・コープランドがスーパー8で撮り続けた映像は経年劣化もあり粗いが、当時を直に伝えるフッテージの数々はファンには感慨深いものがある。 意外なほどステージが少ないのは「シンクロニシティ・コンサート」等の優れたライヴソフトが既にあるからだろうし、ツアーの移動やスタジオ・レコーディング時にひろった彼らの映像が中心。 初期ではバンやバスでの移動だったのが専用機に変わっていくのはそのまま彼らの急成長ぶりをあらわしつつ、バンドが大きくなるのはいい事ばかりではなく分散を招く要因にもなるのをも感じさせるが、一回り年長の小柄なギタリスト、アンディ・サマーズの大人の茶目っ気が多くのバンドが陥りやすい悲壮感からポリスを遠ざけていたのもまた事実であろう。 撮影者であるスチュアート自身の映像は少なくライヴの際にはマネージャーである兄のマイルスが撮っていると思われ、一番の悪たれはスティング。 罪もないアンディに襲いかかったりファンの女の子を抱きすくめたりと、カメラの前でもストレス発散をいとわない。 移動列車内で彼の横に同じプロデューサーを使っていたXTCのアンディ・パートリッジが座っていたりするのも意表を突かれるし、PV撮影現場では両方の素材をシンクロして多元的に見せたりとスチュアートが監督としての腕をふるう。 ロックバンドという呼び方が不似合いなほど個性的だった彼らの曲をコラージュした軽快で小気味よい時間は70分余と短いが、時を経て思いがけずポリスを内側から見る機会を与えられた。
[DVD(字幕)] 8点(2011-02-19 23:59:58)
317.  ブリムストン&トリークル
スティングの2本の主演映画(一般映画)のうちの1本。 モントリオール映画祭グランプリでも日本で劇場公開されなかったのは、英国らしいブラックな内容が日本のポリスファンにはそぐわないと判断されたせいかもしれない。 スティング演じるマーティンはいわば詐欺師であり、寝たきりの娘を抱えるベイツ(デンホルム・エリオット)の家に言葉巧みに入り込み看病に疲れた妻に取り入り、赤子同然の娘を玩具としていいように弄ぶ怪しき人物である。 アメリカのサスペンスものと違うのはベイツも娘の病に関わる後ろ暗い部分を持ち、悪党であるはずのマーティンが幸運をもたらすグロテスクな諧謔か。 一見善でも善ならず悪が善を生み出すという着想は欧州的屈折といえようか。 スティングは当初デヴィッド・ボウイも候補とされていた台詞の多い役をこなしているが、演技力より存在感が勝っている印象。 映画に興味があっても輸入盤のサントラを聴くしかなく後年ヴィデオで一度観た事があるだけだったが、映画の内容もさることながら重要なのは、音楽と歌曲の大半をポリスとスティングのソロ名義で担当していることだ。(スティングが今でも取り上げる「君に夢中/I burn for you」初出) 裏ポリスアルバムといってもいいダークかつ意味深な内容で、「ゴースト・イン・ザ・マシーン」と「シンクロニシティ」の間という成熟期に作られた余裕のある音が、一風変わったロンドンの一家の物語を静かに盛り上げる。
[DVD(字幕)] 7点(2011-02-19 00:45:00)(良:1票)
318.  ベルリン、僕らの革命
「グッバイ、レーニン!」ダニエル・ブリュールと「ゾフィー・ショル」ユリア・イェンチ共演の青春映画。 ヤン、ユール、ピーターの3人組の言動はみずみずしさも含みながらホントに青いのですが、世代の違うオジサマが加わったことで物語に厚みが。 ハーデンベルクを演じたクラウスナーは「レーニン」でもよかったけれどここではメインの一人、複雑に変化していくキャラを堪能しました。 もう一人の青年ピーターもある意味ヤンよりもいい。 ベルリンから山小屋へと移動し、大自然の懐に抱かれて生活するうちに彼らの切迫した心情にも変化が。 語り合う4人。 ハーデンベルクの意外な過去や明るみになった「関係」。 ロケーションも素晴らしく、環境は人を開放するのだな、と。 最後は苦いともいえるけれど、それをまともに受けずヒラリとかわす軽さがあります。 これでは何の解決にもなっていないと感じる方もいるでしょうが、監督の関心はそこにはないのかも。 センチメンタルな「ハレルヤ」も柔らかすぎないドイツ映画には優しく響いて、予想外にいい作品。
[DVD(字幕)] 7点(2011-02-17 23:59:59)
319.  善き人のためのソナタ
真摯にきっちりと作られているものの、表現としては十分でないところがあってドイツ映画らしく生硬かもしれませんが、何を描きたかったかは伝わってきます。 最後もドライマンが自分のために大きな犠牲を払ったヴィースラーにもっと報いてあげてほしい気はしましたけれども、相手の誇りを傷つけずに自分にできる最上の方法を選んだのでしょうし、相手もまたその気持ちを受け取った。 一度も言葉を交わしたことのない人間同士の友情の表現として簡潔で清しいものに感じられます。 クリスタの魅力が薄いのは「男の映画」だからでしょうか。 彼女の女優業への情熱は恋人ドライマンよりヴィースラーの方が理解していたのでしょうね。 他人のために得にもならないことをする人は、このような特殊な状況下でなくとも世の中にいてほしい気がします。 (ドライマン役のコッホは「飛ぶ教室」の禁煙さんでしたが、ゲデックは「マーサ」とはわからないくらいイメージが違いました)
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-17 00:30:05)(良:1票)
320.  マトリックス
「攻殻」やサイバーSFからのパーツが多くオリジナリティは少ない気がしますが、多数のスチルカメラを使用しての360度回転するアングルは実写ではそれまでにない斬新なものでした☆(「スピードレーサー」にも書いたことですけど、W兄弟はアニメ「マッハGoGoGo」(SpeedRaser)を昔見ていて、三船剛がクルッと回るOPが頭にあったんじゃないですか? 静止した動体に対して視点を移動させるのは実写にはない発想) 黒で統一したファッションも個性的でした、あまりにもカッコつけすぎなのは少しバカバカしい気もしましたが。
[映画館(字幕)] 7点(2011-02-16 00:00:05)
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