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タケノコさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 574
性別 男性
年齢 50歳
自己紹介 管理人さま、レビュアーのみなさま、いつもお世話になっております。

タケノコと申します。

みなさまのレビューをとても楽しみにしています。
( まるで映画のように、感動し、笑い、ときに泣きます )

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321.  新感染 ファイナル・エクスプレス 《ネタバレ》 
疾走する新幹線、疾走するゾンビの群れ、そして暴走する人間が約1名!スピード感抜群の新感染ならぬ新感覚ゾンビ映画!電車の窓ガラス一杯に所狭しと溢れるゾンビたちの姿、この圧巻だけでゾンビ党は大満足したのでは?走る新幹線といった状況を生かした設定の数々、特にトンネルや荷物用の網棚の使い方などは面白いと思った。少女の歌の伏線の張り方と回収など、脚本もよくできていたように思う。でも野球部員たちはちょっと気の毒。何しろゾンビ撃退用の武器が不自然なくあることが必要なので、要するに単なるバットやボールを用意するための役どころですから。結局、感染源は何?(媒体はあのシカなんでしょうが)といった不満もありそうですが、そこは難しいこと考えずに頭カラッポにしてどーぞ。
[映画館(字幕)] 6点(2017-09-04 21:30:31)
322.  幼な子われらに生まれ 《ネタバレ》 
浅野忠信と言えば、「私の男」「岸辺の旅」「淵に立つ」といった、不気味な役どころが最近はすっかり定着していましたが、今回は一転してマイホームパパという (笑) でも久しぶりに、普通の人を演じる浅野忠信を堪能できました。 本作の映像、それは古びた8ミリカメラで撮影したようなくすんだ色合いで、その空気はどこか懐かしい感じがしました。音楽をじゃんじゃん鳴らすこともなく、静かで抑制のきいた演出も私好みでした。 物語を通して、根っからの悪人は登場しません。唯一、クドカンは小悪党のようでしたが、最終的には意外と愛すべき魅力的なキャラになっていて、人物の描き方にはとても好感が持てました。彼は最後、既にプレゼントの「ぬいぐるみ」を買っておりました。それはつまり、娘さんが来ないことを承知の上で待合せ場所に来た、ということ。本当に娘と会うつもりであったなら、二人で一緒に買いに行こうとするはずですから。彼も、元父親として最低限の義理を果たそうとする真人間であった、ということです。 話変わって、本作は信と妻の元夫、信と元妻の夫、この関係に注目したい。信の結婚が一度失敗したことにより、奇しくもつながった人間関係です。でも彼らの間には、一度は同じ家族の父親であった連帯感が芽生えたのか、デパートの屋上や病室の場面では不思議な「絆」が感じられて、少なからず心が熱くなりました。 "家族を守る使命" という襷 (タスキ) を、ある親が転んで落としそうになった。その親はもう疲れていて、起き上がって走ることはできない。でも誰かがその襷を受け取って走り、やがて本当の親になり、いつしかその家族の絆はもう少し大きく広がった。これはそういったお話。 はっきり言って、彼らと彼らを支えた妻たちの姿を前にして、離婚とか生みの親とか育ての親とか、どうでもよくなりました。"われら" とは、決して血のつながりだけではないはず。だから新しい命に、「生まれてくる君よ、大家族へようこそ」と声を大にして言いたい・・!!
[映画館(邦画)] 8点(2017-08-28 22:32:35)(良:1票)
323.  二十四の瞳(1954) 《ネタバレ》 
小豆島という懐かしい日本の風景。素朴な子どもたち。仰げば尊し。高峰秀子や笠智衆といった、日本映画の良心のような役者たち。その全てが、画面から溢れんばかりの優しさで、僕の涙腺を刺激します。本作の舞台は小豆島。実は少し前に一度訪れたことがあります。島にある「二十四の瞳映画村」には、撮影で使用された学校が今も残っていて、そこには確かに大石先生が教鞭をふるった教室があり、窓からは今も変わらず海のにおいを感じます。すっくと教壇に立つと、あの時先生が見据えた12人の生徒たち、その純粋無垢な瞳が心に蘇るのです。思えば、本作はまるで12人の生徒全員が主役であるように、その表情(瞳)のクローズアップがとても印象的でした。原作の"瀬戸内海べりの村"という曖昧な舞台を、木下監督があえて"小豆島"という小さな島に選んだのは、さて一体なぜだろう?と考えました。きっと監督の思いでは、この国の子供たち全員が日本の宝であり、全員が本作の主役なのでしょう。でも数万の瞳を描くことが無理ならば、それができないならばせめて、せめて二十四の瞳で。監督の心には、小豆島という舞台は、"日本という島国の縮図"として存在したように思えてなりません。最近の"この世界の片隅に"でも強く感じたことなのだが、日本人は戦争を題材にしながらも、どうもアメリカを悪く描かない。それどころか、戦争という怪物ですら、もう起きてしまったことだからと誰のせいにするでもなく受け止めて、ただただ未来に向けてひたむきに生きようとしています。これは語り継がれるべき反戦映画、でも伝えようとする人たちなくしては、それは到底伝えていくことはできません。二十四の瞳の奥に、何を感じたのか。終戦後、もう70年以上が経ちます。8月のこの時期を迎えるたびに、今という時代があることを、あの時代の人たちに感謝します。そしてこの平和がいつまでも続くことを心から願います。
[DVD(邦画)] 10点(2017-08-15 00:05:33)(良:1票)
324.  映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ 《ネタバレ》 
ありがちなボーイ・ミーツ・ガール系の映画ですが、詩集から引用した台詞の数々は目新しいし、とにかく音楽が雑多な感じで、「ミクスチャー」な映画、とでも言おうか。ストーリーよりは、映画の表現の仕方は好き、そんなところ。 主演二人の何か諦めたような空虚な雰囲気も、本作の在り方によくハマっていたように思う。 東京と田舎、そして生と死、、いくつかのエピソードが淡々と流れていき、ぼんやりと眺めていたら、田舎の星空は美しいけど、東京の汚れた夜空に浮かぶ美しい光の群れも悪くはない、、そう気づいた。彼ら都会の底辺をさまよう希望 (一つ一つ) を光りに例えて、二人交わればさらに夜空を明るく照らし出す、、表題の意図はそこにあるのかもしれない。「青色」ってところが、またいい。いずれにせよ、映画から一つでもインスピレーションを感じれば、観たことの価値はある、と思ってる。 個人的には、観ていて何度か思い出したのは、ウォン・カーウァイの香港映画。実際、夜の都会の撮り方 (画作り) とか映像美は意識してるように感じた。
[映画館(邦画)] 7点(2017-07-26 00:36:19)
325.  借りぐらしのアリエッティ
スタジオジブリとしては、宮崎監督から新しく米林監督がメガホンをとった一作目。かつての空や海の大冒険活劇から一転して、小人たちが屋敷を冒険するというこのスケールの小ささ (笑) でもそれにより、偉大な名作たちと同じ土俵で比較されることを回避しているので、一作目としてはむしろこのスケール感でちょうどよかったのでは、と感じました。 ほぼ、小人たちの視点で物語が展開していくので、彼女たちと一緒に大きな屋敷や森を冒険している気分になれて、ワクワクドキドキ、、とても楽しめました。ちなみに彼女たちがネズミに遭遇するのは、感覚的には我々が登山中にヒグマに出くわすようなものか。挑まなくてもいい危険というものもある、というお父さんの言葉は圧倒的に正しい (笑) トトロを彷彿させる場面や、「耳をすませば」の猫など、ジブリファンにはうれしい遊び心もよかったと思う。(スピラーはなぜかヤジロベーを思い出して仕方なかったが) 表向きは人間と小人の冒険物語ですが、少年が虚弱であることから、本質的には、「弱いもの同士、手を取り合って生きていこう」というメッセージですかね。 夏休みに小さなお子さんと安心して楽しめる一作だと思います。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2017-07-22 19:06:22)(良:2票)
326.  怪しい彼女(2014) 《ネタバレ》 
「サニー 永遠の仲間たち」で知ったシム・ウンギョンさんを目当てに鑑賞。本作は彼女へのあて書きですかね? だって、コメディも泣きの演技もできて、おまけに歌も歌える、ときたもんだ。思っていた通り、素晴らしい女優さんでした。 主人公の若返りという波乱万丈の人生に隠れるように、"米国コーヒー" おばあさんのひっそりとしたエピソードが、とても印象的。年老いて独り侘しく向かえる死、わかってはいるけどこれが人生の現実。でもこのエピソードがあるからこそ、"若返り" という奇跡、有難み、それがよくわかるというものです。 物語のハイライトでは、瀕死の孫に輸血することを選んだ、彼女の選択に心を打たれました。いや、一度は "若返り" という経験をしながら、もう一度ただの老人に戻ろうとするその覚悟に涙しました。 「もう一度生まれ変わっても、同じ人生を選ぶ」 二度も青春を生きた彼女によるこの言葉は、とても深くて重みがあります。少なくとも、青春がたった一度きりだった僕らが言うよりは、はるかに。
[DVD(字幕)] 7点(2017-07-19 23:52:04)
327.  M★A★S★H/マッシュ 《ネタバレ》 
オープニングは歌も含めて名作の雰囲気があり、とても気分が上がります。名優たちの若かりし日が観れたこともよかった。ゴルフ場に着物姿の人が散歩している日本の描写はいただけないが (笑) 大きくマイナス点なのは、フットボールの場面。これはさすがに意味なく長すぎで、映画全体のバランスを損ねている感じがします。 本作がシニカルなのは、戦争を題材にしてどこに焦点を当てるか? その着眼点だと思います。他の戦争映画で散々描いている部分、つまりドンパチや国同士の利権争い、人間たちの愛や友情といったドラマには目もくれずに、ただただ、軍人たちの「ハメ外し」に執着して描いている。敵国の地、その最前線のキャンプ地にいること、それは過酷で相当な恐怖であったろうと察します。だから彼らの悪ノリや乱痴気騒ぎはとてもコメディとは思えず、これは大袈裟ではなくて、彼らの精神安定剤として常態化していたように思う。もちろん、オンとオフにはスイッチがあるので、だからこそ彼らが真剣に手術をする場面がとても効いています。(これがなければただのB級コメディ) これはブラックコメディのふりをした、実は大真面目な戦争映画。これも戦争 (戦場) の一つの現実。思えば公開当時はまさにベトナム戦争の真っ只中、もう笑うしかない、という開き直りのような反戦メッセージにも思えます。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-07-07 21:32:38)(良:1票)
328.  模倣犯 《ネタバレ》 
衝撃のラスト(笑)はご存知のとおり。でもそれだけではなかった。公開が15年前であることを鑑みても、演出が古臭い、というか映画自体が妙に古臭いんですよね。森田芳光監督と言えば、斬新な演出が光る80年代の映画の数々、その後も(ハル)あたりまでは時代を先取りした着眼点で、常に邦画界の先駆者だったと記憶していますが、あれから時が経ち、皮肉にもその時代の変化に乗り遅れて、迷走しているような印象すらうけます。中居くんもねぇ・・模倣犯とか知能犯というよりも、ただの無能犯にしか見えんし。唯一の褒めどころは、山崎努さん。まさに原作の有馬義男のイメージそのもので、当然うまいし、存在感は抜群です。でもひどい出来栄えの本作では、一人存在が浮きまくっていて何だか痛々しい。ちなみに宮部みゆき氏の原作は名作です。文庫全5巻を数日で一気読みしたくらい面白かったです。でもそれすら意味なしフォローにしかならないのがなんとも虚しい。
[DVD(邦画)] 2点(2017-07-05 23:38:58)
329.  北のカナリアたち 《ネタバレ》 
離島の学校、教師と生徒という共通点から、不朽の名作「二十四の瞳」を思い出しました。北海道は礼文島の美しい風景、素晴らしい役者たち、そして歌。これで映画はほとんど勝ったようなものなのに、殺人、不倫、難病など壮絶なテーマをあれこれとてんこ盛りにして、、例えるなら、完成した料理のコースに余計な調味料をたくさんかけた感じ?ちょっとくどすぎるし、感動させよう、泣かせよう、といったあざとさを感じてしまったのです。ベテラン勢はテレビドラマみたいで冴えないので、救いは生徒たちの現在を演じた若手6名の好演でしょうか。歌と教師をモチーフにした映画ならば、近年では重たすぎず爽やかな「くちびるに歌を」をオススメします。
[DVD(邦画)] 4点(2017-07-01 14:09:39)
330.  淵に立つ 《ネタバレ》 
黒沢清監督の映画で感じる死(あの世)のにおい、デヴィッド・リンチの映画にあるような理屈の通じない不条理さ、をこの映画に感じます。オルガンの音色、はためく白いカーテン、四人で並んで収まる写真。本来ならば心地良さを感じさせるはずの"それ"は、むしろ不気味で不安や緊張を煽ります。終始、神経質な眼光の古舘寛治もよかったが、やはり登場した時から不吉そのもので、あの世の使いを連想させる浅野忠信の八坂がよい。タイトルと同じ色使いの彼の服装、それは白を基調にしていて、時折本性の"赤"が顔を出す時、不吉な何かが起きる。四人は、やがて八坂に導かれるように川へ。その川は三途の川、八坂はその水先案内人。ここは生と死のはざま、あの世とこの世の境目、四人(死人)でその淵に立つ。
[映画館(邦画)] 8点(2017-06-17 23:08:19)
331.  幸福のスイッチ 《ネタバレ》 
昨今、地方や観光地にまで台頭する大手チェーンの電器店、スーパーマーケット。もちろん、とても便利だし結構なことですが・・。でもこのような時代の波に呑まれて、稲電のようなお店たちは消えゆき、社長さんのように日本人が誇れる真心が失われていくのは、やはり寂しい気持ちがあります。和歌山は田辺市といった地方でのオールロケ、地元のエキストラが映画に多数出演、本作はここに大きな意義があると思いました。この映画は、誰かが発信すべき地方の声を、暗く説教がましい内容ではなく、まさに電球のようにパッと明るく描いていて、とても好感を持てる内容でした。三姉妹のキャラ、よかったです。上野樹里は相変わらずよかった。もちろん沢田研二さんも。樹里とジュリー、なんですよね(笑)。
[DVD(邦画)] 7点(2017-06-17 20:35:09)
332.  光(河瀬直美監督作品) 《ネタバレ》 
美佐子が目の不自由な方たちを前に、音声ガイドの試写会をしている場面などは、まるでドキュメンタリー映画のような見せ方で、淡々と物語は進んでいく。中森と美佐子の出会い、それは彼の叱咤に始まり、河瀨監督らしくカメラをきっかけにして、やがて打ち解けていき、いつしか深い信頼関係で結ばれていく。重苦しい題材の中にも、微笑ましい食事の場面などが存在し、抜け目なく二人の"喜怒哀楽"は描かれている。老いとその先に待つ死、しだいに見えなくなるこの世界の風景。誰にとっても、生きていくことは苦しくて、ときには立ち止まりたくなる。だが、俳優重三は、待つよりは険しい坂を登ることを自ら選んだ。「大丈夫だから。俺がそこに行くから。」この中森の言葉は、前進する覚悟をしたという、美佐子への誓いも含まれているだろう。その二人を祝福する、燃えるような夕陽。その先に何が待とうとも、生きることを恐れずにただ前進すること。一人では苦しくて険しいその道に、愛が力強く寄り添う時、そこに初めて希望という"光"が射す。
[映画館(邦画)] 8点(2017-06-15 21:29:03)
333.  20センチュリー・ウーマン
本作はマイク・ミルズ監督の宝箱。1970年代のサンタバーバラ、映画、洋服、音楽、車、女の子、母、、きっと彼が好きなもの (好きだったもの) を全部集めて、それを映画にしたんだろうね。もちろん、 "この映画を大好きだった母さんに捧げます" のメッセージを添えて。ものすごい大作を作る監督は、ただ漠然とすごいと思う。でもマイク・ミルズ監督は、ちょっと違う。すごいじゃなくて、心から羨ましいと思う。だって、どう考えても羨ましいじゃない? 自分の人生の宝物集めて、こんな素敵な映画作っちゃうなんてさ・・!
[映画館(字幕)] 8点(2017-06-11 21:12:31)(良:1票)
334.  メッセージ 《ネタバレ》 
大筋はかつての名作「コンタクト」を彷彿させます。ストーリーもさることながら、特にロケーション設定がそっくりなので、A・アダムスの姿に懐かしいJ・フォスターの勇姿が思い出されて仕方がなかったです。そしてホアキン・フェニックス、まさかのサプライズ出演! と思ったらこっちは別の人でしたね (よく似ていること笑) 様々な解釈ができるとても欲張りな映画でしたが、その分多次元的な "メッセージ" に溢れた映画ではあると思いました。それは普遍的な家族へ "愛" であり、国や人種を越えた地球上の同胞に呼びかける "友好心" であり、もちろん未知なる地球外生命体に対する "知的探究心" でもある。物語の中で時間の概念がなくなり、過去・現在・未来の位置感覚が曖昧になるということ。白状するが、その時点で私の凡庸な頭脳では物語の全容理解が難しく。宇宙人の足、このイカ型の造形は娘ハンナのおもちゃを連想させるが、それならなぜルイーズ以外の者たちにも同じ造形に見えたの? などなど考えれば考えるほど、物語全ての整合はかなり複雑です。でもどうせ言語というツールに乏しい話だし、それならいっそのこと難解すぎる宇宙人のメッセージも含めて、この映画は人それぞれの解釈・想像力で楽しみたいところ。狭くて逼迫した宇宙船の中の緊張感から一転、広大な大高原の中で抱擁し合うラストの場面、これは対比が効いていてあまりにも美しい。始めから終わりまで途切れることなく、こんなにも想像力を刺激してやまない映画に出会えたことに心から感謝したい。
[映画館(字幕)] 8点(2017-05-24 23:46:51)(良:1票)
335.  湯を沸かすほどの熱い愛 《ネタバレ》 
日本人が信じて疑わない"当たり前"をぶち壊してくれた映画、と思っています。例えば冠婚葬祭にやたらとお金をかけること。お祝いごとはまぁいいとしよう。でもお葬式はね~。ただでさえ大事な人が死んで悲しいのに、葬儀代でさらに大金を絞り取られるなんて、まさに弱り目に祟り目、泣きっ面に蜂。この映画を観ていたら、別にお金をかけなくても、心を込めて送り出せばそれでいいんじゃない?なんて思えました。もう一つ、葬儀とか決まって黒のイメージが付きまとうのに、そこに赤ときたか!という感じ。生前のイメージに合えば、別に黒じゃなくてもね。殴ったり叩いたり(蹴ったり笑)の関係だって、お互いに愛情と信頼さえあればね。赤いメッセージそれは、愛情の象徴としてだけではなく、毅然とした正しさや正義の象徴としての赤、とも感じました。いろいろな意味でりえお母さんに元気をもらった映画です。明るく笑顔で送り出してあげたくなるような、そんな人でした。だから天国に旅立つ彼女には、"情熱の真っ赤な薔薇"を捧げましょう。
[映画館(邦画)] 7点(2017-05-15 23:19:04)
336.  おと・な・り 《ネタバレ》 
私は集合住宅住暮らしですが、、洗濯物を干していると隣りの部屋のおばちゃんとバッタリ、何てことはしょっちゅうです。出かけるタイミングでよく出くわすことも。だから日常生活で一度も顔が会わなかった、とはさすがに現実味がなさすぎ。そもそも、おとなりの物音が筒抜けの部屋なんて、自分なら絶対に勘弁。あと、都会のカメラマンはイケメン、という毎回お約束の設定はどうでしょう?まるでデブにモデルさんたちは綺麗に撮れない、と言わんばかり。(禁句か) 採点3点ですが、作りすぎた筑前煮をいつもおすそ分けしてくれるおとなりのおばちゃんにプラス2点捧げます。
[DVD(邦画)] 5点(2017-05-09 20:39:54)
337.  恋人たち(2015) 《ネタバレ》 
しかしまあ、、主演の三人、これだけ幸うすそうな連中をよくそろえたもんだ。 思ったこと、結論から。三人の人生には同情するが、生き方にはあまり共感できない、そんなところ。 アツシさん。 犯罪被害者の遺族という立場は大変だろう、と同情する一方で、その不幸にあぐらをかいているような気がした。誰だって、僕に手を差し伸べて当たり前だろう? っていう。 瞳子さん。 ダンナさんは最後に優しさを見せた。でも、今まで彼に受けてきた扱いを許せますか? まるで家政婦同然の扱われ方だったし、殴られもするし、時には性欲処理のはけ口として、、私なら許せない。 四ノ宮さん。 弁護士 (エリート) であり、LGBT。う~~ん、コメント難しいな。人と違う生き方にはそれなりの覚悟がいる、ってことで。 わずかの出番ながら、リリーさんのテキトーさには笑えた。所詮、他人の悩みごと、なんだろう。たぶん、僕もそうだ。ここで、ちょっと気がついた。だから、初めから三人に感情移入するべきではなく、あなたならこの「三人」にどう接しますか? こう観るべきなんだ。(もちろん、観る人の人生によりけり、だけど) 個人的には、生きることの苦しさをより強調した本作よりは、ライトな雰囲気の「ハッシュ!」や「ぐるり」のほうが好みではありました。
[DVD(邦画)] 6点(2017-05-09 01:08:01)
338.  カフェ・ソサエティ 《ネタバレ》 
心待ちにしていた、ウディアレン監督が描く古き良き映画の時代。例によって恋模様の男女数名がすったもんだしたあげく、あまりかみ合わないお話。その作風は時代設定が変われど健在でした。しかし相変わらずというか・・(笑) 、男たちがきれいなおネエちゃんに目が無いのは、今も昔も全く変わらずで本当笑ってしまう。でもそんな彼らの描き方は、たとえどんな形であれ、映画の発展に貢献してきた功労者に対する敬愛がひしひしと感じられました。権力と大金動く裏に犯罪の影ありで、今回も "死" のにおいが漂います。・・・とここまではいつものアレン監督ですが、今回一線を画すのは、著名な撮影監督であるヴィットリオ・ストラーロの映像美。1930年代のハリウッドという夢のように華やかなこの舞台に、まるで煌びやかな魔法をかけたよう。そして、恋に浮かれた夢から覚めたような、いつになく感傷的な終わり方。過ぎ去ったもの全て美しく、現実に取り残されては時は流れていく。そしてまた、夢の終わりとそのつづき。久しぶりにいい夢をみさせていただきました。
[映画館(字幕)] 8点(2017-05-08 18:37:36)(良:1票)
339.  わたしは、ダニエル・ブレイク 《ネタバレ》 
ケン・ローチ監督の生真面目さや誠実さがよく伝わる映画です。とてもいい映画だとは思うのですが、この作品は娯楽性に乏しく余りにメッセージ性に偏り過ぎている印象を受けました。(あまり楽しめなかった、と言うよりは自分には合わなかったという感じ) それと本筋とは関係ない話になりますが、あの女の人。食べるのに困るほど貧乏にしては太りすぎではないかい?だから彼女が泣きながら配給食にかじりつく場面もあまり説得力がなくて、本作にはミスキャストに感じました。ダニエル・ブレイク。確かに彼は凡人であり一般庶民、群衆の中の一人であり、社会の歯車の一つ。でも間違いなく、真面目に生きてきて国のために税金を払ってきて、そして世界にたった一人しかいない"彼自身"でした。だからこそ、英国ではむしろ平凡な名前である"Daniel・Blake"という名が、最後には特別なOnly Oneとなって、彼の心の叫びのように僕らの心に響きます。大きなメッセージを持った映画とは思います。おそらく彼と近い立場の人間ほど本作をよく観るでしょう。でも悲しきかな、むしろ観るべきお役所側の人間たちが本作をわざわざ選んで観るか?と言われると疑問符がつきます。社会のシステムを変えるのはやはり並大抵ではありませんが、まずは何かできること一つから、この本作の思いには賛同します。
[映画館(字幕)] 6点(2017-05-03 22:56:01)(良:1票)
340.  ヴィクトリア(2015) 《ネタバレ》 
まずストーリーに目新しさは全くない上、展開も取り立てて面白くない。そもそも、ワンカット撮影って、この映画の最大の見どころを事前に種明かししたようなもので、考えてみれば何だかもったいない。この撮影手法を知らずに観始めて、まさか、まさかこれは・・!と途中で気付く方が衝撃度も鑑賞後の満足度も大きかったと思う。でもワンカットってことは、この出来事=映画の上映時間(140分)ってことですよね?嘘だよ~たった140分でこんなにあれこれ起こるはずがない、絶対にどこかで編集ごまかしてる(笑)
[映画館(字幕)] 4点(2017-04-19 22:51:51)
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