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花守湖さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  アナと雪の女王 《ネタバレ》 
Let it Goは「解放」を意味します。唐突ですが性同一性障害であることを隠す人々。障害と言われるがそれは本当に悪いことなのだろうか?エルサの魔力は悪いのか?世間は彼らを許さない。しかし悪いわけがない。それは生まれ持っての性質なのだ。だったら明かしてしまおう!カミングアウトしよう!この曲を聴くことにより、世間の声に縛られたマイノリティたちは解放され、しがらみから解放されるのです。カミングアウトした彼女の「生き方」に、私は激しく共感できる。私も同じ気持ちだ。それがこの映画と曲が愛される最大の理由だと思います。Let it Go・・乱暴に翻訳すると、「世間の声なんて気にしない。私は私は肯定することにした!」です。もう周りの目を気にするのはやめよう、自分の好きなことをやろう、自分の本当の姿を隠すのはやめよう、隠すことをやめ、真の自分の姿をさらけ出したエルサの生きざまと、Let it Goにスタンディングオベーションは必死です。中世の世界観も良い。そしてもう1人のヒロインの妹─。雪のお城のドアをノックするのをためらう彼女は、子供時代から姉の部屋をノックして拒絶され、トラウマになっていた。妹のカラダを傷つけたくない幸薄女王は、妹のココロを傷つけてきたことに気が付かない。ダメだ・・もうこの時点で号泣だった。愛しているという妹の叫びと、愛さないでほしいと叫ぶ姉・・・。「わたしは孤独。しかし自由よ」と嘘ぶく幸薄女王。彼女がだんだんダークサイドに堕ちていく展開に年甲斐もなくハラハラドキドキした。そしてラストシーン・・。泣いた。妹はキスをすれば命が助かるというありきたりな設定。しかし目の前には殺されかけた幸薄女王が!自分の命か、それとも姉の命かという究極の二者選択。妹はなんの躊躇もなく姉を助けて凍死。姉に対する無償の愛だった。愛されてはいけないと思い込んで生きてきた幸薄女王が、ようやく愛を受け入れた時、氷は解けた。鼻水が出るほど泣ける。字幕で観るか、吹き替えで観るか悩んでいるならば、今回は字幕で観てください。
[映画館(字幕)] 10点(2014-03-29 08:50:23)(笑:1票) (良:1票)
22.  きっと、うまくいく 《ネタバレ》 
冒頭で仮病を使って飛行機を止めるインド人をみて、笑うよりも眉を顰めた人も多いのでは?この映画は随所でインド人の倫理観の欠如したシーンがみられる。インド人側からすれば笑うシーンなのかもしれないが、非常に下品だ。一番看過できないギャグは、やはり「強姦」。騙されて強姦を連呼する生徒を見て主人公たちは大笑い。インドの観客たちもこれで笑うのか?インドは集団レイプ事件を多発させ、世界から注目を浴びる悪名高きレイプ国家だが、それを逆手にとった強姦ギャグは、笑うどころか許しがたいものがある。また、持参金の少ない花嫁は焼き殺され、夫が死んだら妻も焼身自殺(殉死)させられる。そんな歴史を持った国だったのです。こんなインドの女性蔑視の思想が「強姦ギャグ」の背景にあると考えると暗澹とした思いになる。悪役の学長は、わが子を自殺に追い込んだだけなら自業自得で許せる。しかし生徒も自殺に追い込んでおり、本来は彼が改心したとしても到底許せるものではない。しかし学長の存在はインド社会そのものです。こんな学校が存在するからこそ、インド人は世界で一番優秀なのです。アメリカの医師の4割がインド人であり、NASAの科学者の4割もインド人だという。ビルゲイツの後釜のCEOもインド人だ。数学に通暁しているのがインド人の強みだ。その理由は毎日食べるカレーが彼らの脳を活性化させていると、まことしやかに噂されているが、やはり勉強量が世界一なのだろう。いくら自殺者が増えようが、主人公がインドの教育制度を批判しようが、インドは変わらない。日本と同様に「ゆとり教育」に向かうとは到底思えない。競争重視という確乎たる信念を持った学長が正しいように私は思える。競争のない勉強─。それは1人で走るフルマラソンのようなもので絶対面白くない。泣ける映画であることは認めます。雨が降りしきる暁暗のなか、1つの生命を誕生させようとする生徒たちの躍動感が半端ない。ここは泣いた。ラストシーンは、4人の将来が「きっと、うまくいく」ということを、燦然と輝く青い海と、青い空をメタファーにして観客に暗示させています。 ちなみに私の信念は頑張りすぎないように頑張ることです。
[DVD(字幕)] 7点(2014-03-24 20:22:57)(良:2票)
23.  ゼロ・ダーク・サーティ 《ネタバレ》 
アメリカの報復行為に関して私は断固としてアメリカを支持したい。復讐は意味がない、憎しみは憎しみしか生まないなんてありきたりな言葉で、アメリカを批判するほうがむしろ滑稽だ。拷問シーンを見てもCIAを批判するつもりはない。むしろ、「早く吐きやがれクソ野郎」とCIAを応援していた。法律を無視するテロリストに、法律で対抗するのは限界があるのだ。法律を超越するCIAのような機関が日本にあっても良い。最近は元CIA職員によって、CIAの法律無視ぶりが露見されているが、今回この映画を観てCIAを見直した人も多いだろう。日本を代表して私がCIAをぜんぶ赦す。テロの怖さは姿が見えないことだ。たまたまビンラディンが「ラスボス」という扱いにされたが、実際に彼にそれほどのリーダーシップがあったかどうか疑問を感じる。女性CIAはドラゴンクエストのようにラスボスを倒したら、とたんに敵がいなくなり、世界が平和になると思い込んでいた。しかしラストシーンの彼女の涙の意味、ラスボスを倒しても、「世界」は昨日と変わらないという現実─。喜びがないという悲しさからの涙だった。しかし私自身、それがむなしいとは思わない。ビンラディンを殺害した瞬間、ネイビーシールズを褒めたい気持ちになったし、気分が高揚した。日本人の私ですらそう思うのだから、アメリカ人の場合は特にそうだろう。ビンラディン急襲作戦は批判されるべきではないし、これはアメリカバンザイ映画でもない。またその逆の反戦映画でもない。右の映画でもないし左の映画でもない。アメリカ人の、アメリカ人による、アメリカ人のための映画だと感じました。なお、映画の視点は必ずしも多方向である必要はありません。私は主観的映像を肯定します。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-16 14:32:45)(良:2票)
24.  ジャンゴ 繋がれざる者 《ネタバレ》 
アカデミー賞関連の映画ということで鑑賞したが、やはり意味のない暴力描写が多い。クジラの潮吹きのように飛び出る血や、指で目をつぶす描写などに目を背ける正常な人間とは反対に、興奮して「面白い!」「カッコいい!」「センスのいい音楽と人殺しの組み合わせは最高!」と絶賛する病んだ人々がいる。私はこの映画を観て、病んだ現代人は減っておらず、むしろ増え続けていることを確信した。ゲームの中でモンスターを殺すことに粘着したり、レイプアダルトを見ている病んだ人間たちの深層心理は到底理解できないが、そんな人間が多いからこそ、犬に人間が食われる意味のない映画を観て狂喜できるのだろうと思う。つまり、病んだ人間が増えれば増えるほど、タランティーノは商売繁盛となるわけだ。私はこの映画に映画愛のかけらも感じられなかった。彼は実は映画を憎んでいるのではないだろうか?こんな監督に「差別はいけませんね」なんて言われる筋合いはない。しかし人間というのは、残虐なシーンを見て喜んでいる自分を隠そうとする。だから差別問題をカモフラージュにして血しぶきを見せる。そうすれば観客たちは安堵するのだ。戦争の悲惨さや、差別の根深さを知るためにもっと血を流しましょうか。満足ですか?え?血の量が足りない?差別問題はもっと奥深いからもっとクールな殺し方を見せてほしい?あぁ怖い。映画の内容が怖いのではなく、この手の映画に需要があることが怖い。センスのいい音楽を聴きながら、センスがいい殺され方だと絶賛する病んだ現代人が怖い。
[DVD(字幕)] 0点(2014-03-16 14:26:33)(良:1票)
25.  ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝 《ネタバレ》 
B級の頂点だ。非常に面白い。強くて美しい女性4人が爽快に暴れまくる。それがすべてだ。彼女たちは不思議な武器を使って個性的な戦いを演じている。今回のジェットリーは雑魚と表現してもそれは嘘にはならないだろう。ラスボスを倒したのもクールビューティの女剣士だったからだ。この女優はチャン・ツィイーと同様に、女四天王の1人と呼ばれているらしい。抜群の存在感だった。愛する男を想いつづけ、孤高で、いじらしい。また、自己中心型の女盗賊も素晴らしい。手裏剣を使って、女剣士と戦うシーンは圧巻としか言いようがない。三国志の時代において、戦神と崇められた関羽が愛用する大刀さえ振り回す怪力女だが、美人ゆえに視覚的には爽快無比である。さらに、未開の国の先住民を思わせるガングロ系の王女はワイルドかつ一番の美人だ。円形の不思議な武器を使って攻撃してくるデンジャラスな女だった。笑顔がじつに不敵で素晴らしい。そして、図書館で勉強している女子高生のような暗殺者の女は強いぞ。はっきりいってラスボスより強いと感じた。武器は糸だ。糸フェチにはたまらないだろう。とにかく、4人の女傑たちが操る武器が、最高級に魅力的なのだ。4人の女性に囲まれているジェットリーがバカに見えてくる。このバカを愛して追いかけてきた孤高の女性剣士は死亡フラグが立っていた。つまり、愛する男をかばってラスボスに殺され、男はそれを見て奮い立ち、ラスボスを倒して一件落着。ありがちな展開を予想した私は身震いし、激しい不安を覚えた。もしそうだったら、私は何の躊躇もなく、問答無用に0点をつけていたであろう。しかし彼女が助かり、私は恐ろしい感動に襲われた。その瞬間、この映画に対する私の評価は決定されたといっても過言ではない。何を愛し、何を憎むかべきか、何を尊敬し、何を軽蔑するか、あらゆる要素において私と作品がジャストフィットしたのだ。正義は勝つ!!
[DVD(字幕)] 9点(2014-02-23 13:35:55)
26.  クラウド アトラス 《ネタバレ》 
黒人の奴隷解放に命をかけた夫婦が、輪廻転生を繰り返し、ネオソウルの未来では、再び、恋愛関係になり、クローン解放に命を捧げる。男女が落した命はしょせん大海の一滴、しかしその一滴がやがて大海となると言ったメッセージは、私には強烈に印象に残りました。マイノリティの奴隷黒人、ゲイの音楽家、病院に監禁されていたクソじじいたち、みんな負け組ですが、彼らは権力者や支配者たちに果敢に戦いを挑みました。ソンミも同じ。どの時代も弱肉強食です。弱者たちの負け戦が繰り広げられ、殺されたり自殺したり切ない。ですが、彼らは活きていました。けっきょく、この映画で一番感じたことは、来世のことや転生のことではなく、自分らしく、今を活きることの大切さでした。ソンミが他人との接触で、人形から、心を持った人間に生まれ変わった瞬間こそ、真の転生なのです。ただ、不細工なメキシコおばはんが、輪廻転生して、超美人のソンミちゃんになったことには驚いた。今、ブサイクな男女は絶望するな。来世まで少し持て。トムハンクスの輪廻転生は因果応報もへったくれもない。悪→悪→善→悪→善と転生している。特に、悪党の医者として黒人と殺し合いの喧嘩をしていますが、その黒人が生き残って、生まれた子供がハルベリー娘。けっきょく、トムハンクスはその娘と転生を繰り返して結婚というオチも見事。哲学的と言われますがやはり娯楽作です。あっという間の3時間でした。
[DVD(字幕)] 9点(2014-01-27 22:56:21)
27.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
アバターのキャッチコピー「観るのではない。そこにいるのだ」←この思想こそが、3D映画の原点だと考えます。3D映画の最大の魅力は、「奥行き」という技術によって、観客にその場にいるように疑似体験させることです。ゼログラは観客に宇宙を疑似体験させることに成功した。そのために物語性を排除し、登場人物を2人に絞り、主観映像にこだわった。そのアイデアを高く評価したい。そしてたった2人の主観的視点から映し出される宇宙映像、その表現力が素晴らしい。まるで美術館で絵画を鑑賞するような感覚でした。宇宙旅行を疑似体験したいならば、なにを差し置いても3Dで観てください。宇宙酔いでゲロを吐いても3Dで観てください。テレビは無論のこと、2Dで観てもまったく意味がありません。なぜならば、3D技術の奥行き効果が、宇宙の深さと恐怖を演出しているからです。そしてこれはストーリーを楽しむための従来型の映画ではありません。その点を見誤ると、不満しか残らず、自己満足な低得点をつけて終わりになってしまいます。最近は自己破産した俳優でも宇宙旅行がいける世の中だ。しかし、さすがに宇宙漂流は体験できない。主観的な視点を通したプチ漂流は、レベルの高い拷問を受けているような恐怖でしたが、貴重な体験でした。まさに観るのではなく、わたしは宇宙にいました。映画館から出て、太陽の光を浴びたら、自分が宇宙から帰還したように感じます。やっぱり地球は素晴らしい。太陽ばんざい。人知れず、映画館を出てから感動しました。
[映画館(吹替)] 9点(2014-01-05 10:53:10)(良:3票)
28.  世界にひとつのプレイブック 《ネタバレ》 
人生は長い。だからいつ、どこで、誰に、心を傷つけられるか分かったものじゃない。主役の男女のことを精神病という偏見で観ると本質が見えなくなる。2人は我々と違う人種ではありません。2人の身に起きたことは誰にでも起こりうることなのです。男は妻を失い、心を傷つけられ、妻は夫を失い、心を傷つけられた。人を本気で愛したことがありますか?傷の浅い人間は、傷の深い人のことを変人と呼んだり、共感できないとほざくのです。今の世の中は健常者のふりをして、傷ついて心が壊れた人間に変人というレッテルを貼って嘲笑する連中があまりにも多すぎる。2人が精神安定剤の話題で盛り上がるシーンは笑えますがこの映画を象徴する印象的なシーンでした。男は自分が傷ついて心が壊れていることに気が付いていなかった。だから女を見て「お前と一緒にしないでくれ」と言った。反対に女は心の傷を自覚していた。だから同じ心に傷を持った男の痛みを理解できた。この世の中は、心が傷ついた人間に対して厳しい。「お前ら弱者なんて理解できない。変人ヤロウ、イライラする!」そう言って0点をつけるそんな世の中だ。しかし心の痛みを持った人間は同じ痛みを持った人間に対してやさしい。女は無意識に男を救おうと考えていた。この時点では愛はなかった。しかし男を救ったことで、女は自分自身を救うことにつながった。男と女が必死に努力した結果は5点だった。それでいいと思う。人生は5点ぐらいがちょうどいい。そう考えたら楽になれる。2人は幸せに生きていけると思います。 しかしこの映画は10点でした。
[DVD(字幕)] 10点(2013-09-22 12:02:28)(良:2票)
29.  リンカーン 《ネタバレ》 
誤解を恐れずに言うとリンカーンと小泉元総理は似ている。お互いに抵抗勢力と戦ってきた政治家だ。「奴隷解放」と「郵政民営化」はスケールが違うかもしれないが、この映画を観ていると2人の政治家がやったことはやはり似ている。映画を観ていて一番印象に残ったのは、誰がリンカーンの敵なのか?という点である。味方の中に敵がいる。敵の中に味方を作る。そんな感じだが全体的に大統領は孤立無援だった。しかし国民が味方だった。小泉さんもそんな感じだった。自民党の党首なのに自民党の中に大勢の敵がいた。リンカーンも共和党の党首なのに同じ共和党のトミーリージョーンズとなぜか敵同士みたいな関係で描かれている。このへんは複雑だ。2人は同じ奴隷解放という目的を持っていながら急進派と現実派という違いがある。また共和党の中には、黒人という財産を手放すのが惜しい政治家も多い。いわば既得権益だ。郵政民営化を阻止しようとした連中も同じく既得権益を手放したくなかった。リンカーンも小泉さんもこんな腐った抵抗勢力たちと戦ったのだから偉いものだ。誰か郵政民営化を映画化してほしい。けっこうおもしろいと思う。政敵は亀井静香で。
[DVD(字幕)] 7点(2013-09-16 19:39:17)(良:1票)
30.  最強のふたり 《ネタバレ》 
最強の2人?タイトルが意味不明。いっそのこと最強のクソに改名してもらいたい。介護現場はここで描かれているような綺麗なものじゃない。現場はまさにクソの始末が待っているのだ。成金オヤジが「2週間もったら、大したもんだ」と言っていたが、そもそもなぜ黒人青年は2週間もったのか?なぜ彼はクソの始末ができるようになったのか?それが描かれていない。成金オヤジの足に熱湯をかけて爆笑するシーンなどドリフ以下で笑う気もしない。介護現場で足に熱湯をかけても「この子は同情しないから好きだ」と言ってもらえると思うか?冗談じゃない。「同情しなかったら患者と仲良くなれる」というメッセージなどクソ食らえだ。それと日本では我々がクソジジイになるころには、外国人に介護してもらうしかない。現実に日本の若者たちは、誰もがクソの後始末を嫌がる。だから人材不足だ。それでフィリピンなどの国から介護人を集めている。どれだけ不景気で就職ができなくても介護だけは避ける世の中だ。つまり、クソジジイとクソの問題は深刻なのだ。成金が単なるクソジジイだったら、あの黒人青年も途中で逃げ出していただろう。壮大なパラグライダー、感動のオペラ、目を見張る豪邸、耽美な絵画、豪華な高級車、これらの映像は、介護の現実を観客の目から逸らすためのカモフラージュである。こういう映画は是非「働きたくても仕事がない」と嘘ぶくニートたちに見てもらいたい。介護は楽しいぞ。スポーツカーに乗れるし空も飛べるぞ。そう思ってくれるかもしれない。 いずれにせよ、文部省推薦の偽善映画であることは間違いない。
[DVD(字幕)] 1点(2013-09-16 19:33:50)(笑:1票)
31.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 
気分が悪い映画だった。部長、課長、という会社内の階級よりも、はるかに学校内の階級のほうが奥深い。4人の女友だちは表面上は友だちに見えるが実際には上下関係がある。学生時代は自意識が非常に強くなる。自意識とは簡単に言えば「自分が他人からどう見られているか気にする感情」である。学校という組織は、自民党政権をはるかに上回るほどに、派閥が存在し、そして上下関係が存在する。その中で生徒たちは、自分が他人からどのように見られているか、どのように評価されているか、どのグループに所属すれば評価が上がるか、そればかり気にして一喜一憂する。そして格下の生徒を見下し、同レベルの生徒と友だちになり、格上の生徒に媚を売る。生徒たちを必死になって区分けしているのは生徒たち自身である。なぜ生徒たちは、同じ生徒たちに優劣をつけたがるのか?ひょっとしたら区分け好きの生徒がしたいのは優劣をつけることではなくて、自分を肯定することなのではないか?不安から逃れるために区分けをし、自分をランクで理解しようとする。ではなぜ不安になるのか?この年齢の子供たちは自己評価できないからだ。他人が下す評価が自分の評価と考えてしまう。そうやってますます他人の目を気にした行動をするようになり、この生徒じゃ俺と釣り合わない、この生徒と喋るとレベルが下がる、と考えて、自分の立ち位置に神経をすり減らす、必然と学校は身分社会と化す。大人になると、しだいに他人が下す自分の評価よりも、自分自身が自分を客観的に評価できるようになる。オタクだったらオタクだという自分を肯定できるようになる。従って背伸びしなくなる。それだけで苦しみは半減する。ランクづけから解放される。むき出しの自意識に苦しむ生徒たちの姿をみて、本当に嫌な過去を思いをした良い映画でした。  
[DVD(邦画)] 8点(2013-08-25 00:43:13)(良:1票)
32.  パシフィック・リム
これは4DXで鑑賞しないと意味がない。絶対に名古屋まで見に行ってもらいたい。伏屋駅で降りてそこから歩いて映画館へ行け。灼熱の名古屋だから熱中症に気をつけろ。ただし息は整えておけ。さもないと映画館で倒れるかもしれない。結論から言うと「パシフィックリム」は4DXと抜群に相性が良い。これはフルボッコ映画なのだ。怪獣に殴られると椅子から降り飛ばされそうになる。すごい。魂まで持って行かれそうになる。ただし体調を崩す可能性もある。私は映画館から出て鏡をみたら顔が真っ白になっていた。昔、ボーンシリーズで手ブレ映画が流行したが、4DXは観客そのものが揺れる。ジェットコースターと同様に少なくともポップコーンを食べながら見られる環境ではない。鑑賞中は背中をボコボコに殴られるし、しかも水をかけられるし、さらには閃光をあびせられるし、挙句の果てには映画館全体が霧に包まれてスクリーンじたいが見えなくなることだってある。もはや映画どころではない。しかし未来の映画の1つの形としては観る価値は充分にあると言っておこう。4DXでは我々観客もダメージを受ける。1つ忠告しておく。怪獣に殴られそうになるときは身構えろ。椅子にしがみついて、降り飛ばされないようにしろ。シートベルトをしないから平気だろ?と思ってはいけない。予想を遥かに超えるくらい激しいぞ。しかもマッサージ機で背中のツボをジャストフィットされる瞬間のようにピンポイントに観客が攻撃されるのだ。主人公ロボが倒されると観客も痛みを感じるために「やられた!」という実感がリアルすぎる。だが、冷静に周りの観客を観る余裕も欲しいところだ。よく見ると観客が空中に飛び上がっているように見える。上下に揺れるのだ。観客が悲鳴を上げている。おかしくて笑みさえこぼれてくる。もはや映画どころではない。クライマックスになってくると3Dメガネが水浸しだ。冗談じゃない。ストーリーなど理解できない。ていうか理解するな。考えるな、感じろ、体感しろ。それをさせてくれるのが4DXなのだ。はっきり言うと世界が救われたのかどうかさえ理解できなかった。乗り物酔いのアネロンは必須だ。4DXバンザイ!
[映画館(吹替)] 10点(2013-08-15 22:52:45)(笑:1票) (良:7票)
33.  ライアーゲーム-再生- 《ネタバレ》 
なにが一番驚いたのかといえば、ゲームのルールがさっぱり覚えられないことでした。みんな、すごいね、面白くないと言いつつ、ちゃんとルールを熟知しているんだね?それともこれは続編だから初回をみないと分らない?いずれにせよ、私には誰が負けたのかさっぱりわからなかった。登場人物たちは、電子掲示板をみて、喜んだり、悔しがっているけど、その意味が分からない。そもそもコインってなんねやん。国取り合戦ってなんやねん。それを最初にちゃんと説明しろや。いや、説明していたかな?ルールを聞きのがしたのかな?まあどうでも良いことだ。しかしなぜ邦画はキャラクター造形がいつも似たり寄ったりなんだろうな・・。個性がある人物を描こうとすればするほど、どの邦画のキャラクターも同じに見えてくるよ。しかもギャグが寒すぎる。久しぶりに内容が理解できない映画に出会いましたが特に理解したいとも思いませんでした。 しかしもしお金を出して映画館で観ていたら悔しさのあまり憤死していたかもしれません。
[ビデオ(邦画)] 0点(2013-05-26 12:16:19)
34.  悪の教典 《ネタバレ》 
命の尊厳がまったくありませんでした。大人が子供をゲーム感覚で殺していく、それだけでした。この映画を一言で表現するならば、娯楽殺人映画です。私は主人公が人を殺すシーンを観ても楽しいとは思いませんでした。しかし世の中には人が人を殺すシーンを観て、「楽しい」と感じる人間はいます。だからこそ、こういう映画に需要があるのでしょう。動いている標的を存分に撃ちたい!という一部の人間の下品な欲求を満たしてくれる危険な映画です。監督はこう言っているのです。「おまえら弱者は、自分たちよりも弱い生き物を狙って殺したいんだろ?だったら見せてやるよ」と。猟銃をスポーツだと嘘ぶく悪趣味な連中も、しょせん無抵抗な動く標的を撃ち殺したいだけです。シューティングゲーム感覚で、もっと撃て!もっと倒れろ!もっと殺せ!殺し方が退屈だぞ!もっと面白い殺し方をしろ!センスの良い音楽を流しながら人を殺せ!と熱狂する観客たちはやはりいる。そうじゃなければこんな残虐な映画は誰も作りません。ホラーにニーズがある世の中は、人間が病んでいることの象徴です。一番、悪質なのは「精神異常者は処罰されないのだ」という社会的なメッセージを織り込んで、さもヒューマン映画ふうに装っていることです。そもそも人を殺す人間は、正常ではありえないわけですから、そんなことを言ったら殺人者は全員無罪じゃないですか。私は納得できません。とくに映画という芸術が、殺人ゲームの道具として利用されてしまったことは許せません。テレビゲームは、ボタン1つで人間を殺してクリアをするものです。殺された人間は血しぶきが出るし、悲鳴を上げてくれる。それをみてオタクゲーマーは満足する。私は問いたい。ゲームと同じことを映画の中でも繰り返して、いったい何が楽しいのですか?この映画は誰にも観てほしくありません。
[DVD(邦画)] 0点(2013-05-19 10:37:42)(良:2票)
35.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 
おおかみになった姿がかわいいですね。ぜんぜんおおかみに変身しても困っていないかんじがしますね。むしろ変身したら、おっ?とおもいます。とくにお姉ちゃんおおかみがわんぱくでかわいかったです。お母さんもとてもがんばっていました。こっちも、つい、がんばれ!と叫びそうになりました。僕はお母さんから叱られてばかりいたので、こういうやさしいお母さんのほうが良かったなと思いました(笑)弟さんは、不良になっちゃいましたね。でも最後はお母さんを助けたのでゆるすことにしました。きつねさんが師匠というのも、おもいのほか、タイヘンだな、とおもいました。まあ弟のような人の道をふみはずした人生もアリだと思いました(笑)野生になっても、お盆と正月ぐらいは家に帰って親孝行しろよ、と思いました。こおいう映画はだいすきです。やっぱりエイガはいいですね。とてもたのしかったデス。
[ビデオ(吹替)] 7点(2013-05-17 21:38:43)
36.  親切なクムジャさん 《ネタバレ》 
復讐は意味がない、もしくは、むなしいものだ、という前二作とは明らかに違っている。この物語は、「刑務所から出所したよ、じゃあいつ復讐するの?今でしょ!」という唐突感と違和感とが入り乱れている。しかし違和感を感じるが、共感も感じられる。しかも激しい共感である。新聞を読んでいると、他人事なのに、殺意が芽生える犯罪者が多いと思いませんか?「コロセバいいんだよ」と何度も心の中でつぶやいてしまう。残虐な少年たちが、毎回笑いながら弱者をいじめて殺す記事を読んで、この人はいつかは更生できるかもしれないと思ったことは生まれたから一度もありません。むしろ更正するような人間になってほしくない。更生するな。悪人は決して善人になるな。この世から消滅しやがれ。クソガキが無免許で高級車を運転して子供を3人ひき殺した─。「ワザトジャナイヨ。」「前途ある若者ダヨ?」ふざけろよ。なんで死刑にするのに何十年もかかるのだ?いや、死刑になるならまだマシだ。1人殺したら懲役20年。2人殺したら無期懲役、3人殺したらやっと死刑だ。冗談じゃない。クソ食らえだ。だから世の中には親切なクムジャさんが必要なのだ。クムジャさんはなぜ憎しみを持続できるのだろうか?いや、私も持続できるぞ。私は憎くて、憎くて、たまらない。私は憎しみの王様だ。こんな私も子供時代は違った。しかし人を憎む感情は、他人から植え付けられたものだと思う。レミゼラブルのジャンバルジャンと同じだよ。善人は悪人から憎しみを伝染させられるのだよ。私はもうこの憎しみを抑えきれない。クムジャさん、あなたは本当に親切だ。私はこんな映画が観たかったんだ。見終えても心は綺麗にはなりません。問題は何も解決しません。しかし、あいつがくたばったとき、自然と拍手していた。もうこうなったら善も悪もクソも関係ない。何よりも評価したいのは、彼女に因果応報の罰を与えなかったことである。彼女は絶対に許されるべきだ。クムジャさん、あなたは私にとっても親切な人でした。  
[DVD(字幕)] 9点(2013-05-17 21:32:41)
37.  別離(2011) 《ネタバレ》 
この映画のラストシーンは非常に良いですが、あのシーンは、娘の決定した答えを想像しなさい、と言っているのではなく、単純に娘の考えた結論は、この物語には必要がないからカットしたのでしょう。つまり、「別離」で言いたいことは、別離した後の結論ではない、そのことを強調するメッセージだと思います。親といえども、男女関係です。だからなぜ別離するの?という問いかけも意味を持ちません。テーマは別離だけではなく、裁判の行く末にも重点が置かれています。ドストエフスキーの名作「カラマーゾフの兄弟」のように泥沼系の裁判描写が延々と続くので、ドロドロ系好きの私にはたまりません。ただし、もちろん盗まれたお金はどうなった?ということを追求する目的ではありません。裁判というのは、アメリカや日本では、勝つか負けるかという戦略的な戦いの場です。しかし宗教に身を置く人々の一部では、かりに証拠不十分などで法律的な罰を免れても、神様から罰を受けると、本気で恐れている。てっきり私は流産した女性が、嘘をついて、慰謝料をふんだくる気でいるのかと思っていましたが、彼女は最後になって、嘘をついてお金を貰うと、神の罰が当たると恐れていました。日本人では「後ろめたい」という感情はあるかもしれませんが、見えない罰を真剣に怯える人は少ないでしょう。つまり性悪説の立場に立てば、宗教は犯罪防止の1つの抑止力になりえるのかもしれません。まあしかし、DV夫や、娘に嘘を連発する父親をみていると、信者のなかでも、神の罰を恐れるイラン人は一部しかいないのかもしれませんが─。「アルゴ」というイラン人を悪魔扱いしたハリウッド映画の後に観ましたのですごく良い映画に見えました(笑)「アメリカ人よ、これが映画だ」と言いたい気分です。  
[DVD(字幕)] 8点(2013-05-06 16:03:43)
38.  アルゴ 《ネタバレ》 
これぞハリウッド。これぞアメリカバンザイ映画。いくら事実に基づいたものとはいえ、ここまで脚色してしまったら、中国が作った抗日映画と同じレベルです。そもそもアメリカ大使館員の人質はあの6名だけじゃなくもっと大勢いた。しかし誰1人殺されずに、のちに全員解放されています。つまり、あの6名が「ムチャ逃げ」する意味はまったくなかったのです。逃げなかった大使館員からは、6人の行動はどう映ったか?おそらく騒ぎを広げて、周りに迷惑をかけた自分勝手な6人と見えたでしょう。つまりこの事件のもう1つの側面は、あの6人が、ほかの大使館員を全員置き去りして勝手に逃げたということ、そしてCIAや外国のカナダまでもが、6人の尻拭いをしたということに尽きる。その事実をカモフラージュするために、イラン人は邪悪で捕まったら鬼のように食べられてしまうというイメージを観客に植え付けさせ、6人の異常行動を正当化しようとしていた。しかも映像がツタヤの発掘良品のように汚い、大スクリーンで観る必然性が感じられない、俳優は物真似重視、あげくのはてに意図的に作られた危機意識、白々しい緊張感、見事な曲解、これぞ正真正銘のクソ映画、クソ監督に乾杯。私も叫ばせてください。アルゴくそ食らえ。
[DVD(字幕)] 1点(2013-05-06 14:45:57)(笑:1票) (良:2票)
39.  サニー 永遠の仲間たち 《ネタバレ》 
セイシュン、それは楽しみ100倍、苦しみ100倍。そして大人になって、ジェットコースターのようなセイシュン時代を思い出すと、苦しみですら良い思い出になってる。軍事政権下で、大人たちが殺し合いをしている。その横で、主人公たちが不良少女軍団と決闘している。抜群のセンスの武勇伝です。泣くほど笑いました。昔、似たような小説を読みました。みんなのボスだったジャイアンが大人になったら悪徳リフォーム会社の社員になってクビにされるのを怯えていた。みんなのマドンナの静香ちゃんは、DV夫と結婚し、昔の同級生だったのびたに、夫の愚痴をこぼしてばかり、という話でした。重松清の本でした。喧嘩が強かった子供や、美人だった子供ほど、大人になると、子ども時代とのギャップに驚くことがあります。この映画では、大人時代のみじめな自分たちには焦点が当てられていません。ひたすら輝かしい過去の栄光に焦点が当てられているのですが、現実から目を背けているわけではなく、しいて言えば、思い出という名の宝物を取り戻そうとする物語だと思いました。子供時代は傷ついた思い出しかない。しかしである。あるきっかけによって、自分の人生で一番輝いていたのは、あの瞬間だったと気が付かされる。人間って、失わないと、失ったものの価値に気が付かない。そしてセイシュンは失った後にその大切さに気が付く代表格のようなものだ。音楽って不思議です。10年前の音楽を聴くと10年前を思い出す。20年前の音楽を聴くと20年前を思い出す。私の時代は、今のモーニング娘じゃなくておニャン子クラブの時代でした。あのころの曲を聴くとやはり酸っぱい過去を思い出しますね。セイシュン時代は自殺したいほど苦しいこともあります。しかしなぜかそれが甘酸っぱい過去へと変わっている。つまり、死にたくても頑張って生きていれば何とかなる、ということです
[DVD(字幕)] 7点(2013-04-21 23:54:40)(良:1票)
40.  タイタンの逆襲(2012)
なぜ面白くないのか?一番の理由は、神々たちのスキル(能力)が観客によくワカラナイことです。スキルがないから、たくさん神が登場しても、個性が感じられない。軍神はタコ殴りするだけです。ゼウスとハデスの神様ブラザーズは、衝撃波のような技を使う。それが唯一の見どころでした。しかし神聖闘士星矢だったら冥王ハデスは「グレイテストエクリップス!」というすごい必殺技があって、いかにも神レベルです。この映画は神が神らしくないのです。とくに海の神ポセイドン親子はひどい。「海」の能力なんてぜんぜん関係がない。単なる雑魚キャラです。人間とどう違うのでしょうか?だからゼウスが、ハデスお兄ちゃんと仲が悪くて、それを利用した極悪非道なクロノスお父さんが「バカ息子どもが騒いでいる今がチャンスだ」と言って、ナウシカよろしく巨神兵になってしまって・・という目を覆いたくなるようなドタバタ劇になってしまっている。意味が分からないし、分かりたくもない。しかも半神の神、人間、神、これらが私には全部同じに見えるんですど?あげくのはてに、全能の神ゼウス、海王ポセイドン、冥王ハデス、彼らはスキルがないのに名前だけが立派すぎる。この映画は身内の茶番劇。一言でいえば、燃えるお父さんとプロレスバカの息子が殺されて、不良の弟が、陰気なお兄ちゃんと仲直りしてメデタシ、メデタシ。バカ家族が家族同士で殺しあうのは自業自得ですが、巻き込まれる人間が迷惑です。このようにレベルの低いホームドラマに成り下がっています。
[DVD(字幕)] 1点(2013-04-07 08:21:19)(良:1票)
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