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 > にじばぶ さんの口コミ一覧。161ページ目
にじばぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3228
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 40
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 34
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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3201.  浮き雲(1996)
アキ・カウリスマキ作品を観るのは、『10ミニッツ・オールダー』『過去のない男』『マッチ工場の少女』に次いで四作品目。 それらの作品と比較すると、「まあまあ」かなってところ。  カウリスマキ作品常連の、主人公を演じた女優、“カティ・オウティネン”の笑顔が見れたのも、なんか貴重なモノを見れた気がして有り難味があった。 何しろ、他の作品では笑顔がほとんど見れなかったので・・・  前半、正直、眠気に襲われた。 何度も巻き戻した。 後半は意外にも好転。 楽しめた。  アキ・カウリスマキ。 嫌いな監督ではないが、かといって他人に推奨できる監督って感じでもない。 とにかく地味~な作品が多いからだ。 だけど、どの作品にも“温か味”が感じられる。 だから見終わった後、悪い感じが残らない。 これは映画において結構、大事だと思う要素だ。  いくら楽しい映画でも、見終えた後に後味の悪さが残ったら、よろしくない。 そういう意味では、いい映画を創る監督さんだと思う。  アキ・カウリスマキ。 言ってみれば、“佳作”創りの名人と言えるのかもしれない。
[DVD(字幕)] 5点(2007-08-31 00:04:18)
3202.  マッチ工場の少女
アキ・カウリスマキの作品を観るのは、自身、三作品目だ。  相変わらずの、独特の世界。 主人公はめっぽう寡黙。 そして、極めて不幸っぽい雰囲気を醸している。 また、美男美女が出てこないのも特徴だ。  でも私はこの映画を気に入った。 「カタルシスを得る」という言葉を耳にしたことはあったが、よく意味を理解していなかった。 しかし、この映画を観て、その言葉の意味を理解した。 なんか、少しだけ気分がよい。 カタルシスを得られると同時に、その言葉の意味も理解できる映画だ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-31 00:01:47)
3203.  ユメノ銀河
この作品、あんまり期待していなかったのだが、期待していなかっただけに意外にも楽しめた。 それと、今回、この作品の原作者である「夢野久作」っていう人の名を初めて知った。 それがちょっとした収穫。 今まで知らなかったのがちょっと恥ずかしいが。  さて、内容であるが・・・ 全編モノクロで描かれている。 でもそれがいい効果を生み出している。 昭和の陰気な感じが出てて、かなりよろしい。 乱歩もそうだけど、こういう、昭和のくら~い感じは独特の雰囲気があって結構好き。  そして特筆すべきは、浅野忠信のかっこよさ! 浅野忠信扮する主演の男性がバス会社に転勤してくるのだが、その登場シーンがかなりかっこいい。ものすごく印象的だ。 ただ、その登場シーンの後は、比較的落ち着いてしまい、神秘的な感じが持続されていないのが惜しいが。  少なくとも、前半の30分くらいまでは、 「おぉ~、この映画、なかなかいい味出してるぞぉ・・・」 って思わせてくれる映画である。 それだけでも十分、楽しめると思う。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-08-31 00:00:08)
3204.  シックスティナイン
いやぁ~、やっと観れた!! 最寄りのツタヤでもなく、いつも行っている隣町のツタヤでもなく、更に遠いツタヤまで借りにいった作品。  監督は、『地球で最後のふたり』『わすれな歌』のペンエーグ・ラッタナルアーン。 タイの監督だ。 『地球で最後のふたり』好きな私としては、観ないわけにはいかない。  日頃、サスペンス系はあまり観ないが、そんな私でもしっかり楽しめた。 舞台になるアパートの雰囲気が好きだ。 いかにもタイしている。  それと、主人公の女性が素敵! スレンダーでファッショナブルだ。  細かく言えば不満な部分も多少はあるが、全体的にみて十分に楽しめた作品であった。 やっぱり、この監督は素晴らしい。 ますます、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督のファンになった。  サスペンス好きの方、タイ・バンコクの独特な雰囲気が好きな方、スレンダーな女性が好きな方へ、是非オススメしたい一本だ。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-30 23:59:01)
3205.  水の女
歌手であるUA主演の邦画。 あんまり期待していなかった。  そして前半部分。 そこそこの雰囲気。 UAって、こういう感じの人なんだぁ、、、って感じ。  1時間経過。 うーん、つまらない! 銭湯のシーンとか、雨降る雰囲気とか、色々演出されてはいるものの、なんとなくわざとらしい。 それに退屈感を感じるし、映像世界の中へ引き込まれない。  この監督は、映画なんか撮っちゃいかんのでは?と、疑問符をつけたくなった。 海外ではそこそこ評価されたらしいが・・・ とにかく「つまらない」のが致命的だ。 (ただ、UAに関して「だけ」言えば、個性が発揮されており、予想より良かったが。)  一昔前なら許せるが、2002年公開って、結構、最近なのね・・・ 海外で半端に評価を受けてしまっているだけに、これが最近の邦画の代表にはなってほしくない・・・
[DVD(邦画)] 0点(2007-08-30 23:57:47)
3206.  ベティ・ブルー/インテグラル<完全版>
『ベティ・ブルー インテグラル完全版』を観た。 なんと185分に及ぶ作品。(ちなみにこれはノーカット完全版)  とにかく重い。 でも、根強い人気を持ってる作品だけあって、訴えてくるものが半端じゃない。 個人的には、女性なら共感できる人も多いのでは?と思った。 男性だとダメージが出るかもしれない・・・(あくまで個人的意見)  それだけ「凄い」映画だと思う。 ベティを演じるベアトリス・ダルという女優さんの魅力と怖さを十二分に体感できる作品だ。  決して、気分が上向くような映画ではない。 しかし、観ても損はない1本だと思う。
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-30 23:56:30)
3207.  タイフーン・シェルター
いやぁ、評判通り、ストーリー的にはなんてことのない作品。 また、同時に、期待していた通りの素晴らしい映像美だった。  舞台は、返還前の香港。1997年。 ちょうどその頃、私も卒業旅行で香港を訪れていた。  啓徳空港から飛行機が離着陸し、ビルすれすれに飛行機が飛ぶ。 そういった光景が映画の中に出てくるが、これも実際に見たことのある風景だ。  ちなみに、啓徳空港はその後、取り壊され、現在は存在しない。 返還前の香港の、「古き良き風景」の一つだ。   香港が中国へ返還されていく際の、人々の不安と期待が、クリストファー・ドイルの映像と共に、たんたんと描かれている。 映画レビューサイトで誰かが記していたが、「プロモーションビデオを長編にした様な映画」だった。  又、「シアターブルック」というバンドの曲が、かなりの頻度で流れるので、「シアターブルック」ファンには楽しめる映画だと思われる。  ストーリー性が薄いのもあるし、「返還前の香港」に特別な思い入れの無い人にとっては退屈な映画だろう。  しかし、主演の浅野忠信はもちろんだが、その相手役を演じた、緒川たまきという女優さんがなかなか良かった。 クリストファー・ドイルの撮り方が上手かったのもあると思うが、とても魅力的に映っていた。 手足が長く、スレンダーで抜群なプロポーションが印象的だった。
[ビデオ(邦画)] 5点(2007-08-30 23:55:05)
3208.  スワロウテイル
キャスティングであるが、豪華キャストとかのふれ込みで、一昔前、「邦画大作」として、話題を振りまいた作品。  「豪華キャスト」とか言われているが、そのキャストの大半が、テレビドラマを中心に活躍する俳優・女優ばかりで、映画としてはちょっと違うのでは?とか思ってた。 それで、今まで観てなかったのであるが。  浅野忠信の出演映画を観ることにハマっているので、この映画をレンタルしたのだが、あまりの「チョイ役」に、ダマされた感、大アリ。 セリフも全くないし、ちょこっと映ってる程度。 その程度で、出演者一覧に、「浅野忠信」っての載せるのは詐欺同然だと思った。  「浅野忠信の出演作チェック」が主な目的でこの作品を借りたので、浅野忠信が超チョイ役だった為、大して楽しめなかった。  返還前の香港や、夜の台北などを見てきた私にとって、この映画は、「アジアの近未来的な雑然とした都市の雰囲気」を、十分に演出できていた様には思えなかった。 その点も不満。  それと、「2時間29分」というのは、あまりに長い。 せいぜい半分程度の上映時間で十分だったのでは?と感じた。  CHARAが好きな人や、渡部篤郎辺りのファンにとってはいい映画だとは思う。 ただし、浅野忠信ファンがこの映画を観ても、裏切られ感が残るのは間違いない。
[ビデオ(邦画)] 6点(2007-08-30 23:52:14)
3209.  [Focus]/フォーカス(1996) 《ネタバレ》 
浅野忠信出演作の中でも、観たかった映画ベスト5に入る作品だった。 ようやく今回、観る機会を持てた。  かなりマニアックな映画で、好みは間違いなく分かれるであろう作品。  ただ、73分という短めな上映時間の中で、無駄なシーンがほとんどなく、息つく間もなく、次々にシーンが進んでいく様は、観ている者を釘付けにすること間違いなしだ。  浅野忠信がオタクに扮し、切れているところはスゴイの一言であるが、一部、 「それは、ちょっとオタクのしゃべりじゃないだろ?」 と、個人的にはツッコミたい部分もあった。 ただ、それはほんの一部分でしかないし、後半、物静かなオタクから豹変し、全くキャラが変わってしまう辺りの演技は、「さすが浅野忠信」って感じだった。  あと、ディレクターの様な人から、しつこく質問を受けて、狼狽したり、困惑したり、怒ってみたり・・・と、この辺りの一見すると見過ごしてしまう様な、「絶妙かつ細かい演技」は、浅野忠信にしか出来ない、計算し尽されたレベルの高さを感じた。  しかし、「主人公の死で決着をつける典型的な映画」であるので、そういった映画が大嫌いな私にとっては、不向きな映画でもあった。 決して、他人に自信を持って推薦できる類いの映画ではないが、それとは逆に、「一度は観て欲しい邦画の異色作。」としてオススメしたい。  何より、浅野忠信の凄さが凝縮されている日本映画である。
[ビデオ(邦画)] 9点(2007-08-30 23:50:18)(良:1票)
3210.  茶の味
いやぁ~~~、この映画はサイコーだった!! 現代日本映画ココにありき!の傑作movie!! ちょーオススメしたい映画だ。  かつて、この予告篇を映画館で見た時、その特殊効果(CGの演出)シーンばかりが強調されていたので、全編にわたってCGばっかりなのかなぁ、、、という印象を持った。  しかし、実際の内容は、予告篇で感じたイメージとは全く異なっており、とても幸せになれる、気持ちのいい映画だった。やはり予告篇だけじゃ、映画は分からない。  大好きな浅野忠信も、その魅力を発揮しまくっているが、その他の出演陣もいい味を出している。特に、映画、『鮫肌男と桃尻女』に続く、“怪演”をしてみせた我修院達也(旧俳優名、若人あきら)は素晴らしかった!ソロアカペラ『三角定規』は奇妙奇天烈!! 「すごい!」の一言だ。  あと、“リトルテンポ”のテーマ曲も最高! この映画の、ほのぼの感も最高! おっしゃる通り、とっても「ピースフルな物語」だった。  理屈じゃなく、こういう「雰囲気」で楽しむ映画は、最高に好きだ。
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-30 23:41:46)
3211.  ソウ
この映画が公開中の時から、何となく惹きつけられ、映画館で見ようかとチェックしていたくらいだった。 色々あって、見に行く機会が持てず、主要な映画館での公開も終わってしまったので、昨日、レンタルしてきた。  画像の通り、陰気くさい部屋で、物語は進行されていく。 古びた、やけにだだっ広いバスルームなのだが、その廃れ具合がまた、最高だ。 その廃墟チックな画像にひきつけられ、ずっとこの映画を見てみたいと思っていた。  スリリングなストーリー展開は、最後まで見る者を虜にする。 しかし、好みの点から言えば、やはり、こういった「疲れる」映画はそんなに好きではない。  しかし、「陰気」な雰囲気は最高で、バスルームの質感も最高。 そういう意味では、好みな映画とも言える。  なので、結局、好きなんだか嫌いなんだか、自分にとっては微妙な映画だった訳だが、とりあえず楽しめたので、見て正解だったと思う。 (ただ、個人的に、こういう系統の映画を頻繁に見たいとは思わないが・・・) 
[DVD(字幕)] 7点(2007-08-30 23:40:15)
3212.  地球で最後のふたり
私が生涯観てきた作品の中でナンバー1の作品。  この映画を観て以来、監督のペンエーグ・ラッタナルアーン、撮影のクリストファー・ドイルの「ふたり」に、強い関心を持った。  内容としては、それほど難解なものではない。むしろシンプルなストーリー展開だ。(最後の部分とか、一部、解釈の分かれそうなシーンはあるが。)  この映画を観たのは、2004年の夏だった。 渋谷のミニ・シアター「渋谷シネ・アミューズ」の、レイトショーでの公開だった。 2004年と言えば、その年の2月に、10日間ほど、タイに旅行に行った年でもある。  タイに行った直後に、タイの映画に出会ったわけである。 私はこういったパターンに弱い。その映画が描く土地や舞台が、自分が過去に行ったことのある場所だったりすると、大抵は惹かれてしまう。 (ラストエンペラーは中国の紫禁城が主な舞台であったが、とても気に入った。それは、過去に自分が紫禁城に行った経験がある為だと思われる。)  監督のペンエーグ・ラッタナルアーンの影響か、それとも撮影のクリストファー・ドイルの影響か、もしくはその両者の組み合わせの妙による影響かは分からないが、とにかくこの映画の醸し出す雰囲気に酔いしれてしまった。  基本的には、ラブストーリーなのではあるが、自殺願望の強いバンコク滞在の神経質な日本人が主役であったりと、決して爽やかとは言えない。主人公ケンジの部屋の中が、かなりの時間を費やして描かれており、開放的でもない。  しかし、中盤から後半にかけて、海辺のシーンや屋台のシーン、ドライブするシーンなどが登場する。室内の鬱積した雰囲気から一気に解放される感じである。こういう展開は、最高に好きだ。特に、ヒロインの住む家の撮り方なんて最高だ。タイのパタヤの緑が刺激的である。  ただ、そう言った個人的好みの流れの中で、苦手なシーンもある。 それは、日本のVシネマ的ノリの、日本人ヤクザが登場するシーンだ。このシーンは、監督が意図的にねらって挿入したと思われるが、私個人の感覚からすると、「雰囲気ぶちこわし的蛇足シーン」としか、感じられなかった。  しかし、その部分で多少のマイナスはあるにしても、私が今まで観てきた映画の中で、ナンバーワンの映画であることに変わりはない。
[映画館(字幕)] 10点(2007-08-30 23:37:05)
3213.  HERO(2002)
この映画を選んだ理由は、撮影が“クリストファー・ドイル”という人だったからだ。 ドイルが大好きなので、“クリストファー・ドイル”で検索してみた。 その結果、この映画が検索にひっかかった。 それで、ツタヤに借りに行った・・・という流れである。  しかし、やはり映像だけが好みでも、好みの映画に当たるハズもなく、そんなに良くは感じなかった。  これは当たり前のことだが、監督・原作・脚本・撮影・俳優などが全てうまくかみ合って、初めていい映画もしくは好みの映画に仕上がるんだなぁ、、と。  この映画は、香港・中国合作ながら、多分にハリウッド色が反映されている作品だ。 “クリストファー・ドイル”は、私の中で依然変わらぬ魅力を持つ映像監督(カメラ担当)だが、今後はもっと純粋に東洋的作品に参加してもらいたいと個人的に思う・・・
[DVD(字幕)] 3点(2007-08-30 23:34:21)
3214.  ワイルド・アット・ハート
“鬼才”デヴィッド・リンチの比較的初期の頃の作品。 リンチ作品の中では『マルホランド・ドライブ』や『エレファント・マン』と並び、非常に評判の良い本作。  しかし、映像的には特別みるべきものはなく、リンチ後年の美しい作品群と比較すると、かなり雑な印象を受けた。 また、リンチ独特の緊迫感もなし。 そしてエログロさも弱い。 しかし、だからといって本作がダメというわけではない。 というより、後年の作品群と比較するという考え方自体が間違っている。  なぜなら、本作は後年の作品群の基礎となった作品であるといえるからだ。 つまり本作には、リンチ風味のエッセンスが凝縮されているのだ。 荒削りだが、その輝く原石のまばゆさに、きっと目を奪われるであろう。  主演はニコラス・ケイジ。 この頃のニコラス・ケイジには、まだ頭髪がタップリあった。 そして、この頃から既に“ダサカッコいい”。 蛇皮のジャケットが奇妙にハマっている。  そしてその相手女優に若き日のローラ・ダーン。 身長180cmでスレンダー、そして出るところは出ていて、抜群のプロポーション。 個人的には理想の体型だ。 劇中のセリフを拝借すれば、 「やせていて、おっぱいがコンニチハしている女のコ」(訳:戸田奈津子) である。 本作では常に露出も高く、セクシー極まりない。 そしてラブ・シーンもてんこ盛り。 ローラ・ダーン好きの私としては、これだけでも十二分に楽しめた作品であった。  ラストの展開には唖然。 あの“天使”は一体・・・  リンチという監督は、映画を撮り重ねることで洗練されていったんだなぁ、と実感。 全体的にダメダメ感が漂う本作ではあるけれど、決してつまらないというわけではなく、むしろ面白い。 このセンスのイマイチ感と面白さの不思議な融合が、評判の良さの理由ではないだろうか。  リンチ作品の中では、個人的に、『マルホランド・ドライブ』に次いでオススメの作品である。 そしてローラ・ダーン好きの人には絶対に外すことのできない作品だ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-08-30 11:20:23)
3215.  シクロ
トラン・アン・ユン監督の作品は、『青いパパイヤの香り』『夏至』そして本作『シクロ』と、3つとも全て観ましたが、その映像美は素晴らしいの一言です。 特にその映像の持つ独特のみずみずしさは、唯一無二のものがあります。 監督はフランス・パリ在住のベトナム人というお人ですが、フランス的なセンスとアジアの美しさとが見事に融合した高いレベルの作品を撮る監督さんです。 特に本作『シクロ』と『夏至』は素晴らしい出来ですね。 監督の奥さんが3作とも出演しているんですが、いくつになっても美しい女優さんです。 
[DVD(字幕)] 8点(2007-08-29 01:26:17)
3216.  突貫小僧
フィルムセンターにて鑑賞。 小津安二郎の“幻の短篇”的意味あいがあるので、そういった観点から 言えば、観る価値のある作品。 内容は取るにたらないもの。 “現存する小津作品の全制覇”という目的でもない限り、観る価値はそれ 程あるとは思えない。  
[映画館(邦画)] 3点(2007-08-29 01:10:57)
3217.  錆びたナイフ
フィルムセンターにて鑑賞。 小津安二郎の幻の短篇『突貫小僧』と2本立てであった。 『突貫小僧』目当てで行ったので、本作『錆びたナイフ』はオマケ的に観た流れ。 したがってあまり期待せず観たのだが・・・ やはり、何の変哲もない日活映画であった。 期待を良い意味では決して裏切らない、裕次郎ファンでないと退屈間違いナシの 歴史に埋もれるべくして埋もれた小品。
[映画館(邦画)] 5点(2007-08-29 01:06:51)
3218.  貸間あり
“初川島雄三”を「フィルムセンター」で体験してきました。 川島作品といえば、『幕末太陽傳』『洲崎パラダイス 赤信号』『しとやかな獣』辺りから入っていくのが無難なんでしょうが、貴重な本作がちょうどフィルムセンターで上映されるということで、行ってきました。 フランキー堺が主演の1950年代喜劇ということで、自分にとってはやや敷居が高かったですが、意外と楽しめました。 主演のフランキー堺、ジャズ・ドラマー出身ということですが、演技うまいですねー。 びっくりしました。 そして変に体格も良いです。  そして脇役で強い個性を発揮していた桂小金治。 こちらも落語家ですが、自然な演技で素晴らしいです。 若い頃も同じ様な顔してたんですね。  ヒロインの淡島千景ですが、個人的には好みに合わなかったです。 なので、男性出演陣に共感できず。 あのパーマは、現代的センスで見てしまうと、ひいてしまいます。 完全におばはんパーマです。  ところで本作、冒頭から凄いハイテンションです。 よほど集中していないと流れについていけないくらいのスピード感。 その後も、ドタバタ喜劇的な色合いのジョークが連打されていき、観ているこっちはノックアウト気味です。 これを「息もつかせぬ笑いの連続」と取るか、「テンション高すぎ、スピード早過ぎで疲れる」と取るかは、ほんと好み次第。 私は両方でした。  笑いのセンスとしては、正直合わない部分が多かったです。 しかし、登場人物が全てクセ者ぞろいで、各キャラクターが実によく作りこまれています。 その為、後半はいつの間にか“川島ワールド”に引き込まれたのも事実。 特にフランキー堺の演ずる主人公が、実に人間味があってよかったですね。  “サヨナラだけが人生だ” 何度となく本作で繰り返される“川島監督の座右の銘”といわれる名文句。 実に奥深い言葉でした。
[映画館(邦画)] 7点(2007-08-24 07:11:26)
3219.  スパイシー・ラブスープ 《ネタバレ》 
5話からなるオムニバス・ラブストーリーなんですが、映像センス、音楽センス、女優の美しさなどなど、全てが高いレベルで仕上がっています。 ストーリーこそ、日常的な部分を描いているせいか、平凡と感じてしまう部分もあるかもしれませんが、観た後にしみじみと心に残り続けるであろう、素晴らしい短篇ばかりでした。  5話とも素晴らしい作品でしたが、その中でも「少年と少女の恋」を描いたパート、「離婚夫婦とその子供」を描いたパート、「すれ違いの若い男女」を描いたパートの3つが、特に気に入りました。  「少年と少女の恋」のおはなしですが、これが純粋に面白かったんです! 少年は白いワンピースを着たクラスメイトの彼女に恋をします。 いつも後ろの席から、彼女を下から上へなめまわすように見ています。 そして彼は常に“ボイスレコーダー”を持ち歩く音フェチでもあります。 そこで少年は思いつきました。 「大好きな彼女の声を盗み録りしよう」 と(おいおい)。  そして、その少女を演じたカオ・ユアンユアンという女優。 白いミニのワンピースがとても似合っていて、かわいいのです。 少年はそのテープの中で、「また、あの白いワンピースを着てきて」と、一方的にお願いしたりもしているんですが、その気持ちは分かりました。 だけど、“告白テープ”の中で、そんな変態じみたことを言っていいんでしょうか?? そういった意味での、興味の尽きない短篇でした。  そして、「すれ違いの若い男女」を描いたおはなしについて。 このパートで主演を演じた徐静蕾(シュー・ジンレイ)という女優。 チャン・ツィイーらと並ぶ、中国の有名女優らしいのですが、これがとてもかわいい! 劇中では、「AUのキャンペーンガールの様な格好でアルバイトをする」役を演じていたりするんですが、この格好がとてもいいのです。 この監督、服装フェチなんでしょうか? まあ、私にとっては嬉しい限りですが。  他の2作品も、なかなかの出来と味わいで、全体的によくまとまった感のある素晴らしいラブストーリー・オムニバスでした。
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-24 07:06:35)(良:1票)
3220.  (ハル)(1996)
森田芳光の監督作品を観るのはこれで3本目。 『家族ゲーム』は最高に面白かったが、『の・ようなもの』はそれほどでもなかった。 果てして、本作『(ハル)』はいかがなものか?! 本作の評価によって、私の森田芳光に対する評価が固まる気がする・・・ そんな予感あり。  主演は深津絵里と内野聖陽。 深津絵里は今とそれほど変わらない感じ。 それとも、ファンでないからその違いに気付かないだけなのか?! それに対し、内野聖陽は若い!の一言。 内野聖陽と言えば、フジテレビのいわゆる“月9”ドラマ『不機嫌なジーン』が印象的。 竹内結子と共演し、独特でいて不自然な演技をみせた、あの内野聖陽だ。 本作『(ハル)』における内野聖陽は、髪も短く、セリフ回しもごく自然。 自然すぎて、面白味に欠けてしまったほどだ。  でも、待てよ? そもそも彼に面白味を要求するのは間違っているのかな? 彼は一応、二枚目俳優なんだし。 だけど、『不機嫌なジーン』の彼の印象が強過ぎるので、それはある意味仕方ないのかも。 ということで、内野ファンの方、どうかお許し下さい。  深津絵里の妹役で登場した戸田菜穂。 深津絵里の方が若く見え、彼女の妹役というのが何とも不自然に感じた。 というか違和感ありまくり。 というか姉妹にしては似てない。 でも、この頃の戸田菜穂より、今の戸田菜穂の方が綺麗だな。  本作は、いわゆる“ネット恋愛モノ”のハシリで、当時の時代背景を考えれば、その独創性は高く評価すべき。 しかし、時代背景そのものを、決して洗練されているとは言い難い映像と音楽で見せるばかりに、今観るとあまりに古臭くなってしまっている。 “1980年代から90年代にかけての邦画の古臭さ”が異常に臭うのだ。  だが白眉なシーンもあるにはある。 それはラストシーン。 カラーからセピア色に変わるあのシーン。 あれは意外と好き。
[ビデオ(邦画)] 6点(2007-08-24 07:00:18)
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