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プロフィール
口コミ数 3625
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 42
小津安二郎 37
豊田四郎 20
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 19
今泉力哉 24
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 16
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 18
ロベルト・ロッセリーニ 20
ジャン=リュック・ゴダール 38
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 23
ジャック・ベッケル 14
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 30
アルフレッド・ヒッチコック 56
ジム・ジャームッシュ 16
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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3621.  幕末太陽傳
満を持して、川島雄三監督の代表作にして、日本映画を代表する傑作『幕末太陽傳』を鑑賞することができた。 川島監督の作品はいくつか観てきたが、やはり本作のパワーとスピード感は別格だった。 日本映画史に名を残し、「日本映画ベスト10」といった企画等で常連である本作。 その実力を目の当たりにすることができた。  川島監督にハマりつつあるが、それと同時にフランキー堺にもハマりつつある。 フランキー堺の丸っこい体に似つかわしくない、その軽やかな動きに脱帽。 あの動きは確かに“芸術”の域にまで達している。 そして、とぼけた表情に、スピーディな軽い語り口。 外見的には決して二枚目ではないのに、劇中の女性に惚れられる役回りが多いが、確かにそれを納得させる人間的魅力を感じる。 ちなみに本作には、石原裕次郎も出演している。 主演はあくまでフランキー堺だが、石原裕次郎もさすがの存在感。  その他のキャストも実に豪華。 南田洋子、金子信雄、山岡久乃、岡田真澄、菅井きん、西村晃、二谷英明、小林旭・・・などなど。 特に岡田真澄のインパクトが大。 「若い頃は痩せていて、晩年とは全く違う感じだった」と誰かに聞かされた記憶があるが、確かにその通りであった。  本作は、幕末の品川遊郭を舞台にしているので、沢山の女性が登場する。 その中でも中心的役割を演じた女性が南田洋子。 ご存知、長門裕之の奥さん。 これがとても美しくてビックリ! 南田陽子って、こんなに綺麗だったんだぁ・・・と感心してしまった。 これなら長門裕之も惚れるハズ。  フランキー堺の魅力あふれる演技と、豪華な脇役陣、美しい女性たち、そして「古典落語」を題材にした数々の面白いエピソードなど、見所を挙げればキリがない。 劇中の騒々しさとラストの静けさとの対比や、味わいのあるラストシーンも素晴らしく、“日本映画を代表する1本”という肩書きに偽りはなかった。
[DVD(邦画)] 9点(2007-08-24 06:49:14)
3622.  波影 ネタバレ 
物語は少女のあどけなさが残る大空真弓演じる女性が、雨の中でお墓参りをする場面から入っていく。 恐ろしく沈鬱なムード。 岡崎宏三のカメラが、その沈鬱なムードを際立たせている。 陰影の効いた、少し暗い感じのするモノクロ映像だったが、悲哀たっぷりに海を臨む墓地を映し出しており、文学的なムードと相まってとても美しい。  画面は一転して、明るめの雰囲気に。 そこで若尾文子が登場。 いやー、美しい。 艶かしい。 実に着物が似合っている。 お尻の線が色っぽ過ぎる。 今まで私が観てきた若尾文子出演作の中で、最も美しい若尾文子がそこにいた。 白状すれば、今までは若尾文子がそんなに好きではなかったし、大して美しいとも感じていなかった。 それが、本作で簡単に覆ってしまった。 本作では、若尾文子の美しさが見事なまでに映し出されている。 “ベスト オブ 若尾文子”な作品。 本作の魅力を一言で表現すればこんな感じだろうか。  若尾文子演じる雛千代は、悲しい過去を持ちながらも、とても明るく、誰に対しても優しい。 どんなに辛くて困難な状況でも、悪態をつかず、常ににこやか。 まるで、自分の幸せを全て分け与えてしまっているかのようだ。 雛千代は、娼館(置屋)で女郎をしているのだが、そこの女将さんの娘と懇意になる。 その娘を演じたのが、上に書いた大空真弓である。 娼館で勤める身なので、年下の娘に対して敬語を使う雛千代。 それに対して、娘はタメ口。 だけど、二人の雰囲気は悪くない。 悪いどころか、とても仲むつまじいのだ。 冒頭で雛千代が亡くなるという悲劇的結末を先入観として観ているこちらとしては、明るすぎるこの二人のやり取りが、むしろとても哀しいものに見えてくる。 この哀しき二人のやりとりを「美しい」とみるか、「陰鬱で辛い」とみるかは人それぞれであろう。 しかし、少なくとも私は、あまりにも哀れに感じてしまい、観ていて辛さばかりが先にたってしまった。 もしかすると、私と同じ様に感じていた人もいたのではないだろうか。 ここにDVD化されていない理由の一端があるんじゃなかろうか。 そんな気がした、あまりに哀しすぎる二人の仲むつまじきシーンであった。
[映画館(邦画)] 5点(2007-08-23 12:39:34)
3623.  直撃!地獄拳
日本映画史に名を残す“鬼才”監督、石井輝男初のアクション作品。 石井輝男作品は、今まで沢山見てきたが、どの作品も熱かった。 しかししかし・・・ この作品の熱さはハンパじゃない!! 千葉真一の「コォォォォォーーーーオオオ」の気合いの入れ方が熱い熱い!(関根勤が千葉真一のマネをする時にやる、アレそのままです。笑) 笑いころげる程の熱さ。 そして千葉真一の顔も濃くて暑い。 こんなに熱くて笑えるアクション映画を見たのは初めてだ。 日本が世界に誇れるアクション映画である! ハァーーーーーアアアアアーーーーアチョーーー!! 劇中の千葉真一は、“甲賀忍法”の使い手なのだが、何故か「ヌンチャク」が登場する。 このヌンチャクさばきが凄い!! 凄すぎる! 速い! とにかく速いのだ。 速すぎて笑えてしまう程に。 何故、速いだけで笑えてしまうのか?? それは石井輝男作品に共通する不可思議な面白さによるものだ。 バカらしいことを、凄い技術と真剣さと真顔で演じることの面白さ。 それが石井輝男作品に共通する独特の面白さであり、その独特の面白さは、本作において特に強く発揮されている。 しかし速ぇなー、あのヌンチャクさばき!  さて本作は豪華キャストでもあったりする。 津川雅彦、安岡力也、倉田保昭、室田日出男、真田広之などなど。 若い頃の安岡力也が出演していたが、これがやたらに弱い役で最高。 千葉真一に一方的にやられっぱなし。 あのガタイであんなに弱いとは思えないが・・・ そして“日本のドラゴン”こと倉田保昭。 凄い身のこなしと筋肉。 本場のカンフー映画で活躍したその実力を、まざまざと見せ付けられた。 本作は、石井輝男作品に共通する“シリアスさと笑いの不思議な融合”を分かりやすく堪能できる貴重な作品である。 とにかく熱いこの作品。 DVDも発売されていない模様で、鑑賞することがやや困難な状況なのが惜しい。 埋もれさせておくには惜し過ぎるアクション・ムービーの傑作だ。  追記:2007年にDVDが発売されたようですね!嬉しい!
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-14 13:53:33)(良:1票)
3624.  しとやかな獣
川島雄三にだいぶ親しみを感じつつある今日この頃。 つい最近まで川島雄三という重要な監督を知らなかったことが不思議な程だ。 本作は『幕末太陽傳』や『洲崎パラダイス 赤信号』や『雁の寺』などの作品と並ぶ川島監督の代表作の一つである。 主演は若尾文子であるが、溝口健二監督の『祗園囃子』で一躍脚光を浴び、その後増村保造監督のもとで活躍をしたことが知られている。 しかし、本作の監督である川島雄三監督の作品にも多数出演していることを忘れてはならない。 川島作品における彼女は、極めて悪女的な振る舞いをする。 そして知的でもあり魅惑的でもある。 本作における彼女も、それに違わず強烈な悪女っぷりを披露していた。 そしてこれは川島作品に共通することだが、脇役陣の個性の強さが際立っている。 伊藤雄之助演ずる一家の父親は、浜田ゆう子演ずる実の娘を女衒ばりに扱う強烈なキャラクター。 そしてそれを見守る山岡久乃演ずる妻は、一見すると慎ましやかなのだが、金のためなら何でもする傍若無人な夫をことごとくフォローし、どんなことにも冷静に対応する悪辣ぶり。 父親、母親、息子に娘と、どれもが常軌を逸している。 そしてそこに絡んでくる息子の元恋人役が若尾文子なのであるが、この奇天烈な家族4人を向こうに回しても、一歩も引けをとらないその悪女ぶりが凄すぎる。 浜田ゆう子のちょっとしたお色気シーン、伊藤雄之助の娘を金銭で売る悪辣ぶり、山岡久乃の怖いくらいの冷徹な振る舞い、息子の過激な言動と暴れっぷり、そして若尾文子のハマり過ぎて怖い程の悪女ぶりと、個性豊かな登場人物たちが、団地の狭い一室を舞台にところ狭しと暴れまわる。 最近DVDが発売されたらしい。 知名度がそれ程高いとは言えない本作が、DVD発売されたのにはそれなりの理由があろう。 おそらくそれは口コミによる評判の高さであるに違いない。 川島雄三が後世に残した、異色密室家庭劇の傑作である。
[DVD(邦画)] 6点(2007-08-14 13:49:43)
3625.  河内山宗俊
本作『河内山宗俊』は、夭折の天才監督、山中貞雄の現存する数少ない作品の一つである。 他の現存する2作品である『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』と『人情紙風船』は鑑賞済み。 したがって、現存する山中貞雄作品はこれで全て見たことになった。 本作『河内山宗俊』は、『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』や『人情紙風船』の2作品と比べると、少し知名度や一般的評価が低い気がする。 そんな中、最後に見たので、それほど期待していなかった。 しかし、なんと、山中貞雄作品の中では、個人的に一番のお気に入りとなった。 かなりの傑作である。 本作のメインキャストとして、河原崎長十郎と中村翫右衛門の二人が出てくる。 この二人は『人情紙風船』や、溝口健二の『宮本武蔵』と『元禄忠臣蔵』でもコンビを組んでいた。 そんな中で、本作における二人は最も魅力的だった。 二人とも最高の俳優である。 まずは河原崎長十郎。 冒頭での将棋シーン。 最初はお茶らけている河原崎長十郎。 しかし、最後に真顔で凄んでみせる。 この時の迫力にゾクゾクした。 そして中村翫右衛門。 相変わらずのひょうひょうとした自然な演技。 素晴らしく魅力的だ。 ラスト近く、口にくわえた爪楊枝を捨て、原節子演じる娘を救うため、立ち上がる。 この時の男意気。 しびれるねぇ・・・ 本作には、小津安二郎作品でお馴染みのミューズ、原節子がヒロイン役で出演している。 ちなみに本作は、原節子の最も若い頃を見ることのできる貴重な作品らしい。 小津作品に出まくっている頃の原節子と比べると、当たり前だが大分若く、純情可憐な感じ。 小津作品では比較的大柄に感じられる彼女だが、本作では小さく見えた。 この時、彼女は15歳だったらしいが、二人の男を振り回す魅惑的な少女として、十分に存在感を発揮していた。 先にも書いたが、本作における河原崎長十郎と中村翫右衛門の二人の掛け合いは、絶妙で素晴らしい。 そして全編に渡って「男意気とは何たるか」を堪能できる素晴らしく良くできた傑作である。 山中作品はどれも素晴らしいが、私は特に本作『河内山宗俊』を高く評価したい。 82分という短い尺の中に凝縮された、いつの時代にも共通する「男の生き様の何たるか」を堪能できる作品である。
[DVD(字幕)] 7点(2007-08-14 13:30:46)(良:1票)
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