341. 田中さんはラジオ体操をしない
《ネタバレ》 はっきり言って、田中さんはどう見ても「厄介な頑固者」ですし、職場秩序の維持を重要視する企業が彼を排除しようとするのも理解できます。そして、田中さんが戦っているものこそが、日本がここまで成長してきた原動力でもあるわけですからね・・・・・。 ただし、田中さんのような人がいなければ世の中変わらないこともまた事実なんですよね。声を上げて行動するその姿に真のロック魂を見ました。 [映画館(邦画)] 7点(2011-07-19 23:20:07) |
342. 西の魔女が死んだ
《ネタバレ》 サチ・パーカーの「魔女」役が非常に嵌ってましたね(お母さんであるシャーリー・マクレーンも魔女みたいな女優さんですからね)。特に独特な日本語の発音が絶妙でとても心地よかったです。そして、その「魔女」の魅力を垂れ流すだけでなく、考え方の違いから来るすれ違い、感情のぶつかり合いもしっかり描いてるのも良かったと思います。 山梨の風景も非常にきれいで、大画面のスクリーンで見たかったですね。まあ、ゲンジ役の木村祐一がどうみても怪しい関西のオヤジだったのはちょっとアレでしたけど・・・。 派手さはありませんが、じんわりと心に響いてくる映画でした。 [地上波(邦画)] 7点(2011-07-02 00:27:49) |
343. ホワイト・オン・ライス
《ネタバレ》 在米日本人の生活の様子が描かれていて非常に興味深い作品でした。まあ、主人公のダメさ加減は同世代の人間としては中々思うところがありましたね。裕木奈江も雰囲気が昔と変わってませんでしたね。 [DVD(字幕)] 7点(2011-06-16 00:29:37) |
344. 三池 終わらない炭鉱の物語
《ネタバレ》 囚人労働、植民地出身者や捕虜の強制労働、戦後の労働争議、そして炭塵爆発事故によるCO中毒の後遺症問題・・・・。非常に興味深いドキュメンタリーでした。関係者が高齢化していくなか、このような記録を後世に残せたことは素晴らしいことだと想います。 三池炭鉱はまさに日本の近現代の産業史を象徴するような存在であったのだなと感じました。 [インターネット(字幕)] 7点(2011-06-11 23:11:24) |
345. 4月の涙
《ネタバレ》 思想の違いで同じ民族が殺しあう内戦の恐ろしさ、悲しさが様々な人間関係を通して描かれています。生々しい描写が多く目を背けたくなるシーンも結構ありましたが、全体的にかなり緻密に作られていて芸術性とドラマ性が両立した見応えのある作品となっています。 フィンランドの美しい風景が、人間たちの争いの醜さを強調する役割を果たしていて非常に印象的でした。音楽の使い方も効果的でしたね。 [映画館(字幕)] 7点(2011-05-25 23:07:24) |
346. マンモス 世界最大のSNSを創った男
《ネタバレ》 家族愛の大切さだけでなく、この世界で現実に起こっている貧富の格差がもたらす問題も描いていて非常に興味深い作品でした。 なんと言うか経済的に富むことと人格的に富むこととは別物で、逆に経済的に富むことにより人間的に下劣になっていくケースもあることが非常に哀しいですね。 [DVD(字幕)] 7点(2011-05-25 23:06:01) |
347. ビルマVJ 消された革命
《ネタバレ》 ミャンマーの混乱を映した映像は長井さんの件もあってニュース等でも良く観ていたのですが、やはりデモが徐々に盛り上がっていく躍動感とそれが武力で押さえつけられてしまった絶望感が緊迫したビデオ映像(隠し撮り)で強く伝わってきました。 本当に不思議なのはどうしてこのような事態が行っているのに、日本はミャンマーの軍事政権と友好関係を維持し続けているのかですね?何か利権が絡んでいるのか、それとも反政府活動側のプロパガンダ活動が世界的に目立っているだけで、実はミャンマーの現政権は極めて真っ当な国政運営を行っているからなのか(とてもそうだとは思えませんが・・・・)? [DVD(字幕)] 7点(2011-05-25 23:04:57) |
348. パリ20区、僕たちのクラス
《ネタバレ》 あるクラスの状況を通して、フランスの教育事情だけでなく「移民国家」としてのフランス社会事情を映し出している作品です。 移民の子供たちの態度も未熟さ、甘えから来るものと言うよりは、自分たちの主張を声高に叫ばないと拾ってもらえないというような移民の社会的におかれている状況、そして社会からの疎外感が影響しているように思えます。 まあ、教師側が情に流されず割り切って淡々と教師業をこなしていること、生徒側もいろいろな騒動が起こった後も引きずることなく授業に出ていることなんかを見ると文化の違いを感じますね。 はっきり言って映画としてはそれほど面白い作品ではありませんが、ドキュメンタリーとしては興味深い作品でした。 [DVD(吹替)] 7点(2011-05-09 21:31:29) |
349. グッドモーニング・プレジデント
《ネタバレ》 「大統領も一人の人間」という視点から作られた可笑しくも暖かいコメディ映画でした。普段知る機会の少ない韓国政界の状況も垣間見ることができて興味深かったです(パロディですけど)。チャン・ジン監督の作品は本当に安心してみることが出来ます。 3つのストーリーとも面白かったですけど、日本が絡んでくるとちょっと「?」なシーンもありましたね。まあ韓国映画なんで仕方ないといえばそれまでですが。 [DVD(吹替)] 7点(2011-05-03 12:27:06) |
350. ポー川のひかり
《ネタバレ》 オルミ監督が「キリストさん」を通して我々に「書物や神に頼るだけではダメだ。自ら動かなければ!」というメッセージを伝えるためにこの作品は作られたのではないか・・・・そんな印象を持ちました。 そのメッセージの象徴として、大量の書物に釘が打ち付けられている衝撃的な映像を作り出すセンスはさすが巨匠としか言いようがありません。 キリスト教色が強い寓話的な物語なので日本人にはやや理解するのが難しい面もあったのですが、ポー川の雄大な姿とほんわかとした雰囲気に惹き込まれてしまいました。 [映画館(字幕)] 7点(2011-05-02 00:47:45) |
351. 沈まぬ太陽
《ネタバレ》 日本航空というナショナルフラッグが何故沈んでしまったのかが良くわかる作品でした。 官僚主義がはびこる大企業、政・官・財が癒着して一部の人間が甘い汁を吸う社会構造・・・・昭和の日本社会の暗部がこれでもかと映し出されています。会社員をやっているものからすれば、やや主人公をヒーローとして描きすぎな印象を受けました。自分は優秀なのだからそれに見合うキャリアを進ませるべきだ、それなのに腐敗した幹部が私怨で邪魔をしているというような思い上がりとも思える本音がどうも鼻につくんですよね。ただ、善悪をはっきりと分けているので非常に物語としては面白く、3時間を超す上映時間も苦になりませんでした。 日航機墜落をモデルにしたと思われる、墜落事故とその後の様子は非常に興味深かったです。 [地上波(邦画)] 7点(2011-02-13 16:37:34) |
352. ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム
《ネタバレ》 こんなに格好良い音楽を演奏するバンドなのに、メジャーになると「長い髪の少女」(良い曲でありますが)を歌わされてしまうところに、当時の日本のロックがおかれていた厳しい状況を実感しました。ブルージーでサイケでロックな彼らの演奏を堪能できました。特にルイズルイス加部のベースにはシビれましたね。 当時の横浜・本牧の状況なども知ることができて興味深かったです。 [DVD(邦画)] 7点(2011-01-15 10:42:28) |
353. レバノン
《ネタバレ》 まるで、自分が戦場にいるかのような緊張感を味あわせてくれる作品でした。戦場の兵士たちは、限られた情報しか与えられない情況の中、ただ与えられたミッションをわけもわからずこなしていかなければならないことをリアルに伝えてくれます。 自分が司令官で全体を俯瞰しながら戦争を体験できるのならともかく、一つのコマとして司令官に自分の命を預けて戦場に赴かなければならない恐ろしさを非常に感じました。 [映画館(字幕)] 7点(2011-01-09 21:56:18)(良:2票) |
354. ソフィアの夜明け
《ネタバレ》 あまり知る機会の少ないブルガリアの現在の様子について描かれていて面白かったです。スキンヘッドによる外国人襲撃やサッカー場での暴動などが、実は政治家が黒幕として背後に存在しているなど、社会の暗部が映し出されているシーンは非常に興味深かったですね。 [映画館(字幕)] 7点(2010-12-19 23:59:19) |
355. プレシャス
《ネタバレ》 「環境が悪いから・・・・」とネガティブな悪循環に陥ったままでは全てを失ってしまい、守るべきものも守ることができなくなってしまう・・・・。では、守るべきものを守っていくためにはどうすべきなのか?この映画はこんな問いの答えのヒントを我々に与えてくれる作品です。 そして、様々な逆境に打ちのめされそうになっても、それに負けることなく前向きに進んでいく主人公の姿は本当に勇ましく見習いたくなりましたね。 [DVD(字幕)] 7点(2010-12-12 22:32:51) |
356. シスタースマイル ドミニクの歌
《ネタバレ》 素朴で美しい大ヒット曲「ドミニク」の裏にこんなドラマがあったとは・・・・・。エンターテインメント業界の厳しさは勿論のこと、「自分の本能に従って自由に生きること」の難しさを教えてくれる作品でしたね。 [DVD(字幕)] 7点(2010-12-11 22:56:44) |
357. 私を撮って
《ネタバレ》 ドキュメンタリー映画のメイキング的な作り方は中々面白い発想だと思いました。 ただ、内容的には身勝手な男と「重い」女のゴタゴタが延々と描いており覗き見的な興味をそそりますが、ちょっと最後はうまくまとめすぎかもしれません・・・。 まあ、そんな中で現在のイタリアの社会状況が垣間見れるので興味深い作品ではありました。 [DVD(字幕)] 7点(2010-11-26 22:39:59) |
358. ローゼンシュトラッセ
《ネタバレ》 ナチスのユダヤ人迫害をテーマにした映画は数多く作られ、私自身もかなりの本数を見ていますが、この作品は実際に起きた「ローゼンシュトラーセ事件」をベースにユダヤ人と異人種間結婚したドイツ人(アーリア人)の存在を描いていて非常に興味深かったです。 夫が国家の敵と認定され自らにも身の危険が及ぶ可能性があるにも関わらず、夫を取り戻すために体を張って行動する妻たちの姿には感銘を受けましたね(男は自分を守るため妻を捨ててしまう姿しか描かれてませんが・・・)。 構成も現代の若者が自分の母親の秘密をさぐるという形で非常にわかりやすく面白かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2010-11-26 22:33:58) |
359. マイ・ビッグ・ファット・ファーザー
《ネタバレ》 邦題タイトルは某映画のパクリですが、内容はあるユダヤ人家庭のトラブルだらけの過越祭の様子を見せてくれるとても楽しく興味深い映画でした。 まあ、「サザエさん一家」のような大家族が皆どこかぶっ壊れている設定で、最初から最後までとんでもないドタバタ劇が繰り広げられていてとても楽しく観ることができました。 最後のオチも非常に良く、ちょっとホロっとさせられました。 [DVD(字幕)] 7点(2010-11-26 22:28:56) |
360. 14歳
《ネタバレ》 おそらくこの映画の評価は「14歳」という時代をどう過ごしたかで、共感できるか「鬱陶しい」と感じるかに分かれるのではないでしょうか? 本当に中学時代は無邪気な小学校時代や大人へ近づく高校時代の間に挟まれた中途半端な時代で精神的・肉体的に日々急激に変化していく不安定な時代ですからね・・・・。 映画の中の一つひとつのエピソードが胸に突き刺さってくるようでした。 人間は理解し合える筈という考えを捨てるところから、真の人間関係というのは始まるのかもしれませんね・・・。 [DVD(邦画)] 7点(2010-11-23 15:25:06) |